46 / 544
第2章 冒険者アラタ編
第44話 オークション
しおりを挟む
時間はアラタが酒場付近で攫われる少し前に巻き戻る。
アラタがほうほうの体で逃げ出した後のギルドは大変な騒ぎになっていた。
ノエルの地雷を彼が完璧に踏み抜いて出ていったことでノエルが周囲の制止もむなしく暴れまわりギルドの中はめちゃくちゃになっていた。
冒険者十数人で抑え込んでようやく冷静さを取り戻し沈静化したが時すでに遅く、ギルドはその日の運営を諦めるほどの被害を被った。
この被害の大きさは以前初心者の2人が捕獲してきたミノタウロスが突然起きて暴れだした時と同じくらいのそれであり、莫大な額の修繕費用がノエルの実家に請求されることになるのだが当の本人はというと全く反省の色を見せずにいた。
「だってアラタが!」
「だってじゃありません! こんなになるまで暴れて! もう子供ではないんですから抑えてください!」
「だってだって……アラタが…………」
リーゼの精神はまだ安定しているがこのままでは心労で倒れるか、それとも心のお薬を処方してもらわなければならなくなる。
「まったく。アラタにも非はありますがこんなになるまで暴れて。冒険者の方々も何人か伸びてしまっています。後できちんと謝罪してくださいね」
「でもぉ…………」
「い・い・で・す・ね・?」
「はい……すみませんでした」
ノエルはまだ不服そうだったがリーゼはこれから自分がやらなくてはならない後始末のことを考えると頭が痛かった。
こんなことなら気が済むまでアラタをタコ殴りにさせた方がまだましだったのではないか、でもそれではアラタが死んでしまうし、とどうにもならなかったことを再確認するとため息をついた。
リーゼは自分と同い年のあの男のことをそれなりに信頼できる大人だと思っていたが、その認識を改める必要があるかもしれないと感じ始めていた。
彼は変なところで子供じみたところがある、ノエルが何を言っても本心ではなく演技なのだから受け流せばいいのに、そう思ったが全ては後の祭りだ。
せめてこの後始末が作戦に影響が出ない範囲で収まることを願うのだった。
一方その頃、この騒動を起こした元凶は頭痛で目を覚ました。
現状確認をする。
えぇっと、俺は酒場を出てその後……何かされて……ここはどこだ?
分からない、外が見えない。
アラタは痛む頭を押さえようと手を動かして初めて異変に気付く。
「あれ、動か……まじか」
手を動かそうとするとジャラリと鎖が音を立てて動きを阻害する。
後ろ手に手錠をかけられているようで思うように動けないのだ。
遊びが少ないのか彼自身、目視で確認できないが確実に拘束されていて動けない、しかも刀や隠し持っていた武器もない。
煙玉、ナイフ、諸々の道具は全て取り上げられてしまったようで自分が服を着ていることが奇跡に感じられるほどだった。
もはや彼が囚われの身に落ちてしまったことは疑いようのない事実なのだが、仮に計画通り無事に奴隷商に捕まったとして他の奴隷はいないのか?
この部屋にはアラタ以外の生き物の気配はなく、それがアラタの不安を掻き立てる。
急に不安になってきた。
俺は本当に奴隷商人に捕まったのか?
もし想定通りに囮として捕まることが出来ず別件に巻き込まれていたら。
居場所は分かっているから助けに来てもらえるとして、後であいつらに何を言われるのか、と言うより俺はノエルと会って生きていられるのか。
彼が今更ながらこの作戦の不備を嘆いていると部屋に何者かが入ってきた。
「まさかこんなに早く再会することになるとは。久しぶりと言うには早すぎる再会だね、アラタくぅん」
「お前は……フレディ・フリードマン」
ダメだ、笑うな。
気取られたらそれまでだ、我慢、我慢だ。
前に見た時と同じくいかにも高価な衣服に身を包み彼の前に現れたその男は薄気味悪い笑みを張り付けている。
「名前を憶えてくれているとは嬉しいね。君が2人と袂を別ったと耳にしてね。網を張らせてもらった。まあ部下ではなく奴隷商に捕まってしまってせいでオークションに参加する必要はあるが……競りが始まる前に少しお話しようか」
会話するとボロが出る可能性が……断る、のはムリか。
「なんで俺に執着する?」
「あの時言った理由もあるけどね。アラタ君、君を少し調べさせてもらった。出自不明、レイテ村出身は嘘だ。君があの2人に出会うまでの情報はどこにもなかった。興味をそそられたよ、君はいったい何者なんだい?」
「答える義務はないと思うけど」
「そうだね、今はまだ、ね」
ただでさえ気味が悪いフレディの顔がより一層歪む。
「オークションで競り落とし、正式な奴隷契約を結べば私の命令に抵抗することはできなくなる。君の秘密はその時まで取っておくとしよう」
奴隷契約、契約書にサインして、なんてものじゃないことは俺でも分かる。
もし突入のタイミングが遅かったら、もし俺が異世界人であることがバレたら……落ち着け俺。
逆に考えろ。
奴隷契約を結ぶまで俺の秘密がバレることはまずない。
もっと言えばフレディが俺を競り落とせる保証だってない。
それにリーゼたちがオークション自体ぶち壊してくれる、大丈夫、セーフティーネットは何重にも確保されているんだ。
フレディは今トンネルマインド、周りが見えていない。
男に好かれて喜ぶ趣味はないけど決して状況は悪くない。
フレディが出ていったあと、アラタは一人ほくそ笑む。
大丈夫、すべて計画通り、何も心配することはない。
そう考えるとオークションが始まるまで横になっていることにした。
床には何も敷かれていないけど、もしもの時のために出来るだけ休んでおかないと、そう考えアラタは目を閉じた。
※※※※※※※※※※※※※※※
「アラタの移動が留まった。作戦がうまくいっているとすれば既にオークション会場にいるのかもしれん」
「よし! 行こうリーゼ!」
「まだです。私たちでは数が足りません。かと言って本家の力を借りるわけにもいきません。やるべきことは分かりますね?」
「えーっと、私たちで全部潰す?」
リーゼが深い深いため息をつく。
「それは無理があるでしょう。最悪私たちごと消されかねません。冒険者の皆さんにお願いしましょうね」
「でもギルドから情報が漏れてオークションが中止にならないか?」
ノエルの懸念は彼女にしては珍しくまともなものだ。
確かに大々的にオークションを潰すから力を貸してほしいなんて言ったら、真っ先に相手に伝わってオークション自体が中止になる。
「そこまで考えられるようで安心しました。オークションが始まってからギルドで人員を集め即座にオークション会場に急行、迅速な処理で会場を制圧します。私たちに出来る手はこれしかありません」
リーゼはノエルに説明する前に既に準備を完了させていた。
ギルド周辺に馬や馬車を確保、配置しておき、人員を確保次第即座に動けるように手配、そしてそれらを気取られぬように隠蔽工作までこなしていたのだ。
今ノエルに説明しているのはあくまでも確認に過ぎない。
「でもそんな簡単に人数をそろえられるだろうか……アラタを助けると言ったら冒険者たちは……」
「大丈夫ですよ。この前のあれは集団催眠みたいなものです。今回は違います」
リーゼは自信満々なようだが私は不安だ。
もし突入のタイミングがずれてアラタが競り落とされてしまっていたら……不安だ。
「顔に出ていますよ。大丈夫です、最悪アラタだけでも救出できるように手配は済ませてあります。もっと言えばオークション開始の合図もその人に……」
その瞬間、リーゼのポケットの中で何かが弾けた。
手を入れてそれを手に取るとビー玉くらいの石が割れていた。
オークション開始の合図である。
「私たちも行きましょう!」
こうしてアラタを囮にしたオークション掃討及びフレディ・フリードマンの身柄確保作戦は開始された。
※※※※※※※※※※※※※※※
アラタは騒がしい音で目を覚ました。
ちょっと横になるだけのつもりが、しっかりガッツリ寝てしまっていたみたいだ。
多分オークションが始まった、というか非合法なのにこんなに騒いで大丈夫なものなんだな。
まあどうせあれだ、また魔術とかクラスとかスキルだろ、もう慣れた。
アラタは起き上がり今の自分の状況を再確認する。
両手が枷で繋がれていて動けない。
しかもいつの間にか足枷まで付いている。
スキルは……使える。
魔術も使える。
先生ならこれで拘束してもすぐに解除できるんだろうけどなぁ、俺じゃ無理だ。
最終的に奴隷契約まで行かなければ大丈夫なわけだからそこまで心配しなくてもいいか、はっきり言って今回俺が出来ることはほとんど何もないし。
こうして無事捕獲されて次点で俺の仕事はすでに終わっている。
楽観的なアラタはまた少しのんびりしようと床に寝転がる。
そんな時扉は開いた。
「時間だ、出ろ」
覆面を付けた男に言われアラタは足枷を引きずりながら小さい歩幅で歩き始めた。
「これ、擦れて痛いんだけどなんとかならないの?」
反応はない。
ああそうですか無視ですか。
この野郎後で覚えておけよ、すげえ強い俺の仲間がぶっ飛ばしに来るからな。
仕返しをする相手が一人増えたところで彼の耳に届く喧騒はより一層激しいものになる。
心なしか気温、と言うか室温も上がってきた気がしなくもない。
会場が近いのか、欲を言えばこの辺で十分だからそろそろ突入してほしい、まだかな。
そんなアラタの願いは天に届くことなくそのまま移動を続けアラタは舞台袖のような場所に到着してしまった。
「さあ続いては今回の目玉商品! なんとクレスト家とクラーク家の子女とパーティーを組んでいた謎多き冒険者、ヒモのアラタです!」
よし、あいつもぶん殴ろう。
ついにアラタ自身を商品とするオークションが始まってしまった。
アラタがほうほうの体で逃げ出した後のギルドは大変な騒ぎになっていた。
ノエルの地雷を彼が完璧に踏み抜いて出ていったことでノエルが周囲の制止もむなしく暴れまわりギルドの中はめちゃくちゃになっていた。
冒険者十数人で抑え込んでようやく冷静さを取り戻し沈静化したが時すでに遅く、ギルドはその日の運営を諦めるほどの被害を被った。
この被害の大きさは以前初心者の2人が捕獲してきたミノタウロスが突然起きて暴れだした時と同じくらいのそれであり、莫大な額の修繕費用がノエルの実家に請求されることになるのだが当の本人はというと全く反省の色を見せずにいた。
「だってアラタが!」
「だってじゃありません! こんなになるまで暴れて! もう子供ではないんですから抑えてください!」
「だってだって……アラタが…………」
リーゼの精神はまだ安定しているがこのままでは心労で倒れるか、それとも心のお薬を処方してもらわなければならなくなる。
「まったく。アラタにも非はありますがこんなになるまで暴れて。冒険者の方々も何人か伸びてしまっています。後できちんと謝罪してくださいね」
「でもぉ…………」
「い・い・で・す・ね・?」
「はい……すみませんでした」
ノエルはまだ不服そうだったがリーゼはこれから自分がやらなくてはならない後始末のことを考えると頭が痛かった。
こんなことなら気が済むまでアラタをタコ殴りにさせた方がまだましだったのではないか、でもそれではアラタが死んでしまうし、とどうにもならなかったことを再確認するとため息をついた。
リーゼは自分と同い年のあの男のことをそれなりに信頼できる大人だと思っていたが、その認識を改める必要があるかもしれないと感じ始めていた。
彼は変なところで子供じみたところがある、ノエルが何を言っても本心ではなく演技なのだから受け流せばいいのに、そう思ったが全ては後の祭りだ。
せめてこの後始末が作戦に影響が出ない範囲で収まることを願うのだった。
一方その頃、この騒動を起こした元凶は頭痛で目を覚ました。
現状確認をする。
えぇっと、俺は酒場を出てその後……何かされて……ここはどこだ?
分からない、外が見えない。
アラタは痛む頭を押さえようと手を動かして初めて異変に気付く。
「あれ、動か……まじか」
手を動かそうとするとジャラリと鎖が音を立てて動きを阻害する。
後ろ手に手錠をかけられているようで思うように動けないのだ。
遊びが少ないのか彼自身、目視で確認できないが確実に拘束されていて動けない、しかも刀や隠し持っていた武器もない。
煙玉、ナイフ、諸々の道具は全て取り上げられてしまったようで自分が服を着ていることが奇跡に感じられるほどだった。
もはや彼が囚われの身に落ちてしまったことは疑いようのない事実なのだが、仮に計画通り無事に奴隷商に捕まったとして他の奴隷はいないのか?
この部屋にはアラタ以外の生き物の気配はなく、それがアラタの不安を掻き立てる。
急に不安になってきた。
俺は本当に奴隷商人に捕まったのか?
もし想定通りに囮として捕まることが出来ず別件に巻き込まれていたら。
居場所は分かっているから助けに来てもらえるとして、後であいつらに何を言われるのか、と言うより俺はノエルと会って生きていられるのか。
彼が今更ながらこの作戦の不備を嘆いていると部屋に何者かが入ってきた。
「まさかこんなに早く再会することになるとは。久しぶりと言うには早すぎる再会だね、アラタくぅん」
「お前は……フレディ・フリードマン」
ダメだ、笑うな。
気取られたらそれまでだ、我慢、我慢だ。
前に見た時と同じくいかにも高価な衣服に身を包み彼の前に現れたその男は薄気味悪い笑みを張り付けている。
「名前を憶えてくれているとは嬉しいね。君が2人と袂を別ったと耳にしてね。網を張らせてもらった。まあ部下ではなく奴隷商に捕まってしまってせいでオークションに参加する必要はあるが……競りが始まる前に少しお話しようか」
会話するとボロが出る可能性が……断る、のはムリか。
「なんで俺に執着する?」
「あの時言った理由もあるけどね。アラタ君、君を少し調べさせてもらった。出自不明、レイテ村出身は嘘だ。君があの2人に出会うまでの情報はどこにもなかった。興味をそそられたよ、君はいったい何者なんだい?」
「答える義務はないと思うけど」
「そうだね、今はまだ、ね」
ただでさえ気味が悪いフレディの顔がより一層歪む。
「オークションで競り落とし、正式な奴隷契約を結べば私の命令に抵抗することはできなくなる。君の秘密はその時まで取っておくとしよう」
奴隷契約、契約書にサインして、なんてものじゃないことは俺でも分かる。
もし突入のタイミングが遅かったら、もし俺が異世界人であることがバレたら……落ち着け俺。
逆に考えろ。
奴隷契約を結ぶまで俺の秘密がバレることはまずない。
もっと言えばフレディが俺を競り落とせる保証だってない。
それにリーゼたちがオークション自体ぶち壊してくれる、大丈夫、セーフティーネットは何重にも確保されているんだ。
フレディは今トンネルマインド、周りが見えていない。
男に好かれて喜ぶ趣味はないけど決して状況は悪くない。
フレディが出ていったあと、アラタは一人ほくそ笑む。
大丈夫、すべて計画通り、何も心配することはない。
そう考えるとオークションが始まるまで横になっていることにした。
床には何も敷かれていないけど、もしもの時のために出来るだけ休んでおかないと、そう考えアラタは目を閉じた。
※※※※※※※※※※※※※※※
「アラタの移動が留まった。作戦がうまくいっているとすれば既にオークション会場にいるのかもしれん」
「よし! 行こうリーゼ!」
「まだです。私たちでは数が足りません。かと言って本家の力を借りるわけにもいきません。やるべきことは分かりますね?」
「えーっと、私たちで全部潰す?」
リーゼが深い深いため息をつく。
「それは無理があるでしょう。最悪私たちごと消されかねません。冒険者の皆さんにお願いしましょうね」
「でもギルドから情報が漏れてオークションが中止にならないか?」
ノエルの懸念は彼女にしては珍しくまともなものだ。
確かに大々的にオークションを潰すから力を貸してほしいなんて言ったら、真っ先に相手に伝わってオークション自体が中止になる。
「そこまで考えられるようで安心しました。オークションが始まってからギルドで人員を集め即座にオークション会場に急行、迅速な処理で会場を制圧します。私たちに出来る手はこれしかありません」
リーゼはノエルに説明する前に既に準備を完了させていた。
ギルド周辺に馬や馬車を確保、配置しておき、人員を確保次第即座に動けるように手配、そしてそれらを気取られぬように隠蔽工作までこなしていたのだ。
今ノエルに説明しているのはあくまでも確認に過ぎない。
「でもそんな簡単に人数をそろえられるだろうか……アラタを助けると言ったら冒険者たちは……」
「大丈夫ですよ。この前のあれは集団催眠みたいなものです。今回は違います」
リーゼは自信満々なようだが私は不安だ。
もし突入のタイミングがずれてアラタが競り落とされてしまっていたら……不安だ。
「顔に出ていますよ。大丈夫です、最悪アラタだけでも救出できるように手配は済ませてあります。もっと言えばオークション開始の合図もその人に……」
その瞬間、リーゼのポケットの中で何かが弾けた。
手を入れてそれを手に取るとビー玉くらいの石が割れていた。
オークション開始の合図である。
「私たちも行きましょう!」
こうしてアラタを囮にしたオークション掃討及びフレディ・フリードマンの身柄確保作戦は開始された。
※※※※※※※※※※※※※※※
アラタは騒がしい音で目を覚ました。
ちょっと横になるだけのつもりが、しっかりガッツリ寝てしまっていたみたいだ。
多分オークションが始まった、というか非合法なのにこんなに騒いで大丈夫なものなんだな。
まあどうせあれだ、また魔術とかクラスとかスキルだろ、もう慣れた。
アラタは起き上がり今の自分の状況を再確認する。
両手が枷で繋がれていて動けない。
しかもいつの間にか足枷まで付いている。
スキルは……使える。
魔術も使える。
先生ならこれで拘束してもすぐに解除できるんだろうけどなぁ、俺じゃ無理だ。
最終的に奴隷契約まで行かなければ大丈夫なわけだからそこまで心配しなくてもいいか、はっきり言って今回俺が出来ることはほとんど何もないし。
こうして無事捕獲されて次点で俺の仕事はすでに終わっている。
楽観的なアラタはまた少しのんびりしようと床に寝転がる。
そんな時扉は開いた。
「時間だ、出ろ」
覆面を付けた男に言われアラタは足枷を引きずりながら小さい歩幅で歩き始めた。
「これ、擦れて痛いんだけどなんとかならないの?」
反応はない。
ああそうですか無視ですか。
この野郎後で覚えておけよ、すげえ強い俺の仲間がぶっ飛ばしに来るからな。
仕返しをする相手が一人増えたところで彼の耳に届く喧騒はより一層激しいものになる。
心なしか気温、と言うか室温も上がってきた気がしなくもない。
会場が近いのか、欲を言えばこの辺で十分だからそろそろ突入してほしい、まだかな。
そんなアラタの願いは天に届くことなくそのまま移動を続けアラタは舞台袖のような場所に到着してしまった。
「さあ続いては今回の目玉商品! なんとクレスト家とクラーク家の子女とパーティーを組んでいた謎多き冒険者、ヒモのアラタです!」
よし、あいつもぶん殴ろう。
ついにアラタ自身を商品とするオークションが始まってしまった。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
悪役貴族の四男に転生した俺は、怠惰で自由な生活がしたいので、自由気ままな冒険者生活(スローライフ)を始めたかった。
SOU 5月17日10作同時連載開始❗❗
ファンタジー
俺は何もしてないのに兄達のせいで悪役貴族扱いされているんだが……
アーノルドは名門貴族クローリー家の四男に転生した。家の掲げる独立独行の家訓のため、剣技に魔術果ては鍛冶師の技術を身に着けた。
そして15歳となった現在。アーノルドは、魔剣士を育成する教育機関に入学するのだが、親戚や上の兄達のせいで悪役扱いをされ、付いた渾名は【悪役公子】。
実家ではやりたくもない【付与魔術】をやらされ、学園に通っていても心の無い言葉を投げかけられる日々に嫌気がさした俺は、自由を求めて冒険者になる事にした。
剣術ではなく刀を打ち刀を使う彼は、憧れの自由と、美味いメシとスローライフを求めて、時に戦い。時にメシを食らい、時に剣を打つ。
アーノルドの第二の人生が幕を開ける。しかし、同級生で仲の悪いメイザース家の娘ミナに学園での態度が演技だと知られてしまい。アーノルドの理想の生活は、ハチャメチャなものになって行く。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
悪徳貴族の、イメージ改善、慈善事業
ウィリアム・ブロック
ファンタジー
現代日本から死亡したラスティは貴族に転生する。しかしその世界では貴族はあんまり良く思われていなかった。なのでノブリス・オブリージュを徹底させて、貴族のイメージ改善を目指すのだった。
「専門職に劣るからいらない」とパーティから追放された万能勇者、教育係として新人と組んだらヤベェ奴らだった。俺を追放した連中は自滅してるもよう
138ネコ@書籍化&コミカライズしました
ファンタジー
「近接は戦士に劣って、魔法は魔法使いに劣って、回復は回復術師に劣る勇者とか、居ても邪魔なだけだ」
パーティを組んでBランク冒険者になったアンリ。
彼は世界でも稀有なる才能である、全てのスキルを使う事が出来るユニークスキル「オールラウンダー」の持ち主である。
彼は「オールラウンダー」を持つ者だけがなれる、全てのスキルに適性を持つ「勇者」職についていた。
あらゆるスキルを使いこなしていた彼だが、専門職に劣っているという理由でパーティを追放されてしまう。
元パーティメンバーから装備を奪われ、「アイツはパーティの金を盗んだ」と悪評を流された事により、誰も彼を受け入れてくれなかった。
孤児であるアンリは帰る場所などなく、途方にくれているとギルド職員から新人の教官になる提案をされる。
「誰も組んでくれないなら、新人を育て上げてパーティを組んだ方が良いかもな」
アンリには夢があった。かつて災害で家族を失い、自らも死ぬ寸前の所を助けてくれた冒険者に礼を言うという夢。
しかし助けてくれた冒険者が居る場所は、Sランク冒険者しか踏み入ることが許されない危険な土地。夢を叶えるためにはSランクになる必要があった。
誰もパーティを組んでくれないのなら、多少遠回りになるが、育て上げた新人とパーティを組みSランクを目指そう。
そう思い提案を受け、新人とパーティを組み心機一転を図るアンリ。だが彼の元に来た新人は。
モンスターに追いかけ回されて泣き出すタンク。
拳に攻撃魔法を乗せて戦う殴りマジシャン。
ケガに対して、気合いで治せと無茶振りをする体育会系ヒーラー。
どいつもこいつも一癖も二癖もある問題児に頭を抱えるアンリだが、彼は持ち前の万能っぷりで次々と問題を解決し、仲間たちとSランクを目指してランクを上げていった。
彼が新人教育に頭を抱える一方で、彼を追放したパーティは段々とパーティ崩壊の道を辿ることになる。彼らは気付いていなかった、アンリが近接、遠距離、補助、“それ以外”の全てを1人でこなしてくれていた事に。
※ 人間、エルフ、獣人等の複数ヒロインのハーレム物です。
※ 小説家になろうさんでも投稿しております。面白いと感じたらそちらもブクマや評価をしていただけると励みになります。
※ イラストはどろねみ先生に描いて頂きました。
オタクおばさん転生する
ゆるりこ
ファンタジー
マンガとゲームと小説を、ゆるーく愛するおばさんがいぬの散歩中に異世界召喚に巻き込まれて転生した。
天使(見習い)さんにいろいろいただいて犬と共に森の中でのんびり暮そうと思っていたけど、いただいたものが思ったより強大な力だったためいろいろ予定が狂ってしまい、勇者さん達を回収しつつ奔走するお話になりそうです。
投稿ものんびりです。(なろうでも投稿しています)
ゴミスキルでもたくさん集めればチートになるのかもしれない
兎屋亀吉
ファンタジー
底辺冒険者クロードは転生者である。しかしチートはなにひとつ持たない。だが救いがないわけじゃなかった。その世界にはスキルと呼ばれる力を後天的に手に入れる手段があったのだ。迷宮の宝箱から出るスキルオーブ。それがあればスキル無双できると知ったクロードはチートスキルを手に入れるために、今日も薬草を摘むのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる