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23.妻の奔走
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「どうぞ」
夫が渡してくれたカップからは、甘い匂いの湯気がたっていた。温めた牛乳にショコラを溶かし込んだものだった。
肩には、薄手のショールをかけてもらった。
すっかり暗くなった庭を見やり、彼はカーテンを引いた。
こんな時刻なのに、夕食も、湯の支度もしていない。
でも、今日はそれよりすべきことがあった。
果たして彼との日常に戻れるのだろうかと思うと、ディアナは胸が潰れるようだった。
ホットショコラを口にする。舌先に鈍い痛みが走った。穏やかな甘味の中に、昨晩口に溢れた鉄錆が蘇った。
カップをテーブルに置いた。
たとえ起きたことを隠し通せなくても、胸元に残る生々しく醜い痕を、彼にだけは見られたくなかった。あと一日もすれば薄らいだだろうに、迎えにきてくれた彼を一目見れば、慕わしさが抑えられずに、帰ってきてしまった。
彼はローテーブルを挟んで、斜め向かいの椅子に座っている。
ディアナに渡したものと同じカップを前に、先程、垣間見せた激情を抑えて、静かに待ってくれていた。
ディアナは、語り始めた。
「……私、愚かなことをしました」
夫の辞令を知らされた翌日、ディアナは、交易を営む母方の実家ラインハルトを訪ねた。
南方諸国人とのハーフである、気質の明るい伯母は、姪の結婚生活に興味深々で、仕事を抜け出してカフェでのランチに誘ってくれた。
「旅行?」
「ええ。伯母様、北方共和国とか、どうなのかしら? パディントンホテルの上の北国料理のレストラン、夫が連れて行ってくれて、とても素敵でしたわ。あちらの食材の輸入は、ラインハルトで手がけているんでしょう?」
「まあ、ね……」
「興味があるんですけど、北国って、書店で探しても旅行案内も言葉の教本もないんですもの。新聞にもほとんど記事がありませんし……」
実情を知りたくて、ステファンの辞令の件は伏せた。
伯母はカトラリーを置くと、つと顔を寄せて囁いた。
「あのね、ディアナちゃん。悪いこと言わないから、やめておきなさい。あの国、同盟国だけど、所詮戦争でねじ伏せただけだもの。反帝国意識強いのよ。最近は解放運動とかいって過激になってきてるから、うちもあっちに置く人は最小限にしたの」
「……そうですの」
蒼い瞳を輝かせて、伯母は口調を明るく戻す。
「それより、観光なら南方諸国よ! 年中海遊びができるし、食事も美味しいし! 治安は……まあ、海賊と鮫に気をつければ大丈夫。北国なんか比べものにならないわよ。ディアナちゃんと旦那様なら、特別価格で、いいホテルを手配してあげるわ!」
作り話に乗ってくれた伯母には悪かったが、ディアナは上の空だった。危険なところではないなんて、ステファンはわかっていないのか、嘘をついたのか。
後者の方がありえそうだった。
ディアナのためと思えば、彼は隠す。
次は、衛生研究所の副所長バーンズの夫人と約束をとりつけた。夫の上司の一家だ。人付き合い下手の彼を補佐するつもりで、前から折々に機嫌伺いをしていた相手だった。
「ディアナ、いらっしゃい」
「お姉様!」
細面の夫人と、そっくりの令嬢に出迎えられた。彼女はディアナを姉と呼びたがり、ドレスや小物の見立てをよく頼んできた。
ディアナはまず挨拶した。
「旦那様の件、この度は、おめでとうございます」
玄関ホールには祝花が飾られていた。副所長は近々、所長に昇格すると聞き及んでいた。
「ありがとう。あの人、ますます忙しくて、お付き合いも増えてね、上にいくほど、なんだか政治家みたいになっちゃうわ」
夫人はこぼしてみせたが、上機嫌だった。
「それに引きかえ、ロレンツ先生は、流石のお志だわ。北国の欠員補充、なかなか行き手がなくて、若い奨学生の先生の中から指名をって話になったところを、ご自身で志願されるなんて」
「……そうでしたの?」
ディアナは動揺を隠して、そっと促した。
「あら、聞いていなかった? 以前赴任していてあちらの言葉もできるし、経験の浅い方よりお役に立てるでしょうってお申し出だったから、バーンズは惜しかったけど、推薦状を厚生省に出したそうよ」
話がおかしかった。
ステファンは、以前、遠方の赴任などもうないだろうから、安心していいと言った。
辞令を受けた夜の様子を思い出す。自身で望んだなど一言も口にしていない。それならば、あんなに辛そうな顔をするものか。
「でも、お姉様と結婚したばかりなのに、ロレンツ先生って薄情ね?」
令嬢が横で口を尖らせる。
「リュドミラ、そんな風に言ってはいけませんよ。お医者様として、ご立派なのですから。でもね、ディアナ。寂しいでしょう。夫同士の職場は違ってしまうけれど、社交の華の貴女と縁ができて、私も娘も嬉しいのよ。これからも心安くね」
ディアナはテーブルの下で拳を握った。
「……ええ、奥様。お心遣い、恐縮ですわ」
顔には微笑みを貼り付けていたが、内心は、バーンズ副所長の、先の巻いた気障なカイゼル髭を思い出していた。
結婚披露パーティーでも、柔和な老人の所長と比べて、抜け目ない印象の男だった。物言いは祝福しながらも、どこかしらステファンを軽んじる棘を含んでいるようで、虫が好かなかった。
直感は間違っていなかった。
ステファンは、嵌められたのだ。
バーンズに出した書状での面会願いは、多忙を理由に断られた。彼を捕まえるために、ディアナはいくつも夜会を回るはめになった。
「おやこれは、ロレンツ夫人」
「……夫の処遇でお話が」
涼しい顔の相手に、つい語気が強くなった。
「志願したなんて、嘘ですわ! あの人がそんなこと、望むはずないんです」
「さあ、どうだったかな?」
夫の上司は、悪びれもせず言ってのけた。
夫の北国行きは、思いの他、知れ渡っていた。地方赴任の経験が豊富で、王都でも裏町や貧民街への往診を厭わない滅私の医師が、遠国の駐留軍の苦境に駆けつけるのだと、美談のようにされていた。
「いやあ、平民の奨学生上がりが、地道に腕一本、涙ぐましい努力に部下ながら頭が下がる。貴女とも不釣り合いだと言われていたが、これでご立派な義父殿への面目も立つでしょう」
「白々しい…… 勝手に描いた絵に、夫を巻き込まないでください」
「ご結婚されて半年ほどでしたかな。気持ちはお察ししますが、変に騒ぎ立てて夫君の評判を落とすのもいかがなものでしょうね。貴女も軍人の娘なら、留守はお任せくださいと笑って送り出してあげるのが筋でしょう」
バーンズは鼻で笑った。
「……辞令が正式に発令された今、私みたいなしがない宮仕えに何を訴えようが、覆りませんよ」
こんな男が上につくようでは、衛生研究所だって夫にいい環境といえない。
バーンズは紳士面をして「では、ロレンツ先生にくれぐれも宜しく」などと言う片手で、次の談笑相手に合図を送っている。
ステファンを、愛する彼との生活を、反りの合わない上司の恣意で、取り上げられる。
守りたいのに、ディアナがこれまで当たった、親しく話を通せる相手では、最早及ぶ話ではなかった。過ぎた怒りか、悔しさか、頬ばかり熱くて手先が冷たくなっていった。
「ディアナ」
すっと近寄ってきた紳士があった。
「そんな険しいお顔をして、どうしたんですか?」
常なら、やんわりと避ける相手だ。しかし、低く甘い声音が心に忍び込んだ。帝国で五指に入る古い貴族家らしい、金髪と蒼玉に端麗な面差し。過去、ディアナに求婚した一人だった。
彼の申し出を辞退したときは、父が珍しく何が不満だと訊いた。実はひどい被虐趣味なのを打ち明けられたとは言えなかった。ディアナも人のことを言えた嗜好ではなかったが、絶対に上手くいかないと思った。「私にはもったいなすぎるお話で」とだけ、答えた。
彼は、ディアナとステファンの結婚が決まる随分前に、公爵家の令嬢と結婚して爵位を継いだ。
それでも、折に触れてディアナに未練があるような物言いを繰り返していた。
手詰まりになったディアナは、節度を捨てた。
彼は明晰と評判で、厚生省の高級官職についている。
権力で奪われるなら、それを上回る権力で、取り戻してやる。
「伯様、聞いてくださいませ」
「何なりと。美しい月の女神」
さりげなくとられた手に怖気が走ったが、その夜は、振り払いはしなかった。
いくら馴れ馴れしくされようと、ディアナに踏まれたいなどと口走る男が、無体をするはずがないと高をくくっていた。
夫が渡してくれたカップからは、甘い匂いの湯気がたっていた。温めた牛乳にショコラを溶かし込んだものだった。
肩には、薄手のショールをかけてもらった。
すっかり暗くなった庭を見やり、彼はカーテンを引いた。
こんな時刻なのに、夕食も、湯の支度もしていない。
でも、今日はそれよりすべきことがあった。
果たして彼との日常に戻れるのだろうかと思うと、ディアナは胸が潰れるようだった。
ホットショコラを口にする。舌先に鈍い痛みが走った。穏やかな甘味の中に、昨晩口に溢れた鉄錆が蘇った。
カップをテーブルに置いた。
たとえ起きたことを隠し通せなくても、胸元に残る生々しく醜い痕を、彼にだけは見られたくなかった。あと一日もすれば薄らいだだろうに、迎えにきてくれた彼を一目見れば、慕わしさが抑えられずに、帰ってきてしまった。
彼はローテーブルを挟んで、斜め向かいの椅子に座っている。
ディアナに渡したものと同じカップを前に、先程、垣間見せた激情を抑えて、静かに待ってくれていた。
ディアナは、語り始めた。
「……私、愚かなことをしました」
夫の辞令を知らされた翌日、ディアナは、交易を営む母方の実家ラインハルトを訪ねた。
南方諸国人とのハーフである、気質の明るい伯母は、姪の結婚生活に興味深々で、仕事を抜け出してカフェでのランチに誘ってくれた。
「旅行?」
「ええ。伯母様、北方共和国とか、どうなのかしら? パディントンホテルの上の北国料理のレストラン、夫が連れて行ってくれて、とても素敵でしたわ。あちらの食材の輸入は、ラインハルトで手がけているんでしょう?」
「まあ、ね……」
「興味があるんですけど、北国って、書店で探しても旅行案内も言葉の教本もないんですもの。新聞にもほとんど記事がありませんし……」
実情を知りたくて、ステファンの辞令の件は伏せた。
伯母はカトラリーを置くと、つと顔を寄せて囁いた。
「あのね、ディアナちゃん。悪いこと言わないから、やめておきなさい。あの国、同盟国だけど、所詮戦争でねじ伏せただけだもの。反帝国意識強いのよ。最近は解放運動とかいって過激になってきてるから、うちもあっちに置く人は最小限にしたの」
「……そうですの」
蒼い瞳を輝かせて、伯母は口調を明るく戻す。
「それより、観光なら南方諸国よ! 年中海遊びができるし、食事も美味しいし! 治安は……まあ、海賊と鮫に気をつければ大丈夫。北国なんか比べものにならないわよ。ディアナちゃんと旦那様なら、特別価格で、いいホテルを手配してあげるわ!」
作り話に乗ってくれた伯母には悪かったが、ディアナは上の空だった。危険なところではないなんて、ステファンはわかっていないのか、嘘をついたのか。
後者の方がありえそうだった。
ディアナのためと思えば、彼は隠す。
次は、衛生研究所の副所長バーンズの夫人と約束をとりつけた。夫の上司の一家だ。人付き合い下手の彼を補佐するつもりで、前から折々に機嫌伺いをしていた相手だった。
「ディアナ、いらっしゃい」
「お姉様!」
細面の夫人と、そっくりの令嬢に出迎えられた。彼女はディアナを姉と呼びたがり、ドレスや小物の見立てをよく頼んできた。
ディアナはまず挨拶した。
「旦那様の件、この度は、おめでとうございます」
玄関ホールには祝花が飾られていた。副所長は近々、所長に昇格すると聞き及んでいた。
「ありがとう。あの人、ますます忙しくて、お付き合いも増えてね、上にいくほど、なんだか政治家みたいになっちゃうわ」
夫人はこぼしてみせたが、上機嫌だった。
「それに引きかえ、ロレンツ先生は、流石のお志だわ。北国の欠員補充、なかなか行き手がなくて、若い奨学生の先生の中から指名をって話になったところを、ご自身で志願されるなんて」
「……そうでしたの?」
ディアナは動揺を隠して、そっと促した。
「あら、聞いていなかった? 以前赴任していてあちらの言葉もできるし、経験の浅い方よりお役に立てるでしょうってお申し出だったから、バーンズは惜しかったけど、推薦状を厚生省に出したそうよ」
話がおかしかった。
ステファンは、以前、遠方の赴任などもうないだろうから、安心していいと言った。
辞令を受けた夜の様子を思い出す。自身で望んだなど一言も口にしていない。それならば、あんなに辛そうな顔をするものか。
「でも、お姉様と結婚したばかりなのに、ロレンツ先生って薄情ね?」
令嬢が横で口を尖らせる。
「リュドミラ、そんな風に言ってはいけませんよ。お医者様として、ご立派なのですから。でもね、ディアナ。寂しいでしょう。夫同士の職場は違ってしまうけれど、社交の華の貴女と縁ができて、私も娘も嬉しいのよ。これからも心安くね」
ディアナはテーブルの下で拳を握った。
「……ええ、奥様。お心遣い、恐縮ですわ」
顔には微笑みを貼り付けていたが、内心は、バーンズ副所長の、先の巻いた気障なカイゼル髭を思い出していた。
結婚披露パーティーでも、柔和な老人の所長と比べて、抜け目ない印象の男だった。物言いは祝福しながらも、どこかしらステファンを軽んじる棘を含んでいるようで、虫が好かなかった。
直感は間違っていなかった。
ステファンは、嵌められたのだ。
バーンズに出した書状での面会願いは、多忙を理由に断られた。彼を捕まえるために、ディアナはいくつも夜会を回るはめになった。
「おやこれは、ロレンツ夫人」
「……夫の処遇でお話が」
涼しい顔の相手に、つい語気が強くなった。
「志願したなんて、嘘ですわ! あの人がそんなこと、望むはずないんです」
「さあ、どうだったかな?」
夫の上司は、悪びれもせず言ってのけた。
夫の北国行きは、思いの他、知れ渡っていた。地方赴任の経験が豊富で、王都でも裏町や貧民街への往診を厭わない滅私の医師が、遠国の駐留軍の苦境に駆けつけるのだと、美談のようにされていた。
「いやあ、平民の奨学生上がりが、地道に腕一本、涙ぐましい努力に部下ながら頭が下がる。貴女とも不釣り合いだと言われていたが、これでご立派な義父殿への面目も立つでしょう」
「白々しい…… 勝手に描いた絵に、夫を巻き込まないでください」
「ご結婚されて半年ほどでしたかな。気持ちはお察ししますが、変に騒ぎ立てて夫君の評判を落とすのもいかがなものでしょうね。貴女も軍人の娘なら、留守はお任せくださいと笑って送り出してあげるのが筋でしょう」
バーンズは鼻で笑った。
「……辞令が正式に発令された今、私みたいなしがない宮仕えに何を訴えようが、覆りませんよ」
こんな男が上につくようでは、衛生研究所だって夫にいい環境といえない。
バーンズは紳士面をして「では、ロレンツ先生にくれぐれも宜しく」などと言う片手で、次の談笑相手に合図を送っている。
ステファンを、愛する彼との生活を、反りの合わない上司の恣意で、取り上げられる。
守りたいのに、ディアナがこれまで当たった、親しく話を通せる相手では、最早及ぶ話ではなかった。過ぎた怒りか、悔しさか、頬ばかり熱くて手先が冷たくなっていった。
「ディアナ」
すっと近寄ってきた紳士があった。
「そんな険しいお顔をして、どうしたんですか?」
常なら、やんわりと避ける相手だ。しかし、低く甘い声音が心に忍び込んだ。帝国で五指に入る古い貴族家らしい、金髪と蒼玉に端麗な面差し。過去、ディアナに求婚した一人だった。
彼の申し出を辞退したときは、父が珍しく何が不満だと訊いた。実はひどい被虐趣味なのを打ち明けられたとは言えなかった。ディアナも人のことを言えた嗜好ではなかったが、絶対に上手くいかないと思った。「私にはもったいなすぎるお話で」とだけ、答えた。
彼は、ディアナとステファンの結婚が決まる随分前に、公爵家の令嬢と結婚して爵位を継いだ。
それでも、折に触れてディアナに未練があるような物言いを繰り返していた。
手詰まりになったディアナは、節度を捨てた。
彼は明晰と評判で、厚生省の高級官職についている。
権力で奪われるなら、それを上回る権力で、取り戻してやる。
「伯様、聞いてくださいませ」
「何なりと。美しい月の女神」
さりげなくとられた手に怖気が走ったが、その夜は、振り払いはしなかった。
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