58 / 63
最終話 テイクアウトのスープカップ
7. 赤紫の雷光
しおりを挟む
クトゥルーの〈落とし仔〉の左手は、落ちる巨岩のように上から〈夜明けの風〉を一撃して海面に叩き伏せた。更にそのまま、鉤爪に引っ掛けるように〈夜明けの風〉の騎体を持ち上げると、幼児が気に入らないおもちゃを放るように投げ捨てる。
「ケイ!」
その名を叫び、ウルスラは翅持つ脚で廃ビルの間を翔けた。自律モードで傍らに浮くタブレットが、部隊各騎の状況を吐き出してくる。コンゴウ改甲、中破。騎手はたった今、覚醒。セドリック騎、大破。騎手は意識を喪失。ダゴン級の触手に捕らわれたグリフ騎、キース騎、クレイノンのコリネウスは圧壊まで推定60秒を切っている。
そしてケイと〈夜明けの風〉は、ダゴン級にほど近い廃ビルに激突。老朽化した壁面を破壊しつつ落下し、海面に着水した。取り分け頑丈に造った騎体は、損壊率7パーセント程度で機能に問題はない。既に装甲機能の修復も始まっている。かろうじて騎手の意識もある。しかし〈星に伸ばす手〉の力を媒介する剣は遠く〈落とし仔〉の元。回収しての戦闘継続は不可能と言っていい。
敗けたのか、ボクらは。
苦い現状認識がウルスラを苛む。深淵発動機の限界深度を更に上げたのに、〈夜明けの風〉の剣は〈落とし仔〉の外殻を僅かに削るに留まった。アメノハバキリと徹界弾は外された。元々額面どおりの効果があるか疑問ではあったものの、惜しいことに変わりはない。最大の誤算はあの星図"UNCHARTED STARS"の座標が、想定以下の星辰の力(Agathoster)しか伝えてこなかったことだ。
星辰の力(Agathoster)が伝達されている以上、星図に問題はないはず。なのに出力が上がらない。
遠いというのか。この神の座が。この神はこの星この次元世界から、それほどまでに遠く彼方に去ったのか。
か細い導線で僅かな力を汲むようなこの状態では、〈落とし仔〉を放逐するまでの出力は得られない。これを解決する手段は二つ。一つ目は、騎体の星辰伝導率を何らかの手段で上げること。これは現状では不可能だ。〈夜明けの風〉には、既にブリタニア最高位のノッカーが鍛えた呪鍛鋼をふんだんに使っている。これ以上の伝導率を有する星辰伝導金属は望むべくもない。
もう一つは深淵発動機を、星辰の力の源たる〈大いなる天河〉のより深層へと潜行させること。しかし深淵発動機の潜行可能深度は既に限界に達している。これ以上潜行させれば、ケイの精神と肉体が破壊される。それだけならまだマシだ。ザムザ症など生ぬるい、彼を媒体に、制御不能の高位存在が顕現しかねない。
手詰まりか。思い至るとウルスラの決断は早かった。残存戦力を可能な限りこの空間から離脱させる。今やそれすら可能か怪しいが、やらねばならない。この無駄に長い命を使い果たしてでも。そう思うと、ウルスラの内に恐怖とない合わせの、不思議な高揚感が湧き上がってきた。
人が生きるとは、こういうことか。ウルスラはわかったような気がした。生まれ落ちて千と幾百年、今の今までこんな気持ちになったことはなかった。ボクにも人の血が流れている。ずっと厄介にしか思えなかったけれど、今はそれが嬉しい。
壁面を翔け、ウルスラは〈夜明けの風〉とダゴン級を視界に入れる。その向こうで、クトゥルーの〈落とし仔〉が哄笑するかのように頭部の触手を持ち上げた。
今回はボクらの敗けだ。でも待っていろ。いつか必ず、人とボクらはオマエたちを踏み越えてその先へ進む。
瓦礫に埋もれながら、起き上がろうとする〈夜明けの風〉が、ケイが見える。ウルスラは翔けながら転移の呪文を開始した。しばしのお別れかもしれない。我が騎士、我が半身。〈誓約〉のままに。いつかまた別のサイクルで……
その時、突如として自律タブレットが警告音を発し、高速で接近する物体があることをウルスラに告げた。
「なんだよもうっ!」
悪態をつきながら、ウルスラはやむなく呪文を中断してタブレットを見た。時間がないのに今度は何だ? 一瞬、神蝕空間を示す反応が出てすぐに消える。D類亜種か? ヤツがまたぞろダゴン級でも呼び出したか? 反応の方角に目を向けると
暗天を裂くように、赤紫の雷光が閃いた。
* * * * *
全身が痛い。身体のどこにも痛まない場所がない。ケイは痛みに顔を顰めながら、〈夜明けの風〉の上体を起こした。被っていた瓦礫が雪崩落ち、雨の廃ビル街を背に立つ巨影が見える。ダゴン級だ。最初に見た時よりも一回り大きくなったように見える。その足元の海面から生え伸びる触手が、部隊の仲間の騎体を巻いて締め上げていた。
助けなきゃ、と思うも、頼みにしていた剣はない。残っている武装は予備の鎚鉾と短剣くらいだ。ケイは左肩甲に格納された鎚鉾を右手で引き抜こうとして
「あがっ!」
激痛に右腕が垂れ下がった。鉤爪の手の最初の一撃を受けた時に、〈夜明けの風〉の右腕ごと変な方向に曲がったような覚えがある。あの時、折れたのか。
新たな触手を海面から出しながら、ダゴン級が近づいてくる。あまりの巨体に、その接近がゆっくりに感じられる。もちろんそれは錯覚で、鱗に覆われ、魚類様の頭を持つ巨人はもう目の前にいる。
腹の底から這い上る冷たさに、ケイは全身の肌が粟立った。苦痛とともにこの世界から消える。僕という存在が消える。身も凍る恐怖とはこのことか。そして身を震わせながら思う。
結局、理不尽には抗いきれないのか。
自分に、家族に、メイハとアヤハに、友だちに、不条理に襲い来る狂気に、どれだけ抗っても僕は結局、負けるのか。
あるいはこれは報いなのか。身の程を知らずに、大それた戦いに身を投じたことへの。
触手が、その槍先のように尖った先端がこちらを向く。刺さるのか。それとも巻き付くのか。いずれにしても、数舜後に訪れるのは確実な死だ。
悔しいな。どうしていつも……這い上る冷たさに蝕まれ、ケイは諦めの果てに身を横たえようとした。その時
真夏の神鳴りの先触れのように、巨影の暗がりの中を赤紫の光が閃き落ちた。
魚類様の巨大な頭が音もなくずれ落ち、ばしゃんと水音を立てて海面に砕けた。続けてばしゃ…ばしゃんと、ダゴン級の上体が、触手が海にずれ落ち砕け散る。
ものの数秒でダゴン級〈深きもの〉が消えると、その場に黒いヨロイの姿があった。その身の丈の倍以上はある、緋色の巨剣を振り抜いた姿勢で。
何? あまりに突然のことに恐怖も忘れ、ケイの頭を疑問が群れなし渦を巻く。再突入部隊の編成に、あんなヨロイはなかった。見た目は伊勢さんのコンゴウ改甲に似てるけど、もっとスリムで元のコンゴウ改のようで。いや、あれはその前世代傀体のコンゴウそのものだ。何でそんな傀体がここにいて、そして恐らくだけれど、あのダゴン級を呆気なく、あっさりと解体したんだ?
コンゴウらしきヨロイはゆっくりと屈んだ身を起こすと、巨剣を右手に、〈夜明けの風〉を、ケイを真っすぐに見据えて歩き出す。一歩、また一歩と踏み出すたびに、各所の装甲が剥がれ、左腕部がもげ落ち、上体の左半身が頭部とともに崩落した。
そして顕わになったその繰傀者に、ケイは目を瞠る。きっと誰よりも、彼女の妹の次くらいには彼女のことを、知っていたから。
「メイハ……」呆然と、ケイはその名を口にした。「どうして?」
騎内で発した音声は、僚騎か通信機がなければ聞こえない。なのにメイハは聞こえてるかのように、ケイを見て言った。
「さっさと帰るぞ。ケイ」それはまるで、いつもの学校帰りのように。「オマエは今、悪い女に騙されてる。いいか」
メイハはコンゴウに残る右手で、巨剣の先端を背後の〈落とし仔〉に向ける。
「あんなモノはだな。オマエにしか殺せないとか、そういうのじゃないんだ。見ているがいい。これからワタシが……」
言葉の途中で、コンゴウの右手が巨剣とともに下がった。次に膝が落ち、メイハは糸が切れたようにがっくりと頭を落とす。
身体の痛みを右腕の痛みを瓦礫とともに踏み越えて、ケイはコンゴウに向けて〈夜明けの風〉を駆った。前のめりに倒れゆくコンゴウを、間一髪で抱き留める。視界の左端で何かが蠢く。触手か、鉤爪の手か。とにかく今はメイハを。〈夜明けの風〉は左腕でコンゴウを抱えて転げて距離を取る。転げる渦中、暗い空を背景に巨大な鉤爪の手が垣間見える。ぃいん…りぃん……と、この場に似つかわしくない涼やかで透明な音が、何処からか聞こえた。
――――――!!
心なしか苦鳴のような〈落とし仔〉の咆哮が轟く。
その瞬間、雨音を裂くように重く乾いた破裂音が響き渡った。
「ケイ!」
その名を叫び、ウルスラは翅持つ脚で廃ビルの間を翔けた。自律モードで傍らに浮くタブレットが、部隊各騎の状況を吐き出してくる。コンゴウ改甲、中破。騎手はたった今、覚醒。セドリック騎、大破。騎手は意識を喪失。ダゴン級の触手に捕らわれたグリフ騎、キース騎、クレイノンのコリネウスは圧壊まで推定60秒を切っている。
そしてケイと〈夜明けの風〉は、ダゴン級にほど近い廃ビルに激突。老朽化した壁面を破壊しつつ落下し、海面に着水した。取り分け頑丈に造った騎体は、損壊率7パーセント程度で機能に問題はない。既に装甲機能の修復も始まっている。かろうじて騎手の意識もある。しかし〈星に伸ばす手〉の力を媒介する剣は遠く〈落とし仔〉の元。回収しての戦闘継続は不可能と言っていい。
敗けたのか、ボクらは。
苦い現状認識がウルスラを苛む。深淵発動機の限界深度を更に上げたのに、〈夜明けの風〉の剣は〈落とし仔〉の外殻を僅かに削るに留まった。アメノハバキリと徹界弾は外された。元々額面どおりの効果があるか疑問ではあったものの、惜しいことに変わりはない。最大の誤算はあの星図"UNCHARTED STARS"の座標が、想定以下の星辰の力(Agathoster)しか伝えてこなかったことだ。
星辰の力(Agathoster)が伝達されている以上、星図に問題はないはず。なのに出力が上がらない。
遠いというのか。この神の座が。この神はこの星この次元世界から、それほどまでに遠く彼方に去ったのか。
か細い導線で僅かな力を汲むようなこの状態では、〈落とし仔〉を放逐するまでの出力は得られない。これを解決する手段は二つ。一つ目は、騎体の星辰伝導率を何らかの手段で上げること。これは現状では不可能だ。〈夜明けの風〉には、既にブリタニア最高位のノッカーが鍛えた呪鍛鋼をふんだんに使っている。これ以上の伝導率を有する星辰伝導金属は望むべくもない。
もう一つは深淵発動機を、星辰の力の源たる〈大いなる天河〉のより深層へと潜行させること。しかし深淵発動機の潜行可能深度は既に限界に達している。これ以上潜行させれば、ケイの精神と肉体が破壊される。それだけならまだマシだ。ザムザ症など生ぬるい、彼を媒体に、制御不能の高位存在が顕現しかねない。
手詰まりか。思い至るとウルスラの決断は早かった。残存戦力を可能な限りこの空間から離脱させる。今やそれすら可能か怪しいが、やらねばならない。この無駄に長い命を使い果たしてでも。そう思うと、ウルスラの内に恐怖とない合わせの、不思議な高揚感が湧き上がってきた。
人が生きるとは、こういうことか。ウルスラはわかったような気がした。生まれ落ちて千と幾百年、今の今までこんな気持ちになったことはなかった。ボクにも人の血が流れている。ずっと厄介にしか思えなかったけれど、今はそれが嬉しい。
壁面を翔け、ウルスラは〈夜明けの風〉とダゴン級を視界に入れる。その向こうで、クトゥルーの〈落とし仔〉が哄笑するかのように頭部の触手を持ち上げた。
今回はボクらの敗けだ。でも待っていろ。いつか必ず、人とボクらはオマエたちを踏み越えてその先へ進む。
瓦礫に埋もれながら、起き上がろうとする〈夜明けの風〉が、ケイが見える。ウルスラは翔けながら転移の呪文を開始した。しばしのお別れかもしれない。我が騎士、我が半身。〈誓約〉のままに。いつかまた別のサイクルで……
その時、突如として自律タブレットが警告音を発し、高速で接近する物体があることをウルスラに告げた。
「なんだよもうっ!」
悪態をつきながら、ウルスラはやむなく呪文を中断してタブレットを見た。時間がないのに今度は何だ? 一瞬、神蝕空間を示す反応が出てすぐに消える。D類亜種か? ヤツがまたぞろダゴン級でも呼び出したか? 反応の方角に目を向けると
暗天を裂くように、赤紫の雷光が閃いた。
* * * * *
全身が痛い。身体のどこにも痛まない場所がない。ケイは痛みに顔を顰めながら、〈夜明けの風〉の上体を起こした。被っていた瓦礫が雪崩落ち、雨の廃ビル街を背に立つ巨影が見える。ダゴン級だ。最初に見た時よりも一回り大きくなったように見える。その足元の海面から生え伸びる触手が、部隊の仲間の騎体を巻いて締め上げていた。
助けなきゃ、と思うも、頼みにしていた剣はない。残っている武装は予備の鎚鉾と短剣くらいだ。ケイは左肩甲に格納された鎚鉾を右手で引き抜こうとして
「あがっ!」
激痛に右腕が垂れ下がった。鉤爪の手の最初の一撃を受けた時に、〈夜明けの風〉の右腕ごと変な方向に曲がったような覚えがある。あの時、折れたのか。
新たな触手を海面から出しながら、ダゴン級が近づいてくる。あまりの巨体に、その接近がゆっくりに感じられる。もちろんそれは錯覚で、鱗に覆われ、魚類様の頭を持つ巨人はもう目の前にいる。
腹の底から這い上る冷たさに、ケイは全身の肌が粟立った。苦痛とともにこの世界から消える。僕という存在が消える。身も凍る恐怖とはこのことか。そして身を震わせながら思う。
結局、理不尽には抗いきれないのか。
自分に、家族に、メイハとアヤハに、友だちに、不条理に襲い来る狂気に、どれだけ抗っても僕は結局、負けるのか。
あるいはこれは報いなのか。身の程を知らずに、大それた戦いに身を投じたことへの。
触手が、その槍先のように尖った先端がこちらを向く。刺さるのか。それとも巻き付くのか。いずれにしても、数舜後に訪れるのは確実な死だ。
悔しいな。どうしていつも……這い上る冷たさに蝕まれ、ケイは諦めの果てに身を横たえようとした。その時
真夏の神鳴りの先触れのように、巨影の暗がりの中を赤紫の光が閃き落ちた。
魚類様の巨大な頭が音もなくずれ落ち、ばしゃんと水音を立てて海面に砕けた。続けてばしゃ…ばしゃんと、ダゴン級の上体が、触手が海にずれ落ち砕け散る。
ものの数秒でダゴン級〈深きもの〉が消えると、その場に黒いヨロイの姿があった。その身の丈の倍以上はある、緋色の巨剣を振り抜いた姿勢で。
何? あまりに突然のことに恐怖も忘れ、ケイの頭を疑問が群れなし渦を巻く。再突入部隊の編成に、あんなヨロイはなかった。見た目は伊勢さんのコンゴウ改甲に似てるけど、もっとスリムで元のコンゴウ改のようで。いや、あれはその前世代傀体のコンゴウそのものだ。何でそんな傀体がここにいて、そして恐らくだけれど、あのダゴン級を呆気なく、あっさりと解体したんだ?
コンゴウらしきヨロイはゆっくりと屈んだ身を起こすと、巨剣を右手に、〈夜明けの風〉を、ケイを真っすぐに見据えて歩き出す。一歩、また一歩と踏み出すたびに、各所の装甲が剥がれ、左腕部がもげ落ち、上体の左半身が頭部とともに崩落した。
そして顕わになったその繰傀者に、ケイは目を瞠る。きっと誰よりも、彼女の妹の次くらいには彼女のことを、知っていたから。
「メイハ……」呆然と、ケイはその名を口にした。「どうして?」
騎内で発した音声は、僚騎か通信機がなければ聞こえない。なのにメイハは聞こえてるかのように、ケイを見て言った。
「さっさと帰るぞ。ケイ」それはまるで、いつもの学校帰りのように。「オマエは今、悪い女に騙されてる。いいか」
メイハはコンゴウに残る右手で、巨剣の先端を背後の〈落とし仔〉に向ける。
「あんなモノはだな。オマエにしか殺せないとか、そういうのじゃないんだ。見ているがいい。これからワタシが……」
言葉の途中で、コンゴウの右手が巨剣とともに下がった。次に膝が落ち、メイハは糸が切れたようにがっくりと頭を落とす。
身体の痛みを右腕の痛みを瓦礫とともに踏み越えて、ケイはコンゴウに向けて〈夜明けの風〉を駆った。前のめりに倒れゆくコンゴウを、間一髪で抱き留める。視界の左端で何かが蠢く。触手か、鉤爪の手か。とにかく今はメイハを。〈夜明けの風〉は左腕でコンゴウを抱えて転げて距離を取る。転げる渦中、暗い空を背景に巨大な鉤爪の手が垣間見える。ぃいん…りぃん……と、この場に似つかわしくない涼やかで透明な音が、何処からか聞こえた。
――――――!!
心なしか苦鳴のような〈落とし仔〉の咆哮が轟く。
その瞬間、雨音を裂くように重く乾いた破裂音が響き渡った。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説

聖女召喚されて『お前なんか聖女じゃない』って断罪されているけど、そんなことよりこの国が私を召喚したせいで滅びそうなのがこわい
金田のん
恋愛
自室で普通にお茶をしていたら、聖女召喚されました。
私と一緒に聖女召喚されたのは、若くてかわいい女の子。
勝手に召喚しといて「平凡顔の年増」とかいう王族の暴言はこの際、置いておこう。
なぜなら、この国・・・・私を召喚したせいで・・・・いまにも滅びそうだから・・・・・。
※小説家になろうさんにも投稿しています。

聖女の力を隠して塩対応していたら追放されたので冒険者になろうと思います
登龍乃月
ファンタジー
「フィリア! お前のような卑怯な女はいらん! 即刻国から出てゆくがいい!」
「え? いいんですか?」
聖女候補の一人である私、フィリアは王国の皇太子の嫁候補の一人でもあった。
聖女となった者が皇太子の妻となる。
そんな話が持ち上がり、私が嫁兼聖女候補に入ったと知らされた時は絶望だった。
皇太子はデブだし臭いし歯磨きもしない見てくれ最悪のニキビ顔、性格は傲慢でわがまま厚顔無恥の最悪を極める、そのくせプライド高いナルシスト。
私の一番嫌いなタイプだった。
ある日聖女の力に目覚めてしまった私、しかし皇太子の嫁になるなんて死んでも嫌だったので一生懸命その力を隠し、皇太子から嫌われるよう塩対応を続けていた。
そんなある日、冤罪をかけられた私はなんと国外追放。
やった!
これで最悪な責務から解放された!
隣の国に流れ着いた私はたまたま出会った冒険者バルトにスカウトされ、冒険者として新たな人生のスタートを切る事になった。
そして真の聖女たるフィリアが消えたことにより、彼女が無自覚に張っていた退魔の結界が消え、皇太子や城に様々な災厄が降りかかっていくのであった。
メサイアの劣等
すいせーむし
ファンタジー
記憶喪失の少年チヨは真っ白な病室で目覚める。何かの病気で入院を余儀なくされたようだ。また、チヨその病のせいで特殊な力を持っていた。記憶を取り戻すため、他の患者を救うため、患者兼医者助手として"現の夢病院"で過ごす話。

30年待たされた異世界転移
明之 想
ファンタジー
気づけば異世界にいた10歳のぼく。
「こちらの手違いかぁ。申し訳ないけど、さっさと帰ってもらわないといけないね」
こうして、ぼくの最初の異世界転移はあっけなく終わってしまった。
右も左も分からず、何かを成し遂げるわけでもなく……。
でも、2度目があると確信していたぼくは、日本でひたすら努力を続けた。
あの日見た夢の続きを信じて。
ただ、ただ、異世界での冒険を夢見て!!
くじけそうになっても努力を続け。
そうして、30年が経過。
ついに2度目の異世界冒険の機会がやってきた。
しかも、20歳も若返った姿で。
異世界と日本の2つの世界で、
20年前に戻った俺の新たな冒険が始まる。
異世界へ誤召喚されちゃいました~女神の加護でほのぼのスローライフ送ります~
モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎
飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。
保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。
そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。
召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。
強制的に放り込まれた異世界。
知らない土地、知らない人、知らない世界。
不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。
そんなほのぼのとした物語。

【ヤベェ】異世界転移したった【助けてwww】
一樹
ファンタジー
色々あって、転移後追放されてしまった主人公。
追放後に、持ち物がチート化していることに気づく。
無事、元の世界と連絡をとる事に成功する。
そして、始まったのは、どこかで見た事のある、【あるある展開】のオンパレード!
異世界転移珍道中、掲示板実況始まり始まり。
【諸注意】
以前投稿した同名の短編の連載版になります。
連載は不定期。むしろ途中で止まる可能性、エタる可能性がとても高いです。
なんでも大丈夫な方向けです。
小説の形をしていないので、読む人を選びます。
以上の内容を踏まえた上で閲覧をお願いします。
disりに見えてしまう表現があります。
以上の点から気分を害されても責任は負えません。
閲覧は自己責任でお願いします。
小説家になろう、pixivでも投稿しています。

ド田舎からやってきた少年、初めての大都会で無双する~今まで遊び場にしていたダンジョンは、攻略不可能の規格外ダンジョンだったみたい〜
むらくも航
ファンタジー
ド田舎の村で育った『エアル』は、この日旅立つ。
幼少の頃、おじいちゃんから聞いた話に憧れ、大都会で立派な『探索者』になりたいと思ったからだ。
そんなエアルがこれまでにしてきたことは、たった一つ。
故郷にあるダンジョンで体を動かしてきたことだ。
自然と共に生き、魔物たちとも触れ合ってきた。
だが、エアルは知らない。
ただの“遊び場”と化していたダンジョンは、攻略不可能のSSSランクであることを。
遊び相手たちは、全て最低でもAランクオーバーの凶暴な魔物たちであることを。
これは、故郷のダンジョンで力をつけすぎた少年エアルが、大都会で無自覚に無双し、羽ばたいていく物語──。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる