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第3話 食卓の風景
8. 風を踏むものども
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ネリマ市の東部、第二封鎖区画に近づくにつれて、霧が漂い始めた。
ウルスラの言ったとおりだ。ケイは侵入禁止の警告板の前にヨロイを停めると、除装し方術甲冑の円筒をバックパックに収めた。修理早々にまた壊されてはたまらない。
霧に包まれた街灯が、淡くぼんやりとした電気の明かりを落としている。人払いの霧を蒔いてある、とケータイ越しに彼女は言っていた。その効果なのか。普段なら夜の11時も過ぎた今頃でも、車やヨロイを見かけるはずが、今は車一台人影一つない。
ケイは腕輪を付けた右手を差し上げ、〈夜明けの風〉を呼ぶ。腕輪がぎゅるんと回転し、右手の前に剣の姿を顕した。ケイがその柄を掴むと、自ずと鞘が滑って二本の銀鎖が飛び出し、彼の身体に絡みついて覆い尽くす。赤い光芒が放たれ、次の瞬間には、夜の街道に仄暗い銀の騎士が出現した。
「急いで、ケイ」視界の左に現れたウルスラは、緊張を孕んだ面持ちで夜の上空を見上げていた。「あれは、D類より性質が悪いんだ」
ケイは〈夜明けの風〉の膝をたわませ、一蹴りでフェンスを跳び越えた。翅翔妖精から送られてくる夜空の映像を見流しながら、瓦礫の山を駆け降りて水上に出る。この区画はフェンス周辺を除いたほとんど、おおよそ九割が水没した地域だ。ヘイワ台、とかつては呼ばれていたらしい。
漆黒に星々の僅かな光点が灯る映像の中で、夜の空になお暗い何かが見えてくる。徐々に大きさを増すその姿形は、その大きさがヨロイと同程度なことを除けば、奇妙なことに人に似ていた。
界獣には翼を持ち、空より飛来するものもいる。それをB類特種害獣と呼ぶらしいことは、ケイも報道等で見聞きしていた。B類害獣は海から現れるD類と敵対しており、時に海浜警備隊はこの関係を利用し咬み合わせて両者の損耗を謀ることもある。その映像で観たB類の姿は、遠目にだが翼のある蜥蜴のように見えた。
しかし今、騎内の映像に見えてきたものは、捩じれた鹿のような角を頭に備えた巨大な人型だった。翼はなく、ムササビのような飛膜が体の側面にある。不揃いな長毛が全身を覆うも、頭は鋭い牙の列を剥き出した骸骨のようで。その眼窩には紅い光が怪しく茫と灯っている。あれは何だ?
「W類奉仕種族、〈風を踏むものども〉、Windigos」ウルスラが、ケイの疑問に答えるように静かに告げた。「北米を中心に大西洋沿岸を荒らしまわってる厄介なヤツさ。たぶんこの国、ニホンで観測されたことはないと思う」
「そんなのが、どうしてこの国、この街に?」
「ボクの推測だけど、こう頻繁に人界の防御結界が弱まると、あの連中〈古く忘れられた統治者〉の勢力図も書き換わる。特にW類は明確に人を喰い、攫って眷属を増やすことを好むからね。新たな狩場と見做したんじゃないかな」
「対策は?」
「この国の防衛組織、海浜警備隊が主に相手にしてきたのはD類とB類。W類に対するノウハウはほぼないよ。対B類の戦術は多少応用できるかもしれないけど、W類は速さと狂暴さが桁違いだから初見の遭遇戦では期待できない。セイレムの飛翔戦団か、海の狼の雌鴉どもと契約してれば話は別だけど……記録上その形跡はない。現在、アレを相手にまともに戦えるのは」
「僕らだけ、ってことか」
「そのとおりだよ。Sir」
我が意を得たり、とウルスラが笑みを浮かべる。
〈夜明けの風〉が、ウルスラのいる廃ビルの下に到着した。W類奉仕種族ウィンディゴは、もう肉眼でも目視できる高度にいる。翅翔妖精の観測情報から、その数は四体……否、三体になった? 映像の中で、ウィンディゴの一体がもう一体の背後から組み付くと、その首筋を喰いちぎり、不釣り合いに巨大な手で頭部を掴むと捩じり切って棄てた。
「アイツらは元来、単独を好むんだ。だから主神の影響が弱くなるとすぐに殺し合う。このままできる限り、同士討ちを待ちたいところだけど……」
ウルスラが言葉を切る。残る三体の内一体が、飛行路を変えて急速に高度を下げたのがケイにも見えた。向かっているのは、街灯の明かりもまだ眩しい市の中心、市庁舎駅周辺の居住区画か。
「行ってケイ! 剣を抜いて!」
ウルスラの掛け声とほぼ同時に、ケイは弾かれるように〈夜明けの風〉を駆った。背の大剣を抜いて右肩に担ぐ。全力で水面を蹴り飛ばし廃ビルの林を抜けて、高度を落としたウィンディゴへと向かう。『すぐにまた、必要になるから』出会ったあの夜に彼女は言った。今がその時なのか。人を喰い、攫うだって? 冗談じゃない。家族や幼馴染の姉妹、友だちがその中に含まれるなら。その可能性が一万分の一でも、那由多の砂粒の一つほどでもあるのなら、そんな可能性は欠片も残さず消し去ってやる。今あるこの剣の力が、一時の借り物であっても何でも利用してやる。
「いいね、いいね我が騎士。その意気だ」ウルスラが愉快でたまらない表情でケイの背を押す。「〈星に伸ばす手〉起動。対立神性模倣準備ヨシ。セット、星辰コード"R'LYEH"!」
大剣の刃に沿って、青く濁った光が湧く。青い光は濃くぬめりを帯びて刃を這い回り、滴り落ちながらなお湧き続けて剣身を倍化させる。
「これは……?」
青くぬめる剣の威容に、ケイは息を呑む。
「アイツらの主神の、敵対者の力を模倣してるんだ」得意げにウルスラが言った。「腐っても奉仕種族さ。支配者の敵の殲滅は、狩りよりも優先される。まあ、見てなって」
居住区画を目指していたウィンディゴが、何かに撃たれたかのように降下角度を変える。ウィンディゴは一声、耳障りな高音を迸らせると、〈夜明けの風〉目掛けて急加速した。
角を持つ怪物が、突風のように迫り来る。夜なお暗い二つの眼窩に、飢えに満ちた紅く昏い輝きを灯して。その身体の三分の一ほどもある巨大な鉤爪の手が、ケイの視界いっぱいに広がる。
迷わずケイは、青いぬめりの大剣を振りぬいた。刃はウィンディゴの左手を斬り裂きながら肩、胸へと食い込み敵対者の力でその体を侵蝕する。高度からの衝突の勢いに抗しきれず、〈夜明けの風〉が水面を滑って後ずさる。しかし剣は動かない。動かさない。
ウィンディゴはもがくように手足をばたつかせるも、数秒の後に崩れ砕け、水中に溶けていった。
「やった、かな?」
ケイが詰めていた息を継ぐ。その隙を、風を踏むものどもは見逃さなかった。
「ケイ! 後ろだ!」
「っ!?」
警告に背後を振り返るも、間に合わない。
二体目のウィンディゴが〈夜明けの風〉をその巨大な両手に捕らえ、夜空へ向かって上昇する。飛行機などでは在り得ない速度で、瞬く間に高度を増してゆく。
唐突な浮遊感に、ケイはなす術もなく戸惑う。そんな惑いを引き裂くように、ウルスラが叫んだ。
「振りほどいてケイ! 高高度まで連れていかれたら、〈夜明けの風〉はともかくキミの身体がもたない! 急いで!!」
「わかった!」
ケイは〈夜明けの風〉右肩甲のスリットから短剣を引き抜くと、己を掴むウィンディゴの手に力の限り突き立て抉り裂く。
短剣が帯びる青い光がウィンディゴの手から腕に流れ込み、その肘から先を溶かし崩した。
夜空に、苦悶のような怨嗟のような甲高い咆哮が鳴り響く。背後からの拘束が弱まったのを感じ取り、ケイは〈夜明けの風〉の身を捻ってウィンディゴから離れた。
「よしこれで……って、あ!」
手がかり足掛かりのない浮遊感。直後の、尻がひやりとするような落下の感覚にケイは思い出す。確か、高所から水面に落下すると、高度によっては水面もコンクリート並みになるとかならないとか聞いたことがあるような。それ以前に、そもそもヨロイの類は土克効果だとかで水に沈まない。
ウィンディゴの腕から逃れた〈夜明けの風〉は、万有引力の法則のままに、水に覆われた地上へと落下を始めた。
このままでは、きっとメイハの作った豆腐弁当の二の舞だ。ミンチ、挽き肉、麻婆豆腐の材料になる想像に、ケイが顔を青くする。
「我が騎士、ボクと〈夜明けの風〉はこの程度の冒険で騎手を死なせたりはしないぜ」
「どうやって……?」
ケイがウルスラの言葉に問い返そうとしたところで、〈夜明けの風〉は第二封鎖区画の水面に着水。したはずなのだが、想像していた衝撃はほんの少し、軽く前髪を揺らすほどしかなく。
「ボクは湖の貴婦人。水の魔法はお手の物さ」急に真っ暗になったケイの視界の中で、彼女の得意げな声だけが確かに響く。「ま、根回しはしておいたんだけどね」
ウルスラの言ったとおりだ。ケイは侵入禁止の警告板の前にヨロイを停めると、除装し方術甲冑の円筒をバックパックに収めた。修理早々にまた壊されてはたまらない。
霧に包まれた街灯が、淡くぼんやりとした電気の明かりを落としている。人払いの霧を蒔いてある、とケータイ越しに彼女は言っていた。その効果なのか。普段なら夜の11時も過ぎた今頃でも、車やヨロイを見かけるはずが、今は車一台人影一つない。
ケイは腕輪を付けた右手を差し上げ、〈夜明けの風〉を呼ぶ。腕輪がぎゅるんと回転し、右手の前に剣の姿を顕した。ケイがその柄を掴むと、自ずと鞘が滑って二本の銀鎖が飛び出し、彼の身体に絡みついて覆い尽くす。赤い光芒が放たれ、次の瞬間には、夜の街道に仄暗い銀の騎士が出現した。
「急いで、ケイ」視界の左に現れたウルスラは、緊張を孕んだ面持ちで夜の上空を見上げていた。「あれは、D類より性質が悪いんだ」
ケイは〈夜明けの風〉の膝をたわませ、一蹴りでフェンスを跳び越えた。翅翔妖精から送られてくる夜空の映像を見流しながら、瓦礫の山を駆け降りて水上に出る。この区画はフェンス周辺を除いたほとんど、おおよそ九割が水没した地域だ。ヘイワ台、とかつては呼ばれていたらしい。
漆黒に星々の僅かな光点が灯る映像の中で、夜の空になお暗い何かが見えてくる。徐々に大きさを増すその姿形は、その大きさがヨロイと同程度なことを除けば、奇妙なことに人に似ていた。
界獣には翼を持ち、空より飛来するものもいる。それをB類特種害獣と呼ぶらしいことは、ケイも報道等で見聞きしていた。B類害獣は海から現れるD類と敵対しており、時に海浜警備隊はこの関係を利用し咬み合わせて両者の損耗を謀ることもある。その映像で観たB類の姿は、遠目にだが翼のある蜥蜴のように見えた。
しかし今、騎内の映像に見えてきたものは、捩じれた鹿のような角を頭に備えた巨大な人型だった。翼はなく、ムササビのような飛膜が体の側面にある。不揃いな長毛が全身を覆うも、頭は鋭い牙の列を剥き出した骸骨のようで。その眼窩には紅い光が怪しく茫と灯っている。あれは何だ?
「W類奉仕種族、〈風を踏むものども〉、Windigos」ウルスラが、ケイの疑問に答えるように静かに告げた。「北米を中心に大西洋沿岸を荒らしまわってる厄介なヤツさ。たぶんこの国、ニホンで観測されたことはないと思う」
「そんなのが、どうしてこの国、この街に?」
「ボクの推測だけど、こう頻繁に人界の防御結界が弱まると、あの連中〈古く忘れられた統治者〉の勢力図も書き換わる。特にW類は明確に人を喰い、攫って眷属を増やすことを好むからね。新たな狩場と見做したんじゃないかな」
「対策は?」
「この国の防衛組織、海浜警備隊が主に相手にしてきたのはD類とB類。W類に対するノウハウはほぼないよ。対B類の戦術は多少応用できるかもしれないけど、W類は速さと狂暴さが桁違いだから初見の遭遇戦では期待できない。セイレムの飛翔戦団か、海の狼の雌鴉どもと契約してれば話は別だけど……記録上その形跡はない。現在、アレを相手にまともに戦えるのは」
「僕らだけ、ってことか」
「そのとおりだよ。Sir」
我が意を得たり、とウルスラが笑みを浮かべる。
〈夜明けの風〉が、ウルスラのいる廃ビルの下に到着した。W類奉仕種族ウィンディゴは、もう肉眼でも目視できる高度にいる。翅翔妖精の観測情報から、その数は四体……否、三体になった? 映像の中で、ウィンディゴの一体がもう一体の背後から組み付くと、その首筋を喰いちぎり、不釣り合いに巨大な手で頭部を掴むと捩じり切って棄てた。
「アイツらは元来、単独を好むんだ。だから主神の影響が弱くなるとすぐに殺し合う。このままできる限り、同士討ちを待ちたいところだけど……」
ウルスラが言葉を切る。残る三体の内一体が、飛行路を変えて急速に高度を下げたのがケイにも見えた。向かっているのは、街灯の明かりもまだ眩しい市の中心、市庁舎駅周辺の居住区画か。
「行ってケイ! 剣を抜いて!」
ウルスラの掛け声とほぼ同時に、ケイは弾かれるように〈夜明けの風〉を駆った。背の大剣を抜いて右肩に担ぐ。全力で水面を蹴り飛ばし廃ビルの林を抜けて、高度を落としたウィンディゴへと向かう。『すぐにまた、必要になるから』出会ったあの夜に彼女は言った。今がその時なのか。人を喰い、攫うだって? 冗談じゃない。家族や幼馴染の姉妹、友だちがその中に含まれるなら。その可能性が一万分の一でも、那由多の砂粒の一つほどでもあるのなら、そんな可能性は欠片も残さず消し去ってやる。今あるこの剣の力が、一時の借り物であっても何でも利用してやる。
「いいね、いいね我が騎士。その意気だ」ウルスラが愉快でたまらない表情でケイの背を押す。「〈星に伸ばす手〉起動。対立神性模倣準備ヨシ。セット、星辰コード"R'LYEH"!」
大剣の刃に沿って、青く濁った光が湧く。青い光は濃くぬめりを帯びて刃を這い回り、滴り落ちながらなお湧き続けて剣身を倍化させる。
「これは……?」
青くぬめる剣の威容に、ケイは息を呑む。
「アイツらの主神の、敵対者の力を模倣してるんだ」得意げにウルスラが言った。「腐っても奉仕種族さ。支配者の敵の殲滅は、狩りよりも優先される。まあ、見てなって」
居住区画を目指していたウィンディゴが、何かに撃たれたかのように降下角度を変える。ウィンディゴは一声、耳障りな高音を迸らせると、〈夜明けの風〉目掛けて急加速した。
角を持つ怪物が、突風のように迫り来る。夜なお暗い二つの眼窩に、飢えに満ちた紅く昏い輝きを灯して。その身体の三分の一ほどもある巨大な鉤爪の手が、ケイの視界いっぱいに広がる。
迷わずケイは、青いぬめりの大剣を振りぬいた。刃はウィンディゴの左手を斬り裂きながら肩、胸へと食い込み敵対者の力でその体を侵蝕する。高度からの衝突の勢いに抗しきれず、〈夜明けの風〉が水面を滑って後ずさる。しかし剣は動かない。動かさない。
ウィンディゴはもがくように手足をばたつかせるも、数秒の後に崩れ砕け、水中に溶けていった。
「やった、かな?」
ケイが詰めていた息を継ぐ。その隙を、風を踏むものどもは見逃さなかった。
「ケイ! 後ろだ!」
「っ!?」
警告に背後を振り返るも、間に合わない。
二体目のウィンディゴが〈夜明けの風〉をその巨大な両手に捕らえ、夜空へ向かって上昇する。飛行機などでは在り得ない速度で、瞬く間に高度を増してゆく。
唐突な浮遊感に、ケイはなす術もなく戸惑う。そんな惑いを引き裂くように、ウルスラが叫んだ。
「振りほどいてケイ! 高高度まで連れていかれたら、〈夜明けの風〉はともかくキミの身体がもたない! 急いで!!」
「わかった!」
ケイは〈夜明けの風〉右肩甲のスリットから短剣を引き抜くと、己を掴むウィンディゴの手に力の限り突き立て抉り裂く。
短剣が帯びる青い光がウィンディゴの手から腕に流れ込み、その肘から先を溶かし崩した。
夜空に、苦悶のような怨嗟のような甲高い咆哮が鳴り響く。背後からの拘束が弱まったのを感じ取り、ケイは〈夜明けの風〉の身を捻ってウィンディゴから離れた。
「よしこれで……って、あ!」
手がかり足掛かりのない浮遊感。直後の、尻がひやりとするような落下の感覚にケイは思い出す。確か、高所から水面に落下すると、高度によっては水面もコンクリート並みになるとかならないとか聞いたことがあるような。それ以前に、そもそもヨロイの類は土克効果だとかで水に沈まない。
ウィンディゴの腕から逃れた〈夜明けの風〉は、万有引力の法則のままに、水に覆われた地上へと落下を始めた。
このままでは、きっとメイハの作った豆腐弁当の二の舞だ。ミンチ、挽き肉、麻婆豆腐の材料になる想像に、ケイが顔を青くする。
「我が騎士、ボクと〈夜明けの風〉はこの程度の冒険で騎手を死なせたりはしないぜ」
「どうやって……?」
ケイがウルスラの言葉に問い返そうとしたところで、〈夜明けの風〉は第二封鎖区画の水面に着水。したはずなのだが、想像していた衝撃はほんの少し、軽く前髪を揺らすほどしかなく。
「ボクは湖の貴婦人。水の魔法はお手の物さ」急に真っ暗になったケイの視界の中で、彼女の得意げな声だけが確かに響く。「ま、根回しはしておいたんだけどね」
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以上の点から気分を害されても責任は負えません。
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小説家になろう、pixivでも投稿しています。
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