18 / 18
2-1 朝
しおりを挟む
サディは、夢を見ていた。
何か得体の知れないものに襲われ、そいつに押しつぶされる夢だ。
唸り声は夢の外にまで漏れ、にも関わらず隣で眠っている男は全く意に返さずサディを抱きしめ、と同時に夢の中の獣がサディを潰す力を強める。
もぞりとサディが動きユージェから離れようとすると、許さないとばかりにユージェが退路を断った。
寝ているとは思えないその素早さは、ある意味素晴らしい。
そんな攻守を続けている二人の元へ、とある人物が部屋をノックする音が響き渡った。
「サディ、起きているかい?」
ここの存在を知っている者など、学園長とジニくらいだ。
だが学園長は、滅多な事がない限りここを訪ねる事などない。
とすれば、残る選択肢はジニのみ。案の定白に近い銀色の髪を揺らしつつ鍵のついていない部屋のドアノブを掴んだジニは、寝ている可能性を考慮しそっと部屋を覗き見つつサディの姿を探した。
ソファにて、仲良く抱き合っている二人。
ちなみに、彼らは裸だ。毛布により恥部は隠されているが、事後である事は明らか。
それを見て、「はぁ」と疲れたようなため息をジニは零す。
「そっちに行っちゃったか~」
予測は出来ても、本当にそうなるとは思っていなかったらしい。
重いため息を吐きつつ、二人の元に近寄った。
「疲れてるかもしれないけど、そろそろ起きないと遅刻してしまうよ。仲が良いのは素晴らしい事だけど、そろそろ離れたらどうだい?」
「……んん……?」
呆れ混じりにそう頭上から声を落とされ、反応したのはサディだった。
「ジ、二……?」
「ああ、僕だ。君の保護者兼後見人の、ジニだよ」
「何で、ここに……」
「今漸く会議が終わったんだよ。緊急事態が発生してね、抜け出せなかったんだ。やっぱり、彼を送って正解だったようだね」
「……彼?」
そこで、ジニの視線を追いサディが隣で眠っているユージェの存在に気が付いた。
ジニ、ユージェ、それから自分がどんな姿をしているか確認し、顔を茹でたこのように真っ赤に染める。
「俺……そうだ、昨日……」
自分が相当に乱れていた事を思い出し、その情事を思わせる自分の姿にもっと恥ずかしくなり、散らばっていた自らの衣服を手繰り寄せそれを身につけようとした。
「待って、そのまま風呂に入ってくると良い。それで後処理をしておいで。じゃないと、後でお腹を壊してしまうからね。やり方は分かるかい?」
「え、っと……」
「分からない?」
困ったように、ジニが首を傾げるもサディには何のことだか分からなかった。
そもそも、後処理とは何だろうか。文脈から行為の、までは分かるが、具体的に何をしたら良いか見当もつかない。
何か得体の知れないものに襲われ、そいつに押しつぶされる夢だ。
唸り声は夢の外にまで漏れ、にも関わらず隣で眠っている男は全く意に返さずサディを抱きしめ、と同時に夢の中の獣がサディを潰す力を強める。
もぞりとサディが動きユージェから離れようとすると、許さないとばかりにユージェが退路を断った。
寝ているとは思えないその素早さは、ある意味素晴らしい。
そんな攻守を続けている二人の元へ、とある人物が部屋をノックする音が響き渡った。
「サディ、起きているかい?」
ここの存在を知っている者など、学園長とジニくらいだ。
だが学園長は、滅多な事がない限りここを訪ねる事などない。
とすれば、残る選択肢はジニのみ。案の定白に近い銀色の髪を揺らしつつ鍵のついていない部屋のドアノブを掴んだジニは、寝ている可能性を考慮しそっと部屋を覗き見つつサディの姿を探した。
ソファにて、仲良く抱き合っている二人。
ちなみに、彼らは裸だ。毛布により恥部は隠されているが、事後である事は明らか。
それを見て、「はぁ」と疲れたようなため息をジニは零す。
「そっちに行っちゃったか~」
予測は出来ても、本当にそうなるとは思っていなかったらしい。
重いため息を吐きつつ、二人の元に近寄った。
「疲れてるかもしれないけど、そろそろ起きないと遅刻してしまうよ。仲が良いのは素晴らしい事だけど、そろそろ離れたらどうだい?」
「……んん……?」
呆れ混じりにそう頭上から声を落とされ、反応したのはサディだった。
「ジ、二……?」
「ああ、僕だ。君の保護者兼後見人の、ジニだよ」
「何で、ここに……」
「今漸く会議が終わったんだよ。緊急事態が発生してね、抜け出せなかったんだ。やっぱり、彼を送って正解だったようだね」
「……彼?」
そこで、ジニの視線を追いサディが隣で眠っているユージェの存在に気が付いた。
ジニ、ユージェ、それから自分がどんな姿をしているか確認し、顔を茹でたこのように真っ赤に染める。
「俺……そうだ、昨日……」
自分が相当に乱れていた事を思い出し、その情事を思わせる自分の姿にもっと恥ずかしくなり、散らばっていた自らの衣服を手繰り寄せそれを身につけようとした。
「待って、そのまま風呂に入ってくると良い。それで後処理をしておいで。じゃないと、後でお腹を壊してしまうからね。やり方は分かるかい?」
「え、っと……」
「分からない?」
困ったように、ジニが首を傾げるもサディには何のことだか分からなかった。
そもそも、後処理とは何だろうか。文脈から行為の、までは分かるが、具体的に何をしたら良いか見当もつかない。
0
お気に入りに追加
14
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
使命を全うするために俺は死にます。
あぎ
BL
とあることで目覚めた主人公、「マリア」は悪役というスペックの人間だったことを思い出せ。そして悲しい過去を持っていた。
とあることで家族が殺され、とあることで婚約破棄をされ、その婚約破棄を言い出した男に殺された。
だが、この男が大好きだったこともしかり、その横にいた女も好きだった
なら、昔からの使命である、彼らを幸せにするという使命を全うする。
それが、みなに忘れられても_
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
真冬の痛悔
白鳩 唯斗
BL
闇を抱えた王道学園の生徒会長、東雲真冬は、完璧王子と呼ばれ、真面目に日々を送っていた。
ある日、王道転校生が訪れ、真冬の生活は狂っていく。
主人公嫌われでも無ければ、生徒会に裏切られる様な話でもありません。
むしろその逆と言いますか·····逆王道?的な感じです。
学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語
紅林
BL
『桜田門学院高等学校』
日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ
しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ
そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
チャラ男会計目指しました
岬ゆづ
BL
編入試験の時に出会った、あの人のタイプの人になれるように…………
――――――それを目指して1年3ヶ月
英華学園に高等部から編入した齋木 葵《サイキ アオイ 》は念願のチャラ男会計になれた
意中の相手に好きになってもらうためにチャラ男会計を目指した素は真面目で素直な主人公が王道学園でがんばる話です。
※この小説はBL小説です。
苦手な方は見ないようにお願いします。
※コメントでの誹謗中傷はお控えください。
初執筆初投稿のため、至らない点が多いと思いますが、よろしくお願いします。
他サイトにも掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
つまりは相思相愛
nano ひにゃ
BL
ご主人様にイかないように命令された僕はおもちゃの刺激にただ耐えるばかり。
限界まで耐えさせられた後、抱かれるのだが、それもまたしつこく、僕はもう僕でいられない。
とことん甘やかしたいご主人様は目的達成のために僕を追い詰めるだけの短い話です。
最初からR表現です、ご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる