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番外編
【番外編】マッサージ令嬢は悪役をサボりますの! その2
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「うむむ……ですわ」
「どったー? 難しい顔しちゃって」
「あら、ひーちゃんさん。ごきげんようですわ」
お昼休みの後半に差し掛かった頃、わたくしの席にひーちゃんさんがやって来ましたの。
……このやり取り、昨日も行った記憶がありますわよ?
「ごきげんよ~。で、何か悩み事?」
「実はですの……昨日、肩もみの勉強をするためにリラクゼーション施設を伺いましたのよ」
「へー。流石はミナっち行動が早いねー」
「百の知識より一の経験ですわ。技術を学ばせていただくのなら、プロフェッショナルの元を訪ねるのが一番ではなくて?」
「ふむふむ、一理あるねー。でも、その様子だと上手いことラーニング出来なかったっぽい?」
「そうですわね……そもそもプロフェッショナルの技術を一朝一夕で習得出来るとは思っていませんわ。それよりも、問題でしたのが──」
わたくしが本題を述べようとしていたその時ですわ。
「あ、昨日の話の続き? 私も参加して良い?」
「同調圧力の魔物さんがまた現れましたわ」
「だからその呼び方はやめてってー! ……もう。多分だけど、さっきリルレイラートさんが言いかけていたのって、あんまりマッサージが気持ち良くなかったってことだったりする?」
「……驚きましたわ。正解ですの」
まさに悩んでいましたのはそのことですわ。
「涼香嬢ワンポインツ」
「何のポイントなの? あと何で複数形?」
「わたくし丸昨晩理由を考えましたの。ですが、心地良さの違いへの答えは出ませんでしたわ。河野橋涼香さんは何か心当たりがございますの?」
「うーん……多分だけど目的の違いかな?」
「目的ですの?」
「うん。整体師さんとかって身体の疲れを取ったり、不調を改善するために施術をするじゃない? でも、私とか素人が行う肩もみって極端に言えば、気持ち良さを優先しているんだよね。あと、リラクゼーションサロンだと言うほど肩もみはやらないよ」
「そうなんですの!? プロフェッショナルですから何かお考えがあるかと思っていましたが、確かに肩もみがひどく不満足でありましたわ!」
「ツボ圧しだっけー? 行ったことはないけど、パソコンの動画とかで見たことはあるねー。あ、猫が肩もみされてる動画も好き」
「猫ですの!?」
ひーちゃんさんが当たり前のようにトンでもないことを仰いましたわ!
「うん、猫動画良いよね。……それで話を戻すけど、整体師さんが行うツボ圧しって身体の調子を良くはしてくれるけど、慣れないとあんまり気持ち良くはないかな。だから、気持ち良さを求めると、誰かにちょっと肩を揉んでもらうくらいのほうが良い感じだと思うよ」
「……なるほどですの。肩もみは中々に奥が深いご様子ですの」
そして、この国では、猫がマッサージされている光景も珍しくないようですわね……。
「えっと、そこまで深くはないかな……? あ、そうそう、プロじゃない人が肩もみをやり過ぎたり、力を入れ過ぎると肩を痛めちゃうから注意は勿論必要だよ」
「ふむふむですの」
肩もみに造詣の深いご様子でしたので、魔物さんのお話は素直に受け入れておきますの。
「涼香嬢のありがたい蘊蓄も聞けたところで、今日もレッツトライ! 肩もーみぃ!」
「……昨日の感じだと人前ではあまりやらないほうが良いと思わない? 私……恥ずかしかったよ?」
「わたくしは構いませんわ!」
胸を張って答えますわ。
けれども、聞きなれた声が反対されましたの。
「いいえ、構いますよ」
「あら? カムイ様」
音もなく時期国主様が現れましたわ。
誰よりも静かな足運びは、わたくしのような淑女の憧れですの。
「やっほー色男さん。今日もカッコイイねー」
「こら、柊さん、からかわないの。……ごめんね、アケノカムイくん」
何故か魔物さんは合掌しましたの。
知識共有魔法によると『めんごめんご~』らしいですわ。
……なんですの、それ?
「いえ、ただの挨拶だと捉えていますので、お気遣いなく」
「そだねー」
そだねーですわ。
カムイ様は元々カッコいいですのよ。もっとも、お姉様には劣りますが。
「ところでカムイ様? 先ほどの構います、とはどのような意味ですの?」
「男子側から目のやり場に困るという意見が出ていました。昨日はこの場におりませんでしたので、今詳細を把握したところですが、級友を困惑させる行為はあまりよろしくないかと」
「そうなんですの? かしこまりましたわ」
カムイ様が仰るのでしたら、頷きますわ。
「その素直さは美徳ですよミナ。……では、僕は失礼いたします」
「色男さんは今日も図書館?」
「はい。この国の書物は本当に興味深いものばかりです」
ここに来てからカムイ様は知識欲の塊ですわね……。
「ありがとね、アケノカムイくん」
「いえ。ではこれで」
カムイ様がまた音もなく去って行きましたわ。
「……はぁ、海外の人は美男美女ばかりでひーちゃんさんは参るのですよ~」
「……うん、少女漫画に出てきそうだもんね、アケノカムイくんって」
「あら? よく考えてみますと、カムイ様に肩もみを禁止されてしまいましたわね」
先ほどの言葉の意味は、どう捉えてもそういう意味でしたわ。
「のんのん、ミナっち。"ここ"で行うのを禁止されただけなのだよ」
「ふむ……ですの」
ひーちゃんさんは何か企んでおりますわね。
証明するように彼女は、
「ここで駄目なら別の場所で行えば良いじゃない!」
と、仰いましたの。
**
「やって来ました! 涼香嬢のお宅!」
「うぅ……今日は部屋の掃除していなかったのに……みんな急なんだもん……」
しょぼくれている魔物さんですわ。
そして、わたくしたちは魔物さんのお部屋におりますのよ。
「そうですの? 綺麗にしていると思いますわよ?」
「ほんと!?」
「ただ、狭苦しいお部屋なのが気にかかりますわ」
小屋と断言いたしますと、お姉様に怒られますのでそちらは言葉にしませんのよ。
「ぐさー! い、一般家庭の一軒家なんだからこんなものだよ!?」
「ミナっちの実家って広いの?」
「百倍は軽くありますわね」
「へー広いねー」
「そうなんですの?」
「さあ? 何となく広いんじゃない?」
「柊さんなんでそんなに反応薄いの!? それ、すっごく広いからね!」
家主の雑貨屋は狭いと思っておりましたが、そうでもないようですわね。
まぁ所詮、些末なことではありましたが。
「それよりも肩もみをいたしましょう、ですの!」
「"それよりも"扱いされた!?」
「それと河野橋涼香さんがお姉様の口調を真似ていてウザいですわ」
今の反応などお姉様がよくされるものですのよ?
身の程をわきまえやがれ! ですの!
「理不尽!?」
「ふむふむ……今ミナっちは教室という檻から解放されて、野生の力を解き放っておるのじゃよ。ほっほー」
「柊さんもよく分からない感じのキャラになっているし……」
「戯言はどうでも良いですわ、それよりも肩もみをいたしましょうですの!」
「だねー。涼香嬢の突っ込みに付き合っていると時間が足りなくなるもんね」
ひーちゃんさんはお話が早くて助かりますわ。
それに引き換え、ですの。
「私が悪いの!? ……と言うか、私のテンションも引きずられておかしくなっていたかも……」
「それで同調圧力の魔物さん。どうすれば良いですの?」
「だから、その呼び方はやめてってー! あと、言われるほど私、同調圧力かけていないよね?」
お姉様が前に同調圧力の魔物と呼んでいましたのよ?
それで理由など十分ではなくて?
「ミナっちの同調圧力っぷりに関してはコミックス第一巻の十話参照だよー」
「コミックスって何!? ……ええと、とりあえず私が見本を見せるのが良いのかな?」
同調圧力の魔物さんもようやく本題に入りましたの。
「そうですわね。それではひーちゃんさんに肩もみをしていただきまして、わたくしはそれを見て覚えますわ」
「ふふふっ、あたしの肩を満足させられるかな?」
「何かもう決定しちゃってるし……。柊さんって肩こり持ちではないんだよね? あんまり実感してもらえるか分からないけど……一応やってみるだけやってみるね」
同調圧力さんは優しくその手をひーちゃんさんの肩に置きましたの。
「また微妙に同調圧力とか言われた気がするような……? ええと、ともかく! まずは軽く擦ってから──」
昨日と同じ手順を魔物さんが続けようとしたところで、ですわ。
「あ、もう駄目。勘弁」
「え?」
ひーちゃんさんが同調圧力の魔物さんの手から逃げ出しましたの。
「涼香嬢くすぐったい。あたしソレ苦手。ギブアップ」
「相変わらずの無表情だけど……本当にくすぐったいって、思っているんだよね?」
「うん。……フラット族に肩もみはやはり早過ぎたのじゃ……」
ひーちゃんさんが首をガクンと落としましたわ。
ドンマイですわ、ひーちゃんさん!
ドンマイは日本語のようでいて外来語が元ですのよ。
「肩こりがない人はくすぐったく感じることもあるって聞いていたけど、本当だったんだ……」
なるほどですの。
「ひーちゃんさんに無理強いは出来ませんわね。別の手段を考えますの」
「うーん……それじゃあ、リルレイラートさんの肩を私が揉みながら教えることにして、その後にリルレイラートさんが私の肩で実践って言うのはどうかな?」
「良いと思いますわ」
わたくしはこんなこと程度で迷いませんの。
「うん、それなら昨日みたいな感じでやっていくね」
早速、わたくしの肩に同調圧力の魔物さんの手が置かれますわ。
「こうやって親指が……首の付け根に触れるくらいのポジショニングでね、私はいつも肩もみをやっているかな?」
確かに魔物さんの指はその辺りに触れていますわ。
「基本形というわけですわね」
「あくまでも私の場合は、だけどね。それでこのまま肩を揉む場合もあるけど、こうやって──」
あら? わたくしの肩を撫でておりますの?
スッスッスッと音がしていますわ。
うむむ……肩が温かくなって……。
これも、なかなか……ですわね……。
「手のひらで擦るように肩を撫でてあげると、結構気持ちいいでしょ? 肩を軽くほぐせるし、血行も良くなるから、私は最初にこうすることも多いよ」
スッスッと規則的な衣擦れの音がしますの。
規則的で、心地良い音色かもしれませんわね。
肩が更に熱くなってきましたの。
「このくらいで良いかな? ではでは、ここから肩を揉んでいきまーす」
「はーい」
一応言っておきますと、わたくしは無言でしたわよ?
「なんで柊さんが答えているんだろう……。まっいっか……柊さんだしね。えっと、揉む時はあんまり力を入れないで、手のひらの真ん中辺りで掴むように優しく揉むと良いよ」
もみもみ
ぎゅっぎゅっ
肩全体が同調さんの手のひらに包まれおりますの。
昨日のリラクゼーション施設で味わえなかった優しい感触!
……!? こ、心地良さがドンドン昇ってきますの!
「こ、これですわ!」
わたくしの頭に閃きの電流がはしりましたわ!
昨日から残っていた不満足が、嘘のように溶けていきますの!
「喜んでもらえるとやっぱり嬉しいかな。……で、ほぐれてきたら親指で、これも力を入れ過ぎないようにソフトタッチで指圧を混ぜていきます」
ぐっぐっ
もみもみ
ふわぁっ! ですの!
柔らかくなってきた肩の付け根が魔物さ──いえ! お師匠様と今から呼ばせてもらいますわ!
お師匠様の親指にわたくしの肩が蹂躙されていきますのよ!
若干の痛みと同時に、それを遙かに上回る心地よさが、じんわりと肩を巡っておりますの。
「うーん、肩の付け根がまだまだ硬いかな? って、あー! リルレイラートさんって、昨日整体師さんにもやってもらっていたんだっけ? ……あちゃー、やり過ぎて揉み返しになるとマズイよね……」
パッと圧力さんの手が離されましたの。
良いところでしたのに……。
「……もうやめますの?」
彼女の手のひらが離れたことを、名残惜しい目でわたくしは見つめましたの。
「うぅ、そんな捨て犬みたいな目で見られても……。ええとね、肩もみのやり過ぎじゃないかなって思って。まだまだ凝っているような気は勿論するんだけど、素人が連日やるのは良くないんだよ。揉み返しで肩こりが悪化しちゃう可能性があるからね。あ、でも、揉み返しが絶対に悪いって意味でもないんだけど」
知識共有によりますと、揉み返しは逆に肩が痛くなりますのね……。
わたくし痛いのは嫌ですし、心の師の仰ることですわ。
「なるほどですの。お師匠様は深い考えをお持ちですのね」
わたくしは許容いたしましたわ。
「い、いつの間にか師匠扱いされているし!?」
「ししょーこの漫画の次の巻ないの~?」
「柊さんもいつの間にか漫画読んでた!? しかも床に丸まって我が家的なスタイル!?」
「お師匠様。次はわたくしがやってみますのよ」
そういう手はずでしたわね?
「あ、うん……もしかして私、このまま師匠って呼ばれ続けるのかな? あ、でも、悪い気はしないかも」
「まずは両手で擦るんですのよね。スッスッ……ですの!」
目の前の肩に手を当てて、お師匠様の模倣を早速いたしますのよ。
「え、強っ! リルレイラートさん、見かけによらず力がつよ──」
「次は手のひらで揉むのですのよね」
わたくし物覚えは良くってよ?
学んだ通りに、手のひらを使ってモミモミですの!
「や、やめ……痛っ! 握力が強すぎて──ぅぎゃー!」
「……あら? お師匠様?」
私の揉んでいた肩がストンと落ちていきましたわ。
「ユーウィン。ミナっちの勝ち~」
お師匠様がどうしてか床の上でうずくまっておりましたの。
そして、その後。
「うぅ……すっごい痛かった……これ以上犠牲が出る前に何とかしないと……! ──リルレイラートさん! あなたの師匠として命じます! もう肩もみはしないこと! そして、今日をもって破門です!」
起き上がったお師匠様にわたくしは破門宣告されましたわ。
……。
…………。
何故ですのー!?
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