悪役令嬢の姉は異世界転移しない~ツミビトライク・ループ~

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チュートリアル編(過去)

第十九話『繰り返す世界』

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***

 カチコチと音が鳴る。

 チクタクと針は回る。

 回る、鳴る。

 鳴る、回る。

 奏でる音色は戻り続け、やがて音を止める。

 絶え間なく針は動き出し、今度は正しい時を刻み始めた。






*****

「もう! お姉様ったら!」

「……え?」

「ようやく気付いてもらえましたわ! さっきからわたくしが話しかけているというのに全くお返事をいただけないのですもの! お姉様はいじわるですのよー!」

「え、えぇっー!? み、ミナ! ……ミナ? 嘘!? 本物!?」

「まったくお姉様は寝ぼけていらっしゃいますのね? わたくしは夢の世界の住人ではなくてよ? それよりもお姉様、大変ですの! わたくしたち誘拐されましたの!」

 ……ミナが騒いでいる姿を見て、逆にちょっと落ち着きを取り戻せた。
 ええと、ツミビの回想でもミナが「誘拐されましたの!」とか騒いでいるシーンがあったよね?
 別世界である日本に飛ばされてしまった現象を誘拐だと勘違いした辺りだったかな。

「ミナ、それ多分誘拐じゃないと思う。あと私もそれよりも案件なんだけど、色々聞きたいこと聞いても良い?」

「はいですの! わたくしに何でもお訊ねになってくださいまし!」

 あれー? ミナってこんな従順な子だったかな?
 主人公さんを各種バッドエンドで惨殺ざんさつしまくるあの悪役令嬢とはとても思えない反応だった。

 ……ざん……さつ……?

 ──ズキリ

 痛っ!? 頭に刺すような痛みがはしる。

「お姉様? お姉様! お顔の色が優れないのではなくて!?」

 あ……そっか。
 ツミビのスタッフロールを見ている時に強烈な眩暈めまいに襲われて……。
 ミナが存在している驚きで忘れていたけど、あの時本当に吐く寸前まできていたんだ。
 でも、今はそこまで辛いわけじゃないから、

「大丈夫。なんでもないよ」

 と答える。悪役顔だけど微笑も付け加えておいた。

「……本当ですの? お姉様の身体にもしものことがありましたらわたくし……」

 流石に気付く。
 私のことをお姉様と呼んでいるのは、本当に私がミナのお姉さんだからなんだ。
 重度の孤独を抱えていたミナにもしも姉が居たら、こうして少し依存気味の妹になっていてもおかしくない。

 何となく予想していた悪役令嬢ものの定番とはズレるけど、設定の異なったツミビトライクの世界に私は入り込んでしまったのかもしれない。
 笑われるかもしれないけど、妙に強い確信を覚えてしまうんだよね。
 中学校の頃に何度も今のような妄想を繰り広げてしまったゆえの遅延性の副作用かな? 心が中二病と呼ばれる状態に戻ってしまっている……のかも。

 理由は定かではないが、自分の中でしっくりはまる表現のような気がした。

「ありがとうね、ミナ。私は本当に大丈夫だから」

 なでなで。
 背の低いミナの金髪ツーテールを撫でる。
 わっ、信じられないくらいサラサラつやつやしている!

「ふ、ふわーですの! ……。わたくし安心してもよろしいのですの?」

「うん、安心して良いよ」

 親指をビッと立てて良い笑顔を浮かべてみた。
 怖く見えたらごめんなさい!

「はいですの!」

 良かった、ミナにも笑顔に見えたらしい。
 でも、そっか……そうなんだねミナ。

 原作では裏のある笑顔だったけど、こんな風に満面の笑顔も浮かべられたんだ。
 悪役令嬢に情を覚えやすい私だったから、ツミビでの彼女との違いに心の奥がキューっとした。
 目がちょっとだけうるんでしまう。……感情移入のし過ぎかも。

 視界が歪んだのは一瞬だけだったはずなのに、光景が少し変わっていた。
 ミナの後ろに人影が急に現れて……あぁっ!?
 あれはカムイ様!!

「一体ここは……?」

 この王子様ボイス、ツミビで聞きまくったカムイ様の声に間違いない!
 そうだよ! ミナが誘拐とか言っていたんだからカムイ様が現れる時期もこのタイミングになるんだ!

「いえ、今はまず──ライラにミナ、ご無事のようで何よりです」

「カムイ様! カムイ様もいらっしゃいましたのね!」

 カムイ様はすぐに私とミナに案じる声をかけてくれた。
 流石はカムイ様! さっきの私みたいにオロオロすることなく、極めて迅速に状況判断をしている!

「お怪我はありませんかミナ?」

「健常ですわカムイ様」

 はっ!?
 スカートをつまんで挨拶を返すミナを見て察する。
 この流れ、私もカムイ様にお声をかけていただける!?

 で、でも、どうしよう……。
 ミナがやったような作法とか私知らないし!

 一般的な日本人家庭に生まれた普通の悪役顔の女なんですよ私は!?
 もし本当にお声をいただいてしまったら私に成す術なんてないよ!

 ……あれ?

 私前にも同じことを……?
 変だな……そんなことは……
 ツミビの世界でミナになる妄想をした時? いや、でもあれはミナっぽくやっていたはずだから……

 答えが出ない唐突な疑問だった。
 既視感がとても強い感じがする。

「お姉様! お姉様ったら! ……やっぱりお加減がよろしくないのね……」

 って、聞いていなかった。ミナがまた心配そうな顔を私に向けているし。

「まさか風土病に……! ライラ、癒しの魔法を今かけます。"水よ。清浄なる力をもってこの者の災いを祓はらえ" ──何故魔法が形成されない!? これもこの地の影響だと言うのですか……?」

 わわっ! カムイ様が魔法を使った!?
 でも、すぐに輝く水は消えてしまう。
 そう、カムイ様の魔法は現段階だとまともに使えないはずなんだ。

「ああ、そういうこった。この世界じゃあ魔法なんてもんは使うのにも一苦労だぜ?」

 近くにあったお店のショーウインドウが開き、オヤジさんが声をかけてくる。
 流れは知っていたので今回は驚かない。
 サヤ登場以前のお話は回想でしか語られていないけどオヤジさんのこのシーンは詳細だった覚えがある。

 それでもツミビの主要人物が次々と現れるのは原作ファンにとってある種心臓に悪い光景であったので、先ほどのデジャヴなんて最早気にしていられる心の余裕はなかった。

「オレはハイド・マイソディエル。言われるまでもないだろうがアケノカムイ・マイソディエルの実の弟さ」

「……僕にその話を信じろと言うのですか?」

 回想シーンで一部抜粋だけされた光景が、完全な形で再現されているよ!
 ツミビで省略されていた会話が続いていたので、私はカムイ様とオヤジさんのやり取りを聞くことに思わず熱中してしまう。

 おかげでスキップ機能を使っているかのように場面がどんどん流れていった。

「知識共有魔法さ。兄さまも当然知っているだろ? こいつが知恵の賢人けんじんにしか使えねぇ魔法だってことはな」

「……日本、科学の発展した世界、魔法の存在しない地……まさかこんなことが……。もしそうであるのなら──」

「兄さまや。立ち話もなんだろ? 続きはこっちで、オレの家で話すとしようぜ。狭い家だがそれはまぁ我慢してくれや」

 そんな感じでトントン拍子に話は進み、気付けばツミビ本編と同様、ファンタジー組がオヤジさんの店でお世話になることに。
 あと、私の着ていたチェーン店の安い服について聞かれた時は心臓が止まるかと思ったけど、あたふたやっている間に皆が勝手に誤解してくれていた。
 原作では居なかったはずのこのライラってほんと何なんだろうね?

 考えていても答えなど出るはずもなく、オヤジさんの作ってくれた夕食を食べたりお風呂に入ったりしていたらもう夜だった。
 その間、ミナからのスキンシップがやたらと多かった気がするけど、原作を考えれば可愛いだけなので良し!

 私の奇妙な一日はこうして過ぎていき、そして、翌日の朝。

「お姉様! あれがおそらくデパートメントストアですのよ!」

「だねーでっかいねー」

 私たちはオヤジさんに連れられて日用品を買いに百貨店を訪れていた。
 ミナが迷子になりそうだったのを食い止めたりなどはあったけど、それ以外は順当で。
 オヤジさんの提案から男女で二手に分かれ、私とミナはまず自分の衣服を買いに向かった。



 ──何だか時間が進むのがとても早い気がした。……まるで全員が予行練習か何かを済ませた後のように、何もかもがスムーズに進んでいるような……。



「あら? カムイ様はまだいらっしゃっていないようですわね」

「こらこら、ナチュラルにオヤジさんを省かないの」

 ホクホク顔で買い物を済ませた私たちは待ち合わせ場所である一階広場まで来ていた。
 土曜の昼の割にベンチが空いていたからラッキーかも。

「ナチュラル! 自然という意味ですわね! 流石はお姉様、異国の言葉を使いこなしていらっしゃいますわ!」

「二時間くらい前にデパートメントストアとか言ってなかったっけ?」

 そう言えばファンタジー組は外来語とかどういう捉え方になるんだろう。

「お姉様それはイレギュラーというものですわ」

「今普通に英語使ったよね!?」

 でも、最近では日本語に馴染んでいる英語も多いから普通に日本語を使った感覚だったりするとか?
 私の疑問には答えず、ミナは「ふぅ……」と一息洩らして、

「お姉様、わたくし少し疲れましたわ」

 と告げる。
 初めての異世界、それなりの人が居る中を今まで買い物していたのだ。
 考えてみれば疲れていないはずがなかった。

「ほら、そこのベンチに座ってると良い、よ……?」

 ……?
 自分でもよく分からない変な感覚……がある?

「はいですの。……お姉様も座りましょう」

 ミナが何か言っていたが頭の中に入ってこない。
 何……?
 何だろう、この嫌な感じは……?

 分からない。
 全然意味が分からないけど、嫌な感じが消えて、くれない……!?
 むしろ、どんどん増しているような……

 気分が悪くて、思わずまぶたを押さえてしまう。
 何故か周りの音が聞こえない。
 身体が不意によろめき、後ろに数歩進む。足に力を入れて踏みとどまった。

 そして、顔を上げると……

 ──ザシュッと何かを切り裂く音がした。

「おねえ、さま……」

 ゴトリ

「……ぁ……あぁ……ッ!」

 景色は一変している。
 見知らぬ誰かが居た。
 ベンチに座っているミナの隣に、誰かが居た。

 黒いその誰かは──

 その手に持っていた黒い大きなナイフで──

 ミナの首を──



 切断、していた。



 ──懐いてくれていたはずの人の顔が、恐怖に固まった表情で床の上を転がった。



「ぃ、嫌ぁあぁぁあああああああぁあぁぁぁぁッ!!」






***

 カチコチと音が鳴る。

 チクタクと針は回る。

 回る、鳴る。

 鳴る、回る。

 奏でる音色は戻り続け、やがて音を止める。

 絶え間なく針は動き出し、今度は正しい時を刻み始めた。






*****

「もうお姉様ったら! ……お姉様? お、お顔が真っ青ですわよ!?」

「……はぁっ……はぁっ……はぁ……ッ!」

 何、これ……?
 何なの……?
 とても嫌なものを、見て、しまった……?

 覚えていない。覚えていないのに、嫌な感触だけが胸の中を渦巻いている。
 気持ち、悪い。
 嫌な、吐き気のする感覚が止まらない。

 さっきまでの眩暈めまいなんて比にならないくらいに気持ちが悪くて──

「……ぐっ……げぇ……ぇ……ッ! ゲホッ!」

 耐え切れずそのまま胃の中のものを戻してしまった。
 ここがどこだか分からない。
 辛うじて外であったことだけが幸運だったと思う。
 道脇に吐しゃ物が落ちていく。

「お姉様!? お姉様! しっかりしてくださいまし! お姉様!!」

 胸が痛い。
 胃液で多分やられている。
 だけど吐き気は止まらない。
 嫌な感触も消えてくれない。

「嫌です……嫌ですわ……! お姉様……また……わたくしを見捨てて、どこかに……行かないで、くださいませ……おねえ、さまぁ……」

 ミナの悲痛な声。
 言葉の意味は理解出来ていないのに心が痛い。

 ……ミナ?
 ……彼女はミナ、なの……?

 当たり前のように出てきた心の声は、彼女をミナだと認識していた。
 現状を何も理解していないはずなのに、何かで何かを覚えているような奇妙な感触。
 それが気持ち悪さをより深めていく。

 余程私の状態が悪いのか、ミナが必死に「お姉様」と同じ言葉を繰り返し泣き叫んでいた。

「おいおい何だ……!? 嬢ちゃん! 具合が悪いのか!?」

 近くの建物から飛び出してきた人は大慌てでこちらに向かってくる。
 オヤジさんだった。

 ……ああ、そっか。これはミナたちがオヤジさんと再会した時の場面なんだ。

 何もかもが分からない中、ただそれだけは思い出すことが出来て私はようやく一欠けらだけ安堵あんどする。
 気が緩んでしまったのかもしれない。

 意識が急速に暗くなっていく。

「お姉さまーっ!!」

 それが覚えている最後の記憶。

 心配かけてごめんね、ミナ。



 ──今度は絶対に助けるから。



 意識を失う刹那、私は何かを想っていたのかもしれない。








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