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●閑話休題 僕の周りのひとたち
僕の周りのひとたち③
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僕が歩き出すと、当然ヒダカたちの視線が突き刺さる。情けない姿を見せるわけにはいかないので颯爽と歩く努力をする。
ヒダカと、ヴェニーと、兄と、教授。
やたら豪華なメンバーの中に迎え入れられる凡人の僕。これは神罰かな。さっきエルゥを助けるのが遅かったのが悪かったのかな?
僕を迎え入れるように輪の一ヵ所が崩れる。兄とヒダカの間だ。僕は加わる一歩前で足を止めると腰を折った。
「お話中失礼します。兄さん、お久しぶりです。お元気そうで何よりです。プロフェッサー・バイレアルト。本日は素晴らしいパーティーを開催してくださりありがとうございます。エイデン様、ロペツ様、ぜひ僕もご一緒させてください」
「ルメル、堅苦しいのはいりませんよ。ここにいるのは貴方にとっても近しい者ばかりでしょう」
教授が胡散臭い笑顔で言う。
「そうだよ、ルメル。久しぶりだね。家でも中々会えないから、今日は話ができるのを楽しみにしていたよ。こっちへおいで」
「兄さん……」
言われた言葉が素直に嬉しかった。そっと隣に立つと、左腕を肩に回され距離を詰められる。なんだか気恥ずかしくて微かに俯いた。
「ルメル、エルゥたちの分もケーキ取りに来たんだろ? 邪魔して悪かったな。プロフェッサー、呼び止める必要なかったでしょう? もう行っていいぜ? 早くしないと無くなるかもしれない」
ヒダカが僕の左肘を掴んで軽く引き寄せようとする。それに反発するように兄の腕の力が強くなって、僕の体はどうすることもできなくなった。二人が何をしたいのかよく分からなくて、微かに左右に揺らされるままになってしまう。すぐに離席するわけにもいかず、ケーキが無くなってしまうのは避けたい気持ちもある。つい無意識にそちらへ視線を向けてしまった。
「ルメル君、大丈夫かい? ケーキ、私が届けようか?」
「ヴェニー……」
気づかわしそうな声がする。ありがたいけど、六歳も年上の、しかもベストスコアを遣いに出すようなことをさせるわけにはいかない。
「気にしなくていいさ。君はここでお兄さんたちと話を続けるといい」
遠慮しようとした先から言われてしまって、口を閉じるしかない。さっきもだけど、この人は勢いが強いけど押しは弱いのかもしれない。胸がほんわりと温かくなる。いくら返事のようなものを求められていなくても、さっきまでの態度はよくないよね。覚悟を決めると、ヴェニーに顔を向けた。
「ありがとう、ヴェニー。でも、一人で行かせるわけにはいかないよ。その、よかったら一緒に行こう」
「ルメル君……。でも、君は……」
「気を遣ってくれてありがとう。その気持ちだけで嬉しいから」
「ルメル君……」
嬉しそうに微笑まれる。なんだか面映ゆい。僕も照れ笑いをした。
「ルメル、ケーキが食べたいの? なら取りに行かせるから、ここにいなさい」
左肩に回った手に力が入る。
「てか、ヴェニーと取りに行くくらいなら俺と行けばいいだろ? プロフェッサー、もういいですよね?」
左肘に回った大きな掌がギュッと肘を一周する。
「あの、ねぇ、さっきから二人ともどうしたの? ヒダカ? 掴まないで欲しいんだけど」
「は? 俺だけかよ。お前の兄さんだってべったりくっついてるじゃん」
「それはそうかもしれないけど……。ヒダカこそどうしたの? 話があるなら今度聞くよ?」
「全くだ。遠慮してくれないか? エイデン君。僕は久しぶりにルメルと話がしたいんだ」
「ロレンゼンさん、お兄さんなのですから、ルメルの交友関係を崩すようなことはしない方がよいと思いますよ?」
「おや? 君にはそう見えるのかい? だとするなら視野狭窄というものだね」
「なにもご自宅でお話したらよいのでは? と言っているわけじゃないのですよ。少し早計ですね」
「ロレンゼン君、エイデン君。ルメル君が困っているようだ! まずはその腕をどかしてあげてはどうだい?」
頭上でいきなり険悪な応酬が始まった。丁度顔を正面に向けると、楽しそうな教授がこちらをニコニコと見ている。僕はもしかして教授に嫌われているのかなぁ。
「ヒダカ、腕外して。兄さんも、一度いいですか? みんな、様子がおかしいよ? 僕、何かした?」
「君のせいじゃない」
言い方は違うけど、三者三様にそんなことを言ってくれた。ありがたいけど、そうじゃない。やっぱり外れないヒダカの右手と兄の左腕。睨み合う三人。ヴェニーだけが、なんとか少し心配そうに僕をチラッと見てくれた。
「じゃあ、一回離してくれないかな?」
「それはできない」
ヒダカと兄が同時に言い切る。
「二人とも、ルメル君の意思を尊重して、」
「ヴェニーさん」
「な、んだい」
兄がヴェニーの言葉を遮る。
「貴方は最近この子と知り合ったばかりだろう? 少し黙っていてもらえないかな?」
「別に知り合ってからの時間の長さは関係ないでしょう? ああ、時間しか勝てるものがないのですかね?」
ヒダカが兄を煽った。
「長さで言うならっ! あ、いや。なんでもない」
言いかけたヴェニーにヒダカと兄が探るような視線を向ける。
「ねぇ、これ何?」
「ねぇ」
その間も、僕は控えめに声を掛け続けたのに、ほとんど反応は無かった。
突然だけど、僕は無視されるのがとにかく嫌いだ。わざとでなかったとしても、存在をなかったことにされると卑屈になりそうになる。
無意識に俯き始めると、まだまだ続いている言い合いの内容がぼやけてくる。正直、三人の話の内容なんかどうでもいい。兄は大切な恩人だし、ヒダカは唯一無二の幼馴染だし、ヴェニーは優しい理解者だ。
「そもそも、僕はルメルを勇者パーティーに加えることには反対だ」
「本人が行きたいって言っているのだから、尊重するべきでしょう」
「私はルメル君がしたいようにするべきだとは思うが、負担が大きいようにも見える。配慮をするべきなのじゃないかい? その辺は分かっているのかい?」
「ヴェニーさん。随分、分かったような言い方をしますね。会ったばかりの君がこの子の何を知っていると言うのですか?」
「それは……」
「そうそう、気になってたんだよな。行軍訓練で、ルメルと何の話をしたんだ? こいつに聞いても答えてくれないし。何か、大切なことを話しただろ? 様子を見てれば分かる。ヴェニー、何したんだ?」
「……。何も。いや、私がルメル君を愛していると、そう伝えただけだ」
僕はぼうっとしたままでいたけど、流石に耳へ届いた内容に顔を上げた。
「ヴェニー……」
熱くなってきた耳をそのままに左右を見ると、兄は微かに震えながら、何かを堪えるような顔をしている。ヒダカは酷く悔しいと言った顔でヴェニーを睨んでいた。
僕は途端に居心地が悪くなった。兄とヒダカがどうやら怒っているらしいことは分かったけど、理由が謎だ。それに怒りっぽいヒダカはともかく、あの温厚な兄が一体どうしたのだろう。
「兄さん、一体どうしたの……」
「ルメル……」
やっとこっちを向いてくれた。そっと左腕から体を抜いて、差の付いてしまった顔を見上げる。
「ごめん、取り乱したね。お前のことが心配でつい頭に血が上ってしまったようだ。放っておいて悪かった。ケーキを取って聖女と賢者の所へ案内してくれないか?」
「ロレンゼンさん、話はまだ終わってないですよ」
弛んでいたヒダカの右手にまた力が入る。遠慮なく力を込められて少し痛い。
「ヒダカ。もういいでしょ? そろそろ手を離してくれない?」
「ルメル、ヴェニーが言ったことは本当なのか?」
「……そう、だけど……」
「お前は、」
「エイデン君、もういいだろう?」
「ヴェニー……」
「ルメル君はお兄さんとエルウア君たちの所に行くと言っているんだ。引き留めるものじゃない」
ヒダカの目が細くなる。ヴェニーを一瞥すると僕の腕から右手を離した。
「悪かった」
小さく呟いて、しっかりと兄と教授へ腰を追ってその場を後にした。
多分きっとヒダカは、と言う淡い期待を無理だと言い聞かせて打ち消す。
「ルメル? 大丈夫か?」
「ありがとう、兄さん。行こう。エルゥたちに紹介するよ」
兄の顔が険しかったので、向けた笑顔は少しだけ悲しみを背負っていたのかもしれない。
ヒダカと、ヴェニーと、兄と、教授。
やたら豪華なメンバーの中に迎え入れられる凡人の僕。これは神罰かな。さっきエルゥを助けるのが遅かったのが悪かったのかな?
僕を迎え入れるように輪の一ヵ所が崩れる。兄とヒダカの間だ。僕は加わる一歩前で足を止めると腰を折った。
「お話中失礼します。兄さん、お久しぶりです。お元気そうで何よりです。プロフェッサー・バイレアルト。本日は素晴らしいパーティーを開催してくださりありがとうございます。エイデン様、ロペツ様、ぜひ僕もご一緒させてください」
「ルメル、堅苦しいのはいりませんよ。ここにいるのは貴方にとっても近しい者ばかりでしょう」
教授が胡散臭い笑顔で言う。
「そうだよ、ルメル。久しぶりだね。家でも中々会えないから、今日は話ができるのを楽しみにしていたよ。こっちへおいで」
「兄さん……」
言われた言葉が素直に嬉しかった。そっと隣に立つと、左腕を肩に回され距離を詰められる。なんだか気恥ずかしくて微かに俯いた。
「ルメル、エルゥたちの分もケーキ取りに来たんだろ? 邪魔して悪かったな。プロフェッサー、呼び止める必要なかったでしょう? もう行っていいぜ? 早くしないと無くなるかもしれない」
ヒダカが僕の左肘を掴んで軽く引き寄せようとする。それに反発するように兄の腕の力が強くなって、僕の体はどうすることもできなくなった。二人が何をしたいのかよく分からなくて、微かに左右に揺らされるままになってしまう。すぐに離席するわけにもいかず、ケーキが無くなってしまうのは避けたい気持ちもある。つい無意識にそちらへ視線を向けてしまった。
「ルメル君、大丈夫かい? ケーキ、私が届けようか?」
「ヴェニー……」
気づかわしそうな声がする。ありがたいけど、六歳も年上の、しかもベストスコアを遣いに出すようなことをさせるわけにはいかない。
「気にしなくていいさ。君はここでお兄さんたちと話を続けるといい」
遠慮しようとした先から言われてしまって、口を閉じるしかない。さっきもだけど、この人は勢いが強いけど押しは弱いのかもしれない。胸がほんわりと温かくなる。いくら返事のようなものを求められていなくても、さっきまでの態度はよくないよね。覚悟を決めると、ヴェニーに顔を向けた。
「ありがとう、ヴェニー。でも、一人で行かせるわけにはいかないよ。その、よかったら一緒に行こう」
「ルメル君……。でも、君は……」
「気を遣ってくれてありがとう。その気持ちだけで嬉しいから」
「ルメル君……」
嬉しそうに微笑まれる。なんだか面映ゆい。僕も照れ笑いをした。
「ルメル、ケーキが食べたいの? なら取りに行かせるから、ここにいなさい」
左肩に回った手に力が入る。
「てか、ヴェニーと取りに行くくらいなら俺と行けばいいだろ? プロフェッサー、もういいですよね?」
左肘に回った大きな掌がギュッと肘を一周する。
「あの、ねぇ、さっきから二人ともどうしたの? ヒダカ? 掴まないで欲しいんだけど」
「は? 俺だけかよ。お前の兄さんだってべったりくっついてるじゃん」
「それはそうかもしれないけど……。ヒダカこそどうしたの? 話があるなら今度聞くよ?」
「全くだ。遠慮してくれないか? エイデン君。僕は久しぶりにルメルと話がしたいんだ」
「ロレンゼンさん、お兄さんなのですから、ルメルの交友関係を崩すようなことはしない方がよいと思いますよ?」
「おや? 君にはそう見えるのかい? だとするなら視野狭窄というものだね」
「なにもご自宅でお話したらよいのでは? と言っているわけじゃないのですよ。少し早計ですね」
「ロレンゼン君、エイデン君。ルメル君が困っているようだ! まずはその腕をどかしてあげてはどうだい?」
頭上でいきなり険悪な応酬が始まった。丁度顔を正面に向けると、楽しそうな教授がこちらをニコニコと見ている。僕はもしかして教授に嫌われているのかなぁ。
「ヒダカ、腕外して。兄さんも、一度いいですか? みんな、様子がおかしいよ? 僕、何かした?」
「君のせいじゃない」
言い方は違うけど、三者三様にそんなことを言ってくれた。ありがたいけど、そうじゃない。やっぱり外れないヒダカの右手と兄の左腕。睨み合う三人。ヴェニーだけが、なんとか少し心配そうに僕をチラッと見てくれた。
「じゃあ、一回離してくれないかな?」
「それはできない」
ヒダカと兄が同時に言い切る。
「二人とも、ルメル君の意思を尊重して、」
「ヴェニーさん」
「な、んだい」
兄がヴェニーの言葉を遮る。
「貴方は最近この子と知り合ったばかりだろう? 少し黙っていてもらえないかな?」
「別に知り合ってからの時間の長さは関係ないでしょう? ああ、時間しか勝てるものがないのですかね?」
ヒダカが兄を煽った。
「長さで言うならっ! あ、いや。なんでもない」
言いかけたヴェニーにヒダカと兄が探るような視線を向ける。
「ねぇ、これ何?」
「ねぇ」
その間も、僕は控えめに声を掛け続けたのに、ほとんど反応は無かった。
突然だけど、僕は無視されるのがとにかく嫌いだ。わざとでなかったとしても、存在をなかったことにされると卑屈になりそうになる。
無意識に俯き始めると、まだまだ続いている言い合いの内容がぼやけてくる。正直、三人の話の内容なんかどうでもいい。兄は大切な恩人だし、ヒダカは唯一無二の幼馴染だし、ヴェニーは優しい理解者だ。
「そもそも、僕はルメルを勇者パーティーに加えることには反対だ」
「本人が行きたいって言っているのだから、尊重するべきでしょう」
「私はルメル君がしたいようにするべきだとは思うが、負担が大きいようにも見える。配慮をするべきなのじゃないかい? その辺は分かっているのかい?」
「ヴェニーさん。随分、分かったような言い方をしますね。会ったばかりの君がこの子の何を知っていると言うのですか?」
「それは……」
「そうそう、気になってたんだよな。行軍訓練で、ルメルと何の話をしたんだ? こいつに聞いても答えてくれないし。何か、大切なことを話しただろ? 様子を見てれば分かる。ヴェニー、何したんだ?」
「……。何も。いや、私がルメル君を愛していると、そう伝えただけだ」
僕はぼうっとしたままでいたけど、流石に耳へ届いた内容に顔を上げた。
「ヴェニー……」
熱くなってきた耳をそのままに左右を見ると、兄は微かに震えながら、何かを堪えるような顔をしている。ヒダカは酷く悔しいと言った顔でヴェニーを睨んでいた。
僕は途端に居心地が悪くなった。兄とヒダカがどうやら怒っているらしいことは分かったけど、理由が謎だ。それに怒りっぽいヒダカはともかく、あの温厚な兄が一体どうしたのだろう。
「兄さん、一体どうしたの……」
「ルメル……」
やっとこっちを向いてくれた。そっと左腕から体を抜いて、差の付いてしまった顔を見上げる。
「ごめん、取り乱したね。お前のことが心配でつい頭に血が上ってしまったようだ。放っておいて悪かった。ケーキを取って聖女と賢者の所へ案内してくれないか?」
「ロレンゼンさん、話はまだ終わってないですよ」
弛んでいたヒダカの右手にまた力が入る。遠慮なく力を込められて少し痛い。
「ヒダカ。もういいでしょ? そろそろ手を離してくれない?」
「ルメル、ヴェニーが言ったことは本当なのか?」
「……そう、だけど……」
「お前は、」
「エイデン君、もういいだろう?」
「ヴェニー……」
「ルメル君はお兄さんとエルウア君たちの所に行くと言っているんだ。引き留めるものじゃない」
ヒダカの目が細くなる。ヴェニーを一瞥すると僕の腕から右手を離した。
「悪かった」
小さく呟いて、しっかりと兄と教授へ腰を追ってその場を後にした。
多分きっとヒダカは、と言う淡い期待を無理だと言い聞かせて打ち消す。
「ルメル? 大丈夫か?」
「ありがとう、兄さん。行こう。エルゥたちに紹介するよ」
兄の顔が険しかったので、向けた笑顔は少しだけ悲しみを背負っていたのかもしれない。
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