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能力発現!コマンドスキル!
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甘い恋愛、女の子なら1度は夢を見るもの。
私にも赤い糸で結ばれた運命の人がいるって、そう信じていた。まるでおとぎ話やゲームに出てくるような優しくてかっこいい王子様の様な人。
ピピッピピッピピッピピッ
毎朝恒例の地獄の始まりを告げる音。目を覚ました瞬間から、現実は現実でしかない。でも、私はあるものに救われていた。それは、【乙女ゲーム】だ。最初は全く乗り気ではなかった。私が現実であまりにも男性と話せずに恋愛出来ていないのをみて友達から凄く推されて1度だけならとプレイしてみた。
しかし、その世界はあまりにも現実離れした華やかで、切なく、時には甘酸っぱい体験もさせてくれる。私はいつの間にか、のめり込むようにはまってしまったのだ。
朝、バタバタと起きて歯を磨く。朝ごはんは……無理。時間がない。職場に持っていく道具を鞄に雑に入れていく。時計を見るともう7:00前。「……電車!」急いで化粧を済ませ職場に向かう。昨日は新作の乙女ゲームが発売されたから最後が気になってついつい夜更かしをしてしまった。
乙女ゲームはとても良い。なんと言っても自動でイベントが起きてそれで選択肢を選べばいい。
現実世界で恋愛をするなら自分が動いて出会いを見つけそこからイベントも自分で発生させなければいけない。
(絶対無理!)
駅のホームの椅子に座る。何とか時間前には来ることが出来た。携帯の画面を開き、待ち受け画像にしている彼を見る。【須藤 楓】というキャラクターである。彼は私にとってあまりにも魅力的で、現実の男性とは比べ物にならないほど素晴らしい存在だった。彼の青空のような瞳、黒曜石のような黒い髪の毛、そして内面までバッチリの優しさに私は惹かれていた。
世間体が疑われるので、声には出さないが心で言う。
「っは。かっこいいわー。」
彼は私の心の中で、いつでも私を守ってくれる存在だった。
勧めてくれた友達以外からは憐れみの目を向けられたが次元が違っても実際に存在していなくても大好きな存在なのだ。
「須藤くんのおかげで今日も頑張れる。仕事終わりには、ショップに行こう!」
俄然、仕事のやる気を出す。
駅のホームに降りて階段に向かう。
ドカッ
考え事をしていたからか思い切り人にぶつかり、よろけた拍子に頭をぶつける。
「いたっ!っわ!すみません!」
ぶつかった相手はまるで須藤くんの様な……
とは、現実行かないのだ。
おじいさんに手を貸し、起こす。相手が怒っていなくて良かった。怪我も…してない。大丈夫そう。
「すみませんな……。私も急いでいたもので……。」
おじいさんは、荷物をまとめると直ぐに立ち上がる。
(沢山、散らばしちゃった、手伝わないと)
→〇手伝いますよ
〇 (無視しよ)
(……ん?)
目の錯覚だろうか。見覚えのあるコマンドが見える??
疲れてる?寝不足?昨日ゲームしすぎた?
何度も目をこすってもコマンドは消えない。
(とりあえず、コマンドに従ってみよう)
「手伝います。これも落ちてますよ。全部ありましたか?本当にごめんなさい。」
おじいさんの周りに可愛らしいお花のエフェクトが見える。選択肢として間違えてなかったみたいだ。
その後はおじいさんと別れる。
(…!仕事!)
コマンドのことは1度置いて会社に急ぐのだった。
私にも赤い糸で結ばれた運命の人がいるって、そう信じていた。まるでおとぎ話やゲームに出てくるような優しくてかっこいい王子様の様な人。
ピピッピピッピピッピピッ
毎朝恒例の地獄の始まりを告げる音。目を覚ました瞬間から、現実は現実でしかない。でも、私はあるものに救われていた。それは、【乙女ゲーム】だ。最初は全く乗り気ではなかった。私が現実であまりにも男性と話せずに恋愛出来ていないのをみて友達から凄く推されて1度だけならとプレイしてみた。
しかし、その世界はあまりにも現実離れした華やかで、切なく、時には甘酸っぱい体験もさせてくれる。私はいつの間にか、のめり込むようにはまってしまったのだ。
朝、バタバタと起きて歯を磨く。朝ごはんは……無理。時間がない。職場に持っていく道具を鞄に雑に入れていく。時計を見るともう7:00前。「……電車!」急いで化粧を済ませ職場に向かう。昨日は新作の乙女ゲームが発売されたから最後が気になってついつい夜更かしをしてしまった。
乙女ゲームはとても良い。なんと言っても自動でイベントが起きてそれで選択肢を選べばいい。
現実世界で恋愛をするなら自分が動いて出会いを見つけそこからイベントも自分で発生させなければいけない。
(絶対無理!)
駅のホームの椅子に座る。何とか時間前には来ることが出来た。携帯の画面を開き、待ち受け画像にしている彼を見る。【須藤 楓】というキャラクターである。彼は私にとってあまりにも魅力的で、現実の男性とは比べ物にならないほど素晴らしい存在だった。彼の青空のような瞳、黒曜石のような黒い髪の毛、そして内面までバッチリの優しさに私は惹かれていた。
世間体が疑われるので、声には出さないが心で言う。
「っは。かっこいいわー。」
彼は私の心の中で、いつでも私を守ってくれる存在だった。
勧めてくれた友達以外からは憐れみの目を向けられたが次元が違っても実際に存在していなくても大好きな存在なのだ。
「須藤くんのおかげで今日も頑張れる。仕事終わりには、ショップに行こう!」
俄然、仕事のやる気を出す。
駅のホームに降りて階段に向かう。
ドカッ
考え事をしていたからか思い切り人にぶつかり、よろけた拍子に頭をぶつける。
「いたっ!っわ!すみません!」
ぶつかった相手はまるで須藤くんの様な……
とは、現実行かないのだ。
おじいさんに手を貸し、起こす。相手が怒っていなくて良かった。怪我も…してない。大丈夫そう。
「すみませんな……。私も急いでいたもので……。」
おじいさんは、荷物をまとめると直ぐに立ち上がる。
(沢山、散らばしちゃった、手伝わないと)
→〇手伝いますよ
〇 (無視しよ)
(……ん?)
目の錯覚だろうか。見覚えのあるコマンドが見える??
疲れてる?寝不足?昨日ゲームしすぎた?
何度も目をこすってもコマンドは消えない。
(とりあえず、コマンドに従ってみよう)
「手伝います。これも落ちてますよ。全部ありましたか?本当にごめんなさい。」
おじいさんの周りに可愛らしいお花のエフェクトが見える。選択肢として間違えてなかったみたいだ。
その後はおじいさんと別れる。
(…!仕事!)
コマンドのことは1度置いて会社に急ぐのだった。
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