107 / 134
4章
もの申さずにはいられない
しおりを挟む
ユリシーズの手紙がクリスティーナに預けられて、結果的に良かったことがある。
まず、ユリシーズが動けなくなっていることが他の誰かに伝わらずに済んだ。
どこかで公爵家の関係者に知られてしまったら、これを機にとユリシーズの元に大量の兵士が向かっていたに違いない。
次に、私が人質に取られない限り無敵だと書かれていた件。
これはユリシーズの弱点を公にしているようなもの。私が危険な目に遭わないようにお城から出るなという念押しなのかもしれないけれど、公爵様が知ったら私は人質としてユリシーズの前に連れて行かれてしまう。
あともうひとつは余計な心配かもしれないけれど、執事長様に手紙を見られていたらユリシーズの奇行を知られて私の印象が更に悪くなったかもしれない。……奇行は私のせいではないわね。これは考え過ぎかしら。
とにかく。手紙を出せば誰に読まれるかもわからず警戒しなければならない環境だってこと、ユリシーズが知らないわけがない。毒に侵されて判断力が低下しているのかしら。
「ねえ、アイリーン」
そんなことを考えながら手紙の返事を考えていたら、離れたデスクで仕事をしていたクリスティーナから声を掛けられた。
「変なことを言おうと思っているのだけれど、いいかしら」
「はい……どうぞ」
「結婚してから、ヒューのお渡りが一度もないと言ったら、どう思う?」
「え? ……え??」
こういう話を振られると思っていなかったし、事実に戸惑って反応ができない。
「ヒューは公爵家の血を引いた跡継ぎを作りたくないので、わたくしとは表面上の婚姻に留めているの。アイリーンは率直にどう思う?」
「あ……ええと、誤解を恐れずに言えば、そんなのは辛すぎると思います。その……私がクリスティーナだったら」
結婚した皇族は跡継ぎを期待されているはずで、妃であるクリスティーナは責められたりしないのだろうか。少なくとも、クリスティーナ自身が望んでいないはずがない……皇族としての、自分の子を。
クリスティーナはため息をついて、「ええ」と力なく言った。
クリスティーナは正妃で、いまはまだ皇子殿下に側室がいないとしても……そんな状況で周りが黙っているはずがない。
皇子殿下が側室を迎えるのも時間の問題なのではないかしら。
そうなればますますクリスティーナの居心地はどんどん悪くなっていくはずで……。
「ヒューと結婚した日にハッキリと言われたの。公爵家の干渉を許すわけにはいかないから、クリスティーナの元には通わない、って」
「そんな……」
「わたくし、そこまでヒューの意志が固いだなんて思ってもみなかった。結婚したら子をなして皇妃になるために働くのだとばかり思っていて……なんて楽観的で愚かだったのかしら」
クリスティーナは、デスクに伏せてぐったりとしていた。
私がクリスティーナだったら、この環境の中で耐えられるだろうか。
「あの……そのことで皇子殿下と話し合ったりはしたのですか?」
「いいえ。一方的に告げられて、それきりよ」
「そんなのって、あんまりです……」
皇子殿下は公爵様の影響力を考えて、クリスティーナと結婚したがらなかったと聞いた。その意志を貫いて、クリスティーナとの間に子をなさないとお決めになったのだと思うけれど。
このままだとクリスティーナの存在意義が周りから問われてしまうってことくらい、私にだってわかる。
皇子殿下はクリスティーナの気持ちを考えていらっしゃらないのかしら。
「お父様はかなり焦っているようなの。まさかわたくしが皇室に入って、こんなことでつまずくだなんて思っていなかったのでしょうね。アイリーンに対してお父様が何か失礼なことを言っていたとしたら、きっとわたくしのことで募った苛立ちのせいだわ」
うーん、確かに公爵様からは色々と失礼なことを言われた気がするけれど、私だってまだ懐妊はしていないのだし、クリスティーナがそんなことを気にしなくてもいいような。
「あの、皇子殿下は謁見以外でお会いすることはできないのですか? 私とクリスティーナと三人でお話したりするのは難しいのでしょうか?」
「アイリーン、それはつまり、ヒューに直談判でもしろということ?」
「このままでは、クリスティーナの居心地が悪いままになってしまいます。私、そんなのは嫌です」
クリスティーナは驚いた顔をしてこちらを見ていたけれど、すぐにその顔を曇らせた。
「無理よ。お父様が皇室に口出しできずにいるのだから、ここまではヒューの狙い通りでしょう?」
「だけど、そのせいでクリスティーナが辛い思いをしなければいけないなんて……」
「わたくしひとりの問題なら、それも仕事だと思えばいいの。ただ、アイリーンはオルブライト伯爵のような方に嫁いでも上手くやれているのに、わたくしは幼馴染のヒューとですらちゃんとした家族になれなかった。自分が情けなくて嫌になるわ」
クリスティーナがそんな風に自分を責めるのは違う……違うけど……。
「いや、あのっ、ユリシーズは単純だったので。ほら、なんていうか、皇子殿下と違って立場みたいなものもありませんし、政治とも関係ないですし、愛情に飢えていたからこそ、私が嫁いでうまく収まったのかなと」
「わたくしでは、あんな怖い人とうまくやれないわ……だって目が合わせられない……だからアイリーンがすごいのよ」
「ええと、それは……単に相性がよかっただけというか……」
ユリシーズの好みがたまたま私だったというだけで。それに、動物は人間よりも分かりやすいというか。いや、動物かと言うとちょっと違うけれど。
「はあ……わたくし、どうしてここにいるのかしらね」
どうしよう、こんなの予想していなかった。
「そんな風に考えてはいけません! 少なくとも私は、クリスティーナがここにいてくれたお陰で無事です」
でも、私が同じ立場でも落ち込んでしまったと思う。
ユリシーズの元に嫁いで、彼が私に好意を示してくれたときは涙が出るほど嬉しかった。身代わりとはいえ、夫婦になった以上は好かれることを望んでしまったもの。
絆ができた相手に、存在を否定されるのはつらい。クリスティーナは周りの目もあるから尚更だろう。
「私だけでも、皇子殿下のところに行ってまいります。この間の場所に行けば殿下はいらっしゃるのですか?!」
「やめて。そんなことをしてもヒューは迷惑がるだけよ。アイリーンがわざわざ嫌な思いをする必要はないでしょう?」
「私は何を言われても平気です。クリスティーナの気持ちを知ってしまったのに何もしないのは嫌なので」
「アイリーン……」
クリスティーナはすごく困った顔をしていた。
私が皇子殿下に余計なことをするのが嫌なのかもしれない。
「殿下の反応を見て作戦を考えます。公爵様に対抗したいのは私も同じですから、皇子殿下と揉める気はありませんし」
「……あなたには負けたわ。午後の時間帯は謁見に来る方の数も落ち着くの。どうしても行くと言うのなら、どうぞ」
クリスティーナは諦めたように言った。午後の時間帯ということは、いまがまさにその時というわけね。
「じゃあ、ちょっと行ってまいります!」
「……無理はしないで」
作戦なんて特になかったけれど、これはあくまで「妃殿下の友人である侍女として」の相談であって、皇子殿下の意見を聞きに行くだけよ。
――そう思えば、何とかなる気がした。
まず、ユリシーズが動けなくなっていることが他の誰かに伝わらずに済んだ。
どこかで公爵家の関係者に知られてしまったら、これを機にとユリシーズの元に大量の兵士が向かっていたに違いない。
次に、私が人質に取られない限り無敵だと書かれていた件。
これはユリシーズの弱点を公にしているようなもの。私が危険な目に遭わないようにお城から出るなという念押しなのかもしれないけれど、公爵様が知ったら私は人質としてユリシーズの前に連れて行かれてしまう。
あともうひとつは余計な心配かもしれないけれど、執事長様に手紙を見られていたらユリシーズの奇行を知られて私の印象が更に悪くなったかもしれない。……奇行は私のせいではないわね。これは考え過ぎかしら。
とにかく。手紙を出せば誰に読まれるかもわからず警戒しなければならない環境だってこと、ユリシーズが知らないわけがない。毒に侵されて判断力が低下しているのかしら。
「ねえ、アイリーン」
そんなことを考えながら手紙の返事を考えていたら、離れたデスクで仕事をしていたクリスティーナから声を掛けられた。
「変なことを言おうと思っているのだけれど、いいかしら」
「はい……どうぞ」
「結婚してから、ヒューのお渡りが一度もないと言ったら、どう思う?」
「え? ……え??」
こういう話を振られると思っていなかったし、事実に戸惑って反応ができない。
「ヒューは公爵家の血を引いた跡継ぎを作りたくないので、わたくしとは表面上の婚姻に留めているの。アイリーンは率直にどう思う?」
「あ……ええと、誤解を恐れずに言えば、そんなのは辛すぎると思います。その……私がクリスティーナだったら」
結婚した皇族は跡継ぎを期待されているはずで、妃であるクリスティーナは責められたりしないのだろうか。少なくとも、クリスティーナ自身が望んでいないはずがない……皇族としての、自分の子を。
クリスティーナはため息をついて、「ええ」と力なく言った。
クリスティーナは正妃で、いまはまだ皇子殿下に側室がいないとしても……そんな状況で周りが黙っているはずがない。
皇子殿下が側室を迎えるのも時間の問題なのではないかしら。
そうなればますますクリスティーナの居心地はどんどん悪くなっていくはずで……。
「ヒューと結婚した日にハッキリと言われたの。公爵家の干渉を許すわけにはいかないから、クリスティーナの元には通わない、って」
「そんな……」
「わたくし、そこまでヒューの意志が固いだなんて思ってもみなかった。結婚したら子をなして皇妃になるために働くのだとばかり思っていて……なんて楽観的で愚かだったのかしら」
クリスティーナは、デスクに伏せてぐったりとしていた。
私がクリスティーナだったら、この環境の中で耐えられるだろうか。
「あの……そのことで皇子殿下と話し合ったりはしたのですか?」
「いいえ。一方的に告げられて、それきりよ」
「そんなのって、あんまりです……」
皇子殿下は公爵様の影響力を考えて、クリスティーナと結婚したがらなかったと聞いた。その意志を貫いて、クリスティーナとの間に子をなさないとお決めになったのだと思うけれど。
このままだとクリスティーナの存在意義が周りから問われてしまうってことくらい、私にだってわかる。
皇子殿下はクリスティーナの気持ちを考えていらっしゃらないのかしら。
「お父様はかなり焦っているようなの。まさかわたくしが皇室に入って、こんなことでつまずくだなんて思っていなかったのでしょうね。アイリーンに対してお父様が何か失礼なことを言っていたとしたら、きっとわたくしのことで募った苛立ちのせいだわ」
うーん、確かに公爵様からは色々と失礼なことを言われた気がするけれど、私だってまだ懐妊はしていないのだし、クリスティーナがそんなことを気にしなくてもいいような。
「あの、皇子殿下は謁見以外でお会いすることはできないのですか? 私とクリスティーナと三人でお話したりするのは難しいのでしょうか?」
「アイリーン、それはつまり、ヒューに直談判でもしろということ?」
「このままでは、クリスティーナの居心地が悪いままになってしまいます。私、そんなのは嫌です」
クリスティーナは驚いた顔をしてこちらを見ていたけれど、すぐにその顔を曇らせた。
「無理よ。お父様が皇室に口出しできずにいるのだから、ここまではヒューの狙い通りでしょう?」
「だけど、そのせいでクリスティーナが辛い思いをしなければいけないなんて……」
「わたくしひとりの問題なら、それも仕事だと思えばいいの。ただ、アイリーンはオルブライト伯爵のような方に嫁いでも上手くやれているのに、わたくしは幼馴染のヒューとですらちゃんとした家族になれなかった。自分が情けなくて嫌になるわ」
クリスティーナがそんな風に自分を責めるのは違う……違うけど……。
「いや、あのっ、ユリシーズは単純だったので。ほら、なんていうか、皇子殿下と違って立場みたいなものもありませんし、政治とも関係ないですし、愛情に飢えていたからこそ、私が嫁いでうまく収まったのかなと」
「わたくしでは、あんな怖い人とうまくやれないわ……だって目が合わせられない……だからアイリーンがすごいのよ」
「ええと、それは……単に相性がよかっただけというか……」
ユリシーズの好みがたまたま私だったというだけで。それに、動物は人間よりも分かりやすいというか。いや、動物かと言うとちょっと違うけれど。
「はあ……わたくし、どうしてここにいるのかしらね」
どうしよう、こんなの予想していなかった。
「そんな風に考えてはいけません! 少なくとも私は、クリスティーナがここにいてくれたお陰で無事です」
でも、私が同じ立場でも落ち込んでしまったと思う。
ユリシーズの元に嫁いで、彼が私に好意を示してくれたときは涙が出るほど嬉しかった。身代わりとはいえ、夫婦になった以上は好かれることを望んでしまったもの。
絆ができた相手に、存在を否定されるのはつらい。クリスティーナは周りの目もあるから尚更だろう。
「私だけでも、皇子殿下のところに行ってまいります。この間の場所に行けば殿下はいらっしゃるのですか?!」
「やめて。そんなことをしてもヒューは迷惑がるだけよ。アイリーンがわざわざ嫌な思いをする必要はないでしょう?」
「私は何を言われても平気です。クリスティーナの気持ちを知ってしまったのに何もしないのは嫌なので」
「アイリーン……」
クリスティーナはすごく困った顔をしていた。
私が皇子殿下に余計なことをするのが嫌なのかもしれない。
「殿下の反応を見て作戦を考えます。公爵様に対抗したいのは私も同じですから、皇子殿下と揉める気はありませんし」
「……あなたには負けたわ。午後の時間帯は謁見に来る方の数も落ち着くの。どうしても行くと言うのなら、どうぞ」
クリスティーナは諦めたように言った。午後の時間帯ということは、いまがまさにその時というわけね。
「じゃあ、ちょっと行ってまいります!」
「……無理はしないで」
作戦なんて特になかったけれど、これはあくまで「妃殿下の友人である侍女として」の相談であって、皇子殿下の意見を聞きに行くだけよ。
――そう思えば、何とかなる気がした。
0
お気に入りに追加
104
あなたにおすすめの小説

雪解けの白い結婚 〜触れることもないし触れないでほしい……からの純愛!?〜
川奈あさ
恋愛
セレンは前世で夫と友人から酷い裏切りを受けたレスられ・不倫サレ妻だった。
前世の深い傷は、転生先の心にも残ったまま。
恋人も友人も一人もいないけれど、大好きな魔法具の開発をしながらそれなりに楽しい仕事人生を送っていたセレンは、祖父のために結婚相手を探すことになる。
だけど凍り付いた表情は、舞踏会で恐れられるだけで……。
そんな時に出会った壁の花仲間かつ高嶺の花でもあるレインに契約結婚を持ちかけられる。
「私は貴女に触れることもないし、私にも触れないでほしい」
レインの条件はひとつ、触らないこと、触ることを求めないこと。
実はレインは女性に触れられると、身体にひどいアレルギー症状が出てしまうのだった。
女性アレルギーのスノープリンス侯爵 × 誰かを愛することが怖いブリザード令嬢。
過去に深い傷を抱えて、人を愛することが怖い。
二人がゆっくり夫婦になっていくお話です。

できれば穏便に修道院生活へ移行したいのです
新条 カイ
恋愛
ここは魔法…魔術がある世界。魔力持ちが優位な世界。そんな世界に日本から転生した私だったけれど…魔力持ちではなかった。
それでも、貴族の次女として生まれたから、なんとかなると思っていたのに…逆に、悲惨な将来になる可能性があるですって!?貴族の妾!?嫌よそんなもの。それなら、女の幸せより、悠々自適…かはわからないけれど、修道院での生活がいいに決まってる、はず?
将来の夢は修道院での生活!と、息巻いていたのに、あれ。なんで婚約を申し込まれてるの!?え、第二王子様の護衛騎士様!?接点どこ!?
婚約から逃れたい元日本人、現貴族のお嬢様の、逃れられない恋模様をお送りします。
■■両翼の守り人のヒロイン側の話です。乳母兄弟のあいつが暴走してとんでもない方向にいくので、ストッパーとしてヒロイン側をちょいちょい設定やら会話文書いてたら、なんかこれもUPできそう。と…いう事で、UPしました。よろしくお願いします。(ストッパーになれればいいなぁ…)
■■

【完結】消された第二王女は隣国の王妃に熱望される
風子
恋愛
ブルボマーナ国の第二王女アリアンは絶世の美女だった。
しかし側妃の娘だと嫌われて、正妃とその娘の第一王女から虐げられていた。
そんな時、隣国から王太子がやって来た。
王太子ヴィルドルフは、アリアンの美しさに一目惚れをしてしまう。
すぐに婚約を結び、結婚の準備を進める為に帰国したヴィルドルフに、突然の婚約解消の連絡が入る。
アリアンが王宮を追放され、修道院に送られたと知らされた。
そして、新しい婚約者に第一王女のローズが決まったと聞かされるのである。
アリアンを諦めきれないヴィルドルフは、お忍びでアリアンを探しにブルボマーナに乗り込んだ。
そしてある夜、2人は運命の再会を果たすのである。

【完結済】後悔していると言われても、ねぇ。私はもう……。
木嶋うめ香
恋愛
五歳で婚約したシオン殿下は、ある日先触れもなしに我が家にやってきました。
「君と婚約を解消したい、私はスィートピーを愛してるんだ」
シオン殿下は、私の妹スィートピーを隣に座らせ、馬鹿なことを言い始めたのです。
妹はとても愛らしいですから、殿下が思っても仕方がありません。
でも、それなら側妃でいいのではありませんか?
どうしても私と婚約解消したいのですか、本当に後悔はございませんか?
傲慢令嬢は、猫かぶりをやめてみた。お好きなように呼んでくださいませ。愛しいひとが私のことをわかってくださるなら、それで十分ですもの。
石河 翠
恋愛
高飛車で傲慢な令嬢として有名だった侯爵令嬢のダイアナは、婚約者から婚約を破棄される直前、階段から落ちて頭を打ち、記憶喪失になった上、体が不自由になってしまう。
そのまま修道院に身を寄せることになったダイアナだが、彼女はその暮らしを嬉々として受け入れる。妾の子であり、貴族暮らしに馴染めなかったダイアナには、修道院での暮らしこそ理想だったのだ。
新しい婚約者とうまくいかない元婚約者がダイアナに接触してくるが、彼女は突き放す。身勝手な言い分の元婚約者に対し、彼女は怒りを露にし……。
初恋のひとのために貴族教育を頑張っていたヒロインと、健気なヒロインを見守ってきたヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は、別サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。
旦那様、前世の記憶を取り戻したので離縁させて頂きます
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【前世の記憶が戻ったので、貴方はもう用済みです】
ある日突然私は前世の記憶を取り戻し、今自分が置かれている結婚生活がとても理不尽な事に気が付いた。こんな夫ならもういらない。前世の知識を活用すれば、この世界でもきっと女1人で生きていけるはず。そして私はクズ夫に離婚届を突きつけた―。
【完結】双子の伯爵令嬢とその許婚たちの物語
ひかり芽衣
恋愛
伯爵令嬢のリリカとキャサリンは二卵性双生児。生まれつき病弱でどんどん母似の美女へ成長するキャサリンを母は溺愛し、そんな母に父は何も言えない……。そんな家庭で育った父似のリリカは、とにかく自分に自信がない。幼い頃からの許婚である伯爵家長男ウィリアムが心の支えだ。しかしある日、ウィリアムに許婚の話をなかったことにして欲しいと言われ……
リリカとキャサリン、ウィリアム、キャサリンの許婚である公爵家次男のスターリン……彼らの物語を一緒に見守って下さると嬉しいです。
⭐︎2023.4.24完結⭐︎
※2024.2.8~追加・修正作業のため、2話以降を一旦非公開にしていました。
→2024.3.4再投稿。大幅に追加&修正をしたので、もしよければ読んでみて下さい(^^)
将来を誓い合った王子様は聖女と結ばれるそうです
きぬがやあきら
恋愛
「聖女になれなかったなりそこない。こんなところまで追って来るとはな。そんなに俺を忘れられないなら、一度くらい抱いてやろうか?」
5歳のオリヴィエは、神殿で出会ったアルディアの皇太子、ルーカスと恋に落ちた。アルディア王国では、皇太子が代々聖女を妻に迎える慣わしだ。しかし、13歳の選別式を迎えたオリヴィエは、聖女を落選してしまった。
その上盲目の知恵者オルガノに、若くして命を落とすと予言されたオリヴィエは、せめてルーカスの傍にいたいと、ルーカスが団長を務める聖騎士への道へと足を踏み入れる。しかし、やっとの思いで再開したルーカスは、昔の約束を忘れてしまったのではと錯覚するほど冷たい対応で――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる