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第7章 争いの種はやがて全てを巻き込んで行く
レヴィ騎士団のマルセル・レヴィ
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カイは城を出ると愛馬のクロノスにレナを乗せ、2人乗りでマルセル・レヴィの元に向かっていた。
ポテンシア王国との国境に設置する駐屯地について、何名かで話し合うことになっている。
「アロイスが言っていたが、兵を出すというのは莫大な金が掛かる。駐屯地の計画も、資金のことを考えると、ただ強力にすれば良いというものではないのが難しいんだ」
マルセルの元に向かう途中、カイはレナに軍隊や兵のこと、その費用や運営についてをレナに詳しく説いた。
「あなたが金の亡者になって行ったのも無理はないわね」
軍事経営の難しさについて、レナはすぐに内容を理解して感想を言った。
戦争で人手が必要になっても、そこで利が得られなければ働き損になるのだという軍事立国の事実は、農業国の王女をしていたレナには驚きが大きい。
「いや、亡者になったつもりは無いんだが……」
カイは、金の亡者だと言われる度に本当にレナは自分のことが好きなのだろうかと疑問が生まれる。
「無自覚なの?」と、レナは笑っていた。
(金の亡者に対するその安定感は、何なんだ……)
「いや……仮に俺が金の亡者だとして、だ。レナにとって別に良い事じゃないだろう」
カイが複雑な顔でレナに尋ねる。少し道が悪く、クロノスの上でレナを抱きかかえていたところだった。
「別に良いんじゃない? 分かりやすいし、嘘が無くて信用できる気がするし」
レナはあっけらかんとした感想を述べる。
金の亡者があまりマイナスイメージではないらしいのは、良かったのか、はたまた悪かったのか、カイには判断がつかない。
「もうすぐマルセルのいるレヴィ騎士団に到着する。うちとは比べ物にならない規模の大きさに驚くぞ」
カイは、レナに堂々と自分の組織を『多数精鋭』だと言い切ったマルセルを思い出す。
あれは、カイへの対抗心から出た言葉なのだろう。
ブリステ公国で有名な騎士団といえば、レヴィとハウザーだったが、規模からしてもハウザー騎士団のような小規模の騎士団と同列に並ぶことは、マルセルの本意ではないはずだった。
「それって、もしかして、あそこに見えているのがそう?」
レナが少し先に見える城壁らしき建築物を指さして、カイを覗き見る。
「そうだ。うちの10倍は団員がいるからな。中はすごいぞ」
カイはそう言って、クロノスを少し急がせた。
レヴィ騎士団の内部に入ると、屈強な男女の騎士たちがカイを見つけて近寄ってきた。
「ハウザー団長、そちらが例のルリアーナ王女殿下ですか?」
「わああ、一度拝見したかったんですよねー、レナ王女。やっぱり溢れ出る気品と美しさが尋常じゃないわ……」
「団長は奥でお待ちです」
一度に何人もの騎士に声を掛けられカイは鬱陶しそうにそちらを見たが、レナは至って楽しそうだった。
「なんだか、楽しい人たちね」
「そうか? やかましいだけだろう」
カイはそう言いながら愛馬のクロノスを預けると、レナの手を引いてマルセルが居るらしい会議室に向かう。
カイが王女連れだとあらかじめ団員に伝えているところが、マルセルらしいなとカイは思った。
会議室に着くと、既に20人程度の騎士たちがこれからの体制について話し始めているところだった。
カイの到着に気付いたマルセルがグリーンの瞳をカイに向ける。カイはマルセルの近くまで歩いた。レナもそのすぐ後ろに付いて行く。
マルセルが目を細めて「アロイスは大丈夫だったのか?」と一言カイに尋ねたので、「大丈夫なもんか。そのうちあの王と本気で戦うことも辞さないつもりで出て来たところだ」と、カイはマルセルに答えて溜息をつく。
マルセルは会議が続く中で「はは、大変だな」とにこやかに笑っている。
ストレートの赤毛が、笑って揺れる肩にサラサラとなびいていた。
ポテンシアとの国境に設置する駐屯地については、最後まで何人の兵士を置くのが妥当かの見解が一致しなかった。
マルセルとカイは、なるべく少人数で待機して何かあった際はすぐに駆け付けられるようにするのが良いと考えが一致していたが、国境付近は常に人の行き来があるのだからもう少し厳重にすべきではないかという意見が多数を占めていた。
「一体どれだけの兵糧が要ると思っているんだ? それに、天気だっていつも良いとは限らない。兵士の健康管理だって要る。長期戦を覚悟するなら、そんな簡単に兵を増やす計画は立てられないだろう」
マルセルの意見は首尾一貫していた。カイも同じ意見だった。
国内の実力派騎士を抱えるマルセルとカイの発言権はそれなりに強い。
逆風はあったが、概ね2人の意見を採用した計画で進むことまで着地した。
「じゃあ、明日から実際に動いて行こうか。具体的なことをここで決めて、明日国境付近のこの辺りで集合するぞ」
大きな地図が広げられたテーブルを騎士たちが囲んでいる。
駐屯地の計画がそこで次々と進められて行った。
レナは目の前で決まっていく計画をじっと観察しながら、戦争が今まさに身近なところで起こっているのだと漠然とした不安に駆られる。
ポテンシア王国との国境に設置する駐屯地について、何名かで話し合うことになっている。
「アロイスが言っていたが、兵を出すというのは莫大な金が掛かる。駐屯地の計画も、資金のことを考えると、ただ強力にすれば良いというものではないのが難しいんだ」
マルセルの元に向かう途中、カイはレナに軍隊や兵のこと、その費用や運営についてをレナに詳しく説いた。
「あなたが金の亡者になって行ったのも無理はないわね」
軍事経営の難しさについて、レナはすぐに内容を理解して感想を言った。
戦争で人手が必要になっても、そこで利が得られなければ働き損になるのだという軍事立国の事実は、農業国の王女をしていたレナには驚きが大きい。
「いや、亡者になったつもりは無いんだが……」
カイは、金の亡者だと言われる度に本当にレナは自分のことが好きなのだろうかと疑問が生まれる。
「無自覚なの?」と、レナは笑っていた。
(金の亡者に対するその安定感は、何なんだ……)
「いや……仮に俺が金の亡者だとして、だ。レナにとって別に良い事じゃないだろう」
カイが複雑な顔でレナに尋ねる。少し道が悪く、クロノスの上でレナを抱きかかえていたところだった。
「別に良いんじゃない? 分かりやすいし、嘘が無くて信用できる気がするし」
レナはあっけらかんとした感想を述べる。
金の亡者があまりマイナスイメージではないらしいのは、良かったのか、はたまた悪かったのか、カイには判断がつかない。
「もうすぐマルセルのいるレヴィ騎士団に到着する。うちとは比べ物にならない規模の大きさに驚くぞ」
カイは、レナに堂々と自分の組織を『多数精鋭』だと言い切ったマルセルを思い出す。
あれは、カイへの対抗心から出た言葉なのだろう。
ブリステ公国で有名な騎士団といえば、レヴィとハウザーだったが、規模からしてもハウザー騎士団のような小規模の騎士団と同列に並ぶことは、マルセルの本意ではないはずだった。
「それって、もしかして、あそこに見えているのがそう?」
レナが少し先に見える城壁らしき建築物を指さして、カイを覗き見る。
「そうだ。うちの10倍は団員がいるからな。中はすごいぞ」
カイはそう言って、クロノスを少し急がせた。
レヴィ騎士団の内部に入ると、屈強な男女の騎士たちがカイを見つけて近寄ってきた。
「ハウザー団長、そちらが例のルリアーナ王女殿下ですか?」
「わああ、一度拝見したかったんですよねー、レナ王女。やっぱり溢れ出る気品と美しさが尋常じゃないわ……」
「団長は奥でお待ちです」
一度に何人もの騎士に声を掛けられカイは鬱陶しそうにそちらを見たが、レナは至って楽しそうだった。
「なんだか、楽しい人たちね」
「そうか? やかましいだけだろう」
カイはそう言いながら愛馬のクロノスを預けると、レナの手を引いてマルセルが居るらしい会議室に向かう。
カイが王女連れだとあらかじめ団員に伝えているところが、マルセルらしいなとカイは思った。
会議室に着くと、既に20人程度の騎士たちがこれからの体制について話し始めているところだった。
カイの到着に気付いたマルセルがグリーンの瞳をカイに向ける。カイはマルセルの近くまで歩いた。レナもそのすぐ後ろに付いて行く。
マルセルが目を細めて「アロイスは大丈夫だったのか?」と一言カイに尋ねたので、「大丈夫なもんか。そのうちあの王と本気で戦うことも辞さないつもりで出て来たところだ」と、カイはマルセルに答えて溜息をつく。
マルセルは会議が続く中で「はは、大変だな」とにこやかに笑っている。
ストレートの赤毛が、笑って揺れる肩にサラサラとなびいていた。
ポテンシアとの国境に設置する駐屯地については、最後まで何人の兵士を置くのが妥当かの見解が一致しなかった。
マルセルとカイは、なるべく少人数で待機して何かあった際はすぐに駆け付けられるようにするのが良いと考えが一致していたが、国境付近は常に人の行き来があるのだからもう少し厳重にすべきではないかという意見が多数を占めていた。
「一体どれだけの兵糧が要ると思っているんだ? それに、天気だっていつも良いとは限らない。兵士の健康管理だって要る。長期戦を覚悟するなら、そんな簡単に兵を増やす計画は立てられないだろう」
マルセルの意見は首尾一貫していた。カイも同じ意見だった。
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