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第1章 任務終了後の事件
残された王女の運命
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ルリアーナ第一王女のレナは、ひとりきりになった部屋で周りを見回した。急に、静かになりすぎてしまった気がする。
その日、ハウザー騎士団との雇用契約は終わりになり、城を出て行く姿を見送ったばかりだった。
(あのテーブルでは、カイやみんなと何度も食事を一緒にとったわね……。夜、あの扉の向こうに何度も行ったんだった……)
暫くは、何を見ても寂しい気持ちになりそうだ。じわりと涙が目に溜まると、慌てて考えるのをやめようと気を紛らわす。机に置いた仕事の書類にでも目を通そうと、レナが歩き出した時だった。
「止まりましょうか・・王女殿下」
冷たい声と共に、ヒヤリとした感覚が喉に当たる。すぐ後ろから聞こえた声に、レナは戦慄した。
「……レオナルド……」
レナの首には、ギラリと光る短剣の刃先が当てられている。部屋を見回した時には認識できなかったはずの存在が、すぐそこにいる。レナはレオナルドの姿を捉えようと後ろを見ようと試みた。
「そのままの姿勢でいてください。余計な傷をつけるつもりはありません」
レオナルドはポテンシアの近衛兵でレナの護衛を担うために訪れているはずだが、元々は国王付きの間諜で暗殺が専門だ。
「あなた……ルイス様に言われてここに来たんじゃないわね……?」
レナは嫌な予感がした。婚約者であるルイスの派遣で、国王の間諜として働くレオナルド一人がやって来ることがどう考えてもおかしいと思っていたのだ。
「お察しの通りです……。ルイス様の護衛を欺いて、僕だけ、ひと足お先に……というところですかね……」
レオナルドの声が冷たく響くと、レナはもう自分の運命もここまでなのだと覚悟を決めた。結局、自分も殺された母親と同じ運命を辿るのだと、どこか吹っ切れている。
「そう。あなたは……ポテンシア国王付きの間諜だったものね」
レナは観念して目を瞑った。
「そうです。国王陛下からは、あなたを殺すように指示されました」
冷たいレオナルドの声に、レナはここまでかと悟る。
「でも、実は僕、ちょっと考えたことがあって」
後ろでニヤリと笑ってそう言ったレオナルドに、レナは急に不安が過る。
「考えた……こと……?」
そこで、レオナルドに軽く突き飛ばされる。レナは転びそうになるのをなんとか耐えて、レオナルドの方を振り返った。
「解放したんじゃないですよ。僕、投げナイフの達人なので、この部屋のどこに逃げられてもあなたを狙うことができます……。それに、素早く走って攻撃するのも、自信がある……。さて……。本題なんですけど、殿下は平民の格好って持ってますか?」
レオナルドに尋ねられて、レナは何を聞かれているのだろうと構えながら、「ええ……持ってはいるけど……」と答えた。
「じゃあ、今ここでそれに着替えてもらえます? 逃げようとしたらナイフが飛んでくると思って、余計なことは考えずに」
レオナルドは相変わらず短剣を持ったまま、不気味な笑みを浮かべていた。
レナは底知れないレオナルドの企みに反抗する術もなく、ゆっくりクローゼットに向かう。昨日の夜、護衛のカイと城下町に行った時に着用した綿の簡素なドレスを取り出した。
(レオナルドの前で……着替えろってことよね……)
何が狙いなのか分からなかったが、男性の前で着替えることは初めてで、レナはなかなか服を脱ぐ決心がつかない。
「早くしてください。あんまり時間がないんですよ」
レオナルドが後ろから冷たい声で言ったので、レナは唇を噛みながら背を向けてドレスを脱いだ。屈辱で涙が出そうなのを我慢すると、綿のドレスに着替え、ヒールの無い靴を履く。
「……着替えたわよ……」
レナは思い切りレオナルドの方を睨んで言った。
「はは。本当に平民にしか見えませんね。じゃあ、僕、今からあなたを殺すことにしますね……」
レオナルドはそう言うと、手にしていたマッチに火をつけ、レナのベッドに放り投げた。
「何をするの……!」
レナは悲鳴を上げそうになり、駆け寄ったレオナルドの手で思い切り口を塞がれ、床の上で馬乗りになられた。まるでなす術もなくレナは簡単に自由を奪われたが、必死に声をあげようともがく。
「今、僕はあなたを殺しました。もう、この世に『レナ・ルリアーナ』は存在しません……」
ベッドに着いた火が勢いよく炎を上げたので、レナは呪術を用いて消火をしようと頭の中に術式を思い浮かべたが、全く術は発動しない。
「……どう……して……」
口を塞がれたままレナは茫然とする。レオナルドはポケットの中から白い石を取り出すと、「知ってましたか? 王女殿下。呪術の発動を抑えるための呪術ってやつも、実はあるんですよ……」と言ってニヤリと笑った。
「どうし……て、そんな……ものを……」
レナは必死に身体を開放しようとしたが、びくともしない。
細身とはいえ兵士職に就く男の力には全く及ばず、ベッドの火は燃え広がっていく。部屋中に黒い煙が上がり始めているのを、ただ見続けることしかできなかった。
「いいですか……あなたはこれから、姿を消して城下町に逃げてください。城下町にある『アウグス』という家に向かい、レジスタンスの『リオ』の妹として助けて欲しい旨を伝えると、きっとあなたの力になってくれるはずです」
レオナルドの口から語られる内容に、レナは目を見開く。
「僕は……あなたを殺すようなことをしたら、一生後悔する気がします。だから、お願いです……ここから消えて下さい……。あなたは生きている限り、この先、必ず国王陛下の手に掛かってしまう。しかも、僕以外の人間があなたを狙うことになったら、恐らくこの国の人間の多くが犠牲になるでしょう」
レオナルドの悲痛な声に、レナは自分の置かれた状況を理解した。
「ルイス様には悪いことをしちゃうけど、どうせ、ルイス様に気持ちはなかったんですよね」
そう言うと、レオナルドはレナを開放した。いよいよ部屋の火は消火ができない勢いになっている。
「レオナルドは……どうするの?」
立ち上がったレナは火の勢いに後ずさりながらレオナルドに尋ねる。煙で目が傷み、目を開けているのも困難になっていた。
「僕は、あなたを殺したと陛下に報告に行きます。もうこれ以上は時間が稼げない。早く逃げてください」
レオナルドはそう言って寂しそうな顔をすると、レナを部屋の扉まで引っ張り「姿と気配を消して下さい!」と叫ぶ。
レナはその場で起きていることに上手く対応ができずにビクビクしていたが、言われたとおりに姿と気配を消す術を自分に掛けた。
「……はは。本当にどこにいるか分からないんですね……。早く、城から逃げてアウグスの家を探しに行ってください。僕のような天才が考えても、これ以上の方法が見つからなかった……」
レオナルドの声を聞きながらレナは部屋から出ると、城から出るために廊下を走り出した。
途中で見知った使用人やサーヤとすれ違ったが、術の効果で誰にも気づかれることはない。
レナは自分の術が完璧にかかっていることに涙を流しながら、必死に出口を目指した。
その日、ハウザー騎士団との雇用契約は終わりになり、城を出て行く姿を見送ったばかりだった。
(あのテーブルでは、カイやみんなと何度も食事を一緒にとったわね……。夜、あの扉の向こうに何度も行ったんだった……)
暫くは、何を見ても寂しい気持ちになりそうだ。じわりと涙が目に溜まると、慌てて考えるのをやめようと気を紛らわす。机に置いた仕事の書類にでも目を通そうと、レナが歩き出した時だった。
「止まりましょうか・・王女殿下」
冷たい声と共に、ヒヤリとした感覚が喉に当たる。すぐ後ろから聞こえた声に、レナは戦慄した。
「……レオナルド……」
レナの首には、ギラリと光る短剣の刃先が当てられている。部屋を見回した時には認識できなかったはずの存在が、すぐそこにいる。レナはレオナルドの姿を捉えようと後ろを見ようと試みた。
「そのままの姿勢でいてください。余計な傷をつけるつもりはありません」
レオナルドはポテンシアの近衛兵でレナの護衛を担うために訪れているはずだが、元々は国王付きの間諜で暗殺が専門だ。
「あなた……ルイス様に言われてここに来たんじゃないわね……?」
レナは嫌な予感がした。婚約者であるルイスの派遣で、国王の間諜として働くレオナルド一人がやって来ることがどう考えてもおかしいと思っていたのだ。
「お察しの通りです……。ルイス様の護衛を欺いて、僕だけ、ひと足お先に……というところですかね……」
レオナルドの声が冷たく響くと、レナはもう自分の運命もここまでなのだと覚悟を決めた。結局、自分も殺された母親と同じ運命を辿るのだと、どこか吹っ切れている。
「そう。あなたは……ポテンシア国王付きの間諜だったものね」
レナは観念して目を瞑った。
「そうです。国王陛下からは、あなたを殺すように指示されました」
冷たいレオナルドの声に、レナはここまでかと悟る。
「でも、実は僕、ちょっと考えたことがあって」
後ろでニヤリと笑ってそう言ったレオナルドに、レナは急に不安が過る。
「考えた……こと……?」
そこで、レオナルドに軽く突き飛ばされる。レナは転びそうになるのをなんとか耐えて、レオナルドの方を振り返った。
「解放したんじゃないですよ。僕、投げナイフの達人なので、この部屋のどこに逃げられてもあなたを狙うことができます……。それに、素早く走って攻撃するのも、自信がある……。さて……。本題なんですけど、殿下は平民の格好って持ってますか?」
レオナルドに尋ねられて、レナは何を聞かれているのだろうと構えながら、「ええ……持ってはいるけど……」と答えた。
「じゃあ、今ここでそれに着替えてもらえます? 逃げようとしたらナイフが飛んでくると思って、余計なことは考えずに」
レオナルドは相変わらず短剣を持ったまま、不気味な笑みを浮かべていた。
レナは底知れないレオナルドの企みに反抗する術もなく、ゆっくりクローゼットに向かう。昨日の夜、護衛のカイと城下町に行った時に着用した綿の簡素なドレスを取り出した。
(レオナルドの前で……着替えろってことよね……)
何が狙いなのか分からなかったが、男性の前で着替えることは初めてで、レナはなかなか服を脱ぐ決心がつかない。
「早くしてください。あんまり時間がないんですよ」
レオナルドが後ろから冷たい声で言ったので、レナは唇を噛みながら背を向けてドレスを脱いだ。屈辱で涙が出そうなのを我慢すると、綿のドレスに着替え、ヒールの無い靴を履く。
「……着替えたわよ……」
レナは思い切りレオナルドの方を睨んで言った。
「はは。本当に平民にしか見えませんね。じゃあ、僕、今からあなたを殺すことにしますね……」
レオナルドはそう言うと、手にしていたマッチに火をつけ、レナのベッドに放り投げた。
「何をするの……!」
レナは悲鳴を上げそうになり、駆け寄ったレオナルドの手で思い切り口を塞がれ、床の上で馬乗りになられた。まるでなす術もなくレナは簡単に自由を奪われたが、必死に声をあげようともがく。
「今、僕はあなたを殺しました。もう、この世に『レナ・ルリアーナ』は存在しません……」
ベッドに着いた火が勢いよく炎を上げたので、レナは呪術を用いて消火をしようと頭の中に術式を思い浮かべたが、全く術は発動しない。
「……どう……して……」
口を塞がれたままレナは茫然とする。レオナルドはポケットの中から白い石を取り出すと、「知ってましたか? 王女殿下。呪術の発動を抑えるための呪術ってやつも、実はあるんですよ……」と言ってニヤリと笑った。
「どうし……て、そんな……ものを……」
レナは必死に身体を開放しようとしたが、びくともしない。
細身とはいえ兵士職に就く男の力には全く及ばず、ベッドの火は燃え広がっていく。部屋中に黒い煙が上がり始めているのを、ただ見続けることしかできなかった。
「いいですか……あなたはこれから、姿を消して城下町に逃げてください。城下町にある『アウグス』という家に向かい、レジスタンスの『リオ』の妹として助けて欲しい旨を伝えると、きっとあなたの力になってくれるはずです」
レオナルドの口から語られる内容に、レナは目を見開く。
「僕は……あなたを殺すようなことをしたら、一生後悔する気がします。だから、お願いです……ここから消えて下さい……。あなたは生きている限り、この先、必ず国王陛下の手に掛かってしまう。しかも、僕以外の人間があなたを狙うことになったら、恐らくこの国の人間の多くが犠牲になるでしょう」
レオナルドの悲痛な声に、レナは自分の置かれた状況を理解した。
「ルイス様には悪いことをしちゃうけど、どうせ、ルイス様に気持ちはなかったんですよね」
そう言うと、レオナルドはレナを開放した。いよいよ部屋の火は消火ができない勢いになっている。
「レオナルドは……どうするの?」
立ち上がったレナは火の勢いに後ずさりながらレオナルドに尋ねる。煙で目が傷み、目を開けているのも困難になっていた。
「僕は、あなたを殺したと陛下に報告に行きます。もうこれ以上は時間が稼げない。早く逃げてください」
レオナルドはそう言って寂しそうな顔をすると、レナを部屋の扉まで引っ張り「姿と気配を消して下さい!」と叫ぶ。
レナはその場で起きていることに上手く対応ができずにビクビクしていたが、言われたとおりに姿と気配を消す術を自分に掛けた。
「……はは。本当にどこにいるか分からないんですね……。早く、城から逃げてアウグスの家を探しに行ってください。僕のような天才が考えても、これ以上の方法が見つからなかった……」
レオナルドの声を聞きながらレナは部屋から出ると、城から出るために廊下を走り出した。
途中で見知った使用人やサーヤとすれ違ったが、術の効果で誰にも気づかれることはない。
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