18 / 18
あとがき
しおりを挟む
最後までお付き合いありがとうございました。作者の碧井夢夏(あおいむか)です。
ライト文芸というジャンルが面白いなーと思い、何か書いてみたいなと『鑑定士紅柄』を執筆しました。実は今まで短編を書いたことも無かったので、ここまで短い話も初挑戦です。
さて、このお話について。
日本は空き家問題が深刻化しています。2018年の総務省のデータでは、日本の家屋の13.6%が実に空き家だと発表されています。その数、848万9000戸。
都市部の方が空き家率は低くなるので、都市部を離れると空き家率が20%を超える地域もあります。5軒に1軒は空き家という現実。物語に出て来る朝比町のような場所に空き家が増えているのは、想像に難くありません。
少子高齢社会で、この問題が誰にとっても身近になっています。
本作の主人公である「紅柄耀」と、その友人「深山晃」は高齢になった町で人の役に立つ仕事に就いています。
早紀の祖母も亡くなり、空き家が1軒増えました。そこで、遺品整理を引き受けた耀と家電リサイクル法に基づいて、家電を引き取った晃。
当たり前の生活を支える若者と、滅びゆく様子を見せる町の対比。そこに『思い出鑑定』が現れます。
取捨選択をする時、そこに「思い出」が入ったら人はどんな行動を取るのか。
死ぬまでずっと側に置いておきたいものって何だろう?
大切な人が大切にしていたものに、自分はどう向き合うのだろう?
そんなことを考えるきっかけになりましたら、幸いです。
それでは、また。どこかでお会いできましたら。
2021.7碧井夢夏
ライト文芸というジャンルが面白いなーと思い、何か書いてみたいなと『鑑定士紅柄』を執筆しました。実は今まで短編を書いたことも無かったので、ここまで短い話も初挑戦です。
さて、このお話について。
日本は空き家問題が深刻化しています。2018年の総務省のデータでは、日本の家屋の13.6%が実に空き家だと発表されています。その数、848万9000戸。
都市部の方が空き家率は低くなるので、都市部を離れると空き家率が20%を超える地域もあります。5軒に1軒は空き家という現実。物語に出て来る朝比町のような場所に空き家が増えているのは、想像に難くありません。
少子高齢社会で、この問題が誰にとっても身近になっています。
本作の主人公である「紅柄耀」と、その友人「深山晃」は高齢になった町で人の役に立つ仕事に就いています。
早紀の祖母も亡くなり、空き家が1軒増えました。そこで、遺品整理を引き受けた耀と家電リサイクル法に基づいて、家電を引き取った晃。
当たり前の生活を支える若者と、滅びゆく様子を見せる町の対比。そこに『思い出鑑定』が現れます。
取捨選択をする時、そこに「思い出」が入ったら人はどんな行動を取るのか。
死ぬまでずっと側に置いておきたいものって何だろう?
大切な人が大切にしていたものに、自分はどう向き合うのだろう?
そんなことを考えるきっかけになりましたら、幸いです。
それでは、また。どこかでお会いできましたら。
2021.7碧井夢夏
0
お気に入りに追加
8
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
れもん
hajime_aoki
ライト文芸
名家の後継として生まれた幼子の世話係となり、生きる価値を手に入れた主人公はある日幼子と家出をする。しかし若い自分と幼子の逃避行は長くは続かず、冬の寒い日、主人公は愛する子を残し姿を消した。死んだも同然の主人公は初老の男性とたまたま出会い依頼を受ける。やるせなく受けた仕事は「殺し屋」だった。
希望が丘駅前商店街 in 『居酒屋とうてつ』とその周辺の人々
饕餮
ライト文芸
ここは東京郊外松平市にある商店街。
国会議員の重光幸太郎先生の地元である。
そんな商店街にある、『居酒屋とうてつ』やその周辺で繰り広げられる、一話完結型の面白おかしな商店街住人たちのひとこまです。
★このお話は、鏡野ゆう様のお話
『政治家の嫁は秘書様』https://www.alphapolis.co.jp/novel/210140744/354151981
に出てくる重光先生の地元の商店街のお話です。当然の事ながら、鏡野ゆう様には許可をいただいております。他の住人に関してもそれぞれ許可をいただいてから書いています。
★他にコラボしている作品
・『桃と料理人』http://ncode.syosetu.com/n9554cb/
・『青いヤツと特別国家公務員 - 希望が丘駅前商店街 -』http://ncode.syosetu.com/n5361cb/
・『希望が丘駅前商店街~透明人間の憂鬱~』https://www.alphapolis.co.jp/novel/265100205/427152271
・『希望が丘駅前商店街 ―姉さん。篠宮酒店は、今日も平常運転です。―』https://www.alphapolis.co.jp/novel/172101828/491152376
・『日々是好日、希望が丘駅前商店街-神神飯店エソ、オソオセヨ(にいらっしゃいませ)』https://www.alphapolis.co.jp/novel/177101198/505152232
・『希望が丘駅前商店街~看板娘は招き猫?喫茶トムトム元気に開店中~』https://ncode.syosetu.com/n7423cb/
・『Blue Mallowへようこそ~希望が丘駅前商店街』https://ncode.syosetu.com/n2519cc/
卒業式は終わらない
木瓜
ライト文芸
「君が来るまで、待ってるから」
卒業式。
それは、かつての自分に別れを告げ、
蒼き空へと羽ばたく、旅立ちの日。
そして、新たな空で、新たな翼を育みながら、
人は何度も、その卒業の日を迎えるのです。
彼らの旅は、始まったばかり。
卒業式は、まだ終わりません。
今宵、上映されるは、先天的な病に苦しみながらも、級友との卒業式を望み続けた者と、
病に苦しむ友を、最後まで待ち焦がれた者の二人が織り成す、至極の友情物語。
二人の翼が、蒼き大空へと旅立つ、その時までどうかごゆるりとおくつろぎ下さい。
あふれる愛に抱きしめられて
田丸哲二
ライト文芸
悲しき雨女と愛の伝道師の物語。
紗織は幼い頃から自分が周辺に不幸を呼んでいる気がして、哀しみから逃げるように何度も引っ越したが、雨に付き纏われて行き着く先に洪水や土砂災害が起きた。
その度に雨女としての責任を感じ、涙を心の中に溜め込みながら、都会の片隅で寂しく過ごしていたが、ある日、妹に誘われて食事会に出席すると、見覚えのない人々に歓迎されて感謝を述べられ、心温まるひと時に癒された。
「お姉ちゃん、凄いじゃない」
紗織はそんな意識はなかったが、雨の匂いを感じて、天気予報よりも正確に大雨を察知して人助けをしていたのである。
そして小学生の頃からの因縁の男の子にずっと言い寄られ、プロポーズも何度かされて断っていたのだが、久しぶりに故郷で再会する事になった。
その男は『愛の伝道師』と呼ばれ、紗織とは真逆のポジションに就いている。雨の通りで抱きしめられるが、紗織は幸せにはなれないと拒否した。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる