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第一章 定食屋で育って

【コーヒーコラム】定義が曖昧になりつつあるアメリカンコーヒー

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実は、私は昔ながらの喫茶店では「ブレンドコーヒー」よりも「アメリカンコーヒー」を頼みます。
そんなアメリカンコーヒー、定義がどんどん曖昧になりつつあります。アメリカンコーヒーと言うとどんなものを指すかご存じですか?

まず、アメリカンコーヒーというのは和製英語。
アメリカンコーヒーは世界で日本にしかありません。
名古屋ではラーメンにもアメリカンがありますけどね。あ、名古屋の方がいたらすいません、ラーメンにアメリカンを使うのは愛知文化圏だけです(多分)!

さて、いつも話が横道に逸れますね。
アメリカンコーヒーの話でした。
日本で生まれたアメリカンコーヒー。アメリカ人が薄いコーヒーを飲んでいたのがルーツらしいのですが、なんかそのルーツもどうなの?ですね。

ちなみに、イタリアのバールにはメニューに「カフェアメリカーノ」というブラックコーヒーが必ずあります。
イタリアはエスプレッソがベースなので、エスプレッソをお湯で薄めたものが「カフェアメリカーノ」です。こっちも結局アメリカ人は濃いのが飲めないからお湯で薄めてる、みたいな意味でカフェアメリカーノなんですよ・・。
イタリア人の名前の付け方は絶対に馬鹿にしていると思います(断言)。

私はカフェアメリカーノが美味しいと思うのですが、現地で砂糖なしで飲んでいるとビビられます。「お前砂糖入れないのかよ、苦いだろ、どんだけだよ」って言われます(本当)。

イタリアは、エスプレッソにも溶けきれない量の砂糖を入れて飲むんです。
すべての国に行ったことがあるわけではないのですが、周りの人の反応を見ている感じではヨーロッパ圏は基本の飲み物が甘いと思った方が良さそうでした。
私はブラックを貫いて「え?」みたいな顔をされながら「ビターこそ全てでしょ」みたいなことをかましてきました。日本人の印象変えてすいません。

そんなカフェアメリカーノとも違いますが、どうやらアメリカ人は世界中で薄いコーヒーを飲む人種と決めつけられてメニュー化されていることは確からしい。

では一体、日本ではどうなのかと言うと。

日本のアメリカンコーヒーは、大抵中米か南米の豆をベースにしたブレンドコーヒーを、中煎り程度までの浅煎りで提供するものになります。

結局、日本でアメリカンコーヒーというと種類はブレンドコーヒーになるんです。
煎り方が浅めですが酸味や苦みの少ない豆を使っているので、あっさりとした飲み口になっている。
軽めのテイストのコーヒーを指します。

まあ、お店によってはブレンドをお湯で薄めて出しているところもあったりするので油断はなりませんが(流石にわかるのでやめて欲しい・・)。

中米好みの私にとっては、アメリカンコーヒーの味がしっくりくるのです。ミルクも入れないので薄くならないし。ミルクを入れる方にはあまり勧められないです、アメリカン。

ブラック派だよーという方でも、ブレンドコーヒーを選ぶ方が多いかなと思います。
そちらの方が焙煎が深いので、苦みがはっきりしていて「これぞコーヒー」という味。日本の喫茶店の味ってこれだよなあと思います。

私は、浅煎り派の中米派なのでアメリカンがあると「アメリカン」を咄嗟に選んでしまうのです。
アメリカンのブレンド豆は、グアテマラを使っている店も割とあるんじゃないかなあ・・。私が今まで飲んできた感想ですが。

最近、日本のカフェで浅煎りのブレンドコーヒーを提供する店が増えました。これは一種の流行りなのだろうと思うのですが。
これまでの喫茶店では「浅煎り」をアメリカンと呼んでいたので、ますますアメリカンコーヒーの定義が曖昧になりつつあります。

ですが、ブレンドとアメリカンの両方を備えているお店の場合は、大抵ブレンドの方が深煎りで、アメリカンは飲み口がライトな豆をベースにしたブレンドの浅煎りコーヒーです。

定義が曖昧にはなりつつあるところだったりしますが、昔ながらの喫茶店なんかは名前を変えていなかったりもするので、今後、アメリカンとブレンドを選ぶ参考になりましたら幸いです。
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