22 / 36
多忙夫に魔道具配達 編
20話 魔術師とお寝惚け夫
しおりを挟むグエエエェェェ、ゲコオオオォォ、ゥモオオォォ、キシャアアアァァ――。
「これは……」
「ひどい……」
両耳を手で塞ぎ、ぎゅっと眉間にシワを寄せる私とリル。
到着した八両の森は――それはもう悲惨な、怒る気力をも奪い去るような、騒音を軽く超える害音の、迷惑を通り越して苦痛を感じるレベルの、大大大合唱が行われていた。
プンに至っては、おまんじゅうポーズになる一歩手前である。
(気持ちはわかる。私も速攻帰りたい)
ユリウスさんには申し訳ないが、来なければよかったと心底後悔している。
「……とりあえず、騎士団のいる管理棟に行こうか」
「えっ?」
「管理棟に! 行こうか!」
「あ、はい!」
コクコク頷いたリルが、プンに先へ進むよう合図を送る。
(隣にいるのに叫ばないと聞こえないって……やばくない?)
再度、ユリウスさんには申し訳ないが、来なければよかったと心底後悔している――。
そんなこんなで、森の中の整備された道を進んでいくと、ほどなくして開けた場所に到着。そこは、黒牙騎士団が拠点としている管理棟のある場所……なのだが。
「うわっ、無駄に高級感」
「えっ?」
「高級感! すごい!」
「あ、ほんとですね!」
私とリルが見つめる先には、
ドデンッ!!
と、存在感を主張してくる、30人は住めるだろう共同住宅並みに大きい2階建ての管理棟があった。
白を基調としたあまり装飾のないシンプルな造りなのだが、魔物除け効果のある高級木材――白聖木が惜しみなく使われているせいか、“国が建てた物です”感がすごい。無言の主張がすごい。
「白聖木は真っ白なんですよね!」
「そう! 上から下まで全部白いから“純白の木”とも言うよ!」
「生えてるの見たことありますか!」
「あるよ! 伐採しようとして怒られたけど!」
「え!?」
と驚くリルに、「あの頃は懐が心もとなかったんだよ~」と笑いながら返す。
(1人でチョロチョロ旅してた頃で、不運に不運が重なって色々とやばかったんだよね。お金が)
そんな時に偶然、白聖木を見つけて『まさに天の助け!』と思って伐採しようとしたら……怒られたのだ。管理人に。
あの頃は、白聖木が育つ土地に王都から管理者が派遣されていることを知らず、見つけたら誰でも自由に伐採していいと思っていた。そして当然、無断伐採で罰せられることも知らなかった。
(あの時は手を出す前に見つかってラッキーだったわ。管理人さんもいい人で、ちょっとお手伝いしたら給金出してくれたし)
元気にしてるかな~と懐かしさに浸っていたら、ツンツン突かれる肩。不思議に思って振り向けば、そこには神妙な顔をしたリルがいて……。
「今後は白聖木に近寄っちゃダメですよ」
「え? さすがにもう伐採しようだなんて思わ――」
「ダメですよ。絶対に」
「あ、はい」
有無を言わさない謎の圧に、とりあえずコクコクと頷いておく。
リルの声はそんなに大きくなかったはずなのに、この騒音の中で一言一句しっかりと聞こえたのは、まさに謎である。
(それにしても……信用なさすぎじゃないか、私)
団長、副団長、ユリウスさんならともかく、後輩からもこの扱いなのはちょっと、いやかなり傷つくんだが……。
「先輩!」
「えっ? な、なに?」
「見張りの人が近付いてきます!」
「あ、ほんとだ。荷車から降りよう!」
「はい!」
プンには一度止まってもらい、私とリルは荷車から降りる。
「ご苦労様。ありがとね、プン」
労いの言葉をかけて、プンが好きなところを撫で撫ですると、気持ち良さそうに細められる目。
(か……可愛いッ)
デレデレしながらさらにプンを撫でくり回し、その可愛い姿を堪能している最中。ツンツンと肩を突かれ振り向けば、そこには苦笑いのリルと若い騎士の姿が。
いつの間にやって来たのだろう。足が速い。
「副団長よりお話は伺っております。魔術師団のリル・メローさんと」
「身分証です」
「……はい、確かに。――フォーゲル団長の奥様ですね」
こちらを見てにこっと笑う若い騎士に、手に持って準備していた身分証を落としかける。
(ちょっと騎士君、私だけ認識おかしくないかい? そうハッキリ言われると、恥ずかしいんですけど……)
居心地悪いな、と思いながら騎士君に身分証を確認してもらい、改めて「こちらにどうぞ」と管理棟へ案内される。
「先輩」
「ん?」
「こういう場合って、プンは外待機になるんでしょうか?」
「……あ」
「プンが中に入れないのであれば、わたしも外で――」
「そちらのクマさんも中へどうぞ――うわっ!」
「「 あ 」」
リルが止める間もなく、騎士君に向かってプンが跳んでいった。思わず「100点!」と褒めたくなるほど綺麗なフォームだった。
どうやら、人懐っこいプンは目の前の彼が自分に優しくしてくれる人だと気付いてしまったらしい。
その一方、突如現れた巨体を支えることができなかった騎士君は、その場で押し潰されながらごきげんなプンにすりすりと顔を寄せられている。
「こら、プン! ダメ! 離れなさい! 騎士さんが潰れちゃうからッ!」
リルが慌ててすりすり攻撃中のプンを引き剥がし、騎士君はようやく重いもふもふから救出される。「すみません! すみません!」と謝りながらリルが騎士君に手を差し伸べると、彼はその手を素直にとって立ち上がり、「大丈夫ですよ」と穏やかに笑う。
「跳びつかれることには慣れてますので。魔獣荷車隊の魔獣さんと会った時は、だいたいこんな感じなんですよ」
「何それ羨ましい」
「いいでしょう」
と騎士君は笑って、プンの首回りを撫で撫で。プンは嬉しそうに騎士君の顔にすりすり。
(あぁぁ、羨ましいぃぃ)
私自身、あまり動物に好かれるタイプではないので、騎士君のことが本気で羨ましいし、妬ましい。……ほんと妬ましい。
(私だってプンに顔すりすりしてもらったことないのに……。私の方が付き合い長いのに……。泥棒猫ッ!)
お前なんて一生動物にだけモテてろ!! と心の中で吐き捨てて、プンとイチャイチャしている騎士君を睨みつけながら管理棟に入る。
「中まで豪華か」
「綺麗ですね」
呆れ気味な私と、素直に感激しているリル。
中に入ってすぐは大ホール兼共同のリビングダイニングらしく、テーブルやらイスやらソファーがバランス良く設置されている。リルが気付いているかはわからないが、見渡す限りどの調度品も貴族御用達のハイブランドばかりだ。
(これ、壊したら弁償だよね。……やだ。早く帰りたい)
ドジを起こす前に帰りたい、とビクつきながらキョロキョロと辺りを見回す。
「……ユリウスさんは外?」
「団長でしたら、2階の自室で仮眠中です」
「あ、そうなの――」
「起こしてきて頂けますか?」
「え?」
「奥様方が到着した旨も報告しなければなりませんので」
「いや……、普通は君が行くんじゃないの?」
「自分はクマさんのお相手をしなければ。…………団長の寝起き怖いんです」
「本音漏れてるぞ」
「どうか宜しくお願いします」
プンに抱きついて、最早行こうとする気配さえ見えない笑顔の騎士君。
(私に仕事を押し付けるとか、案外いい度胸してるなコイツ……。でも、ユリウスさんってそんなに寝起き悪かったかなぁ)
思い当たる節がなく、首を傾げる。
とはいえ、このままだと魔道具設置の任務が進まないので、騎士君の代わりに私がユリウスさんを起こしに行くことに。よく知らない人のお願いを聞くのは癪だが、仕方がない。
「じゃあ、私ちょっと行ってくるから、リルはプンと待っててね」
「わかりました。いってらっしゃい」
にこにこ笑顔のリルに軽く手を振って、ユリウスさんがいるという2階に向かって歩き出す。
――その背後で。
『ウフフ』
リルと騎士君が、何かを見守るような生暖かい眼差しを向けていることには、気が付かなかった。
◇ ◇ ◇
「建物の中にいてもうるさいな」
ユリウスさんが仮眠中だという部屋に向かう最中、ひっきりなしに聞こえるアラームケロンの鳴き声に眉をひそめる。
近くにいれば普通の声量で会話ができるあたり、外にいた時よりはマシかもしれないが、それでもうるさいものはうるさい。騎士の大半が寝不足気味だというのも納得だ。
「起こしてきてほしいとは言われたけど」
これだけうるさいのなら、起きていそうな気もするのだが……。
「すごい。普通に寝てる」
驚く私の目の前には、静かな寝息をたてるユリウスさんの姿が。
扉をノックしても返事がなかったので、一応「失礼しまーす」と声をかけながら中に入ったのだが、まさか本当に寝ていたとは思わなかった。この騒音の中で。
(……あ。でも、目の下にちょっとクマがある)
流石に熟睡とまではいかなかったのだろう。いつも忙しそうにはしているが、こんな風に疲労が見てとれたのは初めてだ。
こんな超人を疲れさせるなんて、アラームケロン恐るべし。
(よく寝てるなぁ)
すやすやと眠るユリウスさんを覗き込むように眺めながら、『このうるさいのをマシにするために早く起こさなければ!』という気持ちと、『もう少し寝かせておいてあげたいなぁ』という気持ちとがせめぎ合う。
(あと、ユリウスさんの寝顔ってあんまり見たことないから、もうちょっと見たい)
一応、同じ部屋(別々のベッド)で寝てはいるものの、朝は私がユリウスさんに起こされる側なので、寝顔を見た記憶がない。
ちなみに夜は、一緒にご飯を食べて少しお話した後、ユリウスさんは仕事に戻ってしまうことが多く、私は1人でオヤスミだ。
(綺麗な眠り方だなぁ)
まじまじと観察して思ったのは、聞こえるのが微かな寝息だけということ。
昔一緒に暮らしていた師匠は、イビキや寝言がうるさい人だった。あと寝相も悪かった。
だから男の人はそういうものなのだと、勝手に思っていたのだが。
目の前のユリウスさんを見る限り、静かに眠れる人もいるようだ。
(しかも、寝顔まで綺麗とか……私に勝ち目なくない? お肌もつるつるだし)
どんなお手入れしてたっけ? と首を傾げながら、なんとなしに手を伸ばしてみる。
パチッ――。
「あ」
頬に触れる寸前、ユリウスさんの目が開いた。
そして、思わずビクリッと震える私の手。ただ触ろうとしていただけだが、なんとなく気まずい。
今このタイミングで引っ込めるのは怪しいだろうか。
「………………」
「?」
なぜか、ユリウスさんがこちらを凝視したまま、動かないし、しゃべらない。
(どうしたんだろ?)
目を開けたまま寝てるとか? なんて思い、私が少し体を動かしてみると、それに合わせて瞳が動いた。どうやら起きてはいるらしい。
「あの、ユリウスさん?」
「………………」
「エルレインです。起きてますか?」
「………………」
「ユリウ――」
名前を呼び終える前に、グイッと引っ張られた腕。
突然のことで口から声は出ず、気が付けばベッドの上にダイブしていて。
「え……うえっ!?」
なぜか、なぜか、ユリウスさんが私の胸元に顔を埋めていた。
「あぁ……いい夢だ……」
(夢じゃないッ!!!)
バックンバックン大きく脈打つ心臓と共に、体全体にぎゅうっと力が入る。
「んん……」
「ぴぃッ」
背中に回された腕に力が入り、隙間なく抱き締められる。
胸元で聞こえた掠れ声は妙に色っぽく、さらに私を追い詰める。
(こ、この体勢、無理ィ……! 死ぬッ)
いつもは見えないはずのつむじが見えて。
いつもは上から聞こえる声が下から聞こえる。
いつもは抱き締められたらすぐにいい匂いがするのに、今はまだしない。
いつもは体全体が温かいのに、今は肩から上が寂しく感じて。
そして何より、激しく鳴り続ける心音を直接聴かれているようなこの体勢は――。
(恥ずかしいんだよーーー!!!)
私がいかにこの手のことに免疫がないか、バレバレなのである。
あと、顔を埋められるほど胸がないこともバレるので、すごくイヤ。
(くそおおお、頑張って起こしてやるううう)
うおおお!! と心の中で雄叫びをあげ、手を振り上げる。背中をベシンッと叩けば、さすがに起きるはずだ。
(できるだけ優しく叩くから許して!)
と先に謝って、ユリウスさんの背中目がけて手を振り下ろそうとした、瞬間。
「んー」
「えっ!?」
くるんっと、いとも簡単に変わる体勢。
ユリウスさんは仰向けで、私はその上に乗っかる形。絵面的には、ユリウスさんの顔面に私が自分から胸を押し付けているようにも見える。いや、そうにしか見えない。
(う……あ……う…………んんんんんッ!!)
「もうッ!! 許じでくだざいッ!!」
「…………ん?」
許容量オーバーです!! とばかりに、半泣きで訴えれば、さすがに目を覚ましたらしいユリウスさん。
状況が飲み込めないながらも、すぐさま私を開放してくれて
「悪い。大丈夫か?」
と、私の様子を見ながらそっと抱き締めてくれる。
思わずビクリッと体は跳ねたが、すぐにいつもの温かさと香りにほっと息をついて。
ぎゅっ――。
ユリウスさんの服の裾を、両手で握り締めた。
0
お気に入りに追加
77
あなたにおすすめの小説
月の後宮~孤高の皇帝の寵姫~
真木
恋愛
新皇帝セルヴィウスが即位の日に閨に引きずり込んだのは、まだ十三歳の皇妹セシルだった。大好きだった兄皇帝の突然の行為に混乱し、心を閉ざすセシル。それから十年後、セシルの心が見えないまま、セルヴィウスはある決断をすることになるのだが……。
聖女?魔女? 実は……【創造】魔法が使える忘れ去られた伝説の【召喚士】でした~私の邪魔だけはしないでよね!~
小鳥遊ことり
ファンタジー
気晴らしのつもりで参加したパワースポットへの旅行で、不思議な体験をしてしまった。
森の奥で1000年前から生きているという神聖な聖樹、それと知らずに近付いてしまい、私はまばゆい光に包まれて……!
そこから始まる異世界転移。
聖樹からもらった加護により類まれな魔法を使えるようになったフィーネは、異世界の様々に立ち向かう。
その行いは聖なる力で民を慈しむ癒やしの聖女か。
はたまた、破壊の限りを尽くすような魔女なのか。
「いいえ、私は自由にさせていただきます!」
その正体は…… 自由自在に"創造"魔法を操り、精霊を契約召喚する忘れ去られた伝説の"召喚士"だった!?
人生は一度きり!
自分の好きなように生きたいじゃない?
邪魔するなら、容赦はしません!
異世界の人々や精霊たちとの喜びと悲しみ、出会いと別れ、感動もりもり盛りだくさんの長編ファンタジー☆
これはフィーネと精霊の物語。
この度、青帝陛下の番になりまして
四馬㋟
恋愛
蓬莱国(ほうらいこく)を治める青帝(せいてい)は人ならざるもの、人の形をした神獣――青龍である。ゆえに不老不死で、お世継ぎを作る必要もない。それなのに私は青帝の妻にされ、后となった。望まれない后だった私は、民の反乱に乗して後宮から逃げ出そうとしたものの、夫に捕まり、殺されてしまう。と思ったら時が遡り、夫に出会う前の、四年前の自分に戻っていた。今度は間違えない、と決意した矢先、再び番(つがい)として宮城に連れ戻されてしまう。けれど状況は以前と変わっていて……。
婚姻初日、「好きになることはない」と宣言された公爵家の姫は、英雄騎士の夫を翻弄する~夫は家庭内で私を見つめていますが~
扇 レンナ
恋愛
公爵令嬢のローゼリーンは1年前の戦にて、英雄となった騎士バーグフリートの元に嫁ぐこととなる。それは、彼が褒賞としてローゼリーンを望んだからだ。
公爵令嬢である以上に国王の姪っ子という立場を持つローゼリーンは、母譲りの美貌から『宝石姫』と呼ばれている。
はっきりと言って、全く釣り合わない結婚だ。それでも、王家の血を引く者として、ローゼリーンはバーグフリートの元に嫁ぐことに。
しかし、婚姻初日。晩餐の際に彼が告げたのは、予想もしていない言葉だった。
拗らせストーカータイプの英雄騎士(26)×『宝石姫』と名高い公爵令嬢(21)のすれ違いラブコメ。
▼掲載先→アルファポリス、小説家になろう、エブリスタ
旦那の真実の愛の相手がやってきた。今まで邪魔をしてしまっていた妻はお祝いにリボンもおつけします
暖夢 由
恋愛
「キュリール様、私カダール様と心から愛し合っておりますの。
いつ子を身ごもってもおかしくはありません。いえ、お腹には既に育っているかもしれません。
子を身ごもってからでは遅いのです。
あんな素晴らしい男性、キュリール様が手放せないのも頷けますが、カダール様のことを想うならどうか潔く身を引いてカダール様の幸せを願ってあげてください」
伯爵家にいきなりやってきた女(ナリッタ)はそういった。
女は小説を読むかのように旦那とのなれそめから今までの話を話した。
妻であるキュリールは彼女の存在を今日まで知らなかった。
だから恥じた。
「こんなにもあの人のことを愛してくださる方がいるのにそれを阻んでいたなんて私はなんて野暮なのかしら。
本当に恥ずかしい…
私は潔く身を引くことにしますわ………」
そう言って女がサインした書類を神殿にもっていくことにする。
「私もあなたたちの真実の愛の前には敵いそうもないもの。
私は急ぎ神殿にこの書類を持っていくわ。
手続きが終わり次第、あの人にあなたの元へ向かうように伝えるわ。
そうだわ、私からお祝いとしていくつか宝石をプレゼントさせて頂きたいの。リボンもお付けしていいかしら。可愛らしいあなたととてもよく合うと思うの」
こうして一つの夫婦の姿が形を変えていく。
---------------------------------------------
※架空のお話です。
※設定が甘い部分があるかと思います。「仕方ないなぁ」とお赦しくださいませ。
※現実世界とは異なりますのでご理解ください。
群青の軌跡
花影
ファンタジー
ルークとオリガを主人公とした「群青の空の下で」の外伝。2人の過去や本編のその後……基本ほのぼのとした日常プラスちょっとした事件を描いていきます。
『第1章ルークの物語』後にタランテラの悪夢と呼ばれる内乱が終結し、ルークは恋人のオリガを伴い故郷のアジュガで10日間の休暇を過ごすことになった。家族や幼馴染に歓迎されるも、町長のクラインにはあからさまな敵意を向けられる。軋轢の発端となったルークの過去の物語。
『第2章オリガの物語』即位式を半月後に控え、忙しくも充実した毎日を送っていたオリガは2カ月ぶりに恋人のルークと再会する。小さな恋を育みだしたコリンシアとティムに複雑な思いを抱いていたが、ルークの一言で見守っていこうと決意する。
『第3章2人の物語』内乱終結から2年。平和を謳歌する中、カルネイロ商会の残党による陰謀が発覚する。狙われたゲオルグの身代わりで敵地に乗り込んだルークはそこで思わぬ再会をする。
『第4章夫婦の物語』ルークとオリガが結婚して1年。忙しいながらも公私共に充実した生活を送っていた2人がアジュガに帰郷すると驚きの事実が判明する。一方、ルークの領主就任で発展していくアジュガとミステル。それを羨む者により、喜びに沸くビレア家に思いがけない不幸が降りかかる。
『第5章家族の物語』皇子誕生の祝賀に沸く皇都で開催された夏至祭でティムが華々しく活躍した一方で、そんな彼に嫉妬したレオナルトが事件を起こしてミムラス家から勘当さる。そんな彼を雷光隊で預かることになったが、激化したミムラス家でのお家騒動にルーク達も否応なしに巻き込まれていく。「小さな恋の行方」のネタバレを含みますので、未読の方はご注意下さい。
『第6章親子の物語』エルニアの内乱鎮圧に助力して無事に帰国したルークは、穏やかな生活を取り戻していた。しかし、ミムラス家からあらぬ疑いで訴えられてしまう。
小説家になろう、カクヨムでも掲載
転生したらチートすぎて逆に怖い
至宝里清
ファンタジー
前世は苦労性のお姉ちゃん
愛されることを望んでいた…
神様のミスで刺されて転生!
運命の番と出会って…?
貰った能力は努力次第でスーパーチート!
番と幸せになるために無双します!
溺愛する家族もだいすき!
恋愛です!
無事1章完結しました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる