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4章 ようやく始まる1章、攻略キャラ全員集合!?
40話 どうせ俺の話なんて聞いてくれないんだろ。
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ガチャ
「おいおい、おい!!まさか寝てるわけないよな!?」
騎士王ハイドがリアルプレイヤーだと確信してる俺は、扉を開けるなり天使フィリアではない、中身を曝け出した。
騎士王ハイドはベッドに寝ているようで、俺の登場で体を起こした。
「...ガワが違うフルダイブで中身を出すな。つまらなくなる。」
ほら、やっぱりリアルプレイヤーだ。
「そんな言い方ないだろ!?お前が俺をここに閉じ込めるから...あぁっ!!もう何でもいいから俺を今すぐここから出せって!!」
「はぁ...。」
「なっ!?はぁって、お前なにため息してんだよ!?俺はっ...うぐっ!?」
ズンズンとあいつが眠るベッドへと向かうが、体がピタリと止まってしまう。体が動かない?こいつに縛られたのか?
「魔法か?これ...母さんと同じ?」
母さんが俺に使った、俺と2人きりになるために使った魔法...何もできなかった俺と、一度中断することを選んだ母さん、あの時に使われた魔法で俺の心が揺れる。
「そんな大層なものじゃない、向こうは天使で俺は...たかが知れてるだろ?」
「じゃ、じゃあ?」
「お前の動きを止めてるだけだ、お前このまま俺を殴りにくるだろ?」
「殴られても仕方ないことしてるだろ!?」
「あー、その言葉遣いよくないなぁ。お前は今フィリアだろ。」
「だっ、だったら!お前はハイドだろ!?」
「ハイドの性格なんて知らないのに何言ってんだ?裏がこんなんでも別に解釈違いなんて起きないだろ?お前は特に、俺のハイドしか見てないんだから。」
「ぐっ...」
と、とにかく!!
「話をすり替えるな!俺を今すぐここから出せ!」
「それは無理な相談だな。」
「相談じゃない!命令だ!」
「そんな命令が通るとでも!?」
「……お、お前は俺を、...い、いじめたいのか何だか知らないが!俺はお前の思い通りにならないぞ!!」
「そうか。」
ハイドはベッドに座り、両足を組む。かろうじて動く喉でゴクリと鳴らす。
「いじめは語弊だな。俺はただお前を愛したいだけ。」
「は?」
「現実じゃあ無理だろ?」
「...あいにく、俺は普通に女が恋愛対象だからな。」
「はは、このご時世に普通はないだろ。」
「ならはっきり言ってやる!俺を愛したい?からってゲームに閉じ込めるお前は異常だよ!異常性犯罪者!誰がお前なんかを好きになるんだよ!?」
「フィリアがハイドを。」
「あり得ないだろ。」
話はこのまま互いに譲らずの水掛け論かと思われたがーーー
「お前が王様になったら出られるようになってる。」
「なれなかったら...なれるまで出られないのか!?」
「なれない訳ないだろ、ただゲームをクリアするだけ。」
元より魔王は倒すつもりだが...それまで出られないのかよ。
「俺が、騎士王ハイドがある程度は力を貸してやる、そういうストーリーだからな。」
「でも、力を貸すから俺の言う通りになれって?」
「はは、伊月じゃなくてフィリアになれって言ってるんだよ。」
とうとう名前まで言うか。
こいつが俺の名前の一つくらい知っててもおかしくないのに、名前を出された瞬間、心臓をギュッと掴まれたように体が、体の内側から震えた気がした。
「それで、...セックスしたいってか?」
「いーや、添い寝だよ。」
「はっ、今更だな。」
騎士王ハイドとフィリアの初夜、それは文字通り寝るだけで、セックスはしないらしい。まぁ、俺は前回ヤられたんだが?
体を倒し、うつ伏せになるハイド。
「っ!?」
体の縛りが解かれ、ガクリとよろける。自分の手足を見てから、俺はベッドへと歩み寄る。
今出ることはできない。ストーリー上、こいつの手助けがないと詰むシーンがあるかもしれない。
でも一発殴らせろ!
「ゔっ...くっ!?」
「お前、馬鹿だろ。」
「だ、れが...」
「その体で俺に敵うとでも?」
ベッドに膝を乗せ、勢いで寝ているハイドをぶん殴ろうとしたのだが、体勢的にも下で不利なはずなのに、俺の拳を手で受け止めてきた、そして実感する体格差...俺の手がすっぽり収まる手の大きさ、手の大きさ一つ違いすぎる。
「もういいから、寝ろ。」
「おい!?離せって!!」
後ろから体がギュッと寄せられ、ハイドの左腕が俺の両腕を押さえた。
はぁっ!?この状態で寝ろって...無理だろ!?
「ジタバタするな。」
「っ...耳元で喋るな。」
体もめっちゃくっついてるし、あいつの声が...息が首辺りにかかっていて、背中からゾクゾクと震える。
「ふぅー。」
「ひいいぃ...」
ワザと息を吹きかけられ、力が抜けるようなフニャフニャとした声を出してしまう。決して喘いだわけじゃない。
「こんな状態で寝たことなんかないし、お前相手とか関係無しに?寝るときは1人がいい、だから今すぐ腕を離してくれ。」
「無理。」
「いいから離せ...なっ、お前何して!?」
「……。」
やばいやばいやばい!!
両足の間に、何かがニュルっと入って...太ももが何かを挟んだ。
「うるせぇからお仕置き。」
「いやいや、今すぐやめろって!?これただの寝るだけの初夜なんだろ!?さっきの話は?は?どうなったんだよ!?」
「お前がゴチャゴチャうるさいんだよ。」
「うぅっ、っ、やめっ...っ」
首を噛まれた。息がかかるだけでもやばかったのに、濡れた歯で痛みを与えられ、何だかよくわからない声を漏らしてしまう。
俺の体どうなってるんだよ、なんで...くそ、尻穴がむず痒いっていうか、あー!何がどうなってる!?
「おいおい、おい!!まさか寝てるわけないよな!?」
騎士王ハイドがリアルプレイヤーだと確信してる俺は、扉を開けるなり天使フィリアではない、中身を曝け出した。
騎士王ハイドはベッドに寝ているようで、俺の登場で体を起こした。
「...ガワが違うフルダイブで中身を出すな。つまらなくなる。」
ほら、やっぱりリアルプレイヤーだ。
「そんな言い方ないだろ!?お前が俺をここに閉じ込めるから...あぁっ!!もう何でもいいから俺を今すぐここから出せって!!」
「はぁ...。」
「なっ!?はぁって、お前なにため息してんだよ!?俺はっ...うぐっ!?」
ズンズンとあいつが眠るベッドへと向かうが、体がピタリと止まってしまう。体が動かない?こいつに縛られたのか?
「魔法か?これ...母さんと同じ?」
母さんが俺に使った、俺と2人きりになるために使った魔法...何もできなかった俺と、一度中断することを選んだ母さん、あの時に使われた魔法で俺の心が揺れる。
「そんな大層なものじゃない、向こうは天使で俺は...たかが知れてるだろ?」
「じゃ、じゃあ?」
「お前の動きを止めてるだけだ、お前このまま俺を殴りにくるだろ?」
「殴られても仕方ないことしてるだろ!?」
「あー、その言葉遣いよくないなぁ。お前は今フィリアだろ。」
「だっ、だったら!お前はハイドだろ!?」
「ハイドの性格なんて知らないのに何言ってんだ?裏がこんなんでも別に解釈違いなんて起きないだろ?お前は特に、俺のハイドしか見てないんだから。」
「ぐっ...」
と、とにかく!!
「話をすり替えるな!俺を今すぐここから出せ!」
「それは無理な相談だな。」
「相談じゃない!命令だ!」
「そんな命令が通るとでも!?」
「……お、お前は俺を、...い、いじめたいのか何だか知らないが!俺はお前の思い通りにならないぞ!!」
「そうか。」
ハイドはベッドに座り、両足を組む。かろうじて動く喉でゴクリと鳴らす。
「いじめは語弊だな。俺はただお前を愛したいだけ。」
「は?」
「現実じゃあ無理だろ?」
「...あいにく、俺は普通に女が恋愛対象だからな。」
「はは、このご時世に普通はないだろ。」
「ならはっきり言ってやる!俺を愛したい?からってゲームに閉じ込めるお前は異常だよ!異常性犯罪者!誰がお前なんかを好きになるんだよ!?」
「フィリアがハイドを。」
「あり得ないだろ。」
話はこのまま互いに譲らずの水掛け論かと思われたがーーー
「お前が王様になったら出られるようになってる。」
「なれなかったら...なれるまで出られないのか!?」
「なれない訳ないだろ、ただゲームをクリアするだけ。」
元より魔王は倒すつもりだが...それまで出られないのかよ。
「俺が、騎士王ハイドがある程度は力を貸してやる、そういうストーリーだからな。」
「でも、力を貸すから俺の言う通りになれって?」
「はは、伊月じゃなくてフィリアになれって言ってるんだよ。」
とうとう名前まで言うか。
こいつが俺の名前の一つくらい知っててもおかしくないのに、名前を出された瞬間、心臓をギュッと掴まれたように体が、体の内側から震えた気がした。
「それで、...セックスしたいってか?」
「いーや、添い寝だよ。」
「はっ、今更だな。」
騎士王ハイドとフィリアの初夜、それは文字通り寝るだけで、セックスはしないらしい。まぁ、俺は前回ヤられたんだが?
体を倒し、うつ伏せになるハイド。
「っ!?」
体の縛りが解かれ、ガクリとよろける。自分の手足を見てから、俺はベッドへと歩み寄る。
今出ることはできない。ストーリー上、こいつの手助けがないと詰むシーンがあるかもしれない。
でも一発殴らせろ!
「ゔっ...くっ!?」
「お前、馬鹿だろ。」
「だ、れが...」
「その体で俺に敵うとでも?」
ベッドに膝を乗せ、勢いで寝ているハイドをぶん殴ろうとしたのだが、体勢的にも下で不利なはずなのに、俺の拳を手で受け止めてきた、そして実感する体格差...俺の手がすっぽり収まる手の大きさ、手の大きさ一つ違いすぎる。
「もういいから、寝ろ。」
「おい!?離せって!!」
後ろから体がギュッと寄せられ、ハイドの左腕が俺の両腕を押さえた。
はぁっ!?この状態で寝ろって...無理だろ!?
「ジタバタするな。」
「っ...耳元で喋るな。」
体もめっちゃくっついてるし、あいつの声が...息が首辺りにかかっていて、背中からゾクゾクと震える。
「ふぅー。」
「ひいいぃ...」
ワザと息を吹きかけられ、力が抜けるようなフニャフニャとした声を出してしまう。決して喘いだわけじゃない。
「こんな状態で寝たことなんかないし、お前相手とか関係無しに?寝るときは1人がいい、だから今すぐ腕を離してくれ。」
「無理。」
「いいから離せ...なっ、お前何して!?」
「……。」
やばいやばいやばい!!
両足の間に、何かがニュルっと入って...太ももが何かを挟んだ。
「うるせぇからお仕置き。」
「いやいや、今すぐやめろって!?これただの寝るだけの初夜なんだろ!?さっきの話は?は?どうなったんだよ!?」
「お前がゴチャゴチャうるさいんだよ。」
「うぅっ、っ、やめっ...っ」
首を噛まれた。息がかかるだけでもやばかったのに、濡れた歯で痛みを与えられ、何だかよくわからない声を漏らしてしまう。
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