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3章 プロローグ・はじまりのガーデン
14話 告解室でのことは他言無用...密室の逢瀬。
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告解をすることで、母さんがしていること、その真実が分かるという。
告解室に入り、扉を閉め、茶色の木材で作られた椅子に腰をおろす。
本当に小さな部屋だ。よくいえばヒトカラ、悪くいえばトイレのような狭さだ。
椅子一つが限界、まぁむしろソレしか必要ないから、これで充分なのだが。
待つこと15秒ほど...。それは俺が告解室に入るのを合図にしてたかのような早さで、向かいから扉を開ける「ガチャリ」、「バタン」という音が聞こえてすぐ、布が擦れる音が聞こえた。多分、誰かが向かいに座ったんだと音で察知する。
緊張が走り、口は少し開くものの声が出ない。まずどっちから喋り出すんだ?俺は、神父様はどんな口調で進めるんだ?
俺の緊張が伝わったのか、向かいから声が聞こえてきた。
「ーーーはじめまして神父様、本日の告解よろしくお願いします。」
き、きた...!!声は男で、多分結構若い。
「はじめまして、...わ、私になんでも話してください。」
くそっ!自分の大根っぷりが嫌になる!
「その、直球で大丈夫ですか?」
「も、もちろんです。」
直球?
「俺、...まだ精通がきてないんです。」
は?
「もう21になるのに、全く興奮しないんです。神父様、神父様のはじめての射精っていつ頃ですか?」
「へ、平均でした...。」
「何きっかけですか?」
「あ、兄に見せられた...そ、そういうのです。」
「兄?神父様にはお兄様がいるのですか?」
あっ、そういうのって喋っちゃ...ってか、なんで聞き手のはずの俺がベラベラと喋っちゃってるんだよ!?
「私のことはいいですから、あなたの告白を聞かせてください。」
「俺は神父様の話も聞きたかったんですが、...教会に通ってたら聞けますか?」
「い、いいから...」
「可愛い神父様ですね。」
そして、向こうから布が擦れる音が聞こえはじめる。
立ち上がった?わけじゃないよな、多分間取りは同じはず...そんな何か動けるようなスペースないよな?ズルズル、という聞こえる。
立ち、...たっ!?
「なに、しているんですか!?」
「神父様の反応があまりにも可愛くて、っ、俺、今ならヤれそうな気がします。」
マジで今の今まで忘れてたけど、これエロゲだったわ!!で、でも、急すぎないか!?いきなりぶっ込みすぎだよ!
「神父様、っ、俺の、俺の告白を聞いてください...っ、あぁ、俺今なら分かります、多分、ち、遅漏ってやつです。」
いや、罪の告白じゃないよな...告白だよな。
しかも水音?クチュクチュという音まで聞こえてきた。
「神父様、神父様...なんか言ってください。哀れな信徒に言葉をください。」
途切れ途切れの声、その合間に息が漏れている。
「ああっ、っ、神父様...神父様...!」
「お、俺に、なんて言ってほしいんだよ。」
「ははっ、それが神父様の...あなたの言葉なんですね。今はあなたの全てが愛おしい。神父様、私に命令してください。」
「い、...早くイけ。」
「うっ、っ、ああぁっ!」
マジかよ。こいつ、今イったのか?
「神父様、ありがとうございます。」
「あなたが本当の罪を犯す前で良かったです。」
俺はノブに手をかける。「キュイン」という音を発し、この部屋にかけられた魔法が解かれる。
向かいから信徒が出ていくのを音で察知して、俺も続いて扉を開ける。
扉を開けた先ーーードゥーケ神父が立っていた。
「おいっ!!話が違うだろ!お、俺は...」
「中でなにがあったんですか?」
「それは...」
「それは、なんですか?」
「言えないです。」
「言えない?」
「こ、告解室でのことは他言無用ですよね?」
「合格、ですね。」
だ、誰だ!?
ドゥーケ神父と変わらぬ高身長、白髪、黄金の瞳、それら全てがドゥーケ神父と酷似していた。ただ、ドゥーケ神父が短髪なのに対し、その男は腰まで伸びた髪を緩い三つ編み一本を作って後ろで揺れている。
「ドラシオン、一体なにをしたんですか?」
「少し揶揄っただけです。」
「神父、この人は?」
「私の息子です。」
「それはまぁ、よく似ていますね。」
だからなんだと?
「えっ、合格ってなんですか?」
「いきなり神父として告解を担当させるわけにはいきませんので、ドラシオンに信徒のフリをしてもらったのです。」
「信徒のフリ?」
「私が担当しました。」
「あれ...を?」
「どんな状況でも冷静に、ウツギ様が真実を知っても動揺、声を荒げないようにするためです。」
いや、やりすぎだろ。
「ドゥーケ神父は中でのことをご存知で?」
「全く、全てドラシオンに任せました。」
「少し気になることはありますが、一度だけの告解なら許してもいいと思います。」
「...ありがとうございます。」
お前に言われたくないんだが!?俺はお前の奇行は根に持っとくからな!!
「ーーーウツギ様、そろそろ例の信徒がやってきます。」
「その信徒はいつも時間が決まってるのか?」
「はい。さ、告解室に戻りましょう。」
...何はともあれ、今度こそ真実を聞くんだ!
告解室に入り、扉を閉め、茶色の木材で作られた椅子に腰をおろす。
本当に小さな部屋だ。よくいえばヒトカラ、悪くいえばトイレのような狭さだ。
椅子一つが限界、まぁむしろソレしか必要ないから、これで充分なのだが。
待つこと15秒ほど...。それは俺が告解室に入るのを合図にしてたかのような早さで、向かいから扉を開ける「ガチャリ」、「バタン」という音が聞こえてすぐ、布が擦れる音が聞こえた。多分、誰かが向かいに座ったんだと音で察知する。
緊張が走り、口は少し開くものの声が出ない。まずどっちから喋り出すんだ?俺は、神父様はどんな口調で進めるんだ?
俺の緊張が伝わったのか、向かいから声が聞こえてきた。
「ーーーはじめまして神父様、本日の告解よろしくお願いします。」
き、きた...!!声は男で、多分結構若い。
「はじめまして、...わ、私になんでも話してください。」
くそっ!自分の大根っぷりが嫌になる!
「その、直球で大丈夫ですか?」
「も、もちろんです。」
直球?
「俺、...まだ精通がきてないんです。」
は?
「もう21になるのに、全く興奮しないんです。神父様、神父様のはじめての射精っていつ頃ですか?」
「へ、平均でした...。」
「何きっかけですか?」
「あ、兄に見せられた...そ、そういうのです。」
「兄?神父様にはお兄様がいるのですか?」
あっ、そういうのって喋っちゃ...ってか、なんで聞き手のはずの俺がベラベラと喋っちゃってるんだよ!?
「私のことはいいですから、あなたの告白を聞かせてください。」
「俺は神父様の話も聞きたかったんですが、...教会に通ってたら聞けますか?」
「い、いいから...」
「可愛い神父様ですね。」
そして、向こうから布が擦れる音が聞こえはじめる。
立ち上がった?わけじゃないよな、多分間取りは同じはず...そんな何か動けるようなスペースないよな?ズルズル、という聞こえる。
立ち、...たっ!?
「なに、しているんですか!?」
「神父様の反応があまりにも可愛くて、っ、俺、今ならヤれそうな気がします。」
マジで今の今まで忘れてたけど、これエロゲだったわ!!で、でも、急すぎないか!?いきなりぶっ込みすぎだよ!
「神父様、っ、俺の、俺の告白を聞いてください...っ、あぁ、俺今なら分かります、多分、ち、遅漏ってやつです。」
いや、罪の告白じゃないよな...告白だよな。
しかも水音?クチュクチュという音まで聞こえてきた。
「神父様、神父様...なんか言ってください。哀れな信徒に言葉をください。」
途切れ途切れの声、その合間に息が漏れている。
「ああっ、っ、神父様...神父様...!」
「お、俺に、なんて言ってほしいんだよ。」
「ははっ、それが神父様の...あなたの言葉なんですね。今はあなたの全てが愛おしい。神父様、私に命令してください。」
「い、...早くイけ。」
「うっ、っ、ああぁっ!」
マジかよ。こいつ、今イったのか?
「神父様、ありがとうございます。」
「あなたが本当の罪を犯す前で良かったです。」
俺はノブに手をかける。「キュイン」という音を発し、この部屋にかけられた魔法が解かれる。
向かいから信徒が出ていくのを音で察知して、俺も続いて扉を開ける。
扉を開けた先ーーードゥーケ神父が立っていた。
「おいっ!!話が違うだろ!お、俺は...」
「中でなにがあったんですか?」
「それは...」
「それは、なんですか?」
「言えないです。」
「言えない?」
「こ、告解室でのことは他言無用ですよね?」
「合格、ですね。」
だ、誰だ!?
ドゥーケ神父と変わらぬ高身長、白髪、黄金の瞳、それら全てがドゥーケ神父と酷似していた。ただ、ドゥーケ神父が短髪なのに対し、その男は腰まで伸びた髪を緩い三つ編み一本を作って後ろで揺れている。
「ドラシオン、一体なにをしたんですか?」
「少し揶揄っただけです。」
「神父、この人は?」
「私の息子です。」
「それはまぁ、よく似ていますね。」
だからなんだと?
「えっ、合格ってなんですか?」
「いきなり神父として告解を担当させるわけにはいきませんので、ドラシオンに信徒のフリをしてもらったのです。」
「信徒のフリ?」
「私が担当しました。」
「あれ...を?」
「どんな状況でも冷静に、ウツギ様が真実を知っても動揺、声を荒げないようにするためです。」
いや、やりすぎだろ。
「ドゥーケ神父は中でのことをご存知で?」
「全く、全てドラシオンに任せました。」
「少し気になることはありますが、一度だけの告解なら許してもいいと思います。」
「...ありがとうございます。」
お前に言われたくないんだが!?俺はお前の奇行は根に持っとくからな!!
「ーーーウツギ様、そろそろ例の信徒がやってきます。」
「その信徒はいつも時間が決まってるのか?」
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