【R18】まさか私が? 三人で! ~社内のイケメンが変態だった件について~ その2

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08 夢の話

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 天野と岡本は私の話を聞いて挙動不審になる。

 グラスを持ち上げてワインやミネラルウォーターを飲もうとするが、首を傾げて再びグラスを置く。それから数分。二人は『考える人』のポーズで固まる。そして時折呟く。

「それならランチタイムで聞き出した話は全て誤解?」
「どうなっているのですか。彼女らの勝手な想像から生まれた誤解って事?」
「そうなると一体どこまで想像が広がるんだあの二人は」
「とはいうものの倉田さんの事が結局好きなんですよねあの二人も。だから注目している分勘違いするというか」
 天野と岡本はそれぞれ自問自答しているが、同じ思考傾向なのかそれぞれの呟きが会話として成立している。

 天野と岡本が怒っていたのは大きな誤解で怒っていたのね。
「ふふふ」
 私は二人の誤解が解けて安心すると肩の力が抜けた。ソファに深く座り直す改めて用意してもらった白ワインを一口飲む。

 うん。美味しい。このピンチョスも初めて食べるチーズかも。オリーブの実と合う。

 モグモグと一人食べていると思い出した様に天野が私に振り向いた。くせ毛風の髪の毛を揺らして首を傾げた。

「それならどうして倉田は俺達を避けていたんだ?」
「んぐっ!」
 突然その話を振られて私はオリーブの実を喉に詰まらせた。どんどんと胸の辺りを叩いてなんとか飲み込む。びっくりした喉が詰まるかと思った。慌てて白ワインも流し込む。
 
「そうですよ。僕は婚活をはじめて新しいバンドマンの彼氏が出来たから避けられていると思っていました」
 岡本も首を傾げながら私に振り向く。

「えっと、それは……」
 急にしどろもどろになってしまう。

 視線を自分の膝に落として口を閉じてしまう。
 その様子を見た天野と岡本はお互いの顔を見つめて溜め息をついていた。その溜め息はとても寂しそうだった。

 やはりこの態度はよくない。素直に言った方がいいのだけれどどう言うべきか。どうもこうも素直に言うしかないわよね。私は意を決して息を吸い込んだ。

「あの慰安旅行の後、連絡をすぐにするつもりだったのよ」
 膝を見つめたまま呟く。
「「!」」
 私が話しはじめた事で天野と岡本の二人が私に振り返るのが分かった。

「なのに私ったら家に帰ったら連絡先を知らない事に気がついて」
「実は俺も」
「僕もです」
 天野と岡本が頷いていた。二人も同じだったのか。そこで私はほっと一息ついて説明を続ける。

「それから二人には会おうとしたのよ。だけどよく考えたらしょっちゅう顔を合わせる事ってないのね私達。それを考えていたら、もしかすると慰安旅行の前の方がよく会えていた様に思えて、もしかしたら私が避けられているのかもって思う様になって。だから二人は私があんな事する女だと分かって呆れかえって距離を置く様になったのだとばかり思う様になって」
「そんなわけないだろ。わざわざ俺は企画部のフロアにも行ったんだぞ」
「そうですよ、僕と天野さん二人で何気に仕事の振りして行ったのに、ことごとくすれ違いで」
 天野と岡本が私の肩を叩きながら必死に話す。

「そうだったの。全然気がつかなかった」

 となると──

「「「本当にすれ違い?!」」」

 三人が同じ言葉を口にして一緒にソファの背もたれに倒れ込む。

「はぁ~マジかよそんな事で、二、三週間振り回されていたのか俺達」
 天野が信じられないと天井に向かって呟く。
「特に今週一週間なんてもう地獄ですよね」
 岡本も天井に向かってポツリと呟いた。

「だってこんな男性二人に同時に抱かれる女なんて。普通に考えたらおかしいものね。きっと嫌だと思って」
 私は正直に思っている事を話した。

 すると天野がソファに背を預けたまま呟く。
「俺が好きで抱いたんだ。複数でやったからってそんな気にする必要はないぜ。俺は倉田と岡本ならいい」
「あ……」
 私が一番気にしていた事を天野はスルリと返事をしてくれた。

「そうですよ。僕も同じです。他と比べる必要ないですよ。僕らが普通じゃないのなら、普通じゃないのでしょう。でもそれでいいんですよ」
「……うん」
 岡本も簡単に答えてくれた。

 二人共何の迷いもない。私は心から安心して溜め息をついた。
「それならよかった……」
 しかし、そんな私の呟きには天野は納得がいかなかった様だ。

 まだ脱力したまま天井を見つめ不満を述べる。

「三人でっていうのは気にしなくていいと思うけどさ。そもそも『よかった』じゃねぇよ。俺は人生初めてだ。同じ女……倉田と夢の中で何度も繰り返し思い出のエッチするのなんて」

「────え」
 ボンヤリしながら呟く割りにかなり過激な天野の言葉に、私はタップリ間を開けてから声を上げてしまう。

「俺達が寝たのってあの慰安旅行の一夜。しかも一人一回だろ? だからさ情報が少なすぎて、壊れたテープみたいに慰安旅行の一夜を何度も夢に見てさ。夢の中で達する事が出来るから気持ちいいのは確かなんだけれども。朝起きたらもうギンギンでどうしようもなくって。俺なんて三日に一回は毎朝自分で抜いて出社だぜ? 信じられない。中学生でもなかったわこんなの」
 天野はそう言いながら上を向く自分の顔を両手で覆った。

「そ、そうだったんだ」
 天野も私と同じ様に夢を見ていたのか。自分と同じ思いでいたのかと思うと少し嬉しい。

 嬉しいっていうのも変な表現ね。私は小さく肩をすくめた。

 すると岡本も天野の話を受けて、天井を仰ぎながら呟く。
「夢の中で思い出しながら倉田さんを抱けたならいいじゃないですか。夢の中で達するならまだマシですよ。僕なんて慰安旅行の夢を見るんですけれども、天野さんのところで終わるんですよ……最悪です」
 岡本はクルリと首を横に向けて天野を怨めしそうに見る。

「岡本も同じ夢を見たか。そういえば俺が先にしたもんな、そこで目が覚めるのか。ハハ、最悪だな。じゃぁ夢の中でも出来ず目が覚めるのか」
 天野は顔を覆ったまま、軽く笑っていた。

「そうですよ。仕事も忙しくて家に帰っても出来る時間もありませんでしたから。シャワーを浴びるも眠くなるんですよ。おかげで自分を慰める時間もろくすっぽ取れなくて。そんな状態で、連続一週間生殺しの夢を見たらどうなると思います?」
 口を尖らせて呟く岡本が幼く見えて可愛い。可愛いけれど話す内容は過激だ。

「精神不安定になるわな」
 天野が応えると間髪入れず岡本が答えた。

「違いますよ。夢精ですよ夢精。朝起きたら大惨事ですよ」
 岡本が溜め息交じりに呟いた。

 夢精。一般的には思春期に多く見られるって聞いたけれども。大人でもあるのね。

 私は頭の上で飛び交う会話を聞きながら頷いていた。
 
「へぇ。そりゃ大変だったなぁ…………え、夢精?!」
 最初は流れで共感していた天野だが、最後タップリ間を開け驚いて身を起こす。

 天野は目を丸めて岡本を見つめる。心なしかプルプル口の端が震えている。

 岡本が淡々と話しはじめる。
「そうですよ。二週間連続で起こったんです。僕も驚きました。おびただしい量ですし」 

「フッ、フヘッ。む、夢精とかっ~~っ! はははは。三十前なのにマジかよ!」
 天野が我慢出来ないと言った様子で笑い転げる。
 
「そうなんです。大惨事になるんですけれどもね。でも天野さん二回目なんて快感ですよ本当に。僕って倉田さんを思うあまりこんな事になるんだなぁって」
 何故か岡本がうっとりして私を見つめた。

 黒縁眼鏡奥の鋭い瞳が弧を描く。うっとりする視線。熱っぽくってドキリとしてしまう。

 笑い転げていた天野はその岡本の様子を見て一転し黙り込んだ。
「ヤベェ。本格的に変態だわ岡本って。倉田気をつけろ」
「そ、そうなのかな?」
「だって夢精だぞ。いい年の大人が我慢しすぎてなるなんて。普通ないぜそうなる前に、自分でするだろ。それに現実で性器に刺激がないのにさ」
「そうなの?」
「そうだ」
 天野が両腕を組んで深く頷いていた。

 そうなんだ……全然知らなかった。

 一人驚いていると今度は岡本が反論する。
「別に変態って事はないですよ。僕は倉田さんをとても想っているって事です。それに、僕は倉田さんの事なら詳しいです。好きな化粧品に好きな香り」
「それで化粧品が揃っていたのね。ありがとう」
 それに岡本がつけている香水は確かに凄く好きな香りだ。

 そこまで知っているなんて。ん? 知っているって──

 私がお礼を言った事に便乗して岡本が嬉しそうに話す。
「大した事ではないですよ。いつでも言ってくださいね。それに他にも知ってますよ。お酒全般は好きで、その姿からワインを好む様でいて実は一番好きなのは芋焼酎のロックとか。それにその美しいプロポーションを保つ為にヨガをしているのではないかと思っていたのですが、実は太極拳だったりとか。後、好きな洋服のメーカーでしょ。でも下着メーカーだけが分からなかったんですよねぇ。自社か他社か。まさかのボディースーツ愛用者だったとは!!」
 
 オー・マイ・ガー!

「何よそれ! 岡本が変態でストーカーだったなんて」
 私は思わず声を上げた。

 それを聞いた天野が、私の肩を叩いて強く頷いた。
「ああ、俺もそこまでは知らなかった。しかし太極拳を習うとか微妙な趣味だな」
「太極拳だって凄く筋肉を使うのよ。一通りすると汗を凄くかくし運動になるんだから。そうなのね、私にはヨガのイメージがあるね。通りで皆「どこのヨガに通っているんですか?」とか「ホットヨガに行くならどこがいいですか?」とか聞いてくると思った。ヨガなんてやった事もないのに」
「……そうかよ。でも変な夢を見たのが変態なら俺も岡本と同じだな」
 天野が苦笑いをしながら呟く。
「そうですよ、天野さんは僕と同じで結構変態すよ」
 岡本が嬉しそうに天野を見つめていた。 
「結構変態を強調しなくてもなぁ」
 何だか天野が脱力していた。

 だけれどエッチな夢を見る事が変態ならば私も変態の仲間入りだ。

 私はクスリと笑って肩を上げてワインを一口飲んで話しはじめた。
「私も一緒よ。だって夢に見たわ。慰安旅行の夢は見なかったけれども。ふふふ、今考えるとかなり面白い夢かも。例の営業部と広報部が使っている会議室兼倉庫で天野に手招きされるの」
「へぇ」
「そうなんですか」
 天野と岡本が相槌を打つ。二人共ようやくブルスケッタやピンチョスに手を出した。
 
「それで会議室に入ると鍵をかけられてね。天野に後ろから洋服をはだけられるの。私ボディースーツを着てなくて、それで月曜日にポスターディスプレイケースを見ていたの」
 私はそこで言葉を切ってワイングラスをテーブルに置く。

 天野と岡本はそこから無言で話を聞いていた。

 私はソファに深く倒れ込んで笑って思い出しながら話す。
「それで天野にしつこく乳首を弄られるの。もうこれでもかって言うぐらい。それなのに天野は酷いのよ。私が達しようとしたらすぐに手を放してしまって。そうこうしていると鍵を閉めた部屋に広報部が着ぐるみを置きに来るの。驚いて天野に振り向いたら、何故か岡本に変わっているの。ふふふ、すっごく変でしょ。それからね、隠れる為にスチールロッカーに入るのよ私と岡本が。そこで、その岡本に挿入されてさ。声も出せないし動かせないのに散々弄られた乳首を岡本がまた弄るのよ。ふふふ、酷いでしょ。そこで『もうイッちゃいそう』って時に目が覚めてね、ベッドなんだけど顔から落ちておでこを擦り剥いたの」
 そうなのだ。こんな夢の話言えたもんではないと思っていたけれども、何だか二人が同じ気持ちだと知って気が楽になった。
 全てを話してしまうとスッキリするし清々しい。だから私は更に続けた。

「それに昨日見たのも傑作だったわ。夜の会社なのだけれども企画部のフロアで天野と岡本に激しく抱かれるの。慰安旅行と同じぐらい大きな喘ぎ声を上げてね。最後はコピー機の上で私のおっぱいをコピーするっていう夢なの。ふふふ。おっぱいをコピーってどんな展開よねぇ。そんなシチュエーション考えた事もないのに。だからね、こう恥ずかしくって二人を意識して避けていたっていうのが、もう一つの理由なのよ」
 そこまで一気にまくし立て、両方に座る二人をそれぞれ振り返る。

 すると、天野も岡本も頬を赤く染めてお互い自分の口を片手で覆っていた。

「あれ? どうしたの」
 私は笑いながらそれぞれ振り返る。

 何だか意外な反応。お風呂に入る為アップにした髪が一房ポロリと肩に落ちて来た。

「どうしたのって。どうかするだろ。倉田こそ凄いな」
 天野は口を覆う手が震えていた。ますます頬を赤くする。精悍な日焼けした頬が可愛くなる。

「え、何が?」
「俺達ですら慰安旅行の焼き回しの夢を見るばかりなのに。夢の中で新作エッチ発表ってさ。しかも際どい夢だな」
「あ」
 言ってから私はヒュッと喉に息が詰まった。

 よく考えたら。いや、よく考えなくてもだけれども。
  私の見た夢の内容が一番過激だった。

 私は突然恥ずかしくなって自分の両頬を押さえる。顔から湯気が出る勢いだ。
 
「そ、それはその。そうよ、慰安旅行の時に岡本がAVの内容をペラペラ喋るから! その中に会社の会議室で息を潜めてとか、そんな事言うから!!」
 私はどさくさ紛れに叫んでみる。

 だが、こんなの言い訳だ。深層心理が見せたのなら、そういう事を望んでいましたと言っている様なものだ。

 すっかりいつもの調子を取り戻した天野は私の肩を抱き寄せて笑った。
「何だよ早く言えよ。それなら今日会議室予約していたんだからそこでさ──」
「ヒッ。そんな事出来ないでしょ。だって監視カメラがあるのに」
「そうだけど死角とか、監視カメラを切るとかさ」
「何ですって?!」
「ハハ。うそうそ。しないさそんなの。でもそんなに期待してたんだ?」
「うっ」
 私は真っ赤になって抱きしめられたまま固まった。

 顔から火が出るってこういう事なのね。

「なぁ岡本。そんなに期待されていたのならここは頑張らないとって岡本?」
 天野が私を抱き込みながら岡本に問いかける。

 しかし、岡本はブルブルと震えていた。よく見ると鼻息が荒く黒縁眼鏡が曇るほどだった。そして目一杯息を吸って言い放つ。

「何て素晴らしい夢を見ているのですかっ!」
「う、うん……素晴らしいかどうかは分からないけれども男性二人から見てもとてもエッチなものだという事は理解したよ」
 私は天野に抱きしめられながら苦笑いをした。

 岡本は目をキラキラさせて鼻息を荒くて飛びつく様に話しはじめた。
「そんなシチュエーションを考えていてくれたなんて。倉田さんって素晴らしい。どうして早く言ってくれないんですか! それなら今晩この玩具も使いますか?!」
 そうして岡本は後ろのポケットからプラスチック製の玩具の手錠を取り出した。

 誰を拘束するつもりなの?!

「どうしてそうなるのよ」
 どうしてそれがポケットから出てくるの?!

 私は喚いて天野に縋り付くが、その天野に引き上げられ立たされる。

「まぁ誤解は解けたし倉田の話も理解した。それならば話は早いさ」
 ニヤリと天野は笑って言う。それから岡本も立ち上がる。
「はい。ですよね。もう言葉なんていいですよ。隣の部屋へどうぞ」
 
「え?」
 私は天野と岡本に手を引かれて隣の部屋。ベッドルームへ足を運んだ。
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