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49 イケメン無罪
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突然登場した桂馬さんに、私と和馬は一瞬ポカンとしてしまった。だから桂馬さんは私に抱きついたままで和馬に話しかける。
「フュテュールモバイルって最近出来たばかりの携帯会社の事でしょ?」
桂馬さんが私の頭の上に顎をつけて話しかける。
(え? 私、今どうなっているの?)
和馬以外に抱きしめられた事がないので、今自分に起こっている状態が瞬時に把握出来なかった。鈍い私より先に動いたのが和馬だった。和馬は私を抱きしめている桂馬さんの腕をはねのけると、私の二の腕を掴んで自分の後ろに隠した。
「わっ、わわっ!」
私はブン! と、引っ張られ和馬の背中にはりついた。あっという間の出来事で、腕を弾かれた桂馬さんも両手を上げて笑っていた。
「ありゃ。凄い勢いで弾かれちゃった」
桂馬さんは抱きついた事を謝る事もなくニコニコ笑っていた。
「何で俺の彼女に抱きついてるんだよ。これだから油断も隙もない」
和馬が声を張りながら、桂馬さんの胸の真ん中辺りに右手を突き出し押し返した。
(お、俺の、俺の彼女って)
和馬のはっきりした言葉が私の中で響いた。
こんな僅かな事で胸がときめく。安っぽくて嫌になってくるけど、嬉しいと思う事を止められない。和馬の背中のシャツをぎゅっと握りしめてしまった。
「あーら。和馬はマジなの? 悪い悪い。直原さんって小動物みたいに可愛いから~つい抱きしめたくなっちゃって」
桂馬さんは自分の後頭部をポリポリかきながら、ペロッと舌を出して笑った。
(そんな理由で抱きつかれたの?!)
私は和馬の背中にはりつきながら、顔だけ桂馬さんに向けて思わず文句を言ってしまった。
「小動物みたいに可愛いと言われても嬉しくないですっ!」
和馬の後ろで喚いても何の効果もないだろう。桂馬さんは「えー?」と声を上げる。
「あらー? 女の子って大抵さ、抱きついたら頬を染めたりするんだけどなぁ」
和馬の後ろに隠れる私に視線を合わせる為腰を曲げ、桂馬さんは首を傾げた。顎に指を添えて、不思議なものを見る目だった。
次男の桂馬さんはがっちりした体格に、柔らかいブラウンの髪と瞳。少し垂れた二重は色っぽい。和馬とよく似ているのだけど年上なのもあり、余裕のある男性──という印象だった。
いつもは社内で遠目に見るだけでスーツ姿しか見た事なかったが、今日は一段とリラックスした服装だった。少しゆったりとしたデニムに、薄いグレーのシャツ。胸板が厚くてシャツがピッタリと体のラインにはりついている。
確かに外見は素敵とだ思うし、早坂三兄弟の中で総合的に女性に一番人気があるのは桂馬さんだろう。
(だけど、突然抱きつかれて頬を染めるとか……ない! ない! ない!)
「……桂馬そのうちセクハラで訴えられるぞ。俺は嫌だぞ。身内からそういうのが出るの」
和馬は後ろに隠れている私の肩を抱きしめながら呆れる様に呟いた。
しかし、桂馬さんは悪びれる事なく呟いた。
「えー? そんな事を言うの? ほら俺達ってイケメン無罪だろ。だけど、さすが三兄弟の中でもとびきり顔だけいい和馬──の、彼女は他の女の子とは反応が違うね?」
(何言ってんのー?! イケメン無罪って自分で言う? 桂馬さんってこんな人なの。知らなかった)
自分勝手な事を言う桂馬さんについていけず、私は心の中で叫んだ。凄く優しいお兄さんだと思っていたのに、意外と和馬以上に癖のある男性かもしれない。
和馬は桂馬さんの言葉にカチンと来たのか噛みつく様に言い返す。
「うるさいな! 『俺達ってイケメン無罪』だなんて自分で言うとか痛いぞ」
しかし、桂馬さんは何処吹く風だった。
「えー? あんまり俺と変わらない事ばっかりしてきたくせに。俺達一緒じゃん」
「俺達って……地味に俺を混ぜるな! それと俺の事を顔だけみたいに言うな!」
「だって、和馬が自分で言っていたんじゃないか『ポンコツ顔だけ三男』って」
その言葉に和馬がギリギリと歯を食いしばる。
「くっ……そんな前から那波との会話を聞いていたのかよ……いたんだったらさっさと声をかけろよ!」
どうやら桂馬さんは、迎門をくぐる辺りからずっと私と和馬のやりとりを聞いていたらしい。
「だってさー『家? そんなの別に興味ないわ。ポンコツ顔だけ三男でいいの……ハートマーク。テヘッ』 なーんて、可愛い彼女に言われたらさー確かに俺でも『この子マジで俺を殺しに来てるのかな?』って思うし。そりゃ盛大に照れるよなーハハハハ~」
桂馬さん、ものすごく楽しそう……これは完全からかっているよね。ニヤニヤと実に嫌らしそうに和馬に笑いかける。
それにしてもイケメンとは言え、こんなにニヤニヤ笑ったら台無しだ。まるで悪役ではないか。
(ハートマークなんて私別に語尾につけてないし! テヘッなんて言ってないし!)
私は言葉にならないまま、ブルブルと首を左右に振った。和馬はそんな桂馬さんの顔を見て、頬を赤く染めて喚いた。
「きっ、聞き耳を立てるとか本当に悪趣味だな! 行くぞ那波。馬鹿な桂馬を相手にしてたら切りがない」
「えっ、あっ」
和馬は私の肩から手を離して手を繋ぎ直すと、桂馬さんから背を向けて玄関に向かって歩き出そうとした。見上げるとほんのり和馬の耳が赤かった。
(そんなに顔を赤くしなくても)
そんな私と和馬の前に回り込んで、桂馬さんが両手をバタバタさせた。
「こらこら~こんなに素敵で頼りになるお兄ちゃんを馬鹿とか言わないのー悪かったって! ちょっとからかいすぎたかな?」
「ちょっとどころじゃねぇよ!」
「ごめんごめん。そんな事よりさ、フュテュールモバイルのヤマギシくんだっけ? 誰か借金でもしているの? 物騒だねぇ。情報が欲しいなら協力するよ」
「「!」」
後半の借金の話は私の勝手な想像で、全く正しい話ではない。しかし『協力』と言われると、私と和馬は顔を見合わせ歩く足を止めた。
「フュテュールモバイルって最近出来たばかりの携帯会社の事でしょ?」
桂馬さんが私の頭の上に顎をつけて話しかける。
(え? 私、今どうなっているの?)
和馬以外に抱きしめられた事がないので、今自分に起こっている状態が瞬時に把握出来なかった。鈍い私より先に動いたのが和馬だった。和馬は私を抱きしめている桂馬さんの腕をはねのけると、私の二の腕を掴んで自分の後ろに隠した。
「わっ、わわっ!」
私はブン! と、引っ張られ和馬の背中にはりついた。あっという間の出来事で、腕を弾かれた桂馬さんも両手を上げて笑っていた。
「ありゃ。凄い勢いで弾かれちゃった」
桂馬さんは抱きついた事を謝る事もなくニコニコ笑っていた。
「何で俺の彼女に抱きついてるんだよ。これだから油断も隙もない」
和馬が声を張りながら、桂馬さんの胸の真ん中辺りに右手を突き出し押し返した。
(お、俺の、俺の彼女って)
和馬のはっきりした言葉が私の中で響いた。
こんな僅かな事で胸がときめく。安っぽくて嫌になってくるけど、嬉しいと思う事を止められない。和馬の背中のシャツをぎゅっと握りしめてしまった。
「あーら。和馬はマジなの? 悪い悪い。直原さんって小動物みたいに可愛いから~つい抱きしめたくなっちゃって」
桂馬さんは自分の後頭部をポリポリかきながら、ペロッと舌を出して笑った。
(そんな理由で抱きつかれたの?!)
私は和馬の背中にはりつきながら、顔だけ桂馬さんに向けて思わず文句を言ってしまった。
「小動物みたいに可愛いと言われても嬉しくないですっ!」
和馬の後ろで喚いても何の効果もないだろう。桂馬さんは「えー?」と声を上げる。
「あらー? 女の子って大抵さ、抱きついたら頬を染めたりするんだけどなぁ」
和馬の後ろに隠れる私に視線を合わせる為腰を曲げ、桂馬さんは首を傾げた。顎に指を添えて、不思議なものを見る目だった。
次男の桂馬さんはがっちりした体格に、柔らかいブラウンの髪と瞳。少し垂れた二重は色っぽい。和馬とよく似ているのだけど年上なのもあり、余裕のある男性──という印象だった。
いつもは社内で遠目に見るだけでスーツ姿しか見た事なかったが、今日は一段とリラックスした服装だった。少しゆったりとしたデニムに、薄いグレーのシャツ。胸板が厚くてシャツがピッタリと体のラインにはりついている。
確かに外見は素敵とだ思うし、早坂三兄弟の中で総合的に女性に一番人気があるのは桂馬さんだろう。
(だけど、突然抱きつかれて頬を染めるとか……ない! ない! ない!)
「……桂馬そのうちセクハラで訴えられるぞ。俺は嫌だぞ。身内からそういうのが出るの」
和馬は後ろに隠れている私の肩を抱きしめながら呆れる様に呟いた。
しかし、桂馬さんは悪びれる事なく呟いた。
「えー? そんな事を言うの? ほら俺達ってイケメン無罪だろ。だけど、さすが三兄弟の中でもとびきり顔だけいい和馬──の、彼女は他の女の子とは反応が違うね?」
(何言ってんのー?! イケメン無罪って自分で言う? 桂馬さんってこんな人なの。知らなかった)
自分勝手な事を言う桂馬さんについていけず、私は心の中で叫んだ。凄く優しいお兄さんだと思っていたのに、意外と和馬以上に癖のある男性かもしれない。
和馬は桂馬さんの言葉にカチンと来たのか噛みつく様に言い返す。
「うるさいな! 『俺達ってイケメン無罪』だなんて自分で言うとか痛いぞ」
しかし、桂馬さんは何処吹く風だった。
「えー? あんまり俺と変わらない事ばっかりしてきたくせに。俺達一緒じゃん」
「俺達って……地味に俺を混ぜるな! それと俺の事を顔だけみたいに言うな!」
「だって、和馬が自分で言っていたんじゃないか『ポンコツ顔だけ三男』って」
その言葉に和馬がギリギリと歯を食いしばる。
「くっ……そんな前から那波との会話を聞いていたのかよ……いたんだったらさっさと声をかけろよ!」
どうやら桂馬さんは、迎門をくぐる辺りからずっと私と和馬のやりとりを聞いていたらしい。
「だってさー『家? そんなの別に興味ないわ。ポンコツ顔だけ三男でいいの……ハートマーク。テヘッ』 なーんて、可愛い彼女に言われたらさー確かに俺でも『この子マジで俺を殺しに来てるのかな?』って思うし。そりゃ盛大に照れるよなーハハハハ~」
桂馬さん、ものすごく楽しそう……これは完全からかっているよね。ニヤニヤと実に嫌らしそうに和馬に笑いかける。
それにしてもイケメンとは言え、こんなにニヤニヤ笑ったら台無しだ。まるで悪役ではないか。
(ハートマークなんて私別に語尾につけてないし! テヘッなんて言ってないし!)
私は言葉にならないまま、ブルブルと首を左右に振った。和馬はそんな桂馬さんの顔を見て、頬を赤く染めて喚いた。
「きっ、聞き耳を立てるとか本当に悪趣味だな! 行くぞ那波。馬鹿な桂馬を相手にしてたら切りがない」
「えっ、あっ」
和馬は私の肩から手を離して手を繋ぎ直すと、桂馬さんから背を向けて玄関に向かって歩き出そうとした。見上げるとほんのり和馬の耳が赤かった。
(そんなに顔を赤くしなくても)
そんな私と和馬の前に回り込んで、桂馬さんが両手をバタバタさせた。
「こらこら~こんなに素敵で頼りになるお兄ちゃんを馬鹿とか言わないのー悪かったって! ちょっとからかいすぎたかな?」
「ちょっとどころじゃねぇよ!」
「ごめんごめん。そんな事よりさ、フュテュールモバイルのヤマギシくんだっけ? 誰か借金でもしているの? 物騒だねぇ。情報が欲しいなら協力するよ」
「「!」」
後半の借金の話は私の勝手な想像で、全く正しい話ではない。しかし『協力』と言われると、私と和馬は顔を見合わせ歩く足を止めた。
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