118 / 304
第八章 旅の始まり
第三話 鉄砲百合と船と猫
しおりを挟む
前回のあらすじ
西方のお茶とお菓子をもらってすこし回復したウルウ。
メザーガの武勇伝の一つを聞かされるのだった。
南部名物の豆茶なんかが遠い北部でも飲めるのは、オンチョさんが特別に販路を拡げて輸送しているからだそうだった。あたしたちが何の気なしに事務所で飲んでたのって、やっぱり普通じゃなかったのね。カサドコさんとこみたいにメザーガの知り合いのところにはおすそ分けしてるみたいだけど、普通のお店で見たこと全然なかったもの。
これからは自前で豆茶を飲むときは、結構懐を考えながらにしなけりゃいけなさそうだった。金銭感覚が狂ったウルウなんかは気にしないだろうけれど、冒険屋なんて商売は、お金が出ていくときはあっという間なんだから、気をつけなくちゃいけない。リリオもそこのところはわかっているはずだけれど、それ以上に冒険屋の粋っていうのを大事にしてるから、何かと金遣い荒いのよね。
あたしたちは何かと退屈になりがちな船旅をそれぞれに過ごすことにした。
ウルウは船室に戻って寝ると言い残したけれど、あれ大丈夫かしら。大分気分は良くなっていたみたいだけど、まさかウルウにあんな弱点があるなんて思いもしなかったわね。背中さすってるときは思わずこいつも人間だったのかなんて思っちゃったもの。
まあ、あの調子なら大丈夫でしょう。あの子、具合悪いときに誰かがそばにいるとかえって落ち着かないタイプだから、一人にしておいてあげた方がいいでしょうし。
リリオはオンチョさんにメザーガの話をねだっていた。あれでもリリオはメザーガを尊敬しているのだ。憧れていると言っていい。リリオは冒険屋たちにそう言った感情を抱いているから、冒険屋の話となればそれこそ何刻でも聴いていられることだろう。
あたしは御免被る。
そりゃ、聞いていて面白いものかもしれないし、ためにもなるかもしれないけれど、でも飽きないってわけじゃない。あたしは元来座って人の話を聞いているなんて言う柄じゃあないのだ。体を動かしていたり、誰かの世話を見ているときが一番満ち足りている。
さって、じゃああたしはどうしようか。
これにはあたしも困った。船旅じゃあ、あたしは誰の面倒を見ることもできないのだった。ウルウはあれだし、リリオもあれだし、あたしは一人だ。まあ、別段寂しい一人ぼっちってわけじゃあない。ただ単に暇な一人ぼっちだ。
しかしこの暇というのがなかなか手に負えないものだった。
寂しければリリオのところにでも戻ればいいのだけれど、暇だからというのでは、あたしの矜持が許さない。自分の暇つぶしに主や、ましてや体調不良で寝込んでいる仲間を付き合わせるなんてできやしない。ましてや、相手がそれを平然と許してくれるとなったら、なおさらだ。
私がぼんやりしていると、つい、と猫が歩いて行った。
白い毛並みの、ちょっとつんと澄ました猫だ。
話には聞いていたことだったけれど、船では良く猫を飼っているらしかった。鼠を捕るためでもあるし、鈍い人間が感じ取れない些細な危機を感じ取るためでもあるし、そしてまた旅の無聊を慰めるためでもあるという。
あたしがじっと見つめていると、猫の方でも気づいて、こちらをじっと見つめてきた。あたしが敵意はないんだよという風に目を伏せて見せると、向こうもついっと顔をそらして、それから思い出したようにあたしの足元をすれ違って、ふわりと尻尾で膝を撫でていった。
あたしは何となく構ってもらったような気分になって、猫の後をするりと追いかけた。猫は一度ちらと振り向いて、その後は気にしないで、お決まりの散歩道を歩き始めたようだった。
あたしが狭い狭いと思っていた船は、猫にとってはどこまでも広がる世界のようだった。船尾から船首までとっとこ歩いたかと思うと、猫は縄をつたって帆まで行ってしまうし、あたしがそれについていった頃には、見張り台で見張りの人に撫でられている。
「やあ、こんちは」
「こんにちは」
「猫について歩く人はいるけど、こんなところまでは珍しいな」
「いなくはないのね」
「落ちないように、気を付けて」
するすると曲芸みたいに綱渡りをしていく猫の後を、あたしも曲芸を心がけて綱渡りしていく。このくらいのことはさほど難しいことでもないから、見張り台から小さな拍手が響くと、ちょっと恥ずかしいくらいだ。猫は上機嫌で散歩道を案内してくれるし、あたしも構ってもらえて楽しい。
猫はそうしてまた船尾までたどり着くとひょいと甲板に降りて、それからあたしの足元にぐりぐりと体を擦りつけてから、ぴょんとはねてどこかへ行ってしまった。どこへっていうのはわからないけど、何をっていうのはわかる。きっと昼寝だ。猫は寝るのも仕事なのだ。
また一人になったあたしが船長室を覗くと、リリオはまだオンチョさんに冒険譚を聞いている頃だった。あたしがもう一杯お茶をもらって、センベをバリバリかじっている頃には、南部でバナナワニが大量発生して、しばらく揚げバナナワニばかり食べていた話だとか、川賊に一対一の決闘を挑まれて、揺れる小舟の上で曲芸もかくやという戦いが行われたことだとか、そういう話をしていた。
お茶もいただいて、センベもお土産にくるんでもらって、船室に戻ってみると、ウルウはまだ青白い顔をしていたけれど、もう粗相の後はきれいに掃除して、部屋の中も何かの花の香りがしていた。相変わらず奇麗好きな事だ。
あたしがお土産のセンベを渡すと、ウルウは力なく笑いながら、あたしの耳元をくすぐるように撫でた。
「出てったと思ったらふらっと戻ってきたり。お土産持ってきたり。君はまるで猫だね」
用語解説
・猫
四足歩行のネコ科の哺乳類。
普通イエネコを言う。伸びる。
西方のお茶とお菓子をもらってすこし回復したウルウ。
メザーガの武勇伝の一つを聞かされるのだった。
南部名物の豆茶なんかが遠い北部でも飲めるのは、オンチョさんが特別に販路を拡げて輸送しているからだそうだった。あたしたちが何の気なしに事務所で飲んでたのって、やっぱり普通じゃなかったのね。カサドコさんとこみたいにメザーガの知り合いのところにはおすそ分けしてるみたいだけど、普通のお店で見たこと全然なかったもの。
これからは自前で豆茶を飲むときは、結構懐を考えながらにしなけりゃいけなさそうだった。金銭感覚が狂ったウルウなんかは気にしないだろうけれど、冒険屋なんて商売は、お金が出ていくときはあっという間なんだから、気をつけなくちゃいけない。リリオもそこのところはわかっているはずだけれど、それ以上に冒険屋の粋っていうのを大事にしてるから、何かと金遣い荒いのよね。
あたしたちは何かと退屈になりがちな船旅をそれぞれに過ごすことにした。
ウルウは船室に戻って寝ると言い残したけれど、あれ大丈夫かしら。大分気分は良くなっていたみたいだけど、まさかウルウにあんな弱点があるなんて思いもしなかったわね。背中さすってるときは思わずこいつも人間だったのかなんて思っちゃったもの。
まあ、あの調子なら大丈夫でしょう。あの子、具合悪いときに誰かがそばにいるとかえって落ち着かないタイプだから、一人にしておいてあげた方がいいでしょうし。
リリオはオンチョさんにメザーガの話をねだっていた。あれでもリリオはメザーガを尊敬しているのだ。憧れていると言っていい。リリオは冒険屋たちにそう言った感情を抱いているから、冒険屋の話となればそれこそ何刻でも聴いていられることだろう。
あたしは御免被る。
そりゃ、聞いていて面白いものかもしれないし、ためにもなるかもしれないけれど、でも飽きないってわけじゃない。あたしは元来座って人の話を聞いているなんて言う柄じゃあないのだ。体を動かしていたり、誰かの世話を見ているときが一番満ち足りている。
さって、じゃああたしはどうしようか。
これにはあたしも困った。船旅じゃあ、あたしは誰の面倒を見ることもできないのだった。ウルウはあれだし、リリオもあれだし、あたしは一人だ。まあ、別段寂しい一人ぼっちってわけじゃあない。ただ単に暇な一人ぼっちだ。
しかしこの暇というのがなかなか手に負えないものだった。
寂しければリリオのところにでも戻ればいいのだけれど、暇だからというのでは、あたしの矜持が許さない。自分の暇つぶしに主や、ましてや体調不良で寝込んでいる仲間を付き合わせるなんてできやしない。ましてや、相手がそれを平然と許してくれるとなったら、なおさらだ。
私がぼんやりしていると、つい、と猫が歩いて行った。
白い毛並みの、ちょっとつんと澄ました猫だ。
話には聞いていたことだったけれど、船では良く猫を飼っているらしかった。鼠を捕るためでもあるし、鈍い人間が感じ取れない些細な危機を感じ取るためでもあるし、そしてまた旅の無聊を慰めるためでもあるという。
あたしがじっと見つめていると、猫の方でも気づいて、こちらをじっと見つめてきた。あたしが敵意はないんだよという風に目を伏せて見せると、向こうもついっと顔をそらして、それから思い出したようにあたしの足元をすれ違って、ふわりと尻尾で膝を撫でていった。
あたしは何となく構ってもらったような気分になって、猫の後をするりと追いかけた。猫は一度ちらと振り向いて、その後は気にしないで、お決まりの散歩道を歩き始めたようだった。
あたしが狭い狭いと思っていた船は、猫にとってはどこまでも広がる世界のようだった。船尾から船首までとっとこ歩いたかと思うと、猫は縄をつたって帆まで行ってしまうし、あたしがそれについていった頃には、見張り台で見張りの人に撫でられている。
「やあ、こんちは」
「こんにちは」
「猫について歩く人はいるけど、こんなところまでは珍しいな」
「いなくはないのね」
「落ちないように、気を付けて」
するすると曲芸みたいに綱渡りをしていく猫の後を、あたしも曲芸を心がけて綱渡りしていく。このくらいのことはさほど難しいことでもないから、見張り台から小さな拍手が響くと、ちょっと恥ずかしいくらいだ。猫は上機嫌で散歩道を案内してくれるし、あたしも構ってもらえて楽しい。
猫はそうしてまた船尾までたどり着くとひょいと甲板に降りて、それからあたしの足元にぐりぐりと体を擦りつけてから、ぴょんとはねてどこかへ行ってしまった。どこへっていうのはわからないけど、何をっていうのはわかる。きっと昼寝だ。猫は寝るのも仕事なのだ。
また一人になったあたしが船長室を覗くと、リリオはまだオンチョさんに冒険譚を聞いている頃だった。あたしがもう一杯お茶をもらって、センベをバリバリかじっている頃には、南部でバナナワニが大量発生して、しばらく揚げバナナワニばかり食べていた話だとか、川賊に一対一の決闘を挑まれて、揺れる小舟の上で曲芸もかくやという戦いが行われたことだとか、そういう話をしていた。
お茶もいただいて、センベもお土産にくるんでもらって、船室に戻ってみると、ウルウはまだ青白い顔をしていたけれど、もう粗相の後はきれいに掃除して、部屋の中も何かの花の香りがしていた。相変わらず奇麗好きな事だ。
あたしがお土産のセンベを渡すと、ウルウは力なく笑いながら、あたしの耳元をくすぐるように撫でた。
「出てったと思ったらふらっと戻ってきたり。お土産持ってきたり。君はまるで猫だね」
用語解説
・猫
四足歩行のネコ科の哺乳類。
普通イエネコを言う。伸びる。
0
お気に入りに追加
56
あなたにおすすめの小説
好きな人に『その気持ちが迷惑だ』と言われたので、姿を消します【完結済み】
皇 翼
恋愛
「正直、貴女のその気持ちは迷惑なのですよ……この場だから言いますが、既に想い人が居るんです。諦めて頂けませんか?」
「っ――――!!」
「賢い貴女の事だ。地位も身分も財力も何もかもが貴女にとっては高嶺の花だと元々分かっていたのでしょう?そんな感情を持っているだけ時間が無駄だと思いませんか?」
クロエの気持ちなどお構いなしに、言葉は続けられる。既に想い人がいる。気持ちが迷惑。諦めろ。時間の無駄。彼は止まらず話し続ける。彼が口を開く度に、まるで弾丸のように心を抉っていった。
******
・執筆時間空けてしまった間に途中過程が気に食わなくなったので、設定などを少し変えて改稿しています。
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
わがまま姉のせいで8歳で大聖女になってしまいました
ぺきぺき
ファンタジー
ルロワ公爵家の三女として生まれたクリスローズは聖女の素質を持ち、6歳で教会で聖女の修行を始めた。幼いながらも修行に励み、周りに応援されながら頑張っていたある日突然、大聖女をしていた10歳上の姉が『妊娠したから大聖女をやめて結婚するわ』と宣言した。
大聖女資格があったのは、その時まだ8歳だったクリスローズだけで…。
ー---
全5章、最終話まで執筆済み。
第1章 6歳の聖女
第2章 8歳の大聖女
第3章 12歳の公爵令嬢
第4章 15歳の辺境聖女
第5章 17歳の愛し子
権力のあるわがまま女に振り回されながらも健気にがんばる女の子の話を書いた…はず。
おまけの後日談投稿します(6/26)。
番外編投稿します(12/30-1/1)。
作者の別作品『人たらしヒロインは無自覚で魔法学園を改革しています』の隣の国の昔のお話です。
えっ!? そっち!? いや、骨法はそういう意味じゃ……。◇兎オヤジの見聞録◇
たゆんたゆん
ファンタジー
因幡白兎(いなば はくと)。年齢50歳。バツイチ、独身。職業・ホームレス。
古武術の1つ骨法(こっぽう)継承者であることを隠し、柔道道場と整骨院で家族を養うも、友人の借金を肩代わりすることになり破産。
家族に見放されホームレス生活を送ること3年。
そこへ息を呑むような美少女が現れる。
「ハクトさんですか?」
彼女との短い遣り取り中に、訳の分からないまま突然死してしまう。
「えっ!? 本当に女神だったの!?」
再開して驚く白兎(はくと)に、何の因果か、美少女の姉から妹の伴侶となるため異世界で徳を積むことを求められ、有無を言わせず放り出されることに。
女神たちの思惑は?
ハクトは無事功徳を積んで美少女と添い遂げることができるのか?
目的はあっても当てのない気侭な旅が今始まる。
※このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。
よくあるご都合チートものです。
作風上、言葉遣いが荒いですが、気にならなければご覧ください。
気軽に読んで、まったり楽しんでいただければ幸いです。
誤字・誤用等ありましたらお知らせ下さい。
2018/6/5追記:題名の後ろに(※)が付いた場合、三人称です。
悪役令嬢がヒロインからのハラスメントにビンタをぶちかますまで。
倉桐ぱきぽ
恋愛
乙女ゲームの悪役令嬢に転生した私は、ざまぁ回避のため、まじめに生きていた。
でも、ヒロイン(転生者)がひどい!
彼女の嘘を信じた推しから嫌われるし。無実の罪を着せられるし。そのうえ「ちゃんと悪役やりなさい」⁉
シナリオ通りに進めたいヒロインからのハラスメントは、もう、うんざり!
私は私の望むままに生きます!!
本編+番外編3作で、40000文字くらいです。
⚠途中、視点が変わります。サブタイトルをご覧下さい。
⚠『終』の次のページからは、番外&後日談となります。興味がなければブラバしてください。
離愁のベゼ~転生して悪役になる~
ビタードール
ファンタジー
この物語の主人公『マレフィクス.ベゼ.ラズル』は悪役である。
彼の正体は、前世の記憶を持って生まれ変わった転生者。
生まれついての冷酷残忍のサイコパスで、人の皮をかぶった悪魔のような男だったが、前世では一切悪行をしなかった。
しかしそれは、決して人間としての心を持った訳ではなく、邪悪な心を押し殺し、ただ我慢していただけ。
彼の死は70歳、死因はガンである。
彼が最後に思ったことは、「映画の悪役のように破壊と殺戮をしてみたかった」である。
彼はただ、自分らしく生きてみたかったのだ。
前世の記憶を持って生まれ変わり、異世界に誕生したマレフィクスは、この世界の悪役として人生を楽しむことを決意する。
これは、後悔から始まる悪役の物語である。
※この物語は残酷な描写が多く、胸糞悪い展開も多いです。
苦手な人は読まないで下さい。
さようなら、家族の皆さま~不要だと捨てられた妻は、精霊王の愛し子でした~
みなと
ファンタジー
目が覚めた私は、ぼんやりする頭で考えた。
生まれた息子は乳母と義母、父親である夫には懐いている。私のことは、無関心。むしろ馬鹿にする対象でしかない。
夫は、私の実家の資産にしか興味は無い。
なら、私は何に興味を持てばいいのかしら。
きっと、私が生きているのが邪魔な人がいるんでしょうね。
お生憎様、死んでやるつもりなんてないの。
やっと、私は『私』をやり直せる。
死の淵から舞い戻った私は、遅ればせながら『自分』をやり直して楽しく生きていきましょう。
テンプレな異世界を楽しんでね♪~元おっさんの異世界生活~【加筆修正版】
永倉伊織
ファンタジー
神の力によって異世界に転生した長倉真八(39歳)、転生した世界は彼のよく知る「異世界小説」のような世界だった。
転生した彼の身体は20歳の若者になったが、精神は何故か39歳のおっさんのままだった。
こうして元おっさんとして第2の人生を歩む事になった彼は異世界小説でよくある展開、いわゆるテンプレな出来事に巻き込まれながらも、出逢いや別れ、時には仲間とゆる~い冒険の旅に出たり
授かった能力を使いつつも普通に生きていこうとする、おっさんの物語である。
◇ ◇ ◇
本作は主人公が異世界で「生活」していく事がメインのお話しなので、派手な出来事は起こりません。
序盤は1話あたりの文字数が少なめですが
全体的には1話2000文字前後でサクッと読める内容を目指してます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる