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序章 ゴースト・アンド・リリィ

第七話 亡霊と森の旅路

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前回のあらすじ
ストーキング・ゴーストの存在に気づいた少女リリオ。気付かれたことに気づいていない閠。
何もしてこないならいいかなと無防備な姿をさらすリリオ。それを付け回す閠。
すさまじい犯罪臭に本人たちだけが気付いていないのだった。









 森歩きなど一度もしたことがない私でも全く困ることのないこの体の身体能力は非常に助かった。

 というのも、私がストーキング対象もとい観察対象に決めたこの冒険者見習いみたいな少女は、見かけよりずいぶんと体力があったからだ。

 革鎧に傷もなく、鞄も新しいものに見えるし、それほど旅慣れているような感じではないのだけれども、足取りには迷いがないし、小さな体でずんずんと進んでいく。

 この少女が特に体力に秀でているのか、この世界での平均値が高いのかは比較対象がないのでわからないけれど、少なくとも元の世界の同じ年ごろの子供と比べればかなり身体能力が高そうだ。運動の必要性が少ない現代社会の子供と、あまり文明程度が高くなさそうな世界の子供だから当然と言えば当然だけれど、食糧事情から言えば現代社会の子供の方が発育もよさそうだし、単純に比べるのは難しい。

 ただ、私が信じられないくらいの怪力や素早さを発揮したように、この世界の住人も何かしらステータスに補正が入っている可能性は否めない。私一人が特殊と考えるより、この世界には魔法や魔力といった概念が存在していると考えた方が自然だ。私の存在的にも、よくあるこの手の物語のご都合主義的にも。

 少女は旅慣れていないからなのか、単にまじめだからなのか、非常に規則正しく足を進めていた。時計がないので体感でざっくり判断しているけれど、大体一時間かそこら歩いて、十分ちょっとくらい休憩というのを繰り返している。

 ただ、まじめなばかりではないというのは観察を始めてすぐにわかった。

 少女が進んでいった先から血の匂いがして、あ、そういえばと思いだした時には、少女が警戒したように足を止めた。

 そこは私が、あのでかい角猪を出会い頭にごっめーんとばかりに首を跳ね飛ばした現場だった。横たわった胴体はすでにすっかり弛緩し、血の流れもほとんど止まっているけれど、ほかほかと湯気が上がっていて、まだ温かそうだ。

 時間が経ったからか、私の心がいくらか落ち着いたからか、先程のように強烈な忌避感や汚らしさは感じない。やはりちょっと腰が引けるけれど、二度目でもあるし、まだ落ち着いてみることができる。

 少女はこの殺戮現場に、また恐らくはこの殺戮を引き起こした存在に警戒してかしばらくあたりをうかがっていた。こんな大きな猪を一発で仕留められるような存在は、どうやらこの世界の価値観でもあまり普通ではないようだ。まじめに警戒しているようで好感が持てる。そういう駆け出し冒険者みたいな感じいいね。
 と思っていたらおもむろにナイフを取り出して猪の死体に近づいた。なるほど、危険な存在は警戒しても、こうして素材の塊が落ちていたら回収はしておきたいだろう。私には価値がわからないけれど、毛皮は売れるだろうし、なにかこう、ファンタジー的素材があるのかもしれない。

 と思ってのぞき込んだら、かなり強引にお腹のあたりの肉だけ抉り取っていた。

 顔。顔つき。それ年頃の女の子がしていいような顔じゃないぞ。涎を隠せ。
 どうやら食欲ゆえの葛藤で、食欲ゆえの採取行動であったらしい。

 一応素材になりそうな角も回収していたのでそこら辺の勘定もできるようだけれど、危険を冒してでもまず考えたのが食欲というあたり不安だ。

 抉り取った肉と、折り取った角は、それぞれ別の革袋に納めていた。多分、素材を手に入れた時に入れるための革袋をいくつも持っているのだろう。小分けにしないと困るような素材もあるだろうしね。

 少女は荷物を整えると、その場に跪いて、手の指を内側に組む、なんかちょっと痛そうな手つきをして、囁くようにを唱えた。

 私がしっかり聞き取れたのならば、それはこんな具合だった。

「かけまくもかしこきさかえあわいのおほかみぷるぷらもろもろのおほみめぐみみえにしをたふとみゐやまひかしこみかしこみもまをす」

 多分これは、こんな風に直せる。

掛巻かけまくかしこさかえあわい大神おほかみプルプラ、諸々もろもろ大御恵おほみめぐみ御縁みえにしたふとゐやまかしこかしこみもまをす」

 ざっくり言えば、名前に出すのも恐れ多い境界の神様プルプラよ、いろんなお恵みとご縁を与えてくださってありがとうございます、という感じになると思う。

 もしも音が似てるだけで全然違うことを言っているのだとしたらともかく、この通りに言っているのだとすればどうやら異世界ものにありがちな自動翻訳機能はちゃんと働いているようだ。もし会話全てがこの調子だったら私がさらに現代語訳しなければならないという面倒くさいことになりそうだけれど、多分これは神様へのお祈りの定型文みたいな感じだろう。手慣れた感じだったしね。

 連れがいれば会話からもっといろいろわかるんだけど、何しろ一人だから何にも喋らないんだよね。

 少女はしばらく歩いて、少し開けた場所に出たところで、どうやら野営の準備を始めるようだった。まだ明るいとは思うけれど、人間が歩き続けられる時間は限られているし、薄暗い森の中で一人で野営の準備をするとなると時間もかかるだろう。

 少女は手慣れた様子で竈を組んで火をつけたのだけれど、ここで何やらファンタジーグッズが登場した。

 火打石でも使うのかと思っていたら、何か小さな箱のようなものを取り出して、竈の薪に近づけた。そして小さく蓋を開いたかと思うと、その隙間から小さな火が上がり、ぱちぱちと枯れ枝に燃えついたのだ。

 ライターのようにも見えるこの箱の中には、小さな蜥蜴のようなものが見えた。それが本物なのか作り物なのかまではわからなかったけれど、ガスやオイルを燃やしているわけではなさそうだ。

 少女は先程手に入れた猪肉を鍋で調理したり、装備の点検をしたりと、なんとも冒険者然としていて、いい。実にファンタジーな光景だ。しかもあんまりさりげなく使うから気付かなかったけれど、多分水筒も魔法の品だ。ナイフを洗ったり鍋に水を注いだりしていたのだけれど、どう考えても革袋のサイズと出てくる水の量が釣り合わない。先程水をくんでいたし無制限に汲めるわけではなさそうだけれど、かなり大量の水を収められるようだ。

 薪を拾ったりそこら辺の草をつんできたりうろちょろしながら少女は料理を続け、全てが終わった頃にはすっかり日が暮れていた。なるほど一人で旅をするというのは大変そうだ。私には無理だな。まずなにをしたらいいのかわからない。

 少女は鍋に直接匙を入れて猪肉を食べ始めたのだけれど、これがまた、とてつもなく美味しそうだった。

 鍋自体も美味しそうは美味しそうなのだけれど、なにより実に幸せそうにものを食べるのだった。それこそ神様にでも祈りだしそうな感謝を込めて一口一口を噛み締めている。俯いてため息ばかりの現代社会で見かけたら、ヤクでもやってんのかと思うレベルでにっこにこ笑いながら食べている。何か危ないものでも入ってるんじゃないだろうなこの鍋。

 やがて半分程食べ終えると、少女は鍋をもう一度沸かして、火からおろすと蓋を閉めて、厚手の布でくるんでしまった。どうするのかと思えばそのまま置いて、自分は毛布にくるまって寝る準備をしてしまう。
 何だろうと思ってしばらく考えてみたが、多分保温効果を高めているのだろう。スロー・クッカーと同じことだ。じっくりと熱を加えることで肉は柔らかくなる。それを朝ごはんにしようというのだろう。なるほど、考えている。

 木に背中を預けて寝入ってしまった少女を眺めて、さてどうしようかと私は悩んだ。

 私も眠ってしまおうかとも思ったけれど、なにしろ安物とはいえベッドに慣れた現代人だ。毛布もなしに地べたで寝れるほど丈夫ではない。いや、多分この体は岩の上だろうと何だろうと平気なんだろうけれど、気持ちとしては別だろう。

 それに何より眠気というものがまるでなかったのだ。

 興奮して目が冴えている、という感じではない。そもそも体調や精神状態がずっとフラットで落ち着いている。多分これは、ゲーム時代睡眠というものがバッドステータス以外で存在しなかったからではないだろうかと思う。一応宿屋というものもあったけれど費用対効果を考えたらアイテム使うか移動がてら自然回復させた方がよほどましだったし、私は使ったことがない。ゲームを基準としたこの体は眠りが必要ないのかもしれない。

 また、一日歩いたけれど疲労感もない。スタミナシステムはなかったからだろうか。見たり聞いたりの感覚はあるのに、そういった眠気や疲労などの一切がないというのは地に足がついていないようで落ち着かない。まるで幽霊だ。名乗ってはいるけれど、体感するとなんだか気持ち悪い。

 眠気が来ないとなると、夜は恐ろしく長かった。話し相手もいないのだ。

 ちょっとあたりをうろついてみたり、鍋の中身を拝借してみたりしたが、時間は全然過ぎない。なお、鍋は結構濃い味だった。味噌のようなものを入れていたけれど、炒ったナッツのような香ばしい感じがして、かなりコクがある。そして肉は、硬い。

 早く起きておくれよと頬をつついたり、焚火に薪をくべたりしてぼうっと過ごす夜は、はじめ全く落ち着かなかった。何もしていない時間というのは、いったいいつぶりだろうか。

 朝は六時に起きて、歯を磨いて顔を洗って化粧水はたいて手早く化粧を済ませて、着替えを済ませたらすぐ出勤だ。朝ご飯は通勤途中のコンビニでゼリータイプの補給食品を一気に絞って瞬間チャージ。会社に着いたらもくもくと仕事して、同僚がきゃいきゃい下らない会話してるのを聞き流しながらブロックタイプの栄養食品とミネラルウォーターでお昼ご飯。済んだらクソどうでもいい会議のチラ見されて終わりの資料をコピーして手作業でホチキスで止めて、上司のクソどうでもいい思い付きで訂正された資料をコピーしなおしてまたホチキスで止めて、結局会議で大して使われもしないまま回収してホチキス針を外して裏紙を再利用箱に放り込んで、給湯室で陰口大会の若い社員を尻目にテンプレート書類を仕上げて印刷して発送してとか言うメールでいいだろうという仕事を終わらせて、さあ定時で上がろうと思えばサービス残業のお時間だ。タイムカード切れってお前労働基準法違反だからな。十分もあれば終わるだろう仕事を、テンプレートと書式と要らん工程のせいで一時間以上に膨らまされて、さっさと終わらせて提出しようとしたら上司は本日早退につきまた明日ってお前これ今日じゃなくてよかっただろう。帰り道にコンビニに寄って栄養食品とミネラルウォーターを買って帰宅。パソコンを起動させてゲームのアップデート。その間にもそもそ晩御飯を済ませてレクサプロ飲んで、ああ、そろそろ眠剤切れるんだったでも次休みいつだっけ、ぼんやり考えながらゲームに没入して、切りが良ければベッドで寝て、悪けりゃ気付けば寝落ちしてる。それで、アラームに起こされてまた出勤。休日は診療所にいって毎度変わらずのお話をして、お薬貰って帰って一日寝る。

 そんな生活をずっと送っていたから、なんにもしない時間というものが落ち着かない。いわゆる世間の一般人はどういう毎日を送ってるんだろう。全然想像できない。なんでみんななんにもないのにウェーイって笑ってられるんだろう。脳器質の構造そのものが違うんじゃなかろうか。

 そんなことをしばらくの間考えていたけれど、くうくうと静かな寝息を聞きながら焚火の火を眺めていると、頭の中をかけずり巡っていた文字列はだんだんと減っていって、映像情報や曖昧な感覚にとってかわられ、それもやがてふわふわとした形容しがたい、色も形もないものになった。きっとそれが、するということなんだと思う。いま私は、しているのだ。

 ほとんど機械的に薪をくべているうちに朝日が差し始めたのだった。









用語解説

・ストーキング
 同一の対象に付きまといなどを反復して行うこと。犯罪行為。事案。

・異世界ものにありがちな自動翻訳機能
 何故か成り立ちもすべて異なる異世界で日本語が通じる現象。そのくせネット用語や俗語は通じなかったりする。言葉が通じない設定にすると転生して一から言葉を学びなおす場合はともかく、転移して身振り手振りでコミュニケーションをとらなければならないとどうしてもテンポが悪くなるので、「そのとき不思議なことが起こった」くらいの勢いで言葉が通じるパターンが多い。そしてそのまま全世界規模で言語が統一されていたりする。

・スロー・クッカー
 長時間決まった温度で調理する加熱器具。高い保温機能で長時間熱を保てるものの他、自動で温度調節するものなどがある。

・バッドステータス
 ゲーム用語。体がしびれて動かない麻痺や、一定時間ごとにダメージを受ける毒、行動不能になる睡眠や魔法の詠唱ができなくなる沈黙など、プレイヤーに不利なステータス異常。薬や魔法などで回復させなければ治らない場合や、時間経過で自動で治る場合がある。

・スタミナシステム
 ゲーム用語。攻撃したり、走り続けたすることに対して、個別に設定されたスタミナを消費するシステム。スタミナを使い切ると走ったりの行動ができなくなったり、疲労して動きが鈍くなったりする。

・ゼリータイプの補給食品
 忙しい社会人の味方と謳う、現代社会で手軽にお目にかかれるディストピア食品。あくまで補助するものであって食事はちゃんととった方が良い。これは主食ではない。

・ブロックタイプの栄養食品
 栄養管理が楽なカロリー数が計算しやすい例のアレ。これも主食ではない。ライプポイントも回復しない。
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