翼の民

天秤座

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ダンジョン探索

221 地下2階 死体の行方

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 コボルドとオークの群れを蹴散らしたカーソン達。 

 誰ひとり怪我する事無く地下1階の最終目的地、地下2階への道を開くレバーへと辿り着いた。

 壁から出ているレバーを右手で掴み、カーソンはクリスへ聞く。

「これだな? 扉のスイッチってのは?」
「うん。それを下に倒せば地下2階に行けるみたい」
「じゃあ、倒すぞ?」


 ガチャン


 カーソンはレバーを倒し、仕掛けを作動させた。



 来た道を戻ると地下2階へ降りる階段への入り口、施錠されていた扉が開いていた。

 半開きしている扉を開け、慎重にその先を探るカーソン。


 ピコン ピコン

 再びダンジョンマップが音を鳴らす。


 罠の存在を知らせた警報音とは異なる音に、カーソンは首をかしげる。

「またマップが音出したけど……なんだこれ?」
「ビーッっていう音じゃなくて、また違う音だね?」
「何かを知らせてくれてんのか?」
「ちょっと現在位置、触ってみてよ」
「ん、分かった」

 クリスに促されたカーソンは、マップに表示されている現在地を右手の人差し指で触れる。

 マップに表示された文字をクリスへ見せながら、カーソンは話す。

「『扉の裏にある隠し扉に鍵が入っている』……だそうだ」
「扉の裏に隠し扉? 鍵って……何に使うの?」
「ごめん分かんない」
「扉の裏かぁ……探してみよっか」

 イザベラ達も調査に加わり、扉に隠されているであろう仕組みを探す。


 扉の左下付近を調べていたティコが、小さな隠し扉を発見した。

「あっ、見つけました。ここです」
「おっ? そこか?」
「下から上に持ち上げる落とし戸で……あっ、中に鍵があります」
「マップが教えてたのって、それの事みたいだな?」
「はい、カーソン様どうぞ」
「ありがとう」

 鍵がティコからカーソンの手に渡ると、マップはまた音を出す。


 ピンポコリン


 不可解な音を出したマップと手にした鍵を見比べながら、カーソンは話す。

「……正解……って事か?」
「なんか……すっごく間の抜けた音出したね」
「……んで、この鍵どうすればいいんだ?」
「それらしい鍵穴なら、ここにあるぞ?」

 ソニアが発見した、鍵を差し込めそうな穴が空いている壁を指差す。

 カーソンは、試しにその穴へ鍵を差し込んでみる。

 鍵が差し込まれた穴は、そのまま鍵を吸い込んだ。

 壁が鍵を吸い込んだ途端、扉は忽然と消える。

 扉が消えたと同時に部屋の隅の床も消え、下へと続く階段が現れた。

 部屋の変化にカーソン達が驚いていると、マップから再び音が鳴る。


 ピンポコピロリロリン


 更に不可解な音を出したマップに、カーソンは首をかしげる。

「……また違う音が出たぞ?」
「気のせいかな? 音でバカにされたような気がする」
「ちょっと緊張感ない音だよな?」
「いったい何なのよ? このマップって」
「親切っちゃ、親切なんだろうけどなぁ……」
「気ぃ抜けちゃいそうな音だよ」

 マップが発した通知音に、まるで馬鹿にされたようだとクリスは憤っていた。


 消えた扉の位置と現れた下り階段を見比べながら、カーソンはクリスへ聞く。 

「これでいつでも、地下2階に行けるんだよな?」
「そういう事。それじゃあ、これから降りてみる?」
「ところでお前、腹減ってないか?」
「ううん、減ってないよ? あんた減ってんの?」
「俺はいつも減ってるから、昼になったかどうか分かんなくてな」
「うんうん。あんたとティコの腹具合は時間のアテになんないわ」
「まだ昼前……って事でいいんだよな?」
「今ここでお弁当、食べてってもいいよ?」
「いや、まだいいや。みんなと合わせるよ」
「ほいじゃ、もうちょっとだけ我慢ね」
「ん」

 カーソンはクリスが調達した片手剣の具合いを聞く。 

「なぁ、どうだ? その剣の使い心地は?」
「うん。あんたの言った通り、オド吸い取ってるよ」
「ホントか!?」
「しかもさ、あたしにも吸ったオド分けてくれてるのよ」
「そりゃいいな!」
「いい買い物だったよ。ありがとう」
「頼むぞ? 俺の代わりにクリスの事、守ってくれよな?」

 カーソンはクリスの左腰に携えられている剣の鞘を軽く撫でた。





 カーソン達は地下2階に降り立つ。



 地下1階と比較しても、雰囲気に然程変化は見受けられない。

 遠くからは何者かの雄叫び声が聞こえてきた。


 マップを持つカーソンの左右に、イザベラとローラが近寄って話す。

「まずはこのマップの埋まっていない場所、歩いて調べましょうか?」
「落石以外の罠も確認しておかなければなりませんものね?」
「そうですね。ここからが本番、あいつらの無念を晴らさなきゃですね」
「あら、かっこいい事言うわねぇ?」
「素敵ですわっ」
「あ、あの……お2人とも、近すぎません?」
「だってぇ、このダンジョン怖いんだもぉん」
「逞しい殿方に、守って頂きたいですわぁん」

 イザベラとローラは甘えた声で、カーソンの左右から身を寄せて挟み込む。


 突然ガーディアンが、イザベラとローラに拒否反応を示した。

「あいたっ!? あらやだ、ガーディアンが拒んできちゃった」
「自分の所有者をかどわかすな、とでも思われたのでしょうか?」
「別にちょっとくらい……いっ、痛い痛いっ!」
「段々と本気で拒んできましたわね……」
「……もうっ。生きている鎧ガーディアンって石頭ねぇ」
「所有者が慕われる事に、嫉妬でもしているのでしょうか?」
「まるで私達に色目使う男達を追い払い続けた、誰かさんみたいね」
「世継ぎを妨害し続け亡くなられた、無責任な父上のようですわ」
「いでぇっ!? えっ、えっ!? 何で急に俺までっ!?」

 ガーディアンは突然、カーソンにまで痛みを与える。

 痛みから逃れる為に離れたイザベラとローラに不満を漏らされ、まるでカーソンへ八つ当たりするかのように。

 何故突然自分にまで攻撃してきたのかと思いながら、カーソンは不意の一撃に困惑した。





 引き継いだマップの未踏破部分を歩くカーソン達。

 途中、コボルドの集団やゴブリンの集団を相手にしたが難なく蹴散らしていった。

「まだ魔物も弱い部類よね。余裕余裕っと」

 意気揚々と、大手を振って進むクリス。


 ピッ ピッ


 マップが音を出し、黄色い点を表示する。

「あ、ちょっと待てクリス」
「ん? 何かあったの?」
「この先、突き当たって左の通路に黄色い点が出た」
「え? 黄色い点ってなにそれ?」
「いや分からん。右の通路にはないけど、左に出てきた」
「みんな止まって。風の目で調べてみるわ」
「あ、俺も見ます」

 イザベラが進行を止め、風の目で黄色い表示が何を示しているのかを探る。

 カーソンも目を瞑り、突き当り左側の通路の状況を見る。

「……ふむ。どうやらその先で待ち伏せされているようね?」
「えっ? 待ち伏せ? あたし達をですか?」
「12人が武器構えてるな……ホントに俺達の事、狙ってそうだ」
「見た感じ冒険者っぽいけど、明らかに待ち伏せしているわよ?」
「衛兵達が言っていた、良からぬ奴等……ですかね?」
「間違いなく私達を狙っているわね……どうする? 殺す?」
「俺がサラマンダー出して、どう反応するか様子みますよ。
 サラマンダー、頼む。襲ってきたらひとまず後退してくれ」

(はいご主人様! 派手に脅かしてやりまーっす!)
(良かったねぇサラマンダー。ご主人様に使って頂いてぇ)
(襲われたら逃げてもいいってよぉ?)
(流石はご主人様。お前が弱いっての分かっていらっしゃる)
(うるせぇぞお前ら! オイラの強さ見せてやるぞこら!)

「おいサラマンダー? 間違っても攻撃するなよ?」

(は、はい……すみませんご主人様)
(やーい怒られたぁー)
(アホトカゲぇー)
(命令違反すんなバカたれ)

「お前達もっと優しくなれ。精神力ならサラマンダーが一番強いぞ」

(ごめんなさいご主人様)
(ワタチ、もっと優しくなります)
(ワシ、反省してます)
(ご主人様がそう思って下さってたなんて、オイラ感動っす!)

 カーソンの独り言からイザベラ達は、また精霊達が揉めているのかと呆れた。


 イザベラの持つ『七元の杖』の能力ちからを媒体とし、近くに火が無いダンジョン内部でも火の下級精霊、サラマンダーが現れる。

 カーソンに呼び出された炎の龍サラマンダーは、待ち伏せしている集団を威嚇しに突き当たりの壁まで進む。

 待ち伏せしていた集団は炎の龍サラマンダーを見るなり、悲鳴を上げて通路の奥に逃げ出した。

 炎の龍サラマンダーは恐れて逃げられた事に喜び、ヒョコヒョコと踊りながらカーソンの元へ帰ってくると消えた。

 

 無益な争いを回避出来たと安堵するカーソンに、イザベラは叱る。

「……良かった。無駄に殺さずに済んだ」
「甘いわ。同じ階にあいつらが居る以上、また狙ってくるわよ?」
「……あっ」
「私達以外のパーティも同様、奴等に狙われてしまうのよ?」
「それは……確かに……」
「あの連中、次はどこから襲って来るのか分からないのよ?
 また待ち伏せするのか、それとも背後から襲って来るのか。
 優しすぎよ? 殺しておいたほうがいい連中も居るのよ?」
「すみませんイザベラさん。その通りでした」
「分かってくれればいいわ。殺したくない気持ちも分かるし。
 大丈夫よ? 周囲は私が見ていてあげるから、先を進みましょ」

 イザベラは目を瞑り、逃げて行った不逞な輩を風の目で追う。

 ローラは目を瞑っているイザベラの手を引き、移動の補佐をする。

 カーソン達は再び歩き始め、突き当りを右へと進んだ。


 進んで間もなく、風の目で監視していたイザベラが話しかけてくる。

「あいつら性懲りもなく襲ってくる気よ? 弓を持ち出したわ。
 思い留まる気は無さそうね、射ってくるわ。矢反らしよろしくね」
「はい、分かりました」
「射ってきたら、殺してもいいわよね?」
「……はい」

 殺害意思の統一後間も無く、背後から無数の矢が飛んできた。


 事前にカーソンが風の精霊魔法『矢反らし』を使い、飛んでくる矢は歪んだ軌道で避けてゆく。



 カーソン達はきびすを返し、矢を射ってきた連中へ反撃しに駆け出す。


 ティコは襲い掛かってきた連中の真ん中を駆け抜け、手にした短刀で2人の首を斬り飛ばした。

 弓から剣に持ち替えるのにもたついているところをソニアが袈裟斬りにし、2人を肉塊に変えた。

 カーソンとクリスもそれぞれ2人ずつ、斬り倒す。

「全員後退して!」

 イザベラの掛け声に反応し、カーソン達は後退してイザベラの横に戻る。


 強襲に失敗し、浮き足だった冒険者崩れの強盗達も態勢を整えようと集合する。

 集合を見計らったイザベラは、手にした杖を床にトンと突いた。


 ゴォウッ


 強盗達の足元から灼熱の火柱が立ち上がる。

 イザベラが狙いをすまし放った火柱に身体を包まれた強盗達は、悲鳴のひとつもあげられぬまま消し炭となった。




 カーソン達へ襲い掛かってきた強盗は、全員返り討ちにされ全滅する。

 血と肉の焦げる臭いが充満する通路から逃れる為、カーソン達は足早にその場から立ち去る。

 殺害現場に背中を向け、先程進もうとしていた通路の右側へと進んだ。



 先程の襲撃に思う事があるのか、全員無言で歩を進める。 

 暫く進むと行き止まりに突き当たった。

 誰からともなく発せられる、溜め息。



 横に居るカーソンを見ながら、先程の出来事をまだ気にしていると思ったクリスは、全員へ食事の提案をする。

「そろそろお腹空いてませんか? あたし、お腹減っちゃっちゃ・・
 お昼過ぎてるだろうし、ライラさんのお弁当ここで食べませんか?」
「そうね。ゴハンでも食べて気を紛らわしましょ」
「行き止まりですものね。引き返す前に少し休憩しましょう」
「先程の場所へ戻るにしても、少し気を落ち着かせんとな」
「ゴハンっ! ゴハンっ! カーソン様、一緒に食べましょうっ」
「……ああ、そうだな。食べようか」

 先程の殺害現場へ引き返す事に時間を空けたかった一同は賛成し、この場で食事を取る事にした。

 クリスは考え込むカーソンへ、ライラの弁当を渡しながら右肩をポンと叩いて話す。

「殺した事なんか気にすんなし。あんたらしくないよ?」
「ん? ああ……そっちはぜんぜん気にしてないぞ?
 無謀だったあいつらに、気の毒とかそんな気持ちはない」
「え? んじゃ何をそんなに気にしてんのよ?」
「いやほら、ダンジョン婆ちゃんにお金払っただろ?」
「うん。それがどうかした?」
「あのお金……ゴブリンとかに化けてなきゃいいなってな……」
「あんたダンジョン婆ちゃんが、魔物作ってるって思ってんの?」
「もしかして、それ知っててみんな払ってなかったんじゃないかって」
「んー……それは無いと思うよ?」
「何でだ?」
「お金払ったら、マップに色々使える事増やしてくれたからだよ。
 魔物作る為にお金必要なら、更に使い易くしてくれないってば」
「……そうかなぁ?」
「探索を助けるマップくれたのに、裏で魔物なんか作ってないよ。
 あたしの直感では、ダンジョン婆ちゃん凄くいい人だと思うよ?
 ホントに人なのかどうかまでは……ちょっと分かんないけどさ?
 少なくとも貰ったマップにはさ、今こうして助けられてるんだもん」
「……そうだな、そうだよな? 疑ったら婆ちゃんに失礼だよな?」
「あのお金で新しいマップ作って、また誰かを助けてるって思おうよ?」
「俺はあのお金で旨いもん買って食ってくれると、嬉しいんだけどな?」
「あはは。ほいじゃ、あたし達も美味しいゴハン食べようよ?」
「そうだな、いただきまーす」

 ダンジョンババアへ手渡した金で、魔物が作られていないだろうかと心配するカーソン。

 クリスは考えすぎだとカーソンを諭し、ティコと3人でライラの弁当を食べ始めた。




 食事後少し休憩を取り、来た道を引き返す。


 そして殺害現場まで戻って来たカーソン達は、衝撃を受ける事となる。



 斬り殺し、焼き殺した強盗達の死体群。

 周辺にはうごめくものがひしめきあっていた。

 ダンジョンの両壁、床から無数の白い半透明な手が死体を掴んでいる。

 白い半透明な手は、掴んでいる死体をそのまま壁や床へと取り込んでゆく。

 
 ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ ォ


 怨念じみた叫びとも悲鳴とも区別のつかぬ不快音が、カーソン達の耳を襲う。

 背筋に悪寒を感じながら、カーソン達は死体がダンジョンに吸収されてゆく姿を黙って見続けた。



 死体が全て吸収され、跡形もなくなった通路を見ながらイザベラとローラは呟く。

「新しい『骨肉』は……ああやって取り込むのね」
「既に取り込んでいるものとは異なり、時間をかけるのですね」
「そうみたいね」
「ゴールドは……落ちていなさそうですわね?」
「死体が所持していたゴールドを核に使い、魔物として復活か」
「合理的ですわね。生命倫理の欠片もありませんが」
「これは、深い階層で死んだ冒険者……かなり危険ね?」
「所持するゴールドもそれなり、失う肉体もそれなり。
 この辺りに出没する、ゴブリン以上の魔物になりますわね」

 イザベラとローラの検分を聞き、クリスはカーソンへ話す。

「ほら、死体が持ってたお金で魔物になるみたいだよ?
 ダンジョン婆ちゃんは、この件に関わってないよきっと」
「……うん」
「いやしかし……気持ち悪いね」
「……うん」
「こりゃ絶対あたし達、こんな穴倉ん中で死ねないわ」
「……そう……だな。絶対に死ねないな」



 カーソン達は死体の消え去った通路を、茫然としながら見続ける。

 吸収されている途中で聞こえていた、怨念じみた声が耳から離れないままに。 


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