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クリスの受難
76 ガーディアンとサイファ
しおりを挟むイザベラとローラは、カーソンとクリスへ命令を下す。
「カーソンにクリス。谷を出て、世界中に点在する精霊を探しだし、契約して来なさい」
「それまでは谷に帰って来てはなりません」
「人間共と接触する事になるけど大丈夫、その翼は私が魔力で消してあげるわ」
「翼さえ無ければ、人間共もあなた達を翼の民とは認識しませんわ」
「人間共と話をして、精霊が居ると思われる場所の情報を聞き出しなさい」
「人間共に精霊は見えませんが、精霊が存在している場所は不可思議な事が起きている為、得る情報からその場所を特定出来るでしょう」
「そうね、最低でも火と土の下級精霊は見付けて、契約してきて頂戴」
「クリスは水と風が見えませんが、以前調べた時に火と土は見えていますからね、契約出来るはずですわ」
「闇も少しだけ見えていたはずだわ。上手く見付けられたら3つね」
「もし上級、最上級と遭遇なさったら、交渉してみて下さいね?」
「契約者が自分を受け入れられる器で無ければ、彼等は拒否するから」
「彼等に気に入られるよう、祈っておりますわ」
「カーソンが契約の方法知ってるから、大丈夫よ?」
「契約の方法はカーソンから聞いて下さいね?」
「はい」
「うん! 俺、クリスに契約の儀式教える!」
クリスは、自分とカーソンが谷の災いとならないように、精霊との契約を口実に谷から離れる決定を下したのだと理解する。
人間界へと出る事に不安こそあれ、このまま谷に居れば自分にとって最悪な事となる為、女王と老婆衆の下した温情に感謝の意を込めて承諾した。
カーソンは、自分が化け物だったからクリスを助けられた事、自分が化け物だからクリスに好かれられていたのかとすっかり信じ込む。
産まれて初めて化け物である自分に自信を持ち、もっと強い化け物になって谷のみんなを助けてあげたいと思い、谷から出る不安など何処かへ吹き飛ばされていた。
イザベラは手元に置いてあった布の小袋から何かを取り出す。
布から取り出されたのは赤・黄・黒、輝く3つの石が三角形の金色の土台へはめ込まれている、綺麗なネックレスだった。
三角形の土台の頂点には、半透明な紐がついていた。
イザベラはネックレスを手にしながら、カーソンを自分の目の前に招き寄せる。
ローラもイザベラの補佐をしようと動き出す。
「カーソン、こっち来て」
「うん」
「あなたは精霊が全部見えてるから、このネックレスを首に下げておきなさい」
「え? 俺、そのネックレス着けるのか?」
「ええ。これはお姉様と私が以前使用していた石を繋ぎ合わせたネックレスです。あなたに差し上げます」
「絶対に外しちゃ駄目よ?」
「魔力を込めた紐で作りましたので、そう易々とは切れませんわ」
「透き通るような紐にしといたから、男の子でもそんな変じゃないと思うわ」
「あまり目立たないと思いますわ」
「これ無いと俺、精霊と契約したら死ぬんだよな?」
「そうよ。もう水と風があなたと共存してるからね?」
「火と土が新たに共存なさると、この石が無ければ大変な事になりますからね?」
「ありがとう。これ、大事にする」
「頑張ってね? ……チュッ」
「谷の加護を。 ……チュッ」
イザベラからネックレスを首にかけられ、ローラから紐を丁寧に結ばれたカーソン。
そして2人はカーソンの両頬に、魔力を込めたキスをした。
カーソンが、イザベラとローラにキスをされた。
クリスは目の前でされたキスに嫉妬し、無意識のうちに顔をしかめていた。
クリスの抱いた感情を知ってか知らずか、イザベラとローラはクリスを手招きして、同じようにクリスの両頬へ魔力を込めたキスをする。
「次はクリス、こっちいらっしゃい」
「……はい」
「あなたはネックレス要らないからね。 ……チュッ」
「こちらで我慢なさってね? ……チュッ」
「ひぁっ!? へっ、陛下っ!?」
「あなた今、嫉妬してたでしょ?」
「ですから、あなたにもキスしましたわよ?」
「いやそのっ……陛下のキスが欲しいとかではなくて……」
「大好きな子にキスされて、腹立った?」
「頬へのキス程度でご立腹なさるとは、あなたもまだまだ子供ですわね?」
「ちっ、違いますっ!」
「ま、これくらい許しなさい。私達からのおまじないよ?」
「あなた達の旅が平穏でありますように、という祝福のキスですわ」
「お、お心遣い……ありがとうございます」
クリスはイザベラとローラに嫉妬していた気持ちを見透かされ、冷静になれなかった自分に反省する。
老婆衆はうんうんと頷き、2人の旅立ちを全員一致で承認していた。
ヨミも感情を圧し殺し、2人の旅立ちを見送る事に決めた。
イザベラとローラは2人を見ながら、腕を組んで話す。
「さてと、これからあなた達の旅支度しなくっちゃね」
「なるべく谷に関わる物は、持って行かせられませんわね」
「軽装甲冑は……まぁ、大丈夫かしら?」
「元々人間が作った甲冑を模倣していますし、谷の紋章部分を削ってさえしまえば、問題無いと思いますわ」
「剣と盾も……まぁ大丈夫かしらね?」
「ええ。谷で造られた物だと言わない限りは」
「服はどうする?」
「私達の服は翼の邪魔にならぬように、背中が大きく開けていますものね」
「うん、流石にまずいわ。背中の生地を紐で結ぶ服なんて、人間共に怪しまれるわね」
「出発前に3着程、人間用の服に仕立てましょう」
「みんな? 服の仕立て、お願いしてもいいかしら?」
「勿論です陛下。この老婆衆、丹精込めて仕立てますよ」
「お願い致しますわね?」
「はい、お任せあれ」
「はーこらどっこいしよ。ほらヨミ、さっさとやっちまうよ?」
「あたしゃ針に糸通せないんだけど?」
「そんくらいやったげるさね。可愛い孫の服、あんたが作ってやんな」
「あいよ、分かった」
「ほいじゃみんな、アクアマリンの家に集合だよ」
「ほいよ」
「2人の寸法教えとくれ」
「家に帰れば控えてあっから、紙に書いて持ってくよ」
「流石、谷で唯一の服屋だね」
「うちで知らないのは、両陛下の寸法だけさ」
老婆衆は次々と立ち上がり、カーソンとクリスが着ていく服を仕立てる為に動き出した。
老婆衆が翼を広げ、飛び立ってから間もなく、母親衆が兵舎から歩いてやって来る。
事前にイザベラから魔力で伝え聞いていた母親衆は、クリスとカーソン用にと近衛の武具を手にしていた。
クリスは母親衆が持ってきた近衛の武具を受け取りながら話す。
「あ、これあたしの装備だ。ありがとうございます」
「谷の紋章は削り落としといたよ。知ってる人間居たら大変だからね」
「ありがとうございます。……ところで、みんなは?」
「ああ、調理場の氷室で頭冷やしてるよ」
「氷室……?」
「しっかり、じっくり茹であげてやったからね」
「全員のぼせて、氷室でグッタリしてるよ」
「あいつらにも2人が谷から出てくの、伝えといたよ」
「あんた達のせいで出てくんだって、怒鳴っといてやったよ」
「メソメソ泣き出したけど、自業自得ってもんだよ」
「谷の治安維持の為に、近衛が存在してんだ。自分達がやらかしてちゃ世話ないよ」
「でもね、今は全員自分達がした事、悔やんでるから」
「みんな心から反省してるからさ、あんまり責めないでやってちょうだいね?」
「は、はい」
クリスは近衛達が泣いている姿を想像し、切ない気持ちになった。
クリスが防具と盾を受け取り、剣を受け取らなかった事に疑問を持ったグレイスは聞く。
「あんた、剣はそのままでいいのかい?」
「うん、これでいい」
「それ、ティナちゃんが使ってた短めの剣だろ?」
「これがいいの。もう手離さない」
「そうかい。あんたの宝物になったんだね?」
「え? お母様分かるの?」
「だいたい想像がつくよ。絶対に折っちゃ駄目だよ?」
「うん、気を付ける」
「ティナちゃん用に急ごしらえした剣だからね、それ。女が叩いた剣だから、あんまり強度無いんだからね?」
「うん、無茶な斬り方はしないから」
剣術に覚えがあるグレイスは、剣士が愛用する剣を変える事の意味を理解していた。
母親衆はカーソンの胸に甲冑をあてがい、思い悩んでいた。
「ありゃぁ……この胸当てでも男にゃ変だね」
「入隊仕立ての頃の、谷で一番の貧乳だったグレイスの持ってきたけど……合わないねぇ」
「やかましいわ! 今はちゃんと乳あるわっ!」
「そんな言うほどの乳じゃないだろ」
「吸えるほどの乳じゃなくて、クリスちゃんがきちんと育つか心配だったわ」
「……その髮、燃やすぞ?」
「やめて」
「ほれほれ、馬鹿な事言ってないで何とかしなきゃ」
「胸の部分、叩いてへこまそうか?」
「強度落ちちゃうだろ、駄目駄目」
「いっその事、またティナちゃんにしてもらうってのはどうだい?」
「何言ってんだい。そしたら谷から出てく理由無くなっちまうだろ」
「そらそうだ」
「それにさ、ぼいんぼいんのティナちゃんにこんな貧乳グレイスの胸当てなんか、キツすぎて合わないわな」
「やかましい! ハゲ女にしてやるわ!」
「だから馬鹿話すんじゃないってば」
母親衆はカーソンに着させる甲冑で揉めた。
母親衆が揉めている中に混じり、イザベラとローラは悩みながら話す。
「確かに、問題はカーソンの鎧ね。もう一度ティナにしてもいいんだけど……」
「女2人で人間の世界へ送り出すなんて危険ですわね」
「クリスは大丈夫だろうけど、もしティナがひとりだけになったら大変ね」
「ええ。騙されてそのまま犯されてしまいますわ」
「しかし、このままカーソンでとなると……鎧か」
「ではお姉様、アレをカーソンに託してはいかがでしょう?」
「アレ? ローラ、アレは危険じゃないかしら?」
「いいえお姉様。セイレーンを父上から託されたカーソンです。きっとアレも認めて下さると思いますわ」
「ふむ……試してみる?」
「ええ」
イザベラとローラは大木の陰へと移動した。
全員が見守るなか、イザベラとローラは大木の陰から大きな箱を持ってくる。
箱を開けると、中にはくすみがかった白い鎧が一式、納められていた。
イザベラとローラはカーソンに話す。
「さあカーソン。この鎧をちょっと触ってみて?」
「うん」
「……どう? 触ってみても痛くない?」
「……えっと、ちょっとビリッとしたけど、もうビリッてしてない」
「そう。じゃあ、慎重に身体に着けていって」
「いいですか? 身体にちょっとでも異変を感じたら、すぐに外して下さいね?」
「うん」
カーソンは言われたとおり、慎重に鎧を身体に着けていった。
腕、脚、腰、胸、肩と順番に装着していくカーソン。
イザベラとローラが心配していた異変は特に感じられず、最後に頭のパーツを身に着けた。
イザベラとローラは、装着を終えたカーソンに聞く。
「大丈夫? オドを吸われたりしてない?」
「……大丈夫。どこもおかしくなってない」
「どこか痛くなったり、疲れたりしていませんか?」
「うん。この鎧、凄く軽い。まるで服みたい」
「……良かった。あなたはその鎧に認められたのね」
「カーソン。その鎧の名は守護者……『ガーディアン』と名付けられた鎧ですわ」
「ガーディアン?」
「そうよ。その鎧は意思をもっていて、所有者を自分で選ぶの」
「もしも鎧に拒まれたら、オドを吸い尽くされて死んでしまうのですよ?」
「ええっ!? そ、そんな危ない鎧だったのかこれ!?」
「……拒む気配は無さそうね?」
「大丈夫そうですわね、お姉様」
「お、俺……本当に大丈夫か?」
「ええ、大丈夫よ。あなたはその鎧に所有者として認められたわ」
「良かったですわ、本当に」
イザベラとローラは、ガーディアンを身に纏ったカーソンを見つめ、ほっと胸を撫で下ろす。
イザベラとローラは、カーソンにガーディアンの使い方を説明し始める。
「それじゃ、その鎧の使い方を教えるわね。とは言っても、私達は装備した事無いけどね」
「左手のアームを前に出して下さい。そう、盾を構える感じに格好をとってみて下さいね」
「うん」
「では、『シールド』と念じてみて?」
カーソンが念じると、左腕に青白い盾状の膜が現れた。
カーソンは盾状の膜を見ながら驚く。
「わ、凄い。盾みたいになった」
「シールドは右腕でも出せるわ。でも、出している間はオドを使ってるからね? 長く出しちゃ駄目よ?」
「使えば使うほど、あなたのオドが目減りしていきますからね?」
「うん、分かった」
「それじゃ、次は武器の説明をするわね?」
「え? 俺、武器持ってないぞ?」
「あるのよ。両腰の部分を掴んで下げてみて。そうそう」
「筒状の棒が1本ずつ、2本出てきましたね?」
「うん」
「それがガーディアンと対になる専用の武器、『サイファ』よ。手に持ったら剣と念じてごらんなさい?」
「長さもこれくらい、と使いやすい長さで念じて下さいね?」
「うん…………わっ!?」
カーソンが念じると、棒から青白い剣が現れた。
カーソンは青白い剣をしげしげと見つめながら話す。
「おおっ!? 凄い! 剣出来た!」
「その剣はあなたの念じた通りの大きさで出るわよ?」
「2本を上下に繋いで念じれば、ソニアの大剣のような大きさにもなりますわ」
「ただし、大きく作った分だけオドの消費も激しいから気を付けなさい?」
「その剣の正体は、あなたのオドそのもの。高熱の刃で相手を斬りつけます」
「刃の火力はある程度、あなたの意思で調節出来るみたいよ?」
「……これ、凄い!」
「ちなみにね、お尻のほうからも刃を出せるわよ?」
「間違えて自分を斬らないようになさって下さいね?」
カーソンは青白い剣をブンブンと振る。
剣は振り回される度に高熱を周囲に振り撒き、地面に生える草をチリチリと焦がした。
刃を消したカーソンに、イザベラとローラは続けて話す。
「それじゃ、最後よ。サイファを上下に2本つないで、弓と念じてみて?」
「うん」
「くれぐれも、自分に触れないようにして下さいね?」
「……おわっ!?」
カーソンが念じると、サイファは弓の形を作り出した。
青白い光の弓を見ながらカーソンは驚く。
「おおお!? 弓だ!」
「使い方は本物の弓と一緒よ。ひとつだけ違うのは、狙ったものを絶対に外す事無く、命中させる事」
「オドを一番多く使う状態ですから、気を付けて下さいね?」
「うん、分かった!」
「この弓ね、ホントに凄いのよ?」
「カーソン、試しにあの石を狙ってみて下さい」
「うん! …………えっ!?」
カーソンが遠くにある石を狙い、いざ撃ち抜こうとした時、突然ローラが射線へと割り込んできた。
カーソンは困惑しながらローラに話す。
「ローラ様、そこに居たら当たるぞ?」
「私を避けるように念じて射ってみて下さい」
「避ける……って?」
「私の後ろ、石だけに当てたいと念じるのです」
「ローラ様、当たっちゃうぞ?」
「あなたを信じてますわ。さあ、射ってご覧なさい?」
「ローラ様当てない……石に当てる……えいっ!」
ツキュン
乾いた音を出し、サイファから放たれた矢はローラ目掛けて一直線に飛んだ。
ローラに当たる直前、矢は急激に曲がり、軌道を修正しながら石に向かって飛ぶ。
カツン
矢は石のど真ん中へ命中し、半分貫通した。
ローラが横へ移動し、石に命中した矢を見たカーソンは茫然としながら話す。
「矢……当たってた」
「ほら、私を避けて当たりましたでしょう?」
「ローラ様に当たんない……石だけに当たった」
「サイファの弓に狙われたが最後。どんなに隠れても、確実に当たりますわ」
「凄い……これ、本当に凄い!」
「オドの消費量には、充分気を付けて下さいね?」
「……うん、気を付ける……ます」
「あなたなら絶対私に当てないと、信じていましたわよ?」
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「うん!」
カーソンはガーディアンとサイファの持つ能力に驚き、こんなに素晴らしい武具を自分が使ってもいいのだと、心の底から喜びを噛み締めていた。
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