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クリスの受難
71 無自覚な初体験
しおりを挟むカーソンが眠っている事に気付いたソニアは、今ならこの子に聞かれてしまう事無く相談出来ると思い、クリスを連れてイザベラとローラに話す。
「陛下。実は、折り入ってご相談がございます」
「あら、どうしたの?」
「私達にご相談? 何でしょうか?」
「単刀直入にお伝え致します。この子の童貞を、クリスに奪わせてやりたいのです」
「それは近衛隊長としての思いやり?」
「それとも、クリスの叔母としての思いやりですか?」
「両方でございます。近衛の掟である処女の保持を忘れ、目先の欲望に負けて見境いなく襲いかかったあいつらに、クリスより先にこの子の童貞を奪わせたく無いのです」
「あらソニア、あなたまだ知らなかったの?」
「あの子達、もう既に処女膜は貫通していますわよ?」
「…………は?」
「いやね、私達が処女の解釈を緩くして許したのよ」
「処女膜を無くされても、殿方から挿入さえなされなければそれはまだ処女なのですよ、とね」
「なっ……何と……」
「だからあの子達、今は張型とか使って自分の事を慰めてるわよ?」
「女としての愉しみを我慢なさってまで、近衛の掟に固執なさるのは谷の女王としても不本意ですから」
「私達はね、そこまで近衛に女を我慢させる気なんて全く無いわ」
「谷の女衆ではあなたとクリスだけですよ? 頑なに処女膜を破らず守り通されているのは」
「なん……です……と?」
「あ、あたしと……隊長だけが……処女?」
イザベラとローラの衝撃的な回答に、ソニアとクリスは愕然とした。
イザベラとローラは、目を丸くして驚いているソニアとクリスに話す。
「あ、勘違いしちゃ駄目よ? 近衛は全員処女だからね?」
「あの子達も、膜こそ無くしましたが処女なのですよ?」
「そ、そんな……馬鹿な」
「膜破っちゃっちゃら……処女じゃ無い……です」
「だからあなた達だけだってば。そんな堅っ苦しい解釈してるのは」
「殿方と性行為さえなされなければ処女。今、谷ではそう解釈をしていますわ」
「だからあなた達もその邪魔な処女膜、さっさと破っちゃいなさいな」
「指でも張型でも、何をお使いになっても構いませんわ。そんなモノ、早くお捨てになりなさい?」
「あなた達だって性欲が溜まったら、自分の指で慰めて処理してるでしょ? アソコいじくり回したりして?」
「処女膜を破らぬように気を付けながら、自慰行為をなさっていますわよね?」
「あ……う……うぅっ……」
「いや……その……えええ……」
話の流れが自分達の常識の遥か上まで行ってしまい、ソニアとクリスはお互いを見ながら、どう答えようかと困惑した。
馬鹿真面目なこの2人が、この場で正直に自分の自慰行為を認めるハズが無いと察したイザベラとローラは、話題を元に戻す。
「まっ、この話は置いといて。カーソンの童貞をクリスが貰いたいのね?」
「ですが、今カーソンは眠っていられますわ。起こしてあげて交渉し、本人の同意を得なくても宜しいのですか?」
「……やはり、カーソンの許しを得てからのほうが宜しいでしょうか?」
「いや、その……隊長はこうおっしゃってますが……あ、あたしは……まだ心の準備が……」
「あら、クリスはまだ尻込みしてるの?」
「でしたら止めておきましょうか?」
「既成事実だけ欲しいなら、今ここでちゃちゃっと済ませられるわよ?」
「お姉様と私が、カーソンの童貞はクリスが頂いたと、証言して差し上げますわよ?」
「あのっ……で、でも……怖い……です」
「? 何が怖いの?」
「この場であなたの処女膜は、破られないのですよ?」
「へっ!?」
「カーソンの童貞を奪うだけ、なんでしょ?」
「あなたのその手で、奪ってしまえば宜しいのですよ?」
「てっ……手で……ですか?」
「早い話、あなたがその手でこの子の精通をしてあげればいいだけよ?」
「要はですね、この子が初めて作られた子種を、あなたが射精させてあげるだけで良いのです」
「こっ、子種を……射精……ごくり」
「最初だからね、あっという間に出すと思うわよ?」
「勿論あなたのアソコを使わないのですから、絶対妊娠もしませんわよ?」
「精通で出した一番最初の子種は妊娠しやすいって噂もあるけどね、そんなの嘘よ」
「それはただの迷信。沢山出された子種を沢山子袋に受け取れば、必ずいつかは妊娠なされますわ」
「で、どうするクリス? するの? しないの?」
「やり方が分からなければ、教えて差し上げますわよ?」
「おっ、お願いしますっ! はっ、恥ずかしいので出来ればカーソンは眠らせたまんまでっ!」
「ええ、分かったわ。ローラ?」
「はい、お姉様」
パン
ローラは手を叩き、音を鳴らした。
クリスは何故ローラが手を叩いたのか、童貞を自分が貰える事に舞い上がって疑問にすら感じなかった。
ローラのこの行為が、魔力を放出して相手を深く眠らせる事だったとクリスが知るのは、これよりかなり先の事であった。
イザベラはソニアとクリスに指示を出す。
「これで当面暫くは目を覚まさないわ。ソニア、多分この子出血すると思うから、そこのコップに水汲んできて頂戴」
「はっ、行って参ります」
「あ、あの……童貞を失うのにも、血が出ちゃうんですか?」
「人によっては出ないのも、女と一緒よ? 血が出るの前提でヒーリングの準備だけはしておかなくっちゃね」
「は、はい」
「じゃあ、始めましょ。仰向けに寝かせたら、ズボン脱がせて?」
「はい。…………えいっ」
「あらま立派! ほら見て、ローラ」
「まあっ! 本当に大きな……立派ですわね」
「じゃあクリス。それ、手でしごいてみて」
「は、はい…………えいっ、えいっ」
「…………ふむ」
「寝ていますので、感度が悪いですわね?」
「クリス。あなたの翼の匂い、この子に嗅がせてみなさい」
「? は、はい」
「女の翼はね、男を興奮させる匂いを出しているのよ。でもね、これにはちょっと問題があってね」
「相性の悪い女の翼の匂いでは、殿方は興奮なさりませんの。むしろ不快な匂いと感じ、顔をしかめてしまいますわ」
「カーソン、あなたの翼で興奮してくれれば良いわね?」
「あっ! お姉様、大丈夫みたいですわ。ほらっ」
「おっ! ちゃんと興奮して大きくなったわね。ほらほらクリス、見て?」
「うわぁ……や、やっぱり……凄い」
「良かったわねクリス? これだけ速効で大きくなったって事は、あなたとこの子の相性は抜群よ?」
「ほら、この子の顔をご覧なさい? 嬉しそうでしょう?」
「あ……可愛い……。カーソン、あたしの匂いで興奮してくれた……良かったぁ……」
クリスの翼の匂いを嗅いだカーソンは、眠りながらもとても幸せそうな表情を作り出した。
クリスは自分の翼の匂いで、カーソンを興奮させる事が出来てほっとし、相性は抜群だとイザベラからも褒められて浮かれ気分となった。
イザベラはクリスに話す。
「さてクリス、いよいよこの子の童貞を奪うわよ。心の準備はいい?」
「……はい。がっ、頑張ります!」
「両手でそれ掴んで、皮をずり下げなさい」
「すぅーっ……はぁーっ……えいっ!」
「あっ!? クリスそれは駄目っ!」
「えっ!?」
「一気にやっちゃったら……ほら、血が出た」
「あっ……」
「この皮にはほら、ここに筋があってね。無理な力で引っ張ると、プチッて切れちゃうの」
「ああっ……血が……痛いの……かな?」
「恐らく破瓜と同じ痛みよ?」
「……痛そう。ごめんなさい、カーソン………」
「大抵の男は精通後、同じ快楽を求め自慰行為を繰り返してね、その内力加減誤って自分でこの筋を切っちゃうのよ。そこで初めてこの皮から解放されて、とっても逞しい男のイチモツになるの」
「あたし……こいつの初めてなのに……いきなり筋切っちゃっちゃ……」
「ま、いつかは切れる筋なんだし、気にしちゃ駄目よ?」
「顔、しかめてる……やっぱり痛いんだ……」
「ソニア、その水ローラに渡してあげて」
「はっ。陛下、どうぞ」
「有り難う。…………さ、クリス。これで治して差し上げて下さい」
「はい。……ごめんね? 今、治してあげるね?」
「そのままかけちゃ駄目よ?」
「えっ!?」
「そんな事したら、まるでカーソンがお漏らししたみたいになっちゃうじゃないの?」
「あ……そうですよね」
「指で濡らして、丁寧にこすり付けるのよ?」
「はい。丁寧に、丁寧に……治れ、治れ……」
「……うん、治ったわね。おめでとうクリス」
「えっ?」
「これでカーソンの童貞は、あなたが奪い去りましたわ」
「あっ、えっ……子種……は?」
「……あなた、そこまでする気?」
「なさる気でしたら、私達は止めませんが?」
「あ、いや……その……えっ? これでいいんですか?」
「そうよ、あなたはカーソンの童貞を奪ったわ。私とローラ、ソニアが証人よ?」
「厳密に言えば、童貞を奪うのと射精は別なのですよ?」
「えっ……えっ!?」
(確かさっき、子種を出してあげて初めて童貞を貰うって……言ってたような?)
イザベラとローラの話にクリスは首をかしげる。
イザベラとローラは恥ずかしがるクリスを気遣い、射精までさせなくても良いと思っていた。
ところがクリスは恥ずかしがるどころか、最後までやろうと思っていたと知り、イザベラとローラは『何だ、この娘はあれほど恥ずかしがっておきながら、実はやる気マンマンだったのか』と思う。
イザベラとローラは、最後までやるかどうかはこの娘の判断に任せるかと顔を見合わせて頷き、クリスへ話す。
「ま、あなたがこの子の射精までさせるのを、止めはしないわよ?」
「なさるのでしたら、両手か片手でしごいて差し上げなさい」
「未体験の快感だから、あっという間に出すと思うわよ? もし、出てきた子種で手を汚すのが嫌だったら……」
「ぱくっと口の中に入れて、舌で転がすように舐め回せば宜しいですわよ?」
「くっ……口の……中?」
「勿論そこまでせずに、これで終わらせてもいいのよ?」
「もうこの子の童貞は、あなたが……あらあら」
「あむっ……むっ……むっ……」
「……何の躊躇いもなくいったわね」
「……しっかりと、全部呑み込んで差し上げなさいね?」
「ま、クリスもやれば出来る子だったのね」
「好きな子の子種ですものね。文字通り味わってみたいお気持ちは分かりますわ」
「むっ……むっ……うっ……むっ、むぐうっ!?」
「あら、出たわね?」
「やはり、初めての子は……早いですわね」
「うっ……むっ…………ごくん。…………ぷひゅう」
「はい、お疲れ様」
「子種の味は、いかがでしたか?」
「……何か苦くて……生臭くて…………不味かったです」
「あら、不味かったの?」
「本当に不味かったのですか?」
「あ……いえ。お、美味しかったの……かも?」
クリスは口の中で舌を転がして子種をじっくりと味わい、これはこれで美味なのか? と、大人の女にしか口にする事の出来ない味に戸惑った。
言い様の無い達成感を噛みしめているクリスに、イザベラとローラは微笑みながら話す。
「これでもう、誰が何と言おうとクリスは、カーソンの初めての女になったわよ?」
「残念なのは、カーソン本人が今の行為自体を記憶なされていませんがね?」
「あ……カーソンは、知らないんですか?」
「当たり前じゃない。だから起こしてからするかどうか聞いたのに」
「眠らせたままでとおっしゃったのはクリス、他でもないあなた自身なのですよ?」
「ううっ……折角頑張ったのに……肝心のこいつには知られて無いなんて……」
「気持ち良かったという事実だけは、覚えているからね?」
「ほら、この子の顔をご覧なさい?」
「あっ……すっごい……幸せそう……」
「実際ね、幸せだから」
「文字通り、昇天。以後この快楽を求め、女を抱かれるのですが……」
「寝てたからどうして昇天したのか、この子は分かってないからね?」
「ですからあなたがしてあげたと認識させる為に、射精は目を覚ましてからでも遅くないと、一旦行為を止めましたのに」
「ううっ……だってこいつ起きてたらあたし、こんな事恥ずかしすぎて出来ません……」
「じゃあ、しょうがないわね。しても恥ずかしくなくなってから、もう一度頑張りなさい?」
「やり方は理解しましたわね? 次はあなたひとりでこの子にして差し上げられますわね?」
「次の子種はちゃんと、あなたの子袋で受け止めてあげなさいね?」
「この子は破瓜の痛みを乗り越えたのですからね? あなただけずっと尻込みなさってはいけませんよ?」
「何処に挿入れればいいかは……分かってるわよね?」
「この子は理解していませんからね? 間違えてお尻の穴に挿入れられぬよう、あなたが誘導なさって下さいね?」
「はいっ! イザベラ様、ローラ様、隊長、有り難うございましたっ! あたし、男をいかせられるって自信がつきましたっ!」
「うんうん、次も頑張りなさい?」
「谷の次の世代、この子と共にお作りになって下さいね?」
「あたし頑張ります! もう、じゃんじゃん産みますっ!」
「あらあら、もうその気になっちゃって」
「クスクス……」
「まだお前は処女だという事、忘れるなよ?」
クリスは3人の協力で、カーソンの初体験を自分が貰えた事に感謝した。
例えカーソンの記憶に残っていなくても、自分が初めての女になったという事実に、クリスは自己満足感に酔いしれた。
クリスはカーソンのズボンを上げ、元通りに戻すとイザベラ達と共に目覚めるのを待った。
初めての精通を終えた男の子が起きて、自分達に何と言い出すかを、楽しみにしながら。
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