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序章 双子の神
6 終わりと始まり
しおりを挟む翼の民がかけ声をあげて鼓舞していると、遥か上空から光り輝く玉が舞い降りて来た。
突然降りて来た光り輝く玉に驚く人間と翼の民。
未だ上空に留まっていた要塞の神の一族も同様であった。
十三柱神だけは驚かず、光り輝く玉に向かって恭しく頭を下げていた。
周りが静寂に包まれる中、光り輝く玉は静かに語り出す。
「私は神。私の愛する子らよ、よくぞ邪神を打ち倒してくれた」
アルフレッド達は言葉を発しようとし、言葉が出せない事に戸惑う。
(こ……声が出ない…)
(神……あれが…神……)
(神……何と…神々しい光なのでしょう……)
その場に居る全員が言葉を失い、その場から一歩も動けないでいると、突然地面が大きく揺れ出した。
地面はたちまち割れ、大きくその口を広げてゆく。
陸地だった場所にはまるで孤島の様な大地が現れた。
孤島は更にガラガラと崩れ、円錐状に変化してゆく。
円錐状の側面には螺旋状の溝が現れ、頂点には突如泉が湧き出した。
岩肌には次々と緑が出現し、泉から溢れ出した水が螺旋状の溝へと流れる。
水の流れは川となり、螺旋沿いに流れて谷底へと消えてゆく。
その場に居合わせた者達は、突然目の前に出来上がった陸の孤島に驚いた。
シウスはネロスの肉塊へと近付くと、胸の肉塊の部分から何かを取り出した。
そしてゆっくりと、その何かを翼の民達の前へと運ぶ。
シウスは翼の民達の前にネロスの胸から取り出した『赤く黒ずんだ小さな玉』を見せ、話す。
「これは邪神を封じ込めた玉。
お前達は私が作ったこの島で、未来永劫この玉を封じ続ける事を命ずる。
お前達はこの島で暮らし続けるがよい。
人間との接触はあまりするな。
必要以上の接触は双方の為にならぬ」
続けてシウスは空の要塞に向けて話す。
「私が作った要塞に住む者達よ。
お前達は人間を見守り続けるがよい。
但し、支配しようなどとは決して考えぬ事だ」
更に続けてシウスは人間達に向けて話す。
「人間達よ、この地に平和をもたらしたのはお前達だ。
これより先、大いに繁栄するがよい。
そして、邪神が残した魔物共を根絶やしにするのだ」
最後にシウスは十三柱神に向けて話す。
「私の愛する分身達よ。
お前達はそのまま生き続け、そこな邪神の肉体を封じ続けよ」
そう言うと、ネロスの肉塊ひとつと共に十三柱神を一体ずつ転移させ、次々とその場から消してゆく。
シウスはネロスの肉体と十三柱神全てを転移させ終えると、赤く黒ずんだ小さな玉を孤島の遥か地下深くへと埋める。
そしてシウスは忽然と姿を消した。
ーーーーーーーーーーーーー
こうしてこの星の未来が始まる。
人間は地上を支配し、魔物との生存競争を繰り広げ続けてゆく。
空に浮かぶ要塞では神の一族が人間の監視を続ける。
周囲を断崖絶壁に囲まれ、空を飛ばない限り決して立ち入る事の出来ない孤島には、要塞を追われた翼の民が『邪神を封じ込めた玉』を封印し続けながら、暮らしてゆく事となった。
ーーーーーーーーーーーー
長い年月が流れ、ネロスとシウスの戦いの記憶は過去のものへと薄れてゆく。
いつしか翼の民は蔑まれる存在となっていた。
神の一族からは裏切り者とそしられ、人間からは魔物と同類に扱われ、狩猟の対象となっていた。
人間に捕獲された翼の民は悲惨な末路を辿る事となる。
翼の民の男は人間に捕まると、その翼の羽には不老の力が宿るとされ、羽を全て毟り取られる。
その後は死なせないように一生拘束させ続けられる。
翼の民の女は人間に捕まると、翼の羽に不老の力は無いが金持ちの人間に愛玩用として売買される。
しかし、たった一度でも人間に犯されると瞬く間に衰弱し、死に到る。
翼の民達は受難の日々を送り続け、神の一族とは裏腹に絶滅の危機に瀕していた。
ーーーーーーーーーーーーーーー
ネロスとシウスの戦争が終結してから9350年後。
星と宇宙との境に漂うシウスの精神体の元へ、地上から上がって来たクロノスが現れる。
クロノスは眠り続けていたシウスにゆっくりと近付き、話しかける。
「起きろシウス。約束の時間だ」
「………クロノスか」
「7000年ぶりの目覚めはいかがかな?」
「……憂鬱だ」
「お前が決めた事ではないか。ネロスは待ってくれやせぬぞ?」
「分かっている。私の眠っていた間、何か変わった事は無いか?」
「無い。平和であった」
「神の代行、ご苦労であったな」
「皮肉か?」
「そう思うでない、素直に感謝しておるのだ」
「そうか。ならば私も素直に受け止めよう」
シウスはクロノスに伝えるか迷ったが、今まで自分の代わりをしてくれた事に敬意を評して話す。
「お前にとってはどうでもいい話だと思うが…聞け」
「何だ?」
「……私は眠っている途中、意識を送り出し父に会って来た」
「ほう? 私の父の父にか?」
「半分褒められ、半分お叱りを受けた」
「興味深いな。何と言われた?」
「私とネロスが育んだこの星、どの兄達の星よりも一番成功していると褒めて下さった」
「それは何とも喜ばしいではないか。で、何と叱られた?」
「……ネロスの事だ」
「では、私は聞かぬほうがいいな」
「そうだな。最後に自分で解決しろと言われ、戻って来た」
「何だ、手助けはしてくれないのか?」
「そのつもりで会いに行った訳では無い。褒められた事に驚いたくらいだ」
「まあ、お前もちゃんと神をやっていると認めて貰ったのだろうな」
「そう思いたいものだ」
クロノスは思う。
神にも悩みを聞いて欲しい相手が必要なのか、と。
その相手に自分が選ばれた以上、聞いてやらねばなるまい、と。
父との邂逅をクロノスに話したシウスは、幾分晴れやかな気分となった。
心の平静を維持しているシウスへ、クロノスは運命の日を宣告する。
「さてシウス。ネロス復活は今より20年から30年の間と迫ったぞ」
「時の分岐で定まらぬのか?」
「そうだ。ここからはお前とお前が選んだ奴の行動によって、多少時間がずれる」
「私が何をするか承知の上…か」
「伊達に時の精霊を名乗っているワケでは無いぞ?」
「お前は本当に有能だ。私が何をするか説明しなくても理解してくれる」
「お前に振り回される私の身にもなってみろ。愛想尽かされぬだけ有難く思え」
「……済まぬな、出来の悪い父で」
「出来の悪い息子に謝る必要などない」
「ふっ。では、出来の悪い親子で…あがいてみるか」
「ああ。3%に賭けよう」
シウスは自分の目の前に小さな光輝く玉を作り出し、目の前に出現させる。
出現した玉はこの世に生まれた事をまるで喜んでいるかのように、赤・青・黄・緑と様々な色へと変化をし続けている。
クロノスは4色に変化をし続ける玉を見つめながら、シウスに聞く。
「……それがお前の切り札か?」
「そうだ。私が持ち得る全てを注いで作ってやった」
「ふむ。母体には何を使ったのだ?」
「お前は覚えておるか? カールソンという名の個体を」
「……忘れるハズが無い。あいつのせいで光の精霊が全く動かんのだ」
「どうしたのだ? 光の精霊を動かさねばならぬ事態があったのか?」
「ああ。今の今まで火の精霊・水の精霊・土の精霊・風の精霊・光の精霊・闇の精霊を駆使して病原体を駆逐し続けていたのだ」
「ほう? お前がやってくれていたのか」
「ああ。ほぼ私独りで動かしたぞ、感謝してくれ」
「済まぬな。お前が大丈夫だと言うので、安心して眠っておったわ」
「危うい分岐が現れたら起こすつもりであったがな、私と精霊達でどうにか対処出来た」
「私に気でも遣ったのか?」
「お前の力を少しでも回復させなければ勝ち目は無いからな。可能な限り、眠らせ続けたほうが良かったのだよ」
「どうだ? 勝てそうか?」
「さあな? お前とそいつ次第だ」
「……そうか。では、眠っていた時間を挽回するとしよう」
クロノスは病原体駆除の過程を、現状報告を織り交ぜながらシウスに話す。
「私独りでは到底星の全域を指揮出来んのでな。手を借りに行ったのだがあいつら、馬鹿正直にカールソンとの約束を守って一歩も動かんかったわ」
「風の精霊と闇の精霊はどうした?」
「あいつらと私の相性を知ってて聞くのか?」
「……済まぬな。曖昧になどせず男か女どちらかでお前を作れば良かったな」
「いや、私は曖昧なままで満足だ。男だ女だなど、何の役にも立たん」
「しかし、男か女かになっておれば、どちらかはお前に従ったのではないか?」
「従わせる気は無い。私とあいつらは同格だ、他にアテもあったしな」
「何? 他に誰か残っておったのか?」
「お前が眠っている間に土の精霊が自力で復活してな、口説き落として共に動いた。まぁ、契約者を見付けてさっさと居なくなってしまったがな」
「火の精霊と水の精霊はまだ復活出来ぬのか?」
「核が残った土の精霊と違ってあいつらは完全な消滅だ。お前がまた作らねば無理だ」
「そうか。では、そのうち復活させるとしよう。だが先にコイツを世に送り出さねばならぬ」
「そうだな。で、何故カールソンを母体にしたのだ?」
シウスはクロノスに母体の選択理由を聞かれ、玉を慈しみながら話す。
「私が理想としていた最上位生命体に一番近かったからだ」
「ほう。理由を聞いてもいいか?」
「コイツは常に、自分の生命を厭わず他の生命を守ろうとしていた。意図して作ろうにも中々出来ぬ思考を持った奴だった」
「確かに、見ていて面白い奴だったな」
「他のありとあらゆる生命体、特に同種の異性を惹き付けてやまぬ稀有な能力を自力で作り出した個体だった。肉体を失い私の元へと帰って来たが、そのまま素材に戻すにはあまりにも惜しかったのでな。いつか再び肉体を与えてやろうと、ずっと手元に置いていたのだ」
「神から愛された個体か。ますます興味深い」
「……白々しいぞクロノス。どうせ知っておったのだろう?」
「そう言うな。お前が何を思ってカールソンを使おうとするのか聞きたいのだ」
「……カールソンが作り出した心を受け継いだ個体を繁殖させたかったのだがな……私の望みは叶わなかった」
「人間と交配して命を落とすとは…馬鹿な奴だったな」
「言うな。私がそこまで気が回らなかったから起こしてしまったのだ。人間との交配を可能にしておけば良かったと、今でも後悔しておる」
「いくらオドを使い果たし、衰弱していたとはいえ介抱していた人間の女に一切抵抗せず、交配させられたのはこいつの判断だ。お前が悔やむ事は無いだろう?」
「抵抗出来たのに抵抗しなかったカールソンの優しさが、私を今でも苦しめるのだ」
「こいつは人間と交配しても、命を散らさぬように作ったのか?」
「ああ。改良を施しておる」
シウスは人間との交配を不可能にしてしまったが為、人間に命を吸われ死んだカールソンの結末に後悔をしていた。
その為、次の肉体には交配を可能にする施しを加えていた。
クロノスはシウスに聞く。
「母体はカールソン。では魂は?」
「新しく作った。全くの無垢だ」
「全くの無垢か? 肉体の維持、交配の方法、言語の基礎、全て知らん魂を仕込んだのか?」
「そうだ。必要な事は都度、他の生命体から学べばいい。母体にも、お前が必要以上に教えるなと言っておる」
「そのほうが…お前にとって都合が良かったのだな?」
「……何故であろうな? そうしようと思った」
「今のお前はその理由、私には言えぬのか」
「どうせお前は未来の私からその理由を聞いている筈であろうしな」
「……聞いた時は、流石の私も動揺したぞ?」
「母体は承諾してくれたが…魂はまだ知らぬ」
「……そうか。ならば私からも神に願う。そいつが生きている間、惜しみない愛情を注ぎ続けてやってくれ」
「神として誓おう、この子を愛し続けると」
「頼む」
シウスの思惑を知るクロノスは、静かに頷いた。
クロノスは時間の流れに気付き、シウスを急かす。
「いかんシウスよ、今より30分後に肉体が誕生する。早くせぬと介入出来ずに終わってしまうぞ」
「そうか、分かった。では行くがよい、この星の命運を背負いし子、私の愛する子よ」
「この星の命運を背負いし子よ、お前はシウスと私と共にある。逞しく生きろ」
「愛する子よ、健やかにな」
「シウスよ。送り出したら早速ラインハルトとローズヴェルクへ伝えてやってくれ」
「ああ。神の一族、翼の民双方の長にこの子の誕生を告げてやるのであったな?」
「そうだ。我等の戦いは…ここから始まる」
「戦い…か。そうだな」
クロノスはシウスへお告げを下せと話した。
4色に光る小さな玉はシウスとクロノスの元を離れ、地上に向けてスーッと、ゆっくり落下してゆく。
玉の落下を見届けたシウスは、神の一族ラインハルト家の長と翼の民ローズヴェルク家の長に念じる。
『私は神。
私が作った愛しい子、お前達に伝えねばならぬ事がある。
お前達よ、心して聞け。
この先に待つお前達の運命だ。
この世に生まれし男、この世を滅ぼす力を持ち、その力でこの世を救うであろう。
今まで平和であったこの世が、再び混乱を招くのは必須の事態である。
お前達はその生まれし男と共に、為すべき事を為すのだ』
「お告げは下したか? シウスよ」
「ああ。あの子はラインハルトとローズヴェルク、どちらを選ぶであろうな?」
「決まっている。翼の民、ウィンズの子として産まれる」
「……何?」
「済まぬシウス。私は嘘をついていた」
「待てクロノス! ……どういう……事だ?」
「ラインハルトとローズヴェルク、実は同時に男は産まれん」
「何だと!? 話が違うぞクロノスよ! ラインハルトとローズヴェルク双方同時刻に男が産まれるのでは無かったのか!?」
「済まぬ。それは嘘だ」
クロノスは事前にシウスへ伝えていた情報を嘘だったと告白する。
シウスはクロノスの嘘に怒りを覚え、叱責する。
「説明しろクロノス!」
「神の一族ラインハルトに男が生まれるのは3日後だ。今日は翼の民ウィンズの家に男が産まれる。そもそもローズヴェルクには産まれる予兆など全く無い」
「何故私に嘘をついた!」
「最大の確率から始めたかったのだ。許せ」
「……どういう事だ?」
「まずはお前に嘘の情報を伝え、お前に動いて貰わなければならなかったのだ」
「何故私に嘘を言わねばならぬのだ!?」
「お前を騙す所から分岐が始まるのだ。お前に真実を伝えてから動いて貰うとな、どうやっても成功する未来にはならぬのだ」
「この先…どうなるのだ!?」
「あの子は産まれて間も無く、今のお告げを勘違いした神の一族の手によって殺される」
「何だと!?」
「だが安心しろ、私が助け5%の確率で事無きを得る」
「残り95%は死ぬと言うつもりか!? お前…この星を破滅させる気か!?」
「違う。残り95%でも助かる。私がやるか奴がやるかの違いだけだ。100%助かるのだよ」
「……奴…だと?」
「聞いて笑え。奴が蘇生させると確率は33%まで一気に跳ね上がる。私が時を巻き戻し、殺される事を無かった事にすると10%から始まるままなのだがな」
「…ふ…ふふふ……ふはははははは!」
「可笑しいだろう? 奴は余計な能力をあの子に付け足して、自滅確率を上げるのだ」
「そうか…ネロスが……ふははははは!」
「そう笑ってやるな、兄弟なのだろう?」
「ふははは! そうか、お前はネロスまで巻き込んだのか!」
「まあ、この分岐を見付けた時は私も笑ったがな。お前に嘘をついた事、許してくれ」
「確率を上げてくれたのだ。許すに決まっているではないか! ふはははは!」
「笑いすぎではないのか? そこまで笑われると、流石にネロスが気の毒に思えてくるぞ」
シウスへ嘘をつく事で、ネロス自爆の道へと誘導したクロノス。
シウスはクロノスの嘘を快く許し、暫く笑い続けた。
シウスは込み上がる笑いを堪えながらクロノスに聞く。
「くくく……しかしクロノスよ、あの時は10%が最大と言っておったではないか?」
「お前が眠っている間に、新しい時の分岐が出来たのだよ。私が意味も無く病原体を駆逐すると思ったか?」
「最大の確率へと誘導してくれていたのか。よくやってくれた、クロノスよ」
「苦労はしたがな。これから始まるあの子の面白い行動を見る為だ、苦痛では無かったよ」
「お前が面白いと言う程、あの子の未来は見ていて楽しいのか?」
「お前も楽しむといい」
「そうさせて貰うとしよう」
「但しシウス、お前と私が手を貸さねばならぬ時が必ず訪れる。その時は頼むぞ?」
「任せておくがよい。クロノスよ、お前は本当に良く出来た息子だな」
「父から褒められ、嬉しいとでも言っておくか。では、私は今後あの子の傍で見守り続けるとしよう」
「クロノス、ひとつ聞いてもよいか?」
「何だ?」
「お前はあの子を、契約者に選ぶのか?」
「……それも踏まえて楽しみながら見ていろ。では、行ってくる」
「頼んだぞ、クロノスよ」
「任せておけ。あの子の死は私が防いでやる」
クロノスはシウスに別れを告げると、先に地上へと降りた玉に続き、後を追うようにゆっくりと降りてゆく。
この星の命運を託された子が産声を上げたのは、それからまもなくの事であった。
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