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プロローグ
魔女見習いは王女の復讐の依頼を受けた
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明るい日差しが降り注ぎ、色とりどりの花が咲き誇るブリティアン王国の四月。厳しい寒さから解放され、自然の恵みに生の喜びを見出すのは植物や野生動物だけではなく、人々も同様に浮き立つ。
首都ロンセルの大通りから折れた側道に立ち並ぶ市でも、この時期は花や食卓に並べる春の食材の話で活気づくはずだった。だが、どうやら今日はいつもと違い、緊張を孕んだ囁きに満ちているようだ。
その緊張感が一瞬にして強まったのは、遠くから石畳を叩く多数の蹄の音が聞こえたからだ。並んだテントの陰に、人々が大慌てで身を潜めて大通りを窺う。背の高い石造りの建物の間から見える大通りを駆け抜けていく行列に、人々の目が釘付けになった。
多分城に向かっているのだろう豪華な馬車の扉には、ブリティアン王国の南にあるフランセン王国の紋章が描かれている。ブルーの礼装軍服を着た騎馬兵隊の列が馬車を囲い、馬の足並みを揃えて進む様は、一見パレードのような優雅さと華やかさを感じさせるが、馬に背筋を伸ばして騎乗する騎士や兵たちに隙は無く、馬車に高貴な身分の人物が乗っているのだということを誰もが察した。
街の人々は数刻前に、ブリティアン王国の先ぶれの兵士が、死に物狂いで城に向かって馬を飛ばすのを目撃している。
すわ、戦争か⁉ と噂が街中に飛び交い、人々が戦々恐々としていたところに、礼装に身を包んだ隣国の騎馬兵と豪華な馬車が通り抜けて行ったのだ。
戦争ではないと知った人々はホッと胸を撫でおろしたものの、一体何が起きたのだろうと新しい憶測の噂話に花を咲かせた。
朝の八時頃、城門を潜った途端に転げ落ちるように馬から降りた先ぶれからの密伝は、昨夜のパーティーで夜更かしをして、まだ惰眠を貪っているパウロン王と、王妃の庭にある田舎風コテージで密談をしていた王妃ガルレアの元に届けられた。
侍従長に付き添われ入室した王妃の腰巾着のルアール侯爵が、田舎風の家屋にそぐわない豪華な椅子に腰かけたガルレア王妃に許しを得て、耳元で囁くと王妃の顔色がサッと青ざめた。
「何だと? エリザ王女がこちらに向かっているというのか?」
赤い髪を結あげているせいで、余計に吊り上がって見える王妃のハシバミ色の目が眇められ、赤く塗った薄い唇がへの字に曲がる。
ガルレア王妃の機嫌が目に見えて悪くなったのを目の前にして、密伝を伝えたルアール侯爵はブリュネットの髪に顔を隠し、中年太りの身を竦めた。
ガルレア王妃は気に入らない者をすぐに排除する非情さから、階級を問わずに恐れられ、陰でデモネス(女悪魔)とあだ名されている。吊り目を半開きにして睨んだ顔は、背筋を凍らせるほどの美しさで迫力があるが、その唇から漏れるのは愛の言葉ではなく、破滅の言葉だ。
ルアール侯爵は小刻みに震える手を握りつつ、フランセン王国のエリザ王女が数刻後に城に着くことを、テーブルの向こうに座る第一王子のハインツと第二王子のアルバートにも聞こえるように声に出してはっきりと伝え直した。
驚いて立ち上がったのは、ガルレア王妃の一人息子で第一王子のハインツだった。急に立ち上がったせいか、血の気の引いた青い顔をしてよろめき、テーブルに手をつくと、戦慄く声で呟いた。
「う、嘘だ、生きているなんて……」
ガルレア王妃の鋭い視線がハインツに刺さる。ハインツは狼狽えて下がった拍子に、膝裏を椅子にぶつけてストンと不様に腰かけるはめに。それでも逸れない王妃の視線から逃れるために、横にいる異母弟のアルバートに助けを求めた。
髪こそは王妃と同じ赤毛でも、目はダークブラウンで身長も一七〇cm、容姿も頭脳もさして秀でた所がないハインツは、二歳年下の義弟と並ぶと余計に凡庸さが強調される。
今年一八歳になるアルバートは、一五歳の時には既にハインツの身長を追い越し、現在は一八五cmと背も高い。国王パウロンから受け継いだ金髪とエメラルド色の瞳に加え、母親譲りの端正な容姿が人目を引いた。
ブリティアン王国の皇太子は第一王子と決まっているわけではなく、国王と議会に参加する貴族たちの話し合いにより、十八歳以上の王子の中で秀でた者が第一継承者に任命される。
表向きは力のある者が統治者になるという理想的なルールを掲げていても、実際にその通りになるとは限らない。側妃や身分の低い城仕えの女性が産んだ王子が優秀であればあるほど、早逝する可能性が高いのは周知の事実だった。
アルバートは、まさにその例に当てはまるのだが、十八歳の今まで再三にわたって危ない目に遭いながらも、何とか生きてこられたのは、あの手この手でハインツに近づき、自分は皇太子の身分に興味がないこと、将来ハインツに仕えたときに役立てるよう学問も武芸も磨いていると伝えて、ハインツを懐柔したからだ。
その甲斐あって、しばらく身辺が落ち着いていたのだが、王女訪問の話が出て以来、急にまた、きな臭くなってきた。
命を狙われたこともないハインツには、この緊張感が分からない。不用心な発言をしたせいで王妃の不興を買ったハインツが、今もアルバートに縋りつくような目を向ける。
普段から一切心の内を読ませないよう無表情の仮面をかぶているアルバートは、心の内を明かすことなく、助け船をだそうとした。と、そのとき、リビングと控室を隔てる扉が開いた。
己の身を護るために、アルバートは瞬時に振り返って、椅子から飛び出せるよう体勢を整える。
立ち入りを制する侍従長を押し退けて、リビングに足を踏み入れたのは、左目を眼帯で覆った異母弟のザイアンだった。
「ほほ~っ、のどかな田舎風コテージに衛兵が張り付いているから何事かと思えば、密談か。空耳でなければハインツはフランセン王国の姫の生存に懐疑的な言葉を吐いたが、どうしてだ? まさか一昨日に王女が国境付近で行方不明になったのは、お前の仕業ではないだろうな」
「な、何を言うんだ。ぼ、僕がやったという証拠はあるのか? こ、ここは、母上の、王妃のコテージだぞ。許可なく立ち入れば義弟といえど許さないからな」
「フン、俺はお前を義理でも兄だと思ったことはないな。周囲に何もかもお膳立てをしてもらわなければ、何もできない大きな赤ん坊のくせに、許さないだと? さっきお前が口にしたことの方が許されないことじゃないのか?」
百九十cmの筋肉質の巨漢が、深海のように暗く碧い片目でハインツを冷たく見下ろす。光の差さない深海の闇に潜んでいるものを直視しないよう、ハインツはうろうろと目を泳がせた。
成り行きを見守っていたアルバートが、勝負はついたとばかりに肩をすくめて口を挟んだ。
「ハインツはエリザ王女に会うのを到着を期待しすぎて、王女が行方不明になったと知らせを受けたときには、事故に遭ったか、盗賊にさらわれたのかと取り乱したぐらいだ。あれからずっと消息を絶っていたのに、いきなりあと数刻で城に到着すると言われても、信じられなくて当然だ。俺だって本物かどうか疑うよ」
ザイアンは、眼帯にかかった黒髪を乱暴にかきあげながら、アルバートに侮蔑の目を向けた。
「相変わらず、尻ぬぐいをしているのか。アルバートもよくやるな。俺と同じで殺されかけたこともあるというのに、よくこいつらの面倒をみれるものだ」
アルバートがサッと席を立ち、腰に射した剣に手をかけた。
「その片目がまだ見えているうちに、さっさと退場しておけ」
「何だと! お前はデモネス(女悪魔)におもねって、命乞いをしているつもりかもしれないが、絶対はないぞ。目障りになれば、俺の母や俺の目のように潰される。用心するんだな」
王妃が戸口に立つ侍従長に目配せしたのに気が付いたザイアンが、すかさず侍従長の腕を掴んで制した。
「呼んでも無駄だ。衛兵はここに入るのに邪魔をしたから、眠らせた。さて、俺もそろそろエリザ王女を迎える準備をしに行くとするか。今回の皇太子に選ばれるための条件は、いつもと違って姫の選んだ相手に分があるらしい。どこぞの誰かが、ぼんくら王子を王位継承者にするために貴族たちに手を回すのを防ぐためだと噂に聞いた。幸運にも俺は今月に皇太子候補に名を連ねられる十八歳になったから、せいぜいチャンスを活かすとするよ」
来た時と同じように、去り際も唐突なザイアンの背に、アルバートが辛辣な言葉を吐いた。
「いちいち言葉にしなければ、おつむの中を整理できないのかもしれないが、口は災いの元という諺を覚えておくがいい。つまらぬことを喋り過ぎて姫に愛想をつかされないようにするんだな。賢い奴は邪魔が入らぬように、策を黙して実行するものだ」
閉まりかけた扉の向こうで、ザイアンが振り向き、ニッと口元を上げる。
「お前のようにか?」
「皮肉を親身なアドバイスと受け止めて、お世辞でも言いたくなったのか? だとしたら、ザイアンお前は救いようがない大馬鹿ものだ」
大きな笑い声が厚い扉の向こうへと消えた。
残ったのは、どうするべきか戸惑うハインツと、怒りに身を震わせている王妃だった。
アルバートは、エリザ王女に会うための着替えをハインツに促し、自分も準備をするために、田舎風コテージを後にした。
首都ロンセルの大通りから折れた側道に立ち並ぶ市でも、この時期は花や食卓に並べる春の食材の話で活気づくはずだった。だが、どうやら今日はいつもと違い、緊張を孕んだ囁きに満ちているようだ。
その緊張感が一瞬にして強まったのは、遠くから石畳を叩く多数の蹄の音が聞こえたからだ。並んだテントの陰に、人々が大慌てで身を潜めて大通りを窺う。背の高い石造りの建物の間から見える大通りを駆け抜けていく行列に、人々の目が釘付けになった。
多分城に向かっているのだろう豪華な馬車の扉には、ブリティアン王国の南にあるフランセン王国の紋章が描かれている。ブルーの礼装軍服を着た騎馬兵隊の列が馬車を囲い、馬の足並みを揃えて進む様は、一見パレードのような優雅さと華やかさを感じさせるが、馬に背筋を伸ばして騎乗する騎士や兵たちに隙は無く、馬車に高貴な身分の人物が乗っているのだということを誰もが察した。
街の人々は数刻前に、ブリティアン王国の先ぶれの兵士が、死に物狂いで城に向かって馬を飛ばすのを目撃している。
すわ、戦争か⁉ と噂が街中に飛び交い、人々が戦々恐々としていたところに、礼装に身を包んだ隣国の騎馬兵と豪華な馬車が通り抜けて行ったのだ。
戦争ではないと知った人々はホッと胸を撫でおろしたものの、一体何が起きたのだろうと新しい憶測の噂話に花を咲かせた。
朝の八時頃、城門を潜った途端に転げ落ちるように馬から降りた先ぶれからの密伝は、昨夜のパーティーで夜更かしをして、まだ惰眠を貪っているパウロン王と、王妃の庭にある田舎風コテージで密談をしていた王妃ガルレアの元に届けられた。
侍従長に付き添われ入室した王妃の腰巾着のルアール侯爵が、田舎風の家屋にそぐわない豪華な椅子に腰かけたガルレア王妃に許しを得て、耳元で囁くと王妃の顔色がサッと青ざめた。
「何だと? エリザ王女がこちらに向かっているというのか?」
赤い髪を結あげているせいで、余計に吊り上がって見える王妃のハシバミ色の目が眇められ、赤く塗った薄い唇がへの字に曲がる。
ガルレア王妃の機嫌が目に見えて悪くなったのを目の前にして、密伝を伝えたルアール侯爵はブリュネットの髪に顔を隠し、中年太りの身を竦めた。
ガルレア王妃は気に入らない者をすぐに排除する非情さから、階級を問わずに恐れられ、陰でデモネス(女悪魔)とあだ名されている。吊り目を半開きにして睨んだ顔は、背筋を凍らせるほどの美しさで迫力があるが、その唇から漏れるのは愛の言葉ではなく、破滅の言葉だ。
ルアール侯爵は小刻みに震える手を握りつつ、フランセン王国のエリザ王女が数刻後に城に着くことを、テーブルの向こうに座る第一王子のハインツと第二王子のアルバートにも聞こえるように声に出してはっきりと伝え直した。
驚いて立ち上がったのは、ガルレア王妃の一人息子で第一王子のハインツだった。急に立ち上がったせいか、血の気の引いた青い顔をしてよろめき、テーブルに手をつくと、戦慄く声で呟いた。
「う、嘘だ、生きているなんて……」
ガルレア王妃の鋭い視線がハインツに刺さる。ハインツは狼狽えて下がった拍子に、膝裏を椅子にぶつけてストンと不様に腰かけるはめに。それでも逸れない王妃の視線から逃れるために、横にいる異母弟のアルバートに助けを求めた。
髪こそは王妃と同じ赤毛でも、目はダークブラウンで身長も一七〇cm、容姿も頭脳もさして秀でた所がないハインツは、二歳年下の義弟と並ぶと余計に凡庸さが強調される。
今年一八歳になるアルバートは、一五歳の時には既にハインツの身長を追い越し、現在は一八五cmと背も高い。国王パウロンから受け継いだ金髪とエメラルド色の瞳に加え、母親譲りの端正な容姿が人目を引いた。
ブリティアン王国の皇太子は第一王子と決まっているわけではなく、国王と議会に参加する貴族たちの話し合いにより、十八歳以上の王子の中で秀でた者が第一継承者に任命される。
表向きは力のある者が統治者になるという理想的なルールを掲げていても、実際にその通りになるとは限らない。側妃や身分の低い城仕えの女性が産んだ王子が優秀であればあるほど、早逝する可能性が高いのは周知の事実だった。
アルバートは、まさにその例に当てはまるのだが、十八歳の今まで再三にわたって危ない目に遭いながらも、何とか生きてこられたのは、あの手この手でハインツに近づき、自分は皇太子の身分に興味がないこと、将来ハインツに仕えたときに役立てるよう学問も武芸も磨いていると伝えて、ハインツを懐柔したからだ。
その甲斐あって、しばらく身辺が落ち着いていたのだが、王女訪問の話が出て以来、急にまた、きな臭くなってきた。
命を狙われたこともないハインツには、この緊張感が分からない。不用心な発言をしたせいで王妃の不興を買ったハインツが、今もアルバートに縋りつくような目を向ける。
普段から一切心の内を読ませないよう無表情の仮面をかぶているアルバートは、心の内を明かすことなく、助け船をだそうとした。と、そのとき、リビングと控室を隔てる扉が開いた。
己の身を護るために、アルバートは瞬時に振り返って、椅子から飛び出せるよう体勢を整える。
立ち入りを制する侍従長を押し退けて、リビングに足を踏み入れたのは、左目を眼帯で覆った異母弟のザイアンだった。
「ほほ~っ、のどかな田舎風コテージに衛兵が張り付いているから何事かと思えば、密談か。空耳でなければハインツはフランセン王国の姫の生存に懐疑的な言葉を吐いたが、どうしてだ? まさか一昨日に王女が国境付近で行方不明になったのは、お前の仕業ではないだろうな」
「な、何を言うんだ。ぼ、僕がやったという証拠はあるのか? こ、ここは、母上の、王妃のコテージだぞ。許可なく立ち入れば義弟といえど許さないからな」
「フン、俺はお前を義理でも兄だと思ったことはないな。周囲に何もかもお膳立てをしてもらわなければ、何もできない大きな赤ん坊のくせに、許さないだと? さっきお前が口にしたことの方が許されないことじゃないのか?」
百九十cmの筋肉質の巨漢が、深海のように暗く碧い片目でハインツを冷たく見下ろす。光の差さない深海の闇に潜んでいるものを直視しないよう、ハインツはうろうろと目を泳がせた。
成り行きを見守っていたアルバートが、勝負はついたとばかりに肩をすくめて口を挟んだ。
「ハインツはエリザ王女に会うのを到着を期待しすぎて、王女が行方不明になったと知らせを受けたときには、事故に遭ったか、盗賊にさらわれたのかと取り乱したぐらいだ。あれからずっと消息を絶っていたのに、いきなりあと数刻で城に到着すると言われても、信じられなくて当然だ。俺だって本物かどうか疑うよ」
ザイアンは、眼帯にかかった黒髪を乱暴にかきあげながら、アルバートに侮蔑の目を向けた。
「相変わらず、尻ぬぐいをしているのか。アルバートもよくやるな。俺と同じで殺されかけたこともあるというのに、よくこいつらの面倒をみれるものだ」
アルバートがサッと席を立ち、腰に射した剣に手をかけた。
「その片目がまだ見えているうちに、さっさと退場しておけ」
「何だと! お前はデモネス(女悪魔)におもねって、命乞いをしているつもりかもしれないが、絶対はないぞ。目障りになれば、俺の母や俺の目のように潰される。用心するんだな」
王妃が戸口に立つ侍従長に目配せしたのに気が付いたザイアンが、すかさず侍従長の腕を掴んで制した。
「呼んでも無駄だ。衛兵はここに入るのに邪魔をしたから、眠らせた。さて、俺もそろそろエリザ王女を迎える準備をしに行くとするか。今回の皇太子に選ばれるための条件は、いつもと違って姫の選んだ相手に分があるらしい。どこぞの誰かが、ぼんくら王子を王位継承者にするために貴族たちに手を回すのを防ぐためだと噂に聞いた。幸運にも俺は今月に皇太子候補に名を連ねられる十八歳になったから、せいぜいチャンスを活かすとするよ」
来た時と同じように、去り際も唐突なザイアンの背に、アルバートが辛辣な言葉を吐いた。
「いちいち言葉にしなければ、おつむの中を整理できないのかもしれないが、口は災いの元という諺を覚えておくがいい。つまらぬことを喋り過ぎて姫に愛想をつかされないようにするんだな。賢い奴は邪魔が入らぬように、策を黙して実行するものだ」
閉まりかけた扉の向こうで、ザイアンが振り向き、ニッと口元を上げる。
「お前のようにか?」
「皮肉を親身なアドバイスと受け止めて、お世辞でも言いたくなったのか? だとしたら、ザイアンお前は救いようがない大馬鹿ものだ」
大きな笑い声が厚い扉の向こうへと消えた。
残ったのは、どうするべきか戸惑うハインツと、怒りに身を震わせている王妃だった。
アルバートは、エリザ王女に会うための着替えをハインツに促し、自分も準備をするために、田舎風コテージを後にした。
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