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ドキドキの出会い
揺らめくフレッシュグリーン
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高校の一年間はあっという間に過ぎ、二年生のクラス替えでC組になった理花は、薫子も同じだと知って手を取り合って喜んだ。
そして、もう一人同じクラスになった進藤司も、相変わらずクラスのムードメーカーとして活躍し、あっという間にクラスの人気者だ。
背も高く、明るく活発で爽やかな進藤は、てっきり何かのスポーツクラブに入っているとばかり思っていた理花だが、一年のときに進藤が、実は映画オタクで映画研究会に所属していると知って、映画や小説の話題について気軽に話せるようになった。
進藤から二年生になって映画研究会の部長に選ばれたと聞き、おめでとうと返した理花に、進藤が相談を持ち掛けてきた。
「理花ちゃんって、文章得意だったよね?お願いだから秋にやる文化祭の映画の脚本を書いて」
「ええっ!!無理!」
放課後のクラスのざわめきが、理花の上げた声でピタッと止まる。辺りを見回して、ぴょこんと頭を下げた理花に、いいから聞いてと進藤がたたみかる。
「即答しないで、せめて内容を聞くと‥‥‥‥‥」
「じゃあ、どんな内容?」
「片思いの切ないストーリーを書いて欲‥‥‥」
「余計無理!」
「なんで?どうして?切ないストーリーって女子は得意なんじゃないか?」
そんなこと言われても、恋をしたことがないのに、片思いの切なさなんて書けるわけがない!いくらなんでもハードルが高すぎる。でも、素直にそんなこと言ったら、高校生にもなって恋をしたことがないのって笑われそう。
答えに詰まった理花が、腕を組みながら言い訳を探す。突き出した口からもれたのは当たり前すぎる言葉だった。
「私たち家庭科部も、夏に市が主催する展覧会への出展作品や、秋の文化祭に出す手芸作品を作らなくちゃいけないから、時間が足りるか分からないの。他の部のことまでお手伝いできる余裕がないと思う。ごめんね」
本当は家庭科部は、そんなに忙しい部じゃない。何カ月に一度、家庭科部の顧問が調理を教えてくれる他は、何をしようと自由な部活だ。
理花と薫子もそれが気に入って入り、展覧会前には、縫い目も粗い歪んだ作品を何とか提出している。普段理花は刺繍をするふりをしながら、漫画の内容を考えたりイラストをこっそり描いていて、薫子はその隣でこれまたこっそりweb小説を書いて、小説サイトに投稿している。
市が主催する展覧会も自由参加なので、時間が無いというのは大ウソだ。胸がチクチク痛む理花の前で、進藤がシュンと肩を落とした。
「そうか。そうだよな。無理言ってごめんな」
元気なく去っていく進藤の後ろ姿に、ごめんと言いたいのは自分の方だと思った時、理花の耳に、傍の席に腰かけていた薫子の片思いね~という呟きが聞こえた
振り向いた理花は、薫子を見るなり、そうだ、目の前に自称未来の小説家がいる!と閃き、薫子が脚本を書けばいいじゃないと持ち掛けてみた。
「web小説を書いていることは同級生には内緒にしているから、実績がない私が書くと言っても進藤君は納得しないでしょう?」
「進藤君だけに話してみたらどう?読んでもらって実力を認めてもらえばいいじゃない」
「進藤君だけの押しで台本が決まるとは思えないわ。部員たちも審査するために読むと思うの。そうしたらどこの誰が書いたか詮索されると思う。私もだけど、みんなそういうの噂するの大好きでしょ?バレて、良い評価ばかりならいいけれど、中傷されるのが怖い。面白がってあら捜しをする人もいるから。それを考えると、模範的な作品しか書けなくなりそうだから、今はペンネームを使って自由に書きたいの」
「そうだね。私だって漫画を描くことを内緒にしているもの。まだまだ未熟な自分の意見や感情が入った作品を公表するのって勇気がいるもん。同級生に知られたくない気持ちよく分かる」
でしょ?とほほ笑んだ薫子に、それ以上無理強いはできず、あとは進藤が上手いシナリオを書ける人を見つけられますようにと、理花は心の中で願って、そのまますっかり忘れてしまった。
その数日後、進藤が映画研究会の副部長を務めるA組の瀬尾大智を教室に連れてくるまで、理花の頭の中には脚本の「き」の字もなかった。‥‥‥なのに、目の前に現れた助っ人は視覚からして、理花の興味を大いにくすぐった。
うわ~っ。かっこいい!モデルみたい。背が高いし足が長い!漫画の主人公にしたい!
進藤君に比べると少し大人の身体に近い感じで、肩幅もしっかりしていて騎士って感じ。眉もキリリとして男らしい。あれっ?眉根に少し皺が寄った?
「あの、青木さん、俺の話聞いてますか?」
「あっと、えっと‥‥‥その脚本を書いて欲しいという話ですね」
お願いしますとパサッと前髪が落ちるほどの勢いで頭を下げた瀬尾君に魅了されて、思わずいいですよと言いそうになり、理花は慌てて視線を進藤に向けた。
「進藤君、お願いされても、脚本なんて難しそうなの私には無理。映画研究会の中で誰か台本を書ける人はいないの?」
「それがさぁ、いつも脚本を書いてくれてた先輩が、受験勉強のために部活をやめてしまたんだ。一二年の中には文才がある奴がいなくて本当に困っているんだよ。な、この通り。頼む。何でもおごるから脚本書いてくれない?」
進藤はコミ力があり、人をのせるのも上手いのを買われて演出家に抜擢されたらしい。良い台本を探し回っているうちに、一年のときに学校文集に載った理花の躍動感のある文章を思い出して部活で紹介したらしい。
「でさ、その学校文集のことを話したら、大智も一年のときに読んでいて、今回本人に会って直接頼みたいっていうから連れてきたんだ」
「そんな、あれはただの作文で‥‥‥」
「青木さん。俺からもお願いします。部活も違うし、図々しいお願いだと思うけれど、何とか引き受けてもらえないでしょうか?あの学校文集を読んだ時、陣地取りをするときの生徒たちの生き生きとした様子が目の前に見えて、すごく感動したんだ。青木さんなら、人の心を動かす脚本を書けると思う。どうかお願いします」
C組で人気者の進藤ばかりか、他のクラスから応援にかけつけた俳優並みのルックスの瀬尾までが揃って頭を下げる姿に、クラスメイトの視線が理花の背中に刺さるのを痛いほど感じる。理花は慌てふためいて、二人に頭をあげるように頼んだ。
瀬尾の頭が徐々に上がり、理花と視線が合う高さでぴたりと止まる。顔を突き出す形で瀬尾がじっと理花を覗き込む。美味しそうなチョコレート色の瞳に魅入られて理花は息をするのを忘れた。
くらりと視界が揺れて、瀬尾が焦った声で理花を呼ぶのが聞こえ、腕に圧迫を感じた。
理花の長袖のブレザーが瀬尾の握った指型にくびれているのを見て、理花は大きな手だなと思った。
「大丈夫?俺が強引に頼み過ぎて、びっくりしたんだよね?悪かった。主役の一人に選ばれたせいで、何とかいい映画にしたいと思ってつい‥‥‥」
「主役なの?」
「うん。片思いされる方の役。柄じゃないけれど、一生懸命演じたいと思う」
理花は心の内ですぐさま否定した。柄じゃなくなくて似合ってる!
瀬尾君が、スクリーンに?
アップで見てもかっこいい顔が、どど~んとスクリーンに‥‥‥
「分かりました。少し考えさ‥‥‥‥‥」
「うぉ~っ!やったな大智!これで映画はばっちりだ。青木、脚本の内容はじっくり考えてくれていいから」
「ちょ、ちょっと進藤君。考えるってそういう意味じゃない。私まだ引き受けるって‥‥‥」
跳びはねる進藤に文句言おうとした理花を遮り、瀬尾が頭を下げる。
「青木さん。ありがとう。俺一生懸命頑張ります」
「頑張って‥‥‥って、瀬尾君、進藤、待ってってば」
部員に知らせようと走り出した二人の背中に、理花の声は届かなかった。
そして、もう一人同じクラスになった進藤司も、相変わらずクラスのムードメーカーとして活躍し、あっという間にクラスの人気者だ。
背も高く、明るく活発で爽やかな進藤は、てっきり何かのスポーツクラブに入っているとばかり思っていた理花だが、一年のときに進藤が、実は映画オタクで映画研究会に所属していると知って、映画や小説の話題について気軽に話せるようになった。
進藤から二年生になって映画研究会の部長に選ばれたと聞き、おめでとうと返した理花に、進藤が相談を持ち掛けてきた。
「理花ちゃんって、文章得意だったよね?お願いだから秋にやる文化祭の映画の脚本を書いて」
「ええっ!!無理!」
放課後のクラスのざわめきが、理花の上げた声でピタッと止まる。辺りを見回して、ぴょこんと頭を下げた理花に、いいから聞いてと進藤がたたみかる。
「即答しないで、せめて内容を聞くと‥‥‥‥‥」
「じゃあ、どんな内容?」
「片思いの切ないストーリーを書いて欲‥‥‥」
「余計無理!」
「なんで?どうして?切ないストーリーって女子は得意なんじゃないか?」
そんなこと言われても、恋をしたことがないのに、片思いの切なさなんて書けるわけがない!いくらなんでもハードルが高すぎる。でも、素直にそんなこと言ったら、高校生にもなって恋をしたことがないのって笑われそう。
答えに詰まった理花が、腕を組みながら言い訳を探す。突き出した口からもれたのは当たり前すぎる言葉だった。
「私たち家庭科部も、夏に市が主催する展覧会への出展作品や、秋の文化祭に出す手芸作品を作らなくちゃいけないから、時間が足りるか分からないの。他の部のことまでお手伝いできる余裕がないと思う。ごめんね」
本当は家庭科部は、そんなに忙しい部じゃない。何カ月に一度、家庭科部の顧問が調理を教えてくれる他は、何をしようと自由な部活だ。
理花と薫子もそれが気に入って入り、展覧会前には、縫い目も粗い歪んだ作品を何とか提出している。普段理花は刺繍をするふりをしながら、漫画の内容を考えたりイラストをこっそり描いていて、薫子はその隣でこれまたこっそりweb小説を書いて、小説サイトに投稿している。
市が主催する展覧会も自由参加なので、時間が無いというのは大ウソだ。胸がチクチク痛む理花の前で、進藤がシュンと肩を落とした。
「そうか。そうだよな。無理言ってごめんな」
元気なく去っていく進藤の後ろ姿に、ごめんと言いたいのは自分の方だと思った時、理花の耳に、傍の席に腰かけていた薫子の片思いね~という呟きが聞こえた
振り向いた理花は、薫子を見るなり、そうだ、目の前に自称未来の小説家がいる!と閃き、薫子が脚本を書けばいいじゃないと持ち掛けてみた。
「web小説を書いていることは同級生には内緒にしているから、実績がない私が書くと言っても進藤君は納得しないでしょう?」
「進藤君だけに話してみたらどう?読んでもらって実力を認めてもらえばいいじゃない」
「進藤君だけの押しで台本が決まるとは思えないわ。部員たちも審査するために読むと思うの。そうしたらどこの誰が書いたか詮索されると思う。私もだけど、みんなそういうの噂するの大好きでしょ?バレて、良い評価ばかりならいいけれど、中傷されるのが怖い。面白がってあら捜しをする人もいるから。それを考えると、模範的な作品しか書けなくなりそうだから、今はペンネームを使って自由に書きたいの」
「そうだね。私だって漫画を描くことを内緒にしているもの。まだまだ未熟な自分の意見や感情が入った作品を公表するのって勇気がいるもん。同級生に知られたくない気持ちよく分かる」
でしょ?とほほ笑んだ薫子に、それ以上無理強いはできず、あとは進藤が上手いシナリオを書ける人を見つけられますようにと、理花は心の中で願って、そのまますっかり忘れてしまった。
その数日後、進藤が映画研究会の副部長を務めるA組の瀬尾大智を教室に連れてくるまで、理花の頭の中には脚本の「き」の字もなかった。‥‥‥なのに、目の前に現れた助っ人は視覚からして、理花の興味を大いにくすぐった。
うわ~っ。かっこいい!モデルみたい。背が高いし足が長い!漫画の主人公にしたい!
進藤君に比べると少し大人の身体に近い感じで、肩幅もしっかりしていて騎士って感じ。眉もキリリとして男らしい。あれっ?眉根に少し皺が寄った?
「あの、青木さん、俺の話聞いてますか?」
「あっと、えっと‥‥‥その脚本を書いて欲しいという話ですね」
お願いしますとパサッと前髪が落ちるほどの勢いで頭を下げた瀬尾君に魅了されて、思わずいいですよと言いそうになり、理花は慌てて視線を進藤に向けた。
「進藤君、お願いされても、脚本なんて難しそうなの私には無理。映画研究会の中で誰か台本を書ける人はいないの?」
「それがさぁ、いつも脚本を書いてくれてた先輩が、受験勉強のために部活をやめてしまたんだ。一二年の中には文才がある奴がいなくて本当に困っているんだよ。な、この通り。頼む。何でもおごるから脚本書いてくれない?」
進藤はコミ力があり、人をのせるのも上手いのを買われて演出家に抜擢されたらしい。良い台本を探し回っているうちに、一年のときに学校文集に載った理花の躍動感のある文章を思い出して部活で紹介したらしい。
「でさ、その学校文集のことを話したら、大智も一年のときに読んでいて、今回本人に会って直接頼みたいっていうから連れてきたんだ」
「そんな、あれはただの作文で‥‥‥」
「青木さん。俺からもお願いします。部活も違うし、図々しいお願いだと思うけれど、何とか引き受けてもらえないでしょうか?あの学校文集を読んだ時、陣地取りをするときの生徒たちの生き生きとした様子が目の前に見えて、すごく感動したんだ。青木さんなら、人の心を動かす脚本を書けると思う。どうかお願いします」
C組で人気者の進藤ばかりか、他のクラスから応援にかけつけた俳優並みのルックスの瀬尾までが揃って頭を下げる姿に、クラスメイトの視線が理花の背中に刺さるのを痛いほど感じる。理花は慌てふためいて、二人に頭をあげるように頼んだ。
瀬尾の頭が徐々に上がり、理花と視線が合う高さでぴたりと止まる。顔を突き出す形で瀬尾がじっと理花を覗き込む。美味しそうなチョコレート色の瞳に魅入られて理花は息をするのを忘れた。
くらりと視界が揺れて、瀬尾が焦った声で理花を呼ぶのが聞こえ、腕に圧迫を感じた。
理花の長袖のブレザーが瀬尾の握った指型にくびれているのを見て、理花は大きな手だなと思った。
「大丈夫?俺が強引に頼み過ぎて、びっくりしたんだよね?悪かった。主役の一人に選ばれたせいで、何とかいい映画にしたいと思ってつい‥‥‥」
「主役なの?」
「うん。片思いされる方の役。柄じゃないけれど、一生懸命演じたいと思う」
理花は心の内ですぐさま否定した。柄じゃなくなくて似合ってる!
瀬尾君が、スクリーンに?
アップで見てもかっこいい顔が、どど~んとスクリーンに‥‥‥
「分かりました。少し考えさ‥‥‥‥‥」
「うぉ~っ!やったな大智!これで映画はばっちりだ。青木、脚本の内容はじっくり考えてくれていいから」
「ちょ、ちょっと進藤君。考えるってそういう意味じゃない。私まだ引き受けるって‥‥‥」
跳びはねる進藤に文句言おうとした理花を遮り、瀬尾が頭を下げる。
「青木さん。ありがとう。俺一生懸命頑張ります」
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