転生オトメ恋世界

夢見月まひわ

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一章:転生乙女

01 死にましたから

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 世界は広い様で狭いなと、私はつくづく思うのです。
 ただそれはあくまで個人の見解であり、私のこの思いに異議を唱える方も多くいることでしょう。というよりは、それが理想なのです。
 世界は広くなくてはつまらないですから。
 私みたいな考えの方が多くては、更に狭く感じることでしょう。
 それだけは避けなくてはなりませんから。
 ・
 ・
 ・
 ・
 ・
 世界は広いのです。
 
 いえ、心変わりしたわけではありません。
 そう思い込んでみようと思っただけです。
 『心頭滅却すれば火もまた涼し』と言いますが、どうやらこの手では火も起こせないようですね。
 暖かくもなく、涼しくもない。
 いえ、どちからと言えば涼しいですね。

 5月も中頃、雨が降りしきった昨晩、午前零時のアスファルトの上が冷えないわけがありませんでした。

 寒いですね。

 そして、、、騒がしいですね。
 そんなに騒がれては眠れないではないですか。

 久々によく眠れそうなのですよ?
 そろそろ寝かせていただけないでしょうか?

 身体を揺らさないでください。
 声をかけないでください。
 胸を強く打たないでください。



 泣かないでください。



 もう、謝れませんので、私の為に泣くのはやめてください。

 感謝もできません。言葉を交わせないのです。

 だから諦めてください。



 私は、もうーーーーー死にましたから。
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