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第五章 迷宮都市タラス
第82話 敵討ち④
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バシュミル大森林を進む。
少し、いや明らかに俺達の緊張感は増している。
森の奥は人工物などまったく無く自然そのものだった。
それに緊張感が増した理由はセバスティアーナさんの衣装がメイド服でなくなったからだ。あの黒い戦闘服を常にきている。
それに偵察の頻度も上がった。
夜。いつもの通りにテーブルで食事を取ると。セバスティアーナさんは言った。
「ここから先、奴が通った痕跡がありました。そして魔物の死骸、といいますか食べ残しの痕跡を発見しました。
どうやらここから道を外れた西側に奴は向かっているようです」
俺は答える。
「道から外れるならキッチンカーでの移動は難しくなりますね。フローティングモードだと魔石の消費が激しくなりそうですし」
「ふむ、いや、ギリギリまで持っていこう。魔石枯渇で途中で放棄するとしても持っていった方がいいじゃろうて。帰りの心配よりも奴を倒すまでに出来るだけ消耗は避けたい」
「それは問題ありません。奴の通った後には道が出来ていますので。その後を付けていきましょう」
「なるほど、それもそうじゃ。やつには木など関係なく進むからのう」
俺はそれを聞いて思った。
そうか、今まで通った道も、遥か昔に巨大な魔物が通って出来た道だったのだろうか。
シャルロットは七番の魔剣を握りしめている。七番はその効果の高さから再び使用できるようになるまで数か月かかるようだ。
だが使用者が常に魔力をこめることで時間短縮が可能になるそうだ。
「シャルロット、七番の魔剣『ダーリンアタック』はあとどれくらいで回復するんだ?」
「それ、名前で呼ばないでよ。恥ずかしいから。でもそうね、あと数日かかるかしら」
たしかに、あの強制告白は辛いものがあるな。皇帝陛下も言ったんだろうか。寝室で使うといってたけど。……いや、これ以上は考えないようにしよう。
「ちなみに、お嬢ちゃんよ、二回目以降は呪文は唱えんでよいぞ? まあ、別人に使うならまたあの呪文を唱える必要があるがのう」
「そう、安心したわ、ならこの魔剣はこれからも安心して使えるわね。でも本当に貰ってよかったんですか?」
「よい、それはオリビアちゃんにあげたのじゃ、それに彼女には必要ないのは本当の事じゃ。必要だったらこの国の一大事だしのう」
たしかに、それは国の一大事だ。
「では、シャルロット様の魔剣が復活するまでは少し様子を見つつ追跡をしましょうか。決戦までに使える手札は増やした方がいいですし」
「ふむ、儂も賛成じゃのう。で、儂にもお茶をくれんかのう、久しぶりに嗜好品を楽しみたくてのう」
……っ!
誰だ? 俺達の座ってるテーブルのすぐそばに一人の老人が立っている。
おかしい、この周囲には魔法結界が張ってある。それにセバスティアーナさんがいるのにこんな至近距離まで進入を許してしまった?
セバスティアーナさんは腰の二本の剣、十番の魔剣、『ダブルコダチ』を既に抜いている。
「セバスティアーナよ、なかなかに良い反応。さらに強くなったようだのう」
「あなたは、……無名仙人ですか。ふぅ、近くにおられたのですか。やめてくださいよ、心臓に悪いです」
セバスティアーナさんは剣を鞘に収めると、もう一つのティーカップをとりだしお茶を注ぐ。
どうやら知り合いのようだが、見た目は白髪の老人で、着ているものは質素だが不潔ではない。
そして立ち姿から一切の隙がない。まるでセバスティアーナさんのようだった。
「ほっほっほ。儂も気付いたのは最近の事じゃ。お主らはアレを討伐するつもりのようじゃな」
「ジジイが来たか、吾輩としては年寄りキャラが増えるのは歓迎せぬ。要件もセバスちゃんに少年のようだしのう、お嬢ちゃん、少し付き合っておくれ。魔剣について話がある」
「うむ、儂もババアは好きではないわ。そっちのお嬢さんにはいてほしいがのう。」
「あほ、その歳で色ボケするでないわ。まったく、昔から軽口はなおらんようじゃ」
「ふん、お主とていつまでその若作りを続けるつもりじゃ。しょうじきキモいぞ!」
二人の間に何かあったのだろうか、ルカはシャルロットを連れてテントの中に入っていった。
そこまで毛嫌いしている訳ではないようだが……そして退席したルカの椅子に無名仙人という老人が座ると。お茶を一口飲みながら口を開く。
「ほう、随分若いのがお主たちの仲間か。まあセバスティアーナが認めているようだからそれなりに実力はあるのじゃろうて……」
老人は俺を見るとそう言った。値踏みされているようで少し不快ではあったが、まあその通りで言い返すことはできなかった。
「あの、無名仙人……なぜここにおられるのですか? まあ、ベヒモスを追いかけていたのは分かりますが。正直、興味はないと思っていました」
「うむ、さすが我が弟子よ。儂はあの魔獣には興味はない。自然発生した生き物を別段目的もなく狩る理由もない。儂はそもそも人間の営みには興味がないからのう」
「では、なぜですか? たしかに師匠ならバシュミル大森林でも敵なしではありますが、なにが目的ですか?」
この二人、師弟関係だったのか。ならこの人は俺の師匠の師匠、大師匠ということになるが。
「それはのう、お前さんが弟子を取ったということの祝いに、それと、セバスティアーナよ。……お主を罰しにきた」
一瞬で老人の気配が変る。殺気ではない。だが、これが闘気ということか。
「馬鹿な弟子よ。お主の未熟な技で、あれを倒せると思ったか? 挙句の果てに孫弟子を見殺しにしてしまう。それにあの可愛らしいお嬢さんを巻き込んで。許せんのう!」
…………。
テントの中。
「ひっ! 今、もの凄い殺気を感じたわ。ルカ様、外で何かあったみたいです!」
「ほっとけ、暑苦しい修行イベントじゃ。お嬢ちゃんはああいう暑苦しいのに混ざらんでよい、これからは吾輩の魔剣の強化につきあってもらうぞ!
あっちだけ強化イベントをされては吾輩の沽券に係わる。我らは我らで強化イベントをこなすのじゃ!」
「強化イベントって、私も強くなれるんですか? 分かりました、私は何をすれば?」
「まず、寝る前に余剰魔力を魔剣に全て託せ。魔力枯渇をしても問題ない。あとは寝る。それでお嬢ちゃんの仕事は終わりじゃ。
……おっと、疑いの目をするな、魔力のストックは我ら魔法使いの最大の武器じゃ、信じよ! 体育会系の奴には分からん、魔法使いの強さじゃ」
「はい、ではルカ様に任せます。ではまずは七番からですか?」
…………。
テントの外。
さっきまでの老人とは思えないほどの闘気が見える。これが強者の放つオーラということか。
「セバスティアーナ、お主は増長したか? 愚か者。今の段階であれに勝てると思ったか?」
「師匠、ですが今が最大の好機なのです、それに放っておいたら、あれは確実にカルルク帝国を滅ぼします」
「馬鹿弟子が! それで、今の不完全な状態で挑んでお前が死ぬのは勝手じゃが、お主に付き合わされた弟子は無駄死にじゃ! その最強の魔剣とやらがあれば勝てると思ったか?
仮に勝てるとして、ではそれが使えなくなった場合を想定したか? その時お主はどうするつもりじゃ? 馬鹿め、お主をここで叩き潰す必要があるようじゃ。剣を抜け!」
セバスティアーナさんは、少し俯くと、二本の剣を抜く。
「はい、私はカイル様と彼の持つ二十番の魔剣があれば確実に勝てると思っています。ですが、私がそれ頼みだとは心外です。私とて修行していたのです。師匠こそ、叩き潰される覚悟はありますか?」
少し、いや明らかに俺達の緊張感は増している。
森の奥は人工物などまったく無く自然そのものだった。
それに緊張感が増した理由はセバスティアーナさんの衣装がメイド服でなくなったからだ。あの黒い戦闘服を常にきている。
それに偵察の頻度も上がった。
夜。いつもの通りにテーブルで食事を取ると。セバスティアーナさんは言った。
「ここから先、奴が通った痕跡がありました。そして魔物の死骸、といいますか食べ残しの痕跡を発見しました。
どうやらここから道を外れた西側に奴は向かっているようです」
俺は答える。
「道から外れるならキッチンカーでの移動は難しくなりますね。フローティングモードだと魔石の消費が激しくなりそうですし」
「ふむ、いや、ギリギリまで持っていこう。魔石枯渇で途中で放棄するとしても持っていった方がいいじゃろうて。帰りの心配よりも奴を倒すまでに出来るだけ消耗は避けたい」
「それは問題ありません。奴の通った後には道が出来ていますので。その後を付けていきましょう」
「なるほど、それもそうじゃ。やつには木など関係なく進むからのう」
俺はそれを聞いて思った。
そうか、今まで通った道も、遥か昔に巨大な魔物が通って出来た道だったのだろうか。
シャルロットは七番の魔剣を握りしめている。七番はその効果の高さから再び使用できるようになるまで数か月かかるようだ。
だが使用者が常に魔力をこめることで時間短縮が可能になるそうだ。
「シャルロット、七番の魔剣『ダーリンアタック』はあとどれくらいで回復するんだ?」
「それ、名前で呼ばないでよ。恥ずかしいから。でもそうね、あと数日かかるかしら」
たしかに、あの強制告白は辛いものがあるな。皇帝陛下も言ったんだろうか。寝室で使うといってたけど。……いや、これ以上は考えないようにしよう。
「ちなみに、お嬢ちゃんよ、二回目以降は呪文は唱えんでよいぞ? まあ、別人に使うならまたあの呪文を唱える必要があるがのう」
「そう、安心したわ、ならこの魔剣はこれからも安心して使えるわね。でも本当に貰ってよかったんですか?」
「よい、それはオリビアちゃんにあげたのじゃ、それに彼女には必要ないのは本当の事じゃ。必要だったらこの国の一大事だしのう」
たしかに、それは国の一大事だ。
「では、シャルロット様の魔剣が復活するまでは少し様子を見つつ追跡をしましょうか。決戦までに使える手札は増やした方がいいですし」
「ふむ、儂も賛成じゃのう。で、儂にもお茶をくれんかのう、久しぶりに嗜好品を楽しみたくてのう」
……っ!
誰だ? 俺達の座ってるテーブルのすぐそばに一人の老人が立っている。
おかしい、この周囲には魔法結界が張ってある。それにセバスティアーナさんがいるのにこんな至近距離まで進入を許してしまった?
セバスティアーナさんは腰の二本の剣、十番の魔剣、『ダブルコダチ』を既に抜いている。
「セバスティアーナよ、なかなかに良い反応。さらに強くなったようだのう」
「あなたは、……無名仙人ですか。ふぅ、近くにおられたのですか。やめてくださいよ、心臓に悪いです」
セバスティアーナさんは剣を鞘に収めると、もう一つのティーカップをとりだしお茶を注ぐ。
どうやら知り合いのようだが、見た目は白髪の老人で、着ているものは質素だが不潔ではない。
そして立ち姿から一切の隙がない。まるでセバスティアーナさんのようだった。
「ほっほっほ。儂も気付いたのは最近の事じゃ。お主らはアレを討伐するつもりのようじゃな」
「ジジイが来たか、吾輩としては年寄りキャラが増えるのは歓迎せぬ。要件もセバスちゃんに少年のようだしのう、お嬢ちゃん、少し付き合っておくれ。魔剣について話がある」
「うむ、儂もババアは好きではないわ。そっちのお嬢さんにはいてほしいがのう。」
「あほ、その歳で色ボケするでないわ。まったく、昔から軽口はなおらんようじゃ」
「ふん、お主とていつまでその若作りを続けるつもりじゃ。しょうじきキモいぞ!」
二人の間に何かあったのだろうか、ルカはシャルロットを連れてテントの中に入っていった。
そこまで毛嫌いしている訳ではないようだが……そして退席したルカの椅子に無名仙人という老人が座ると。お茶を一口飲みながら口を開く。
「ほう、随分若いのがお主たちの仲間か。まあセバスティアーナが認めているようだからそれなりに実力はあるのじゃろうて……」
老人は俺を見るとそう言った。値踏みされているようで少し不快ではあったが、まあその通りで言い返すことはできなかった。
「あの、無名仙人……なぜここにおられるのですか? まあ、ベヒモスを追いかけていたのは分かりますが。正直、興味はないと思っていました」
「うむ、さすが我が弟子よ。儂はあの魔獣には興味はない。自然発生した生き物を別段目的もなく狩る理由もない。儂はそもそも人間の営みには興味がないからのう」
「では、なぜですか? たしかに師匠ならバシュミル大森林でも敵なしではありますが、なにが目的ですか?」
この二人、師弟関係だったのか。ならこの人は俺の師匠の師匠、大師匠ということになるが。
「それはのう、お前さんが弟子を取ったということの祝いに、それと、セバスティアーナよ。……お主を罰しにきた」
一瞬で老人の気配が変る。殺気ではない。だが、これが闘気ということか。
「馬鹿な弟子よ。お主の未熟な技で、あれを倒せると思ったか? 挙句の果てに孫弟子を見殺しにしてしまう。それにあの可愛らしいお嬢さんを巻き込んで。許せんのう!」
…………。
テントの中。
「ひっ! 今、もの凄い殺気を感じたわ。ルカ様、外で何かあったみたいです!」
「ほっとけ、暑苦しい修行イベントじゃ。お嬢ちゃんはああいう暑苦しいのに混ざらんでよい、これからは吾輩の魔剣の強化につきあってもらうぞ!
あっちだけ強化イベントをされては吾輩の沽券に係わる。我らは我らで強化イベントをこなすのじゃ!」
「強化イベントって、私も強くなれるんですか? 分かりました、私は何をすれば?」
「まず、寝る前に余剰魔力を魔剣に全て託せ。魔力枯渇をしても問題ない。あとは寝る。それでお嬢ちゃんの仕事は終わりじゃ。
……おっと、疑いの目をするな、魔力のストックは我ら魔法使いの最大の武器じゃ、信じよ! 体育会系の奴には分からん、魔法使いの強さじゃ」
「はい、ではルカ様に任せます。ではまずは七番からですか?」
…………。
テントの外。
さっきまでの老人とは思えないほどの闘気が見える。これが強者の放つオーラということか。
「セバスティアーナ、お主は増長したか? 愚か者。今の段階であれに勝てると思ったか?」
「師匠、ですが今が最大の好機なのです、それに放っておいたら、あれは確実にカルルク帝国を滅ぼします」
「馬鹿弟子が! それで、今の不完全な状態で挑んでお前が死ぬのは勝手じゃが、お主に付き合わされた弟子は無駄死にじゃ! その最強の魔剣とやらがあれば勝てると思ったか?
仮に勝てるとして、ではそれが使えなくなった場合を想定したか? その時お主はどうするつもりじゃ? 馬鹿め、お主をここで叩き潰す必要があるようじゃ。剣を抜け!」
セバスティアーナさんは、少し俯くと、二本の剣を抜く。
「はい、私はカイル様と彼の持つ二十番の魔剣があれば確実に勝てると思っています。ですが、私がそれ頼みだとは心外です。私とて修行していたのです。師匠こそ、叩き潰される覚悟はありますか?」
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