110 / 133
エピソード3
フェイタルフェイト8/31
しおりを挟む
翌日。
皆さん昨日は気持ちよく飲んで昼までぐっすりのようだ。
肉体的な疲れもあるのだろう。
食堂で軽い昼食をとる者、武器の手入れをする者、カードゲームに興じる者。
それぞれの休日を過ごしているようだ。
「お、アースイレブンの天気は回復したみたいだな。地上まで肉眼ではっきり見えるぜ」
眼下に広がる地上は雲一つない快晴だった。
それは見渡す限りの緑の大地だ。
自然の森、その木々の高さは平均30メートル、大きなものだと100メートル以上はあるという。
青々と茂る枝葉に地面は隠れて見えない。
見えるのは湖とその周辺にある砂浜くらいだろう。
『今日の明け方には晴れたようですね。今は水浸しで地面はぬかるんでいるでしょうが、明日には水もはけるでしょう』
「それは何よりだ。俺も地上が見れて楽しいしな。どれどれ、宇宙の恐竜ってどんなのかな?」
『マスターがそうおっしゃると思って、光学式望遠鏡を用意しています。後でゆっくりと見てください』
「おう、ありがとう。今はおもてなし中だしな。さてと、とりあえずマードックさん達と打ち合わせをしてくるよ」
『はい……ところでマスター。私に秘密にしていることがありません?』
「…………え? …………い、いや。べ、別に? ……特にないですけど?」
『ふぅ、マスターは本当に嘘がつけない人ですね。私としては大変好ましいですが、少し心配になります』
「ははは、心配してくれてありがとう。気を付けるよ。では今日もお仕事頑張りますかー、はっはっは」
…………。
俺は船長室のセキュリティーを確認する。通信はオフライン。
アンドロイドの入った箱を空けると、紙の切れ端が落ちた。
あらかじめ俺が箱の隙間に差し込んでおいたのだ。
ふう、誰にも見られていないようだ……しかし、タイミングが悪いな。
サプライズのつもりで秘密にしているが時間が経てば経つほど俺はいけないことをしている気分になるじゃないか。
そう、これはアイちゃんへのプレゼントであり、俺の欲望のためのアンドロイドではないのだ……。
あと三日で今回の仕事は終わる。
一応、電源は入れて起動チェックはした。後はアイちゃんとデータリンクさせるだけなのだが。
このまま船長室に置いておくのも良くない。
俺は通信コンソールを手にする。
「サンバ君よ。極秘で頼みがあるんだが……」
『おや! 船長さん。秘匿回線とは珍しいっす。……つまりは例のアレっすね?』
「……ああ、船長室に置いてある例の箱をな、今週いっぱい倉庫にしまっておいて欲しんだ。それと、このことはくれぐれも皆には秘密に……」
『ぐへへ、了解っす。男同士の約束っす!』
サンバ君はどうやら男の子設定のロボットだったようだ。まあ、青色のボディーだから当然か。
青色は男の子カラー……安直だが同じ男だと思えばこういった話題は相談しやすくなるものだ。コジマ重工のセンスは直感的で本当に助かるよな……。
……さてと、とりあえずは問題は解決したしジムに向かうとしよう。
マードックさん達が居るだろうしな。
ブーステッドヒューマンとて日々のトレーニングは大事だ。
人も機械と同じで錆びついてはいざという時にパフォーマンスを発揮できないのだ。
「あらイチロー。ここに来るのは何日ぶりなのかしら? トレーニングは毎日やらなきゃダメじゃない」
「いやー、一日サボるとついつい癖になってね。って、なんでマリーさんがそれを知ってるのさ」
「やっぱりそうなのね……器具がやたらピカピカで使用感が無かったからよ。……だめよ、アイもあんたを甘やかして、過保護なAIだわ」
ちっ。嘘をつけない性格が早くも露呈してしまった。
まあ、俺は政治家になるつもりはないし、俺は出来る限り正直者で生きていたいのだ。
「ところでマードックさんは?」
「ええ、マードックなら居るわよ。トレーニングは早々に止めてアースイレブンの地形を見ているわ。なにか気になることでもあるんじゃないかしら?」
マリーさんの指さす方向にマードックさんは居た。
彼はトレーニングルームのモニターからアースイレブンの地形をみている。
「あ、マードックさんもやっぱ気になりますよね。ジュラシックなワールドですから。恐竜ですよ!」
「ああ、イチローか。もちろんだとも、太古の地球によく似た生態系を持つアースイレブン。子供の頃から一度見てみたいと思ってたんだ」
「ですよね、どうです? ティラノサウルスっぽいのとか居ましたか? プテラノドンみたいな鳥系恐竜もいいですよねー」
「……まったく男の子ってほんと恐竜好きなんだから。
私には全然分かんないわ。あんなのただのデカいトカゲじゃないの」
「マリーさん、それは違う。恐竜はね、カッコいいんだよ。
トカゲじゃないんだよ。グオーって……とにかくカッコいいんだ。まあ女の子にはその辺の男心は分かんないかなー」
語彙力の無さよ……。恐竜の魅力が伝わらなかったのか、マリーさんは俺を見下した目でふっと溜息を吐く。
「そうよ、分からないわ。……まあ、しょうがない、そんな男の子の趣味に付き合ってあげるのも女子力ってやつね」
アサシンドールのマリーさんは実に表情豊かだ。
キラキラと輝く笑顔の美少女。
これが軍用アンドロイドだなんて誰が思うだろうか。
いや、だからこそのアサシンなのだと言われればそうなんだけどな……。
「そうだ! せっかくですからブリッジにきて一緒に見ませんか。あそこなら最新式の光学式カメラがありますし。地上の砂粒まで精密に見れるそうですよ」
「うむ、ぜひ頼むよ。マリー、今日のトレーニングは終わりだ」
「はいはい、分かったわよ。まったく、マードックも子供なんだから」
愚痴を言いつつもまんざらでもない表情のマリーさん。
そう言えばサガ兄弟が言ってたな。
この二人はオネショタで尊いのだっけか。
今、俺はそれを再確認したのだった。
皆さん昨日は気持ちよく飲んで昼までぐっすりのようだ。
肉体的な疲れもあるのだろう。
食堂で軽い昼食をとる者、武器の手入れをする者、カードゲームに興じる者。
それぞれの休日を過ごしているようだ。
「お、アースイレブンの天気は回復したみたいだな。地上まで肉眼ではっきり見えるぜ」
眼下に広がる地上は雲一つない快晴だった。
それは見渡す限りの緑の大地だ。
自然の森、その木々の高さは平均30メートル、大きなものだと100メートル以上はあるという。
青々と茂る枝葉に地面は隠れて見えない。
見えるのは湖とその周辺にある砂浜くらいだろう。
『今日の明け方には晴れたようですね。今は水浸しで地面はぬかるんでいるでしょうが、明日には水もはけるでしょう』
「それは何よりだ。俺も地上が見れて楽しいしな。どれどれ、宇宙の恐竜ってどんなのかな?」
『マスターがそうおっしゃると思って、光学式望遠鏡を用意しています。後でゆっくりと見てください』
「おう、ありがとう。今はおもてなし中だしな。さてと、とりあえずマードックさん達と打ち合わせをしてくるよ」
『はい……ところでマスター。私に秘密にしていることがありません?』
「…………え? …………い、いや。べ、別に? ……特にないですけど?」
『ふぅ、マスターは本当に嘘がつけない人ですね。私としては大変好ましいですが、少し心配になります』
「ははは、心配してくれてありがとう。気を付けるよ。では今日もお仕事頑張りますかー、はっはっは」
…………。
俺は船長室のセキュリティーを確認する。通信はオフライン。
アンドロイドの入った箱を空けると、紙の切れ端が落ちた。
あらかじめ俺が箱の隙間に差し込んでおいたのだ。
ふう、誰にも見られていないようだ……しかし、タイミングが悪いな。
サプライズのつもりで秘密にしているが時間が経てば経つほど俺はいけないことをしている気分になるじゃないか。
そう、これはアイちゃんへのプレゼントであり、俺の欲望のためのアンドロイドではないのだ……。
あと三日で今回の仕事は終わる。
一応、電源は入れて起動チェックはした。後はアイちゃんとデータリンクさせるだけなのだが。
このまま船長室に置いておくのも良くない。
俺は通信コンソールを手にする。
「サンバ君よ。極秘で頼みがあるんだが……」
『おや! 船長さん。秘匿回線とは珍しいっす。……つまりは例のアレっすね?』
「……ああ、船長室に置いてある例の箱をな、今週いっぱい倉庫にしまっておいて欲しんだ。それと、このことはくれぐれも皆には秘密に……」
『ぐへへ、了解っす。男同士の約束っす!』
サンバ君はどうやら男の子設定のロボットだったようだ。まあ、青色のボディーだから当然か。
青色は男の子カラー……安直だが同じ男だと思えばこういった話題は相談しやすくなるものだ。コジマ重工のセンスは直感的で本当に助かるよな……。
……さてと、とりあえずは問題は解決したしジムに向かうとしよう。
マードックさん達が居るだろうしな。
ブーステッドヒューマンとて日々のトレーニングは大事だ。
人も機械と同じで錆びついてはいざという時にパフォーマンスを発揮できないのだ。
「あらイチロー。ここに来るのは何日ぶりなのかしら? トレーニングは毎日やらなきゃダメじゃない」
「いやー、一日サボるとついつい癖になってね。って、なんでマリーさんがそれを知ってるのさ」
「やっぱりそうなのね……器具がやたらピカピカで使用感が無かったからよ。……だめよ、アイもあんたを甘やかして、過保護なAIだわ」
ちっ。嘘をつけない性格が早くも露呈してしまった。
まあ、俺は政治家になるつもりはないし、俺は出来る限り正直者で生きていたいのだ。
「ところでマードックさんは?」
「ええ、マードックなら居るわよ。トレーニングは早々に止めてアースイレブンの地形を見ているわ。なにか気になることでもあるんじゃないかしら?」
マリーさんの指さす方向にマードックさんは居た。
彼はトレーニングルームのモニターからアースイレブンの地形をみている。
「あ、マードックさんもやっぱ気になりますよね。ジュラシックなワールドですから。恐竜ですよ!」
「ああ、イチローか。もちろんだとも、太古の地球によく似た生態系を持つアースイレブン。子供の頃から一度見てみたいと思ってたんだ」
「ですよね、どうです? ティラノサウルスっぽいのとか居ましたか? プテラノドンみたいな鳥系恐竜もいいですよねー」
「……まったく男の子ってほんと恐竜好きなんだから。
私には全然分かんないわ。あんなのただのデカいトカゲじゃないの」
「マリーさん、それは違う。恐竜はね、カッコいいんだよ。
トカゲじゃないんだよ。グオーって……とにかくカッコいいんだ。まあ女の子にはその辺の男心は分かんないかなー」
語彙力の無さよ……。恐竜の魅力が伝わらなかったのか、マリーさんは俺を見下した目でふっと溜息を吐く。
「そうよ、分からないわ。……まあ、しょうがない、そんな男の子の趣味に付き合ってあげるのも女子力ってやつね」
アサシンドールのマリーさんは実に表情豊かだ。
キラキラと輝く笑顔の美少女。
これが軍用アンドロイドだなんて誰が思うだろうか。
いや、だからこそのアサシンなのだと言われればそうなんだけどな……。
「そうだ! せっかくですからブリッジにきて一緒に見ませんか。あそこなら最新式の光学式カメラがありますし。地上の砂粒まで精密に見れるそうですよ」
「うむ、ぜひ頼むよ。マリー、今日のトレーニングは終わりだ」
「はいはい、分かったわよ。まったく、マードックも子供なんだから」
愚痴を言いつつもまんざらでもない表情のマリーさん。
そう言えばサガ兄弟が言ってたな。
この二人はオネショタで尊いのだっけか。
今、俺はそれを再確認したのだった。
10
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
亮亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。

メトロポリス社へようこそ! ~「役立たずだ」とクビにされたおっさんの就職先は大企業の宇宙船を守る護衛官でした~
アンジェロ岩井
SF
「えっ、クビですか?」
中企業アナハイニム社の事務課に勤める大津修也(おおつしゅうや)は会社の都合によってクビを切られてしまう。
ろくなスキルも身に付けていない修也にとって再転職は絶望的だと思われたが、大企業『メトロポリス』からの使者が現れた。
『メトロポリス』からの使者によれば自身の商品を宇宙の植民星に運ぶ際に宇宙生物に襲われるという事態が幾度も発生しており、そのための護衛役として会社の顧問役である人工頭脳『マリア』が護衛役を務める適任者として選び出したのだという。
宇宙生物との戦いに用いるロトワングというパワードスーツには適性があり、その適性が見出されたのが大津修也だ。
大津にとっては他に就職の選択肢がなかったので『メトロポリス』からの選択肢を受けざるを得なかった。
『メトロポリス』の宇宙船に乗り込み、宇宙生物との戦いに明け暮れる中で、彼は護衛アンドロイドであるシュウジとサヤカと共に過ごし、絆を育んでいくうちに地球上にてアンドロイドが使用人としての扱いしか受けていないことを思い出す。
修也は戦いの中でアンドロイドと人間が対等な関係を築き、共存を行うことができればいいと考えたが、『メトロポリス』では修也とは対照的に人類との共存ではなく支配という名目で動き出そうとしていた。
【なろう440万pv!】船が沈没して大海原に取り残されたオッサンと女子高生の漂流サバイバル&スローライフ
海凪ととかる
SF
離島に向かうフェリーでたまたま一緒になった一人旅のオッサン、岳人《がくと》と帰省途中の女子高生、美岬《みさき》。 二人は船を降りればそれっきりになるはずだった。しかし、運命はそれを許さなかった。
衝突事故により沈没するフェリー。乗員乗客が救命ボートで船から逃げ出す中、衝突の衝撃で海に転落した美岬と、そんな美岬を助けようと海に飛び込んでいた岳人は救命ボートに気づいてもらえず、サメの徘徊する大海原に取り残されてしまう。
絶体絶命のピンチ! しかし岳人はアウトドア業界ではサバイバルマスターの通り名で有名なサバイバルの専門家だった。
ありあわせの材料で筏を作り、漂流物で筏を補強し、雨水を集め、太陽熱で真水を蒸留し、プランクトンでビタミンを補給し、捕まえた魚を保存食に加工し……なんとか生き延びようと創意工夫する岳人と美岬。
大海原の筏というある意味密室空間で共に過ごし、語り合い、力を合わせて極限状態に立ち向かううちに二人の間に特別な感情が芽生え始め……。
はたして二人は絶体絶命のピンチを生き延びて社会復帰することができるのか?
小説家になろうSF(パニック)部門にて400万pv達成、日間/週間/月間1位、四半期2位、年間/累計3位の実績あり。
カクヨムのSF部門においても高評価いただき80万pv達成、最高週間2位、月間3位の実績あり。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる