97 / 133
エピソード3
サターン12/13
しおりを挟む
ズズズーッ!
ストローからコーラを吸い込む。
「うーん、久しぶりに飲んだが、昔から変わらない味ってあるよな」
やはりあれだな、ホットドッグにはコーラが合う。
アメリカの偉大な発明品の一つと言ってもいいかもしれない。
「しかし、ほんと長いよな。そろそろ一時間だぜ? ……全然終わる気配がない。
今どんな感じなんだ? サガ兄弟、説明たのむぜ!」
彼等は難しい話を分かりやすく解説してくれる。
さすがはオタクサークルのリーダーなだけはある。
「そうでござるな。今の司令官殿の話は、紆余曲折を得て無事に予算の承認が下りた事。
あとは、開発中だった、スーパータキオンエンジンの納期が遅れに遅れて計画の練り直しになったことなど、……話に熱がこもっているでござるな。
聞いてるこちらも目頭が熱くなるでござる」
ソウジ君はそう言うと、サンドウィッチを一つ摘まみ口に放り込む。
今度はセイジ君の番だ、会話のバトンタッチ。双子とはこうも便利なのか。
いや、全ての双子が仲がいいとは限らないし、こいつらが特別なのだろう。
国民的仲良し姉妹と言われていた、ナマカナも実は……ってこともあったくらいだしな。
あ、そう言えば、こいつらエロ漫画の表現規制で言い争ってたな。サークルを二分してまで……。
まあ仲直りしてよかった。これもクリステルさんのおかげだな。
セイジの話は続く。
「スーパータキオンエンジンの開発の遅れ、これは致命的でした。
搭載兵器の遅れならば代用はいくらでも効きます。
しかし、船の心臓部であるエンジンの遅延は計画全体の見直しを要するほどに致命的でした。
ちなみに妥協案として、現行のタキオンエンジンを複数個連結させることでギリギリ要求仕様の推力を確保したのが、ジアース級の一番艦ジアース。
続いて同型艦であるマーキュリー、ヴィーナス、マーズ、ジュピターが建造されました」
「まったくお笑いでござる。計画通りにできないなら白紙に戻せばよかったのでござる。
スーパータキオンエンジンの積んでない宇宙戦艦など所詮は旧式。
最新技術で旧式戦艦を作ってしまったと、我々の業界では笑い話でござる」
どの業界だよ……おっと、ミリオタ業界か。
セイジ君は兄のソウジ君にバトンタッチ。
飲みにくそうなストロー、セイジ君は無重力仕様のドリンクパックからアイスティーをチュウチュウとすする。
当然だがここには重力がある。
大事なカメラに水滴がこぼれるのが嫌だと言ったが。まあ、遊びというかオタクのこだわりがそこにはあるのだろう。
「紆余曲折を経て、ついに六番艦のサターンからは完成予定のスーパータキオンエンジンが搭載されるはずでござった……」
「ござった? ああ、なるほどね。エンジンが完成しなかったから七番艦、八番艦が先に完成して、この六番艦が最後になったんだな」
「そうでござる、スーパータキオンエンジン搭載を見越して設計されていた六番艦サターンの船体はほぼほぼ完成していた為、建造は延期。
まだまだ変更の余地がある七番艦ウラヌスや、八番艦ネプチューンは計画を変更し現行エンジンで完成にこぎつけたってところでござる」
「なるほどねー。なら開発中止とまでは言わないけど、せめて七番艦と八番艦は延期すればよかったじゃん。
サガ兄弟が言う旧式戦艦ってのを作り続けても意味ないでしょ? アイちゃん。先輩としてはどう思う?」
『そうですね。戦力的には疑問は残りますが。
もし中止してしまったら。ジアース級戦艦の規模からして……そうですね。
納品できないとなると造船会社としてはとんでもない負債を抱えてしまいますね。下手したら倒産とか。
それに、装備や内装品などの関連メーカーも同じく損害を被るでしょう。
おそらくですが、ギリギリだったんじゃないでしょうか?』
「ふむ、なるほどね。経済的な事情が絡むと、妙にチグハグな開発状況に納得がいく。
あ、そういえばこの前、オーストラリアに行ったじゃん。
たしか、そこにはスーパータキオンエンジンの実験艦があったし。
なるほど、つまり、ようやく開発に成功したってことだな」
『はい、タイミング的には合いますね』
「そうでござる。このジアース級六番艦、サターンこそが唯一のスーパータキオンエンジンの搭載艦として、計画から100年。
ついに完全体として完成したのでござるよ!」
「あー、なるほど。だから竣工式がこんなに盛大なんだ。
このお祭り騒ぎにも納得だ」
…………。
【タチバナ司令官。ありがとうございました。
少し長い話でしたね。ですが100年の紆余曲折した開発計画を一時間程にまとめてくれました。
さて、硬い話で皆さますっかり疲れてしまったでしょう。
でも、ご安心ください。
戦艦サターンのイメージキャラである『サターンちゃん』の絵を描いてくれました、 フレッシュな二人の賞状授与式に移ります――】
おや、ついに校長先生の長すぎる話が終わったか。
俺は一時間ぶりにステージに目を向ける。
「おっ! ギャルコンビの登場だ、ミシェルンさん。起きてる?」
「……あ! はい。コーヒーを頂きましたので何とか……」
ミシェルさんはたぶん寝ていた。
まあ、あの長話だから何も言うまい。
女子高生の二人組、シズカとシズネはステージの中央にいた。
先ほどの校長先生、いや、タチバナ司令官だっけ。その人が、賞状を読み上げる。
今回は短い、一分と経たなかった。
シズカは賞状を受け取ると一礼する。
次に『サターンちゃん』という二人がデザインしたマスコットキャラの着ぐるみがトロフィーをシズネに授与する。
拍手喝采。
「うふふ、二人とも体に針金が入ってるみたい。緊張してるんだね……」
ミシェルさんはひと際大きな拍手をする。
【ありがとうございました。さて、サンジョウ・シズカさん、カスガ・シズネさん。
今のお気持ちはどうですか?】
司会の人からマイクを渡される二人。
【あ、あー。アタシ。その、小学生のときにこの絵を描いたって言うか。その時の記憶は具体的にはないんですけどー。
その、嬉しいです。光栄です。だよね、シズネッチ】
【ちょ、ちょっと。シズカちゃん、打ち合わせと違うって。もっと話すこと考えてたでしょ】
【あはは、ごめーん、忘れちゃったー。でも司令官さんがこれでもかって位に話してくれたし、アタシたちの話はどうでもいいかなーって。
あ、でもサターンちゃんの絵を描いたときは何も考えてなかったけど、今こうしてその船に乗るの色んな人の思いがあるんだなーって。
ちょっとわかっちゃったかも?】
【シズカちゃん、そこ疑問形じゃないでしょ。ああ、私、ツッコミみたいになってる。恥ずかしい……】
会場は先ほどの静けさとは打って変わり、大爆笑の渦。
……やるな、先程までのお堅い話の拷問で、お通夜状態だった会場にこれは効く。
癒しの効果は絶大だ。
さすがはギャルと言わざるを得ないか……。
ストローからコーラを吸い込む。
「うーん、久しぶりに飲んだが、昔から変わらない味ってあるよな」
やはりあれだな、ホットドッグにはコーラが合う。
アメリカの偉大な発明品の一つと言ってもいいかもしれない。
「しかし、ほんと長いよな。そろそろ一時間だぜ? ……全然終わる気配がない。
今どんな感じなんだ? サガ兄弟、説明たのむぜ!」
彼等は難しい話を分かりやすく解説してくれる。
さすがはオタクサークルのリーダーなだけはある。
「そうでござるな。今の司令官殿の話は、紆余曲折を得て無事に予算の承認が下りた事。
あとは、開発中だった、スーパータキオンエンジンの納期が遅れに遅れて計画の練り直しになったことなど、……話に熱がこもっているでござるな。
聞いてるこちらも目頭が熱くなるでござる」
ソウジ君はそう言うと、サンドウィッチを一つ摘まみ口に放り込む。
今度はセイジ君の番だ、会話のバトンタッチ。双子とはこうも便利なのか。
いや、全ての双子が仲がいいとは限らないし、こいつらが特別なのだろう。
国民的仲良し姉妹と言われていた、ナマカナも実は……ってこともあったくらいだしな。
あ、そう言えば、こいつらエロ漫画の表現規制で言い争ってたな。サークルを二分してまで……。
まあ仲直りしてよかった。これもクリステルさんのおかげだな。
セイジの話は続く。
「スーパータキオンエンジンの開発の遅れ、これは致命的でした。
搭載兵器の遅れならば代用はいくらでも効きます。
しかし、船の心臓部であるエンジンの遅延は計画全体の見直しを要するほどに致命的でした。
ちなみに妥協案として、現行のタキオンエンジンを複数個連結させることでギリギリ要求仕様の推力を確保したのが、ジアース級の一番艦ジアース。
続いて同型艦であるマーキュリー、ヴィーナス、マーズ、ジュピターが建造されました」
「まったくお笑いでござる。計画通りにできないなら白紙に戻せばよかったのでござる。
スーパータキオンエンジンの積んでない宇宙戦艦など所詮は旧式。
最新技術で旧式戦艦を作ってしまったと、我々の業界では笑い話でござる」
どの業界だよ……おっと、ミリオタ業界か。
セイジ君は兄のソウジ君にバトンタッチ。
飲みにくそうなストロー、セイジ君は無重力仕様のドリンクパックからアイスティーをチュウチュウとすする。
当然だがここには重力がある。
大事なカメラに水滴がこぼれるのが嫌だと言ったが。まあ、遊びというかオタクのこだわりがそこにはあるのだろう。
「紆余曲折を経て、ついに六番艦のサターンからは完成予定のスーパータキオンエンジンが搭載されるはずでござった……」
「ござった? ああ、なるほどね。エンジンが完成しなかったから七番艦、八番艦が先に完成して、この六番艦が最後になったんだな」
「そうでござる、スーパータキオンエンジン搭載を見越して設計されていた六番艦サターンの船体はほぼほぼ完成していた為、建造は延期。
まだまだ変更の余地がある七番艦ウラヌスや、八番艦ネプチューンは計画を変更し現行エンジンで完成にこぎつけたってところでござる」
「なるほどねー。なら開発中止とまでは言わないけど、せめて七番艦と八番艦は延期すればよかったじゃん。
サガ兄弟が言う旧式戦艦ってのを作り続けても意味ないでしょ? アイちゃん。先輩としてはどう思う?」
『そうですね。戦力的には疑問は残りますが。
もし中止してしまったら。ジアース級戦艦の規模からして……そうですね。
納品できないとなると造船会社としてはとんでもない負債を抱えてしまいますね。下手したら倒産とか。
それに、装備や内装品などの関連メーカーも同じく損害を被るでしょう。
おそらくですが、ギリギリだったんじゃないでしょうか?』
「ふむ、なるほどね。経済的な事情が絡むと、妙にチグハグな開発状況に納得がいく。
あ、そういえばこの前、オーストラリアに行ったじゃん。
たしか、そこにはスーパータキオンエンジンの実験艦があったし。
なるほど、つまり、ようやく開発に成功したってことだな」
『はい、タイミング的には合いますね』
「そうでござる。このジアース級六番艦、サターンこそが唯一のスーパータキオンエンジンの搭載艦として、計画から100年。
ついに完全体として完成したのでござるよ!」
「あー、なるほど。だから竣工式がこんなに盛大なんだ。
このお祭り騒ぎにも納得だ」
…………。
【タチバナ司令官。ありがとうございました。
少し長い話でしたね。ですが100年の紆余曲折した開発計画を一時間程にまとめてくれました。
さて、硬い話で皆さますっかり疲れてしまったでしょう。
でも、ご安心ください。
戦艦サターンのイメージキャラである『サターンちゃん』の絵を描いてくれました、 フレッシュな二人の賞状授与式に移ります――】
おや、ついに校長先生の長すぎる話が終わったか。
俺は一時間ぶりにステージに目を向ける。
「おっ! ギャルコンビの登場だ、ミシェルンさん。起きてる?」
「……あ! はい。コーヒーを頂きましたので何とか……」
ミシェルさんはたぶん寝ていた。
まあ、あの長話だから何も言うまい。
女子高生の二人組、シズカとシズネはステージの中央にいた。
先ほどの校長先生、いや、タチバナ司令官だっけ。その人が、賞状を読み上げる。
今回は短い、一分と経たなかった。
シズカは賞状を受け取ると一礼する。
次に『サターンちゃん』という二人がデザインしたマスコットキャラの着ぐるみがトロフィーをシズネに授与する。
拍手喝采。
「うふふ、二人とも体に針金が入ってるみたい。緊張してるんだね……」
ミシェルさんはひと際大きな拍手をする。
【ありがとうございました。さて、サンジョウ・シズカさん、カスガ・シズネさん。
今のお気持ちはどうですか?】
司会の人からマイクを渡される二人。
【あ、あー。アタシ。その、小学生のときにこの絵を描いたって言うか。その時の記憶は具体的にはないんですけどー。
その、嬉しいです。光栄です。だよね、シズネッチ】
【ちょ、ちょっと。シズカちゃん、打ち合わせと違うって。もっと話すこと考えてたでしょ】
【あはは、ごめーん、忘れちゃったー。でも司令官さんがこれでもかって位に話してくれたし、アタシたちの話はどうでもいいかなーって。
あ、でもサターンちゃんの絵を描いたときは何も考えてなかったけど、今こうしてその船に乗るの色んな人の思いがあるんだなーって。
ちょっとわかっちゃったかも?】
【シズカちゃん、そこ疑問形じゃないでしょ。ああ、私、ツッコミみたいになってる。恥ずかしい……】
会場は先ほどの静けさとは打って変わり、大爆笑の渦。
……やるな、先程までのお堅い話の拷問で、お通夜状態だった会場にこれは効く。
癒しの効果は絶大だ。
さすがはギャルと言わざるを得ないか……。
11
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
役立たずと言われダンジョンで殺されかけたが、実は最強で万能スキルでした !
本条蒼依
ファンタジー
地球とは違う異世界シンアースでの物語。
主人公マルクは神聖の儀で何にも反応しないスキルを貰い、絶望の淵へと叩き込まれる。
その役に立たないスキルで冒険者になるが、役立たずと言われダンジョンで殺されかけるが、そのスキルは唯一無二の万能スキルだった。
そのスキルで成り上がり、ダンジョンで裏切った人間は落ちぶれざまあ展開。
主人公マルクは、そのスキルで色んなことを解決し幸せになる。
ハーレム要素はしばらくありません。
亂世 ~幾千万の声、幾億の無言~
るてん
SF
2041年、台湾を巡る国際情勢は緊迫の度を増していた。
中国軍の異常な動きを察知した台湾参謀本部は、戦争の兆しを確信する。
世界が再び戦火に包まれるのか?沢山の人々の運命が交錯していく。
※実験的な側面のある小説です。
忘却の艦隊
KeyBow
SF
新設された超弩級砲艦を旗艦とし新造艦と老朽艦の入れ替え任務に就いていたが、駐留基地に入るには数が多く、月の1つにて物資と人員の入れ替えを行っていた。
大型輸送艦は工作艦を兼ねた。
総勢250艦の航宙艦は退役艦が110艦、入れ替え用が同数。
残り30艦は増強に伴い新規配備される艦だった。
輸送任務の最先任士官は大佐。
新造砲艦の設計にも関わり、旗艦の引き渡しのついでに他の艦の指揮も執り行っていた。
本来艦隊の指揮は少将以上だが、輸送任務の為、設計に関わった大佐が任命された。
他に星系防衛の指揮官として少将と、退役間近の大将とその副官や副長が視察の為便乗していた。
公安に近い監査だった。
しかし、この2名とその側近はこの艦隊及び駐留艦隊の指揮系統から外れている。
そんな人員の載せ替えが半分ほど行われた時に中緊急警報が鳴り、ライナン星系第3惑星より緊急の救援要請が入る。
機転を利かせ砲艦で敵の大半を仕留めるも、苦し紛れに敵は主系列星を人口ブラックホールにしてしまった。
完全にブラックホールに成長し、その重力から逃れられないようになるまで数分しか猶予が無かった。
意図しない戦闘の影響から士気はだだ下がり。そのブラックホールから逃れる為、禁止されている重力ジャンプを敢行する。
恒星から近い距離では禁止されているし、システム的にも不可だった。
なんとか制限内に解除し、重力ジャンプを敢行した。
しかし、禁止されているその理由通りの状況に陥った。
艦隊ごとセットした座標からズレ、恒星から数光年離れた所にジャンプし【ワープのような架空の移動方法】、再び重力ジャンプ可能な所まで移動するのに33年程掛かる。
そんな中忘れ去られた艦隊が33年の月日の後、本星へと帰還を目指す。
果たして彼らは帰還できるのか?
帰還出来たとして彼らに待ち受ける運命は?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

『邪馬壱国の壱与~1,769年の眠りから覚めた美女とおっさん。時代考証や設定などは完全無視です!~』
姜維信繁
SF
1,769年の時を超えて目覚めた古代の女王壱与と、現代の考古学者が織り成す異色のタイムトラベルファンタジー!過去の邪馬壱国を再興し、平和を取り戻すために、二人は歴史の謎を解き明かし、未来を変えるための冒険に挑む。時代考証や設定を完全無視して描かれる、奇想天外で心温まる(?)物語!となる予定です……!

Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる