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エピソード2
シンドローム22/27
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狩りを終えて、少し話を聞きたいと思っていたが。
盛大に誤解をされてしまったようだ。
インフィは既にパーティーを離脱している。
「ミッション失敗だ……。いや、まだ次はあるのかな、スサノオさん」
「さて、インフィ殿は繊細でござる故……まあ、今日出来ることはないでござるな」
おそらく奴は、今頃はリア充死ねと思っているだろう。誤解だというのに。
「たしかに、愚弟の言うとおりですね。インフィの性格は繊細でリアルの人間関係が嫌いという典型的なネトゲ症候群と言えますね。
我々では拗らせた人間のメンタルケアは難しいです。マスター頑張ってください」
社交的だと思ってたけど……。
やはり奴は背伸びしていたのだろうか……。
まあ、俺達は家族という設定だから気を遣った、というのも考えられるが……。
【ログアウト中の『ミシェラン★★★』様からメッセージが届いています】
『船長さーん、今日はリクエストに答えて流し素麺にしましたー。サンバはさっさと戻るですー。竹のギミックで少し手伝ってほしいですー』
「お、流し素麺っすね。俺っちはお掃除ロボットですが竹細工は得意でやんす。
なぜならば、コジマ重工、夏季限定の社員食堂名物、流し素麺『バベルの塔』はサンバタイプの仕事っすから!」
そういうと、すぐにサンバはログアウトした。
「マスター、今日はお開きですね。私達もログアウトしましょう。さっきの続きはベッドでお願いします。うふふ」
まったく、また俺をからかうんだから。
ちょっと抱き着いたからって、そういう展開になるはずないだろうが。
エロ漫画じゃあるまいし。
……なるほどね、インフィの気持ちは理解した。
おそらくは俺達のことを未だに新婚気分が抜けない馬鹿夫婦だと妄想しているのだろう。
だとすると、俺達には二度と会いたくないだろう。
俺が奴の立場ならそういう気持ちになるからな。
……うーむ、こまった。
「義兄殿。朗報でござる。今しがたインフィ殿からメッセージが届いたでござる。
明日もパーティーに参加してくださるようですぞ、ミシェルンのレベル上げを手伝ってくれるそうですな。
レアモンスター『ツチグモ』の成長したスキルが見たいそうです」
「ほんと? よかった。さっきの慌てっぷりから二度とパーティーを組んでもらえないと思ってたところだ」
「とんでもござらん。インフィ殿はこのゲームを愛しております。
故にゲームに真剣に取り組む人間には優しいのです。たまに初心者PTのボス討伐の手伝いもやっているようでござるぞ?
ちなみに我とは以前パーティーを組んだことがあるのですが、基本的に面倒見は良いようです。
少し前ですが、リアル女子高生の初心者二人組とパーティーを組んでたこともありますが、実に紳士的でござった」
「女子高生? おいおい、スサノオさんよ、それは下心丸出しじゃないか?
ある意味で紳士かもしれんが……。案外ヤバい奴かもしれないぜ?」
「おや、マスター。なぜ女子高生に優しくすると下心があると分かるのですか? リアル女性というなら、私にも下心があるはずですし。
ミシェルンはおそらく女の子だと思われてますよね? なぜ、女子高生限定なんですか?」
「義兄殿、インフィ殿は下心などなかったでござるよ。ちなみに本人たちが女子高生と名乗ったので本当のことだと思いますが。
しかし、義兄殿はなぜ相手が女子高生だと下心ありと思われたのですかな? 今後のゲームプレイの参考にしたいので、ご教示願いたいですな」
うっ……。墓穴を掘った。
いいじゃないか。女子高生という単語に過敏に反応しても。俺はまだ25歳、健全な男子なのだ。
しかし、AIに真面目に質問されると返答に困るよな。
なぜ女子高生が良いのか……。制服だからだろうか……。
こんなこと言うとフェミニストに怒られるだろう。だが、制服にはなぜかエロスを感じるのだ……。
俺の生きてた時代にはイメクラという専用のお店があった。
いい年こいた、それこそテレビにも出るような著名な弁護士や国会議員ですら、スキャンダルに事欠かないくらいだ。
……本当になぜだろう。
こればかりはクリステルさんにも相談できないし……。
いや、文化社会学に詳しいクリステルさんならばきっと科学的な回答をくれるだろう。
だが……きっと軽蔑されるに違いない。
ここはアナザーディメンションのオタク兄弟に聞いた方がいいだろうか。
いやだめだ、ディープな世界に引き込まれる可能性大だ……。
『船長さーん。そろそろ、お素麺を茹でるですー。早く戻ってきてくださいですー。
今日は、高級手延べ素麺『蜘蛛の糸』を用意したですー。茹で時間30秒の繊細なお素麺ですから作り置きできないですー』
ナイスタイミングだ。
キンキンに冷えた素麺を流し込んで少し頭を冷やすとしよう。
しかし、コジマ重工名物、流し素麺バベルの塔か……。
名前を聞いただけでも大体想像できてしまう。
麺をすくうまでに時間が掛かりそうだ。
「こほん、まあ女子高生の話は別としてだ。
流し素麺の文化をアーススリーに広めるのはいいかもしれないな。
面白かったら、スタン先生達の学校に贈呈しようじゃないか、ハハハ」
盛大に誤解をされてしまったようだ。
インフィは既にパーティーを離脱している。
「ミッション失敗だ……。いや、まだ次はあるのかな、スサノオさん」
「さて、インフィ殿は繊細でござる故……まあ、今日出来ることはないでござるな」
おそらく奴は、今頃はリア充死ねと思っているだろう。誤解だというのに。
「たしかに、愚弟の言うとおりですね。インフィの性格は繊細でリアルの人間関係が嫌いという典型的なネトゲ症候群と言えますね。
我々では拗らせた人間のメンタルケアは難しいです。マスター頑張ってください」
社交的だと思ってたけど……。
やはり奴は背伸びしていたのだろうか……。
まあ、俺達は家族という設定だから気を遣った、というのも考えられるが……。
【ログアウト中の『ミシェラン★★★』様からメッセージが届いています】
『船長さーん、今日はリクエストに答えて流し素麺にしましたー。サンバはさっさと戻るですー。竹のギミックで少し手伝ってほしいですー』
「お、流し素麺っすね。俺っちはお掃除ロボットですが竹細工は得意でやんす。
なぜならば、コジマ重工、夏季限定の社員食堂名物、流し素麺『バベルの塔』はサンバタイプの仕事っすから!」
そういうと、すぐにサンバはログアウトした。
「マスター、今日はお開きですね。私達もログアウトしましょう。さっきの続きはベッドでお願いします。うふふ」
まったく、また俺をからかうんだから。
ちょっと抱き着いたからって、そういう展開になるはずないだろうが。
エロ漫画じゃあるまいし。
……なるほどね、インフィの気持ちは理解した。
おそらくは俺達のことを未だに新婚気分が抜けない馬鹿夫婦だと妄想しているのだろう。
だとすると、俺達には二度と会いたくないだろう。
俺が奴の立場ならそういう気持ちになるからな。
……うーむ、こまった。
「義兄殿。朗報でござる。今しがたインフィ殿からメッセージが届いたでござる。
明日もパーティーに参加してくださるようですぞ、ミシェルンのレベル上げを手伝ってくれるそうですな。
レアモンスター『ツチグモ』の成長したスキルが見たいそうです」
「ほんと? よかった。さっきの慌てっぷりから二度とパーティーを組んでもらえないと思ってたところだ」
「とんでもござらん。インフィ殿はこのゲームを愛しております。
故にゲームに真剣に取り組む人間には優しいのです。たまに初心者PTのボス討伐の手伝いもやっているようでござるぞ?
ちなみに我とは以前パーティーを組んだことがあるのですが、基本的に面倒見は良いようです。
少し前ですが、リアル女子高生の初心者二人組とパーティーを組んでたこともありますが、実に紳士的でござった」
「女子高生? おいおい、スサノオさんよ、それは下心丸出しじゃないか?
ある意味で紳士かもしれんが……。案外ヤバい奴かもしれないぜ?」
「おや、マスター。なぜ女子高生に優しくすると下心があると分かるのですか? リアル女性というなら、私にも下心があるはずですし。
ミシェルンはおそらく女の子だと思われてますよね? なぜ、女子高生限定なんですか?」
「義兄殿、インフィ殿は下心などなかったでござるよ。ちなみに本人たちが女子高生と名乗ったので本当のことだと思いますが。
しかし、義兄殿はなぜ相手が女子高生だと下心ありと思われたのですかな? 今後のゲームプレイの参考にしたいので、ご教示願いたいですな」
うっ……。墓穴を掘った。
いいじゃないか。女子高生という単語に過敏に反応しても。俺はまだ25歳、健全な男子なのだ。
しかし、AIに真面目に質問されると返答に困るよな。
なぜ女子高生が良いのか……。制服だからだろうか……。
こんなこと言うとフェミニストに怒られるだろう。だが、制服にはなぜかエロスを感じるのだ……。
俺の生きてた時代にはイメクラという専用のお店があった。
いい年こいた、それこそテレビにも出るような著名な弁護士や国会議員ですら、スキャンダルに事欠かないくらいだ。
……本当になぜだろう。
こればかりはクリステルさんにも相談できないし……。
いや、文化社会学に詳しいクリステルさんならばきっと科学的な回答をくれるだろう。
だが……きっと軽蔑されるに違いない。
ここはアナザーディメンションのオタク兄弟に聞いた方がいいだろうか。
いやだめだ、ディープな世界に引き込まれる可能性大だ……。
『船長さーん。そろそろ、お素麺を茹でるですー。早く戻ってきてくださいですー。
今日は、高級手延べ素麺『蜘蛛の糸』を用意したですー。茹で時間30秒の繊細なお素麺ですから作り置きできないですー』
ナイスタイミングだ。
キンキンに冷えた素麺を流し込んで少し頭を冷やすとしよう。
しかし、コジマ重工名物、流し素麺バベルの塔か……。
名前を聞いただけでも大体想像できてしまう。
麺をすくうまでに時間が掛かりそうだ。
「こほん、まあ女子高生の話は別としてだ。
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