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エピソード1
アナザーディメンション2/4
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北海道宇宙基地にて入港手続きを終え。
いくつかのシャトルを乗り継ぎ。
ついにやってきた。
聖地アキハバラ……のはずなのだが。
「何だこれは! いや、ここは本当にあのアキハバラだというのか!」
そう、俺は浦島太郎の気持ちが今こそ分かった気がした。
メイド喫茶がない。アニメショップがない。
……それにAK47劇場がなくなっているではないか。
伝説のプロデューサー、アキームト・ヤスニコフ氏が大切に育て上げたアイドルグループ達、その偉大な功績の欠片も残っていない。
「くそ、どういうことだ!」
あるのは見るからにおしゃれをこじらせたカフェやアパレルショップばかりではないか。
「おじさんは知らなかったんですね。アキハバラはもうオタクの聖地では無いんですよ……すいません、説明しておくべきでしたか」
「そ、そんな。馬鹿な……いや、クリステルさんが謝ることでもないし。それにまあ、薄々は分かってたんだ。所詮はサブカルだし千年も経てばそんなものかって……」
気持ちを切り替えよう。俺の唯一の特技だ。
何事も前向きにとらえれば楽しみも増えるものだし。
うーむ、しかし、これではメイド服のアイちゃんやドールのマリーさんが浮いてしまう。
そして、マリーさんを手に抱くマードックさんが変態みたいに見えてしまうではないか。
……いや、イケメンが持てば様になるのか。なんか神秘的な男性でこれはこれで有りだ。
とはいえ、ここではクリステルさんみたいなカジュアルな格好が正解だったのは間違いない……。
「あ、あの服かわいいー。マードック、約束通り私のお洋服を買ってくれるんでしょ? 早く行かないと時間が足りないわ」
「まったく、何着買うつもりだ……。すまんなイチロー、というわけで俺はマリーに付き合うよ、ここからは別行動といこうか」
マードックさんはそう言うと、アパレルショップへと消えていった。
「さてと、せっかくだし俺達もアキハバラ観光といきましょうか、メイドさんは居ないけどアキハバラには違いないのだから」
「あら、マスター。メイドならここにいるじゃありませんか。元気出してください」
そう、アキハバラにはアイちゃん以外にメイドの姿はなかった。
……なるほどね、知ってるなら教えてくれればよかったのに。まったく人間臭いAIだ。
大通りを歩く。
千年の間に区画整理が何度かされたようで昔の面影は全くなかった。
幸いにも、いくつかある神社は修繕を繰り返しながら、今も昔ながらの姿で存在しているので、神社巡りでもしようかと思っていたところ。
大通りの中央に人だかりが出来ている。
先頭でマイクを持った男が何やら叫んでいた。
『二次元差別をやめろ!』
『ディメンショナリズム反対!』
『オタクを虐げるな! 俺達は千年間虐げられてきた!』
『キモいキモいというお前等がキモい!』
『俺達はずっと我慢してきた! その間にお前達の態度は変わったか! 否! ずっと変わらずに馬鹿にしてきたじゃないか! これのどこが多様性だ!』
『そうだー!』
俺は初めてデモ行進というのを見た。
正直に言う。
怖い。ドン引きだ。
実はここはアキハバラじゃなく国会議事堂前だったのか……。
いや、間違いなくアキハバラだ。
皮肉にもデモ行進をしている奴らの衣装が懐かしのアキバファッションだったのだ。
そう、チェックのシャツにジーンズ。
そしてリュックサックを背負ったクラシックなオタクスタイル。
その姿の連中が大通りに行列を作りながら、なにやら主張をしているようだ。
「おいおい、アイちゃん、これは一体どういうことだってばよ!」
アイちゃんは、情報を分析しているのか顎に手を当て、数秒間空を見つめる。
さすがにアマテラスのアーカイブも、そんなニッチな情報はなかったのか新たに検索をしている様子だ。
「マスター、彼らはここアキハバラを拠点にしている、オタク差別に抵抗する集団『アナザーディメンション』の方々ですね。
彼らのイデオロギーは、千年間弾圧されてきたオタクの人権の復興、声を上げる陰キャの同盟といったところですか。
もっとも、3024年の現在においてはそんな差別はありませんが。
まあ、それこそ、マスターのいた時代にはあったようですが、今は違います。彼らは現実が見えていないか被害妄想の類でしょう。
結局は本人の行き場のない感情、劣等感を過去の事象に照らし合わせて、身勝手に声をあげているだけです。
所謂、リア充憎し。イケメンに対する嫉妬心を暴走させているだけですね。
そこにもっともらしい理由をつけているだけの迷惑な集団でしょう。哀れですね」
アイちゃん……ばっさりだ。
たしかに、いつの時代も非モテなのは大体自分の責任だ。俺が言うんだから間違いない。
だが、俺には彼らの気持ちは痛いほど分かる。ジャンルは違えど、同じくキモいと言われ続けたアイドルファンの端くれなのだから。
「しかし『アナザーディメンション』ときたか。なんだよ、そのネーミングセンスは。中二を拗らせすぎ、だから馬鹿にされるんだよ」
「マスター、ネーミングセンスはさておき、ディメンショナリズムという差別構造は実際過去にありましたので、その辺は理解しましょう」
「そうですね。歴史的には、おじさんが冷凍睡眠してから数十年後あたりでしょうか。
実は学生時代におじさんが居た時代の差別構造と福祉事業のアンダーグラウンドについての論文を書いておりまして、少し詳しいのです。
恥ずかしながら、我が祖国アメリカを中心に始まった規制運動は世界中に広がったのですよ。
イラストを始めとした漫画やアニメに登場するキャラクターにおいて、肌を過度に露出した女性、容姿の良し悪し、プロポーションやポージングなどに様々な規制が入りまして。
業界全体が産業として成り立たなくなったため、いくつかの企業は倒産してしまったのです。
その一方で、現実の女性の権利は成熟し。ミュージシャンを始めとしたアーティストや一般女性まで堂々と肌を露出した格好で情熱的に踊る姿が称賛されました。
三次元が許されて二次元が弾圧される構造、それこそ『ディメンショナリズム問題』が社会的に大問題となってしまったのです。
もっとも今ではそんな問題は無いのですが……。
おそらくですが、目の前の彼らは過去にあったオタク解放運動の情熱を今に再現しているのでしょうね」
なるほど、俺がいない間にそんなことが起きていたのか。
それにしても過去の出来事を今になって蒸し返すなんて、はた迷惑な奴らだ。
いくつかのシャトルを乗り継ぎ。
ついにやってきた。
聖地アキハバラ……のはずなのだが。
「何だこれは! いや、ここは本当にあのアキハバラだというのか!」
そう、俺は浦島太郎の気持ちが今こそ分かった気がした。
メイド喫茶がない。アニメショップがない。
……それにAK47劇場がなくなっているではないか。
伝説のプロデューサー、アキームト・ヤスニコフ氏が大切に育て上げたアイドルグループ達、その偉大な功績の欠片も残っていない。
「くそ、どういうことだ!」
あるのは見るからにおしゃれをこじらせたカフェやアパレルショップばかりではないか。
「おじさんは知らなかったんですね。アキハバラはもうオタクの聖地では無いんですよ……すいません、説明しておくべきでしたか」
「そ、そんな。馬鹿な……いや、クリステルさんが謝ることでもないし。それにまあ、薄々は分かってたんだ。所詮はサブカルだし千年も経てばそんなものかって……」
気持ちを切り替えよう。俺の唯一の特技だ。
何事も前向きにとらえれば楽しみも増えるものだし。
うーむ、しかし、これではメイド服のアイちゃんやドールのマリーさんが浮いてしまう。
そして、マリーさんを手に抱くマードックさんが変態みたいに見えてしまうではないか。
……いや、イケメンが持てば様になるのか。なんか神秘的な男性でこれはこれで有りだ。
とはいえ、ここではクリステルさんみたいなカジュアルな格好が正解だったのは間違いない……。
「あ、あの服かわいいー。マードック、約束通り私のお洋服を買ってくれるんでしょ? 早く行かないと時間が足りないわ」
「まったく、何着買うつもりだ……。すまんなイチロー、というわけで俺はマリーに付き合うよ、ここからは別行動といこうか」
マードックさんはそう言うと、アパレルショップへと消えていった。
「さてと、せっかくだし俺達もアキハバラ観光といきましょうか、メイドさんは居ないけどアキハバラには違いないのだから」
「あら、マスター。メイドならここにいるじゃありませんか。元気出してください」
そう、アキハバラにはアイちゃん以外にメイドの姿はなかった。
……なるほどね、知ってるなら教えてくれればよかったのに。まったく人間臭いAIだ。
大通りを歩く。
千年の間に区画整理が何度かされたようで昔の面影は全くなかった。
幸いにも、いくつかある神社は修繕を繰り返しながら、今も昔ながらの姿で存在しているので、神社巡りでもしようかと思っていたところ。
大通りの中央に人だかりが出来ている。
先頭でマイクを持った男が何やら叫んでいた。
『二次元差別をやめろ!』
『ディメンショナリズム反対!』
『オタクを虐げるな! 俺達は千年間虐げられてきた!』
『キモいキモいというお前等がキモい!』
『俺達はずっと我慢してきた! その間にお前達の態度は変わったか! 否! ずっと変わらずに馬鹿にしてきたじゃないか! これのどこが多様性だ!』
『そうだー!』
俺は初めてデモ行進というのを見た。
正直に言う。
怖い。ドン引きだ。
実はここはアキハバラじゃなく国会議事堂前だったのか……。
いや、間違いなくアキハバラだ。
皮肉にもデモ行進をしている奴らの衣装が懐かしのアキバファッションだったのだ。
そう、チェックのシャツにジーンズ。
そしてリュックサックを背負ったクラシックなオタクスタイル。
その姿の連中が大通りに行列を作りながら、なにやら主張をしているようだ。
「おいおい、アイちゃん、これは一体どういうことだってばよ!」
アイちゃんは、情報を分析しているのか顎に手を当て、数秒間空を見つめる。
さすがにアマテラスのアーカイブも、そんなニッチな情報はなかったのか新たに検索をしている様子だ。
「マスター、彼らはここアキハバラを拠点にしている、オタク差別に抵抗する集団『アナザーディメンション』の方々ですね。
彼らのイデオロギーは、千年間弾圧されてきたオタクの人権の復興、声を上げる陰キャの同盟といったところですか。
もっとも、3024年の現在においてはそんな差別はありませんが。
まあ、それこそ、マスターのいた時代にはあったようですが、今は違います。彼らは現実が見えていないか被害妄想の類でしょう。
結局は本人の行き場のない感情、劣等感を過去の事象に照らし合わせて、身勝手に声をあげているだけです。
所謂、リア充憎し。イケメンに対する嫉妬心を暴走させているだけですね。
そこにもっともらしい理由をつけているだけの迷惑な集団でしょう。哀れですね」
アイちゃん……ばっさりだ。
たしかに、いつの時代も非モテなのは大体自分の責任だ。俺が言うんだから間違いない。
だが、俺には彼らの気持ちは痛いほど分かる。ジャンルは違えど、同じくキモいと言われ続けたアイドルファンの端くれなのだから。
「しかし『アナザーディメンション』ときたか。なんだよ、そのネーミングセンスは。中二を拗らせすぎ、だから馬鹿にされるんだよ」
「マスター、ネーミングセンスはさておき、ディメンショナリズムという差別構造は実際過去にありましたので、その辺は理解しましょう」
「そうですね。歴史的には、おじさんが冷凍睡眠してから数十年後あたりでしょうか。
実は学生時代におじさんが居た時代の差別構造と福祉事業のアンダーグラウンドについての論文を書いておりまして、少し詳しいのです。
恥ずかしながら、我が祖国アメリカを中心に始まった規制運動は世界中に広がったのですよ。
イラストを始めとした漫画やアニメに登場するキャラクターにおいて、肌を過度に露出した女性、容姿の良し悪し、プロポーションやポージングなどに様々な規制が入りまして。
業界全体が産業として成り立たなくなったため、いくつかの企業は倒産してしまったのです。
その一方で、現実の女性の権利は成熟し。ミュージシャンを始めとしたアーティストや一般女性まで堂々と肌を露出した格好で情熱的に踊る姿が称賛されました。
三次元が許されて二次元が弾圧される構造、それこそ『ディメンショナリズム問題』が社会的に大問題となってしまったのです。
もっとも今ではそんな問題は無いのですが……。
おそらくですが、目の前の彼らは過去にあったオタク解放運動の情熱を今に再現しているのでしょうね」
なるほど、俺がいない間にそんなことが起きていたのか。
それにしても過去の出来事を今になって蒸し返すなんて、はた迷惑な奴らだ。
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