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第1章 突入! エベレストダンジョン!
第9話 雪男いたってよ。
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「あのお金、使っちゃってよかったのか?」
「はい。どうせここからいなくなるから、使う場所ないですもん」
俺たちは町に出て姉妹の服や、生活道具、ケーキ、追加の食糧、ケーキなどを揃え、また無人のホテルに戻った。
魔法を使って移動するのを見られたくないからな。
例によってアニカをおんぶし、アニタを片手抱っこ、ミケは頭の上に配置。
「やはり納得がいかんぞ、ユウト」
いや、別にミケは離れてても飛ばせられるからいいんだが、お前が寂しそうな顔をするから……
「《認識阻害》《ウィンドフィルム》《フライ》っと」
ゆっくりと飛び立つと、アニカとアニタが俺を掴む手に力が入った。
俺達は浮いているから上空9,000m以上にいるはずで、とっくに動物の生存限界を超えているだろうに……全く身体的に影響が無いなんて、あらためて魔法は凄いな。
ここからはネパール側、中国側のベースキャンプもはっきりと見える。
どちらにも多くの人間が見られる。人間の欲深さがわかるな。
そして、ところどころからモンスターと戦闘中と思われる銃声が聞こえる。
「兵士も大変だな。重い酸素ボンベ背負って動いてモンスターの相手なんて」
「あれが穴じゃな。ダンジョンとやらの入り口」
このまま行こうとしたところ、アニタが何かに気づいたようで、指をさしている。
「お兄ちゃん、あそこに何かいるよ~」
ん? 体が白くて見えづらいがモンスターか?
「ホントだ、そこらをうろついているモンスターよりも全然でかいな」
他のモンスターは軍隊もいるし、銃が通用するだろうから大丈夫として……。
「あいつはヤバいかもな。倒していくか」
山頂に近い少し離れた場所に姉妹と護衛のミケを降ろし、俺だけで向かう。
「飛んだまま戦うのは初めてだ」
近づいて見ると、やっぱりでかい。白い毛が汚れて黒ずみ、岩肌に見えるといわれれば岩肌、雪に見えるといわれれば雪に見える。
サル系のモンスターか、……2mはあるか。
幸い奴は急な山肌にしがみついて移動していて俺に気づいていない。完全に後ろを取った。
刀を取り出し、今回は《フィジカルアップ》をかける。
「よし、いくぞ!」
完全に無防備な背中にズバーーッ! と会心の袈裟切りが決まったが、少し浅かったか? 体毛が厚いな。
飛びながらの戦闘への不慣れが出たな。
「ぐわぁぁー!」
怒った様子でチンパンジーのように片手で斜面の岩を掴み、俺に向き直る。
やる気か。
俺に向かって伸ばしてきた手を切り落とし、とどめに心臓のあたりを突き刺すと、呻き声をあげて白目をむいて息絶えた。
あらかじめニアから、ストレージには生きているものは入れられないが、死骸は入れられると聞いていたので即、収納。
「よし、終わった。戻ろうか」
そう独り言を発したところで、ニアが姿を現した。
「あの、ユウトさん。これ……違います」
「ん? 何が?」
「これはモンスターではありません」
「――ん? いや、言ってる意味がわからないんだけど……」
「ですから、これはあちらの世界のモンスターではなくて、こちらの世界の動物? です」
「えええぇぇええ!? 今のが??」
驚きのあまり山肌に落ちそうになったが、い……一応アニカ達にも聞いてみよう。
動揺を抑えつつ、事の顛末と、その動物? の死骸を見せる。
「あ、イエティでしたか。出会えるなんて運がいいですね」
「あれがイエティなの? アニタ初めて見れた~」
「なんじゃ? いえてーとは?」
えええええ、その反応何?
どど、どうしようこの死体。
研究者にでも送るか? いや、めんどくさいし、そんな暇もないぞ……
……よしっ! 隠し通そう。
気を取り直してみんなと山頂に降り立ち、ニアに最終確認をする。
「これがダンジョンの入り口かぁ、あ、出口?」
「どちらとも取れますね。あちらの世界への入り口であり、こちらの世界からの出口です」
「この穴、すげー深いとか無いよな?」
「モンスターが出てきているので穴というよりも坂か階段状になっているのではないでしょうか?」
「いきなり魔王軍とやらに鉢合わせしないだろうな?」
「ダンジョンの出現からの日数を考えると、まだまだ到達しないでしょう。今出てきているのは、ただの浅層にいるモンスターです」
「やっぱり深いのか……、そうだよな世界一の山だもんな」
「ダンジョンに入ってから起こり得ることをお伝えしますと、まず……このサイズのままですが、私が実体化します」
なんとも嬉しそうに言うなぁ。
「世界の理があちらの世界のものになり、皆さんに何らかのスキルが付与されます。それとは別に、言葉に苦労しないようなスキルをディスティリーニア本体から送らせて頂きます。その時に確認しましょう! ――あっ、ユウトさんはスマホを触らずとも魔法を使えるようになりますよ」
「ほう、じゃあスマホは不要ということか?」
「いいえ、これまで通りスマホを使っての魔法もできます。これのいい所は、スマホが魔力の大貯蔵庫となりユウトさん単体では発動できないレベルの魔法も発動できるようになるんです」
へぇ~、スマホが今度はモバイルバッテリーみたいになるのか! ……しかも自動回復の。
「あれ? 理が変わるって、今発動中の魔法の効果がなくなるのか?」
「それは大丈夫でしょう。魔法自体あちらの世界のものですし」
ああそうだった、忘れてた、……馴染んじゃってたな。
「そして、……これが一番重要な点だと思いますが……ミケさんについてです」
さして興味無さそうにアニタの相手をしながら話を聞いていたミケが「ほう、我がどうした?」と反応する。
「ミケさんは恐らく……人間や獣人と同じくらいの寿命、今まで悠久の時を生きてきたのとは比べようもないほどの短命になってしまうかも知れません」
俺はそんなことになるとは思っていなかった……
ミケの白狐としての何か、アイデンティティ? 立場? それを奪ってしまうなんて出来ない。
「ミケ、お前は……」
続きを言いかけたところで――
「そうか。我はそれで良い」
「え!? お前、本当に大丈夫か?」
「うむ。確かに我は長く生き、人の営みや世の移り変わりを見てきた。じゃがユウト、お主ほどの人間には出会わなんだ。これからもそうであろう。……我はお主に出会ったのじゃ。お主に出会い、共におると決めたのじゃ、我が。それだけじゃ」
「ミケ……」
ミケの想い、しっかり受け止めないとな。
「ケーキもあるしの」
赤らめた顔で、照れ隠しのように言うのは、ミケらしいな。
……ん? こっちが本心だったらどうしよう?
「よし! わかった。ミケ、ありがとうな。アニカ、アニタも一緒に頑張ろうな!」
「「「おー!!」」」
ダンジョンの入り口は黒かった。黒い、闇、ではなく黒。それが少し揺らめいている。
モンスターが出てきた時のために刀を抜き身で持ち、アニカとアニタにはクズ共から奪ったククリナイフを気休めで持たせた。
「よし、俺、アニカとアニタ、ミケで入るぞ。ミケは警戒も頼むな?」
「任せるのじゃ」
黒に足を踏み入れる。ヌプッとした感触――ゆるいゼリーに突っ込んだような感触が確かにあった。足先で探ると、段差は無い。……ということは坂になっているのか。
坂を下りて辺りを見渡せば、洞窟の中で、壁や足元にはところどころ光る苔の様なものが生え、真っ暗では無い。
一本道か……、視界のなかにはモンスターはいない。だが、ニュースで言っていた“穴に転落した登山家”の遺体が食べられた後の残骸がある。
後ろを振り返り、みんないることを確認できた。ニアもいる。
だが、何かおかしい。俺がおかしい。
頭の中がぐらぐら揺れたり、ねじれるような感覚に襲われ立っていられない。
「ユウト! どうしたのじゃ!」
ああ、ミケが心配している……しっかりしなくては! ああ、ダメだ…………
水に沈んでいくような感覚で意識が遠のいた。
「ユウト!」
「ユウトさん!」
「ユウトお兄ちゃ~ん」
「はい。どうせここからいなくなるから、使う場所ないですもん」
俺たちは町に出て姉妹の服や、生活道具、ケーキ、追加の食糧、ケーキなどを揃え、また無人のホテルに戻った。
魔法を使って移動するのを見られたくないからな。
例によってアニカをおんぶし、アニタを片手抱っこ、ミケは頭の上に配置。
「やはり納得がいかんぞ、ユウト」
いや、別にミケは離れてても飛ばせられるからいいんだが、お前が寂しそうな顔をするから……
「《認識阻害》《ウィンドフィルム》《フライ》っと」
ゆっくりと飛び立つと、アニカとアニタが俺を掴む手に力が入った。
俺達は浮いているから上空9,000m以上にいるはずで、とっくに動物の生存限界を超えているだろうに……全く身体的に影響が無いなんて、あらためて魔法は凄いな。
ここからはネパール側、中国側のベースキャンプもはっきりと見える。
どちらにも多くの人間が見られる。人間の欲深さがわかるな。
そして、ところどころからモンスターと戦闘中と思われる銃声が聞こえる。
「兵士も大変だな。重い酸素ボンベ背負って動いてモンスターの相手なんて」
「あれが穴じゃな。ダンジョンとやらの入り口」
このまま行こうとしたところ、アニタが何かに気づいたようで、指をさしている。
「お兄ちゃん、あそこに何かいるよ~」
ん? 体が白くて見えづらいがモンスターか?
「ホントだ、そこらをうろついているモンスターよりも全然でかいな」
他のモンスターは軍隊もいるし、銃が通用するだろうから大丈夫として……。
「あいつはヤバいかもな。倒していくか」
山頂に近い少し離れた場所に姉妹と護衛のミケを降ろし、俺だけで向かう。
「飛んだまま戦うのは初めてだ」
近づいて見ると、やっぱりでかい。白い毛が汚れて黒ずみ、岩肌に見えるといわれれば岩肌、雪に見えるといわれれば雪に見える。
サル系のモンスターか、……2mはあるか。
幸い奴は急な山肌にしがみついて移動していて俺に気づいていない。完全に後ろを取った。
刀を取り出し、今回は《フィジカルアップ》をかける。
「よし、いくぞ!」
完全に無防備な背中にズバーーッ! と会心の袈裟切りが決まったが、少し浅かったか? 体毛が厚いな。
飛びながらの戦闘への不慣れが出たな。
「ぐわぁぁー!」
怒った様子でチンパンジーのように片手で斜面の岩を掴み、俺に向き直る。
やる気か。
俺に向かって伸ばしてきた手を切り落とし、とどめに心臓のあたりを突き刺すと、呻き声をあげて白目をむいて息絶えた。
あらかじめニアから、ストレージには生きているものは入れられないが、死骸は入れられると聞いていたので即、収納。
「よし、終わった。戻ろうか」
そう独り言を発したところで、ニアが姿を現した。
「あの、ユウトさん。これ……違います」
「ん? 何が?」
「これはモンスターではありません」
「――ん? いや、言ってる意味がわからないんだけど……」
「ですから、これはあちらの世界のモンスターではなくて、こちらの世界の動物? です」
「えええぇぇええ!? 今のが??」
驚きのあまり山肌に落ちそうになったが、い……一応アニカ達にも聞いてみよう。
動揺を抑えつつ、事の顛末と、その動物? の死骸を見せる。
「あ、イエティでしたか。出会えるなんて運がいいですね」
「あれがイエティなの? アニタ初めて見れた~」
「なんじゃ? いえてーとは?」
えええええ、その反応何?
どど、どうしようこの死体。
研究者にでも送るか? いや、めんどくさいし、そんな暇もないぞ……
……よしっ! 隠し通そう。
気を取り直してみんなと山頂に降り立ち、ニアに最終確認をする。
「これがダンジョンの入り口かぁ、あ、出口?」
「どちらとも取れますね。あちらの世界への入り口であり、こちらの世界からの出口です」
「この穴、すげー深いとか無いよな?」
「モンスターが出てきているので穴というよりも坂か階段状になっているのではないでしょうか?」
「いきなり魔王軍とやらに鉢合わせしないだろうな?」
「ダンジョンの出現からの日数を考えると、まだまだ到達しないでしょう。今出てきているのは、ただの浅層にいるモンスターです」
「やっぱり深いのか……、そうだよな世界一の山だもんな」
「ダンジョンに入ってから起こり得ることをお伝えしますと、まず……このサイズのままですが、私が実体化します」
なんとも嬉しそうに言うなぁ。
「世界の理があちらの世界のものになり、皆さんに何らかのスキルが付与されます。それとは別に、言葉に苦労しないようなスキルをディスティリーニア本体から送らせて頂きます。その時に確認しましょう! ――あっ、ユウトさんはスマホを触らずとも魔法を使えるようになりますよ」
「ほう、じゃあスマホは不要ということか?」
「いいえ、これまで通りスマホを使っての魔法もできます。これのいい所は、スマホが魔力の大貯蔵庫となりユウトさん単体では発動できないレベルの魔法も発動できるようになるんです」
へぇ~、スマホが今度はモバイルバッテリーみたいになるのか! ……しかも自動回復の。
「あれ? 理が変わるって、今発動中の魔法の効果がなくなるのか?」
「それは大丈夫でしょう。魔法自体あちらの世界のものですし」
ああそうだった、忘れてた、……馴染んじゃってたな。
「そして、……これが一番重要な点だと思いますが……ミケさんについてです」
さして興味無さそうにアニタの相手をしながら話を聞いていたミケが「ほう、我がどうした?」と反応する。
「ミケさんは恐らく……人間や獣人と同じくらいの寿命、今まで悠久の時を生きてきたのとは比べようもないほどの短命になってしまうかも知れません」
俺はそんなことになるとは思っていなかった……
ミケの白狐としての何か、アイデンティティ? 立場? それを奪ってしまうなんて出来ない。
「ミケ、お前は……」
続きを言いかけたところで――
「そうか。我はそれで良い」
「え!? お前、本当に大丈夫か?」
「うむ。確かに我は長く生き、人の営みや世の移り変わりを見てきた。じゃがユウト、お主ほどの人間には出会わなんだ。これからもそうであろう。……我はお主に出会ったのじゃ。お主に出会い、共におると決めたのじゃ、我が。それだけじゃ」
「ミケ……」
ミケの想い、しっかり受け止めないとな。
「ケーキもあるしの」
赤らめた顔で、照れ隠しのように言うのは、ミケらしいな。
……ん? こっちが本心だったらどうしよう?
「よし! わかった。ミケ、ありがとうな。アニカ、アニタも一緒に頑張ろうな!」
「「「おー!!」」」
ダンジョンの入り口は黒かった。黒い、闇、ではなく黒。それが少し揺らめいている。
モンスターが出てきた時のために刀を抜き身で持ち、アニカとアニタにはクズ共から奪ったククリナイフを気休めで持たせた。
「よし、俺、アニカとアニタ、ミケで入るぞ。ミケは警戒も頼むな?」
「任せるのじゃ」
黒に足を踏み入れる。ヌプッとした感触――ゆるいゼリーに突っ込んだような感触が確かにあった。足先で探ると、段差は無い。……ということは坂になっているのか。
坂を下りて辺りを見渡せば、洞窟の中で、壁や足元にはところどころ光る苔の様なものが生え、真っ暗では無い。
一本道か……、視界のなかにはモンスターはいない。だが、ニュースで言っていた“穴に転落した登山家”の遺体が食べられた後の残骸がある。
後ろを振り返り、みんないることを確認できた。ニアもいる。
だが、何かおかしい。俺がおかしい。
頭の中がぐらぐら揺れたり、ねじれるような感覚に襲われ立っていられない。
「ユウト! どうしたのじゃ!」
ああ、ミケが心配している……しっかりしなくては! ああ、ダメだ…………
水に沈んでいくような感覚で意識が遠のいた。
「ユウト!」
「ユウトさん!」
「ユウトお兄ちゃ~ん」
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