9 / 121
第1章 突入! エベレストダンジョン!
第9話 雪男いたってよ。
しおりを挟む
「あのお金、使っちゃってよかったのか?」
「はい。どうせここからいなくなるから、使う場所ないですもん」
俺たちは町に出て姉妹の服や、生活道具、ケーキ、追加の食糧、ケーキなどを揃え、また無人のホテルに戻った。
魔法を使って移動するのを見られたくないからな。
例によってアニカをおんぶし、アニタを片手抱っこ、ミケは頭の上に配置。
「やはり納得がいかんぞ、ユウト」
いや、別にミケは離れてても飛ばせられるからいいんだが、お前が寂しそうな顔をするから……
「《認識阻害》《ウィンドフィルム》《フライ》っと」
ゆっくりと飛び立つと、アニカとアニタが俺を掴む手に力が入った。
俺達は浮いているから上空9,000m以上にいるはずで、とっくに動物の生存限界を超えているだろうに……全く身体的に影響が無いなんて、あらためて魔法は凄いな。
ここからはネパール側、中国側のベースキャンプもはっきりと見える。
どちらにも多くの人間が見られる。人間の欲深さがわかるな。
そして、ところどころからモンスターと戦闘中と思われる銃声が聞こえる。
「兵士も大変だな。重い酸素ボンベ背負って動いてモンスターの相手なんて」
「あれが穴じゃな。ダンジョンとやらの入り口」
このまま行こうとしたところ、アニタが何かに気づいたようで、指をさしている。
「お兄ちゃん、あそこに何かいるよ~」
ん? 体が白くて見えづらいがモンスターか?
「ホントだ、そこらをうろついているモンスターよりも全然でかいな」
他のモンスターは軍隊もいるし、銃が通用するだろうから大丈夫として……。
「あいつはヤバいかもな。倒していくか」
山頂に近い少し離れた場所に姉妹と護衛のミケを降ろし、俺だけで向かう。
「飛んだまま戦うのは初めてだ」
近づいて見ると、やっぱりでかい。白い毛が汚れて黒ずみ、岩肌に見えるといわれれば岩肌、雪に見えるといわれれば雪に見える。
サル系のモンスターか、……2mはあるか。
幸い奴は急な山肌にしがみついて移動していて俺に気づいていない。完全に後ろを取った。
刀を取り出し、今回は《フィジカルアップ》をかける。
「よし、いくぞ!」
完全に無防備な背中にズバーーッ! と会心の袈裟切りが決まったが、少し浅かったか? 体毛が厚いな。
飛びながらの戦闘への不慣れが出たな。
「ぐわぁぁー!」
怒った様子でチンパンジーのように片手で斜面の岩を掴み、俺に向き直る。
やる気か。
俺に向かって伸ばしてきた手を切り落とし、とどめに心臓のあたりを突き刺すと、呻き声をあげて白目をむいて息絶えた。
あらかじめニアから、ストレージには生きているものは入れられないが、死骸は入れられると聞いていたので即、収納。
「よし、終わった。戻ろうか」
そう独り言を発したところで、ニアが姿を現した。
「あの、ユウトさん。これ……違います」
「ん? 何が?」
「これはモンスターではありません」
「――ん? いや、言ってる意味がわからないんだけど……」
「ですから、これはあちらの世界のモンスターではなくて、こちらの世界の動物? です」
「えええぇぇええ!? 今のが??」
驚きのあまり山肌に落ちそうになったが、い……一応アニカ達にも聞いてみよう。
動揺を抑えつつ、事の顛末と、その動物? の死骸を見せる。
「あ、イエティでしたか。出会えるなんて運がいいですね」
「あれがイエティなの? アニタ初めて見れた~」
「なんじゃ? いえてーとは?」
えええええ、その反応何?
どど、どうしようこの死体。
研究者にでも送るか? いや、めんどくさいし、そんな暇もないぞ……
……よしっ! 隠し通そう。
気を取り直してみんなと山頂に降り立ち、ニアに最終確認をする。
「これがダンジョンの入り口かぁ、あ、出口?」
「どちらとも取れますね。あちらの世界への入り口であり、こちらの世界からの出口です」
「この穴、すげー深いとか無いよな?」
「モンスターが出てきているので穴というよりも坂か階段状になっているのではないでしょうか?」
「いきなり魔王軍とやらに鉢合わせしないだろうな?」
「ダンジョンの出現からの日数を考えると、まだまだ到達しないでしょう。今出てきているのは、ただの浅層にいるモンスターです」
「やっぱり深いのか……、そうだよな世界一の山だもんな」
「ダンジョンに入ってから起こり得ることをお伝えしますと、まず……このサイズのままですが、私が実体化します」
なんとも嬉しそうに言うなぁ。
「世界の理があちらの世界のものになり、皆さんに何らかのスキルが付与されます。それとは別に、言葉に苦労しないようなスキルをディスティリーニア本体から送らせて頂きます。その時に確認しましょう! ――あっ、ユウトさんはスマホを触らずとも魔法を使えるようになりますよ」
「ほう、じゃあスマホは不要ということか?」
「いいえ、これまで通りスマホを使っての魔法もできます。これのいい所は、スマホが魔力の大貯蔵庫となりユウトさん単体では発動できないレベルの魔法も発動できるようになるんです」
へぇ~、スマホが今度はモバイルバッテリーみたいになるのか! ……しかも自動回復の。
「あれ? 理が変わるって、今発動中の魔法の効果がなくなるのか?」
「それは大丈夫でしょう。魔法自体あちらの世界のものですし」
ああそうだった、忘れてた、……馴染んじゃってたな。
「そして、……これが一番重要な点だと思いますが……ミケさんについてです」
さして興味無さそうにアニタの相手をしながら話を聞いていたミケが「ほう、我がどうした?」と反応する。
「ミケさんは恐らく……人間や獣人と同じくらいの寿命、今まで悠久の時を生きてきたのとは比べようもないほどの短命になってしまうかも知れません」
俺はそんなことになるとは思っていなかった……
ミケの白狐としての何か、アイデンティティ? 立場? それを奪ってしまうなんて出来ない。
「ミケ、お前は……」
続きを言いかけたところで――
「そうか。我はそれで良い」
「え!? お前、本当に大丈夫か?」
「うむ。確かに我は長く生き、人の営みや世の移り変わりを見てきた。じゃがユウト、お主ほどの人間には出会わなんだ。これからもそうであろう。……我はお主に出会ったのじゃ。お主に出会い、共におると決めたのじゃ、我が。それだけじゃ」
「ミケ……」
ミケの想い、しっかり受け止めないとな。
「ケーキもあるしの」
赤らめた顔で、照れ隠しのように言うのは、ミケらしいな。
……ん? こっちが本心だったらどうしよう?
「よし! わかった。ミケ、ありがとうな。アニカ、アニタも一緒に頑張ろうな!」
「「「おー!!」」」
ダンジョンの入り口は黒かった。黒い、闇、ではなく黒。それが少し揺らめいている。
モンスターが出てきた時のために刀を抜き身で持ち、アニカとアニタにはクズ共から奪ったククリナイフを気休めで持たせた。
「よし、俺、アニカとアニタ、ミケで入るぞ。ミケは警戒も頼むな?」
「任せるのじゃ」
黒に足を踏み入れる。ヌプッとした感触――ゆるいゼリーに突っ込んだような感触が確かにあった。足先で探ると、段差は無い。……ということは坂になっているのか。
坂を下りて辺りを見渡せば、洞窟の中で、壁や足元にはところどころ光る苔の様なものが生え、真っ暗では無い。
一本道か……、視界のなかにはモンスターはいない。だが、ニュースで言っていた“穴に転落した登山家”の遺体が食べられた後の残骸がある。
後ろを振り返り、みんないることを確認できた。ニアもいる。
だが、何かおかしい。俺がおかしい。
頭の中がぐらぐら揺れたり、ねじれるような感覚に襲われ立っていられない。
「ユウト! どうしたのじゃ!」
ああ、ミケが心配している……しっかりしなくては! ああ、ダメだ…………
水に沈んでいくような感覚で意識が遠のいた。
「ユウト!」
「ユウトさん!」
「ユウトお兄ちゃ~ん」
「はい。どうせここからいなくなるから、使う場所ないですもん」
俺たちは町に出て姉妹の服や、生活道具、ケーキ、追加の食糧、ケーキなどを揃え、また無人のホテルに戻った。
魔法を使って移動するのを見られたくないからな。
例によってアニカをおんぶし、アニタを片手抱っこ、ミケは頭の上に配置。
「やはり納得がいかんぞ、ユウト」
いや、別にミケは離れてても飛ばせられるからいいんだが、お前が寂しそうな顔をするから……
「《認識阻害》《ウィンドフィルム》《フライ》っと」
ゆっくりと飛び立つと、アニカとアニタが俺を掴む手に力が入った。
俺達は浮いているから上空9,000m以上にいるはずで、とっくに動物の生存限界を超えているだろうに……全く身体的に影響が無いなんて、あらためて魔法は凄いな。
ここからはネパール側、中国側のベースキャンプもはっきりと見える。
どちらにも多くの人間が見られる。人間の欲深さがわかるな。
そして、ところどころからモンスターと戦闘中と思われる銃声が聞こえる。
「兵士も大変だな。重い酸素ボンベ背負って動いてモンスターの相手なんて」
「あれが穴じゃな。ダンジョンとやらの入り口」
このまま行こうとしたところ、アニタが何かに気づいたようで、指をさしている。
「お兄ちゃん、あそこに何かいるよ~」
ん? 体が白くて見えづらいがモンスターか?
「ホントだ、そこらをうろついているモンスターよりも全然でかいな」
他のモンスターは軍隊もいるし、銃が通用するだろうから大丈夫として……。
「あいつはヤバいかもな。倒していくか」
山頂に近い少し離れた場所に姉妹と護衛のミケを降ろし、俺だけで向かう。
「飛んだまま戦うのは初めてだ」
近づいて見ると、やっぱりでかい。白い毛が汚れて黒ずみ、岩肌に見えるといわれれば岩肌、雪に見えるといわれれば雪に見える。
サル系のモンスターか、……2mはあるか。
幸い奴は急な山肌にしがみついて移動していて俺に気づいていない。完全に後ろを取った。
刀を取り出し、今回は《フィジカルアップ》をかける。
「よし、いくぞ!」
完全に無防備な背中にズバーーッ! と会心の袈裟切りが決まったが、少し浅かったか? 体毛が厚いな。
飛びながらの戦闘への不慣れが出たな。
「ぐわぁぁー!」
怒った様子でチンパンジーのように片手で斜面の岩を掴み、俺に向き直る。
やる気か。
俺に向かって伸ばしてきた手を切り落とし、とどめに心臓のあたりを突き刺すと、呻き声をあげて白目をむいて息絶えた。
あらかじめニアから、ストレージには生きているものは入れられないが、死骸は入れられると聞いていたので即、収納。
「よし、終わった。戻ろうか」
そう独り言を発したところで、ニアが姿を現した。
「あの、ユウトさん。これ……違います」
「ん? 何が?」
「これはモンスターではありません」
「――ん? いや、言ってる意味がわからないんだけど……」
「ですから、これはあちらの世界のモンスターではなくて、こちらの世界の動物? です」
「えええぇぇええ!? 今のが??」
驚きのあまり山肌に落ちそうになったが、い……一応アニカ達にも聞いてみよう。
動揺を抑えつつ、事の顛末と、その動物? の死骸を見せる。
「あ、イエティでしたか。出会えるなんて運がいいですね」
「あれがイエティなの? アニタ初めて見れた~」
「なんじゃ? いえてーとは?」
えええええ、その反応何?
どど、どうしようこの死体。
研究者にでも送るか? いや、めんどくさいし、そんな暇もないぞ……
……よしっ! 隠し通そう。
気を取り直してみんなと山頂に降り立ち、ニアに最終確認をする。
「これがダンジョンの入り口かぁ、あ、出口?」
「どちらとも取れますね。あちらの世界への入り口であり、こちらの世界からの出口です」
「この穴、すげー深いとか無いよな?」
「モンスターが出てきているので穴というよりも坂か階段状になっているのではないでしょうか?」
「いきなり魔王軍とやらに鉢合わせしないだろうな?」
「ダンジョンの出現からの日数を考えると、まだまだ到達しないでしょう。今出てきているのは、ただの浅層にいるモンスターです」
「やっぱり深いのか……、そうだよな世界一の山だもんな」
「ダンジョンに入ってから起こり得ることをお伝えしますと、まず……このサイズのままですが、私が実体化します」
なんとも嬉しそうに言うなぁ。
「世界の理があちらの世界のものになり、皆さんに何らかのスキルが付与されます。それとは別に、言葉に苦労しないようなスキルをディスティリーニア本体から送らせて頂きます。その時に確認しましょう! ――あっ、ユウトさんはスマホを触らずとも魔法を使えるようになりますよ」
「ほう、じゃあスマホは不要ということか?」
「いいえ、これまで通りスマホを使っての魔法もできます。これのいい所は、スマホが魔力の大貯蔵庫となりユウトさん単体では発動できないレベルの魔法も発動できるようになるんです」
へぇ~、スマホが今度はモバイルバッテリーみたいになるのか! ……しかも自動回復の。
「あれ? 理が変わるって、今発動中の魔法の効果がなくなるのか?」
「それは大丈夫でしょう。魔法自体あちらの世界のものですし」
ああそうだった、忘れてた、……馴染んじゃってたな。
「そして、……これが一番重要な点だと思いますが……ミケさんについてです」
さして興味無さそうにアニタの相手をしながら話を聞いていたミケが「ほう、我がどうした?」と反応する。
「ミケさんは恐らく……人間や獣人と同じくらいの寿命、今まで悠久の時を生きてきたのとは比べようもないほどの短命になってしまうかも知れません」
俺はそんなことになるとは思っていなかった……
ミケの白狐としての何か、アイデンティティ? 立場? それを奪ってしまうなんて出来ない。
「ミケ、お前は……」
続きを言いかけたところで――
「そうか。我はそれで良い」
「え!? お前、本当に大丈夫か?」
「うむ。確かに我は長く生き、人の営みや世の移り変わりを見てきた。じゃがユウト、お主ほどの人間には出会わなんだ。これからもそうであろう。……我はお主に出会ったのじゃ。お主に出会い、共におると決めたのじゃ、我が。それだけじゃ」
「ミケ……」
ミケの想い、しっかり受け止めないとな。
「ケーキもあるしの」
赤らめた顔で、照れ隠しのように言うのは、ミケらしいな。
……ん? こっちが本心だったらどうしよう?
「よし! わかった。ミケ、ありがとうな。アニカ、アニタも一緒に頑張ろうな!」
「「「おー!!」」」
ダンジョンの入り口は黒かった。黒い、闇、ではなく黒。それが少し揺らめいている。
モンスターが出てきた時のために刀を抜き身で持ち、アニカとアニタにはクズ共から奪ったククリナイフを気休めで持たせた。
「よし、俺、アニカとアニタ、ミケで入るぞ。ミケは警戒も頼むな?」
「任せるのじゃ」
黒に足を踏み入れる。ヌプッとした感触――ゆるいゼリーに突っ込んだような感触が確かにあった。足先で探ると、段差は無い。……ということは坂になっているのか。
坂を下りて辺りを見渡せば、洞窟の中で、壁や足元にはところどころ光る苔の様なものが生え、真っ暗では無い。
一本道か……、視界のなかにはモンスターはいない。だが、ニュースで言っていた“穴に転落した登山家”の遺体が食べられた後の残骸がある。
後ろを振り返り、みんないることを確認できた。ニアもいる。
だが、何かおかしい。俺がおかしい。
頭の中がぐらぐら揺れたり、ねじれるような感覚に襲われ立っていられない。
「ユウト! どうしたのじゃ!」
ああ、ミケが心配している……しっかりしなくては! ああ、ダメだ…………
水に沈んでいくような感覚で意識が遠のいた。
「ユウト!」
「ユウトさん!」
「ユウトお兄ちゃ~ん」
0
お気に入りに追加
283
あなたにおすすめの小説
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
先生!放課後の隣の教室から女子の喘ぎ声が聴こえました…
ヘロディア
恋愛
居残りを余儀なくされた高校生の主人公。
しかし、隣の部屋からかすかに女子の喘ぎ声が聴こえてくるのであった。
気になって覗いてみた主人公は、衝撃的な光景を目の当たりにする…
分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活
SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。
クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。
これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。
クズな少年は新しい世界で元魔獣の美少女たちを従えて、聖者と呼ばれるようになる。
くろねこ教授
ファンタジー
翔馬に言わせるとこうなる。
「ぼくは引きこもりじゃないよ
だって週に一回コンビニに出かけてる
自分で決めたんだ。火曜の深夜コンビニに行くって。
スケジュールを決めて、実行するってスゴイ事だと思わない?
まさに偉業だよね」
さて彼の物語はどんな物語になるのか。
男の願望 多めでお送りします。
イラスト:イラスト:illustACより沢音千尋様の画を利用させて戴きました
『なろう』様で12万PV、『カクヨム』様で4万PV獲得した作品です。
『アルファポリス』様に向けて、多少アレンジして転載しています。
異世界で買った奴隷が強すぎるので説明求む!
夜間救急事務受付
ファンタジー
仕事中、気がつくと知らない世界にいた 佐藤 惣一郎(サトウ ソウイチロウ)
安く買った、視力の悪い奴隷の少女に、瓶の底の様な分厚いメガネを与えると
めちゃめちゃ強かった!
気軽に読めるので、暇つぶしに是非!
涙あり、笑いあり
シリアスなおとぼけ冒険譚!
異世界ラブ冒険ファンタジー!
わたくし悪役令嬢になりますわ! ですので、お兄様は皇帝になってくださいませ!
ふみきり
ファンタジー
アリツェは、まんまと逃げおおせたと思った――。
しかし、目の前には黒いローブを着た少女が、アリツェたちを邪教徒と罵りつつ、行く手を阻むように立ち塞がっている。
少女の背後には、父配下の多数の領兵が控えていた。
――作戦が、漏れていた!?
まさか、内通者が出るとは思わなかった。逃亡作戦は失敗だ。
アリツェは考える。この場をどう切り抜けるべきかと。
背後には泣き震える孤児院の子供たち。眼前には下卑た笑いを浮かべる少女と、剣を構えてにじり寄るあまたの領兵。
アリツェは覚悟を決めた。今、精霊術でこの場を切り抜けなければ、子供たちの命はない。
苦楽を共にしてきた家族同然の子供たちを、見捨てるなんてできやしない!
アリツェはナイフを握り締め、自らの霊素を練り始めた――。
★ ☆ ★ ☆ ★
これは、ひょんなことから異世界の少年悠太の人格をその身に宿した、貴族の少女アリツェの一代記……。
アリツェは飄々とした悠太の態度に手を焼くも、時には協力し合い、時には喧嘩をしつつ、二重人格を受け入れていく。
悠太の記憶とともに覚醒した世界最強の精霊術は、幼く無力だったアリツェに父と戦う術を与えた。
はたしてアリツェは、命をつけ狙う父の魔の手を振り払い、無事に街から逃げのびられるのだろうか。
そして、自らの出生の秘密を、解き明かすことができるのだろうか――。
◇★◇★◇
●完結済みです
●表紙イラストはアメユジ様に描いていただきました。
【アメユジ様 @ameyuji22 (twitterアカウント) https://ameyuji22.tumblr.com/ (ポートフォリオサイト)】
●スピンオフ『精練を失敗しすぎてギルドを追放になったけれど、私だけの精霊武器を作って見返してやるんだからっ!』も公開中です。
【https://www.alphapolis.co.jp/novel/598460848/814210883】
【小説家になろう、カクヨム、ノベルアッププラスにも掲載中です】
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる