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第三話
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斉藤要 高校生。将来は医者になりたいが、成績は悪い。
東雲夏屋 要の親友。ゲームオタク
西園寺清 要の姉のかなこの婚約者。中学生。ゲーム会社でアルバイトかなにかしているらしい。
斉藤かなこ 要の姉。 今現在なにをしているのかわからない謎多き人物。
「おはよう。東雲」
学校の登校日の朝、教室で要は元気よく、親友の東雲夏屋に挨拶する。
「おはよう。要氏。何か要氏、きょうはご機嫌でござるな」
分厚いレンズのメガネをかけ、ぼさぼさの肩まで無造作に伸びた髪。おしゃれとは縁遠い東雲は、要とよくアニメやゲームの話をする。要は東雲と話してると、不思議と落ち着く、なんでも話せるオタク仲間だった。
「東雲、いいゲームを手に入れたんだ」
「おお!それはいい。いったいどんなゲームなんで?」
「ゲーム?それならおれもやりたい」
東雲と要が話している間に、同じクラスのイケメンの藤堂紫が割り込んでくる。藤堂はイケメンでクラスの女どものアイドル的な存在だ。もてないクラスの最下級の要は、正直藤堂のことは苦手だ。
「お前には関係ないエロゲだよ」
正直に要は藤堂に話してみる。
「まじ?やりてえ」
「お前現実の女とやりたい放題じゃんか」
要の言葉に、要の隣にいる東雲もうなずいている。
「藤堂君!」
こうしている間にも藤堂を呼ぶクラスの女子の声がする。
「しっし」っと、要は藤堂に向かって追い払う動作をすると、藤堂はなにか物言いたげな視線を要に向けて、去っていく。要はほっとして、東雲と今日要の家でVRする約束を取り付けた。
「あ、ん、っ」
東雲はあえぎ声をあげている。親友のあえぎ声に、要は複雑である。そちらを見ないようにして、要はテレビとつなげることに成功したVRゲーム画面をテレビで見ているのだが。話は少しさかのぼる。
東雲と要は話がついて、早速家でVRゲームをやり始めたのだ。
「お。要どの、このゲーム主人公キャラ選んだりカスタマイズできるみたいですぞ」
「え!?本当かよ!」
要の時は勝手にキャラの中に入り込んでいたのだが。最初にゲームキャラの選択ができるらしい。
東雲は長い黒髪の清純派のおとなしい少女キャラを選んでいた。さすが東雲だ。趣味がいい。
東雲は薄気味悪い笑みを浮かべながら、VRの中の愛らしいナースキャラの少女のパンツをめくってみた。パンツの色は薄いピンク色だ。
「おおお!これすごいですな。ほんとうにゲームのキャラになったみたいで鮮明で。ん?」
ゲーム主人公の名前を設定してください。
■ □
そんな表示がゲーム画面に浮かんでくる。
「はぁ!?俺の時は勝手に要になってなかったか?」
要がゲームやっているときはキャらの名前設定とやらは出てこず、勝手に『要』そのまんまの名前になっていたが。
「ふむ。じゃぁ木下夏にしようかな?」
さすがゲームオタクの東雲は素早く名前を入力していく。
というか、VRでよく文字入力できるなと、要は感心する。
東雲はゲームの中の女子更衣室で待っていたが、ほかのナースが入ってこないので、仕方なく女子更衣室を出た。
「やあ、夏ちゃん。おはよう」
浅黒い肌をした、ゴリラに似た男が、東雲の前に現れる。
東雲の頭上に、文字が浮かび上がる。
『男の名前は北岸権増(43)。消化器外科医。既婚者。八歳の娘がいるが、若い女と不倫やキャバクラがよいを繰り返している。趣味は職場でセクハラ。ナースの裸写真をとっては脅迫している』
「ああ、こいつ!」
要をさんざんゲームの中で犯してきた毛深いゴリラキャラ。あわてて東雲に声をかける。
「東雲、このキャラに気をつけろよ」
「ん?」
言ったそばから北岸が毛深い手を伸ばして、夏(東雲のキャラ)の臀部を触り始めた。
「夏ちゃんはいつも可愛いねぇ」
「や、やめてください」
「いや、夏ちゃんが可愛いからいけないんだよ」
とかなんとか言いながら北岸キャラは、東雲のスカートの中に手を入れ始める。安定の北岸下種キャラである。
「ふ、あ」
柔らかな丸みを帯びた東雲の臀部から、じわじわ北岸の手が前に伸びる。
「っ!!要氏これすごいですな。ゲームの中のキャラの刺激を、何倍にもしてプレイヤーに伝えてくる」
涙目の東雲が、要に伝えてくるが、要はゲーム画面にくぎ付けである。かわいい女の子が尻触られて涙目で嫌がっている。ごくりと、要はのどを鳴らす。
「そろそろ回診の時間だ。夏ちゃんよろしくね」
そんなことを言って、北岸は歩き始める。そのあとを涙目の少女姿の東雲がついていく。
患者のいる病室に行くと、医者がどんどん集まっていく。医療ドラマでみたまんま医者が集まって、病室にいる患者を診ていく。東雲はゲームの概要をつかめず、なんとなく医者の集まりについていった。
それから東雲はというか、VRキャラになった東雲は、医者に体を嬲られながら、ベッドにいる患者に執拗に犯された。
その様子を要はおかずにしていた。
「あ、あ、んんー♡そこ、ひ、だめぇええええ」
と甲高い喘ぎ声をあげながら東雲は悶えている。同級生の悶える姿を見ないように、要は必死で目をそらす。
しばらくたつとげっそり横たわる東雲の姿がそこにあった。下半身がザーメンでべたべただ。
「要氏、すまなんが、お風呂おかりできぬでおろうか?」
なさけない子犬のような表情でぷるぷる震えながら東雲が要の方を見る。要の中の父性本能に、その表情がヒットする。
「わかった。風呂沸かすから待ってろ」
「いや、シャワーでいい」
「ん」
要は立ち上がるが、いつまでたっても東雲は立ち上がろうとしない。
「東雲?風呂行くぞ」
「すまん、要氏、腰立たない」
VRくそげーの恐ろしさに、要はぞっとしする。なんつー恐ろしいものを、西園寺はつくったのか。要は東雲に肩を貸しながらやっとこさ立ち上がって、風呂場に向かって歩き出す。
東雲を風呂場に送った後、一人要はVRゲームの前で溜息をついていると、VRゲーム本体からメロディーが鳴りだして、西園寺の声が聞こえてきた。
『やや、兄さんにもお友達がいたんだね。今度もう一つVRゲーム送るよ』
「てめぇ、西園寺!!」
『兄さん、お話ししたいから、VR装着してくれる』
しぶしぶ要はVRを装着する。すると、そこには机の上でにこにこ笑いながら、お菓子を食っているなめたようすの西園寺の姿があった。
『すごいでしょう?俺の作ったこのゲーム。現実と仮想の区別なく、肉体に快感や興奮を感じることができる。いや、現実のセックスより快感はすごいかもしれない。
このVR技術は。実際に肉体的接触のセックスしなくても、快感を得ることができる。性病の心配しなくても、これで安心して売春や恋人同士ですることができる。新しいセックスの始まりだよね』
にっこり西園寺は微笑む。それを呆れながら要は見る。
「お前」
要はあきれて、なんといえばいいのかわからない。
『今度主催者集めて、ゲームの中で援助パーティーやるんだ。犯す側もゲームの中でプレイできるってこと。犯される側は大金がもらえるよ。兄さんもどう?』
「お前、姉さんは、どう思うのか考えろよ」
『もちろん。これもすべてあの人のためだからね。兄さんもゲームやりすぎないで、現実に彼女作るように、ねえ。じゃ』
ぶつっと、東雲の姿が消え、ゲームの映像が切り替わる。
「お前に言われたくねぇええええ!!」
あいかわらずなめきった様子の東雲に、要は頭にくる。
「くそ!姉さん」
ぽつりと、要はつぶやいた。
東雲夏屋 要の親友。ゲームオタク
西園寺清 要の姉のかなこの婚約者。中学生。ゲーム会社でアルバイトかなにかしているらしい。
斉藤かなこ 要の姉。 今現在なにをしているのかわからない謎多き人物。
「おはよう。東雲」
学校の登校日の朝、教室で要は元気よく、親友の東雲夏屋に挨拶する。
「おはよう。要氏。何か要氏、きょうはご機嫌でござるな」
分厚いレンズのメガネをかけ、ぼさぼさの肩まで無造作に伸びた髪。おしゃれとは縁遠い東雲は、要とよくアニメやゲームの話をする。要は東雲と話してると、不思議と落ち着く、なんでも話せるオタク仲間だった。
「東雲、いいゲームを手に入れたんだ」
「おお!それはいい。いったいどんなゲームなんで?」
「ゲーム?それならおれもやりたい」
東雲と要が話している間に、同じクラスのイケメンの藤堂紫が割り込んでくる。藤堂はイケメンでクラスの女どものアイドル的な存在だ。もてないクラスの最下級の要は、正直藤堂のことは苦手だ。
「お前には関係ないエロゲだよ」
正直に要は藤堂に話してみる。
「まじ?やりてえ」
「お前現実の女とやりたい放題じゃんか」
要の言葉に、要の隣にいる東雲もうなずいている。
「藤堂君!」
こうしている間にも藤堂を呼ぶクラスの女子の声がする。
「しっし」っと、要は藤堂に向かって追い払う動作をすると、藤堂はなにか物言いたげな視線を要に向けて、去っていく。要はほっとして、東雲と今日要の家でVRする約束を取り付けた。
「あ、ん、っ」
東雲はあえぎ声をあげている。親友のあえぎ声に、要は複雑である。そちらを見ないようにして、要はテレビとつなげることに成功したVRゲーム画面をテレビで見ているのだが。話は少しさかのぼる。
東雲と要は話がついて、早速家でVRゲームをやり始めたのだ。
「お。要どの、このゲーム主人公キャラ選んだりカスタマイズできるみたいですぞ」
「え!?本当かよ!」
要の時は勝手にキャラの中に入り込んでいたのだが。最初にゲームキャラの選択ができるらしい。
東雲は長い黒髪の清純派のおとなしい少女キャラを選んでいた。さすが東雲だ。趣味がいい。
東雲は薄気味悪い笑みを浮かべながら、VRの中の愛らしいナースキャラの少女のパンツをめくってみた。パンツの色は薄いピンク色だ。
「おおお!これすごいですな。ほんとうにゲームのキャラになったみたいで鮮明で。ん?」
ゲーム主人公の名前を設定してください。
■ □
そんな表示がゲーム画面に浮かんでくる。
「はぁ!?俺の時は勝手に要になってなかったか?」
要がゲームやっているときはキャらの名前設定とやらは出てこず、勝手に『要』そのまんまの名前になっていたが。
「ふむ。じゃぁ木下夏にしようかな?」
さすがゲームオタクの東雲は素早く名前を入力していく。
というか、VRでよく文字入力できるなと、要は感心する。
東雲はゲームの中の女子更衣室で待っていたが、ほかのナースが入ってこないので、仕方なく女子更衣室を出た。
「やあ、夏ちゃん。おはよう」
浅黒い肌をした、ゴリラに似た男が、東雲の前に現れる。
東雲の頭上に、文字が浮かび上がる。
『男の名前は北岸権増(43)。消化器外科医。既婚者。八歳の娘がいるが、若い女と不倫やキャバクラがよいを繰り返している。趣味は職場でセクハラ。ナースの裸写真をとっては脅迫している』
「ああ、こいつ!」
要をさんざんゲームの中で犯してきた毛深いゴリラキャラ。あわてて東雲に声をかける。
「東雲、このキャラに気をつけろよ」
「ん?」
言ったそばから北岸が毛深い手を伸ばして、夏(東雲のキャラ)の臀部を触り始めた。
「夏ちゃんはいつも可愛いねぇ」
「や、やめてください」
「いや、夏ちゃんが可愛いからいけないんだよ」
とかなんとか言いながら北岸キャラは、東雲のスカートの中に手を入れ始める。安定の北岸下種キャラである。
「ふ、あ」
柔らかな丸みを帯びた東雲の臀部から、じわじわ北岸の手が前に伸びる。
「っ!!要氏これすごいですな。ゲームの中のキャラの刺激を、何倍にもしてプレイヤーに伝えてくる」
涙目の東雲が、要に伝えてくるが、要はゲーム画面にくぎ付けである。かわいい女の子が尻触られて涙目で嫌がっている。ごくりと、要はのどを鳴らす。
「そろそろ回診の時間だ。夏ちゃんよろしくね」
そんなことを言って、北岸は歩き始める。そのあとを涙目の少女姿の東雲がついていく。
患者のいる病室に行くと、医者がどんどん集まっていく。医療ドラマでみたまんま医者が集まって、病室にいる患者を診ていく。東雲はゲームの概要をつかめず、なんとなく医者の集まりについていった。
それから東雲はというか、VRキャラになった東雲は、医者に体を嬲られながら、ベッドにいる患者に執拗に犯された。
その様子を要はおかずにしていた。
「あ、あ、んんー♡そこ、ひ、だめぇええええ」
と甲高い喘ぎ声をあげながら東雲は悶えている。同級生の悶える姿を見ないように、要は必死で目をそらす。
しばらくたつとげっそり横たわる東雲の姿がそこにあった。下半身がザーメンでべたべただ。
「要氏、すまなんが、お風呂おかりできぬでおろうか?」
なさけない子犬のような表情でぷるぷる震えながら東雲が要の方を見る。要の中の父性本能に、その表情がヒットする。
「わかった。風呂沸かすから待ってろ」
「いや、シャワーでいい」
「ん」
要は立ち上がるが、いつまでたっても東雲は立ち上がろうとしない。
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「すまん、要氏、腰立たない」
VRくそげーの恐ろしさに、要はぞっとしする。なんつー恐ろしいものを、西園寺はつくったのか。要は東雲に肩を貸しながらやっとこさ立ち上がって、風呂場に向かって歩き出す。
東雲を風呂場に送った後、一人要はVRゲームの前で溜息をついていると、VRゲーム本体からメロディーが鳴りだして、西園寺の声が聞こえてきた。
『やや、兄さんにもお友達がいたんだね。今度もう一つVRゲーム送るよ』
「てめぇ、西園寺!!」
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『すごいでしょう?俺の作ったこのゲーム。現実と仮想の区別なく、肉体に快感や興奮を感じることができる。いや、現実のセックスより快感はすごいかもしれない。
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「お前」
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「お前、姉さんは、どう思うのか考えろよ」
『もちろん。これもすべてあの人のためだからね。兄さんもゲームやりすぎないで、現実に彼女作るように、ねえ。じゃ』
ぶつっと、東雲の姿が消え、ゲームの映像が切り替わる。
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