日本で死んだ無自覚美少年が異世界に転生してまったり？生きる話

29話 僕は被害者です

部屋に入ってやっとフィルが喋った

「まずは、食事をしましょうか」

…ずっと敬語なのが怖い
いつもなら普通に喋るのに

「う、うん」

フィルが無言で食事の準備を進めて行って、数分で食べれるようになった



「さあ、どうぞ」

「…ありがとう」

僕が食べてる時もフィルは何も喋らなかった
(怒ってるのは分かるけど、僕一応被害者なんだよなぁ…)

食事を終えフィルが片付けをしていたので、こっそり部屋に向かおうとしたが…

「どこに行くんですか？」

と、真顔で聞いてくるフィル
いつの間にか片付けは終わってたらしく気付けば俺の後ろに居た

「ど、どこにも行かないよ…？」

「そうですか。なら、良かったです。では、お話しをしましょうか」

「あ、明日じゃダメかなぁなんて…」

「もちろん。ダメです」

僕は諦めて大人しく座った







「…フィル、普通に喋らないの？」

「普通に話したら落ち着いて喋れないけどいいですか？」

「うん…」

「分かった。…サフィ！どうしていつも勝手に行動するんだ！確かに今回は向こうも悪いかもしれないが、誰かに着いてきてもらうとか、鍵だけ閉めて帰るとかで方法は色々あっただろ！」

「その通りです…」

よくよく考えて見ると、幽霊の正体を確かめようとしてカーテンを開けてしまった僕も悪い…
けど、好奇心には勝てなかったんだよね…

てゆうか、フィルに何にも話してないのに何でこんなに知ってるんだろう…

「気になったんだけど、何で話してないのに知ってるの？？」

「あぁ、それは……」












「ルーカスのおかげかぁ…」

フィルによると、僕が帰ってこなくて心配になって部屋を出たら隣の部屋の前にルーカスがいて、不思議に思ったフィルが話を聞くと僕を待っていると答えたらしい。それで、詳しく聞いてみると保健室の鍵を掛けに行ったまま戻ってこないことが分かってフィルが僕を探しに来たんだって

(明日お礼しないと！)

「…今回はサフィが完全に悪い訳では無いから、説教はこれまでだ。次からは勝手に行動をしないように」

「……」

「…返事は？」

「は、はい！」

フィルの圧力にやられて返事をしてしまった

「よし。じゃあ本題だ」

「本題あるの？初めて聞いたんだけど…」

「今言ったからな」

「はぁ…内容は？？」

「来週の休日に一旦公爵家に帰ることになった」

「どうして！？」

(入学してばっかなのに、もう帰るの！？)

「原因は…サフィだ」

「へ、僕？？」

(色々やらかしてはいるけど…そんな大したことないし、、心当たりがないや…)

「安心しろ。説教とかじゃないぞ」

「じゃあ何で？」

「サフィは入学するまで公の場に姿を表した事がなかっただろ？普通は6歳でお披露目会をするんだが、サフィは今まで病気のためできなかった設定になっている。で、学園に入学した今サフィの病気設定は無くなった。それで、お披露目会をしないといけなくなった」

「えー…」

「公爵様は今更やる意味が無いと反対したらしいが、、、公爵家の次男は顔が醜くて人前に出れないだとか、出来損ないだから見せたくないとか変な噂が流れて…」

「…父様が怒ったんだね、、」

本当に過保護だと思う…
僕は気にしないのに、、

「まぁ…いわゆる公爵様がサフィの事を自慢して噂に信じたやつを見返してやろうみたいな感じだ」

「…ははは、」

さすが父様と言うべきか、そんな事をしなくてもいいと言うべきか…

「何度も言ってるがサフィは普通にしとけば大丈夫だ」

「ありがとう？」

毎回思うがこれはどうゆう意味なんだろう…

「これで話は終わりだ。もういいぞ」

「分かった。じゃあね、フィル」

「あぁ…」

僕はすぐ自室に行った











「あ、そういえばアルフォード様も参加するって伝えるのを忘れてた」


この話を聞いていれば僕は強制参加でも絶対に行かなかったのに