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第17話 条件を満たした

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モスプルヘイムの胴体に、落雷が直撃する。

「ゴギャァァァァァァ!」

モスプルヘイムは羽の制御を失いながら、叫び声を上げ……雷を直視したことによる目のチカチカが収まる頃には、完全に消滅してしまっていた。


……本当に倒せたのか?
消滅したふりしてどこかから不意打ちを仕掛けてくるつもりじゃないか?

そう不安になり、ステータスウィンドウを開いてみたのだが——

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北野 悠人
Lv.12
HP 890/890
MP 16000/42000
EXP 133974/409600

●スキル
<アクティブ>
【★6】名人級付与術
【★6】第6のイーグルアイ
【★6】透明化
【★6】極・低燃費高速飛行
【★6】実体消去
【★6】名人級錬金術
【★6】四属性魔法
【★6】四属性特殊魔法
【★6】アークストライク
【★6】化身の一撃
【★6】ディスラプター
【★6】鑑定・極
【★6】エクサグラビティ
【★6】固定ダメージ
【★6】カオスストライク
【★6】聖隕石
【★6】大狂乱
【★6】ショックウェーブ
【★6】アイテムボックス

<パッシブ>
【★7】乱数調整
【★6】異邦耐性
【★6】寝る子は育つ
【★6】神癒の寵愛
【★6】身体神の加護
【★6】全環境適応
【★6】融合魔法の素質
【★6】魔法神の加護
【★6】ど根性カウンター
【★6】アーティファクト装備枠追加(×2)

●装備
力源の衣(MP最大値3倍)

●アーティファクト
獲得経験値倍増結晶

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「レベルが12に上がってるな。経験値が入ったってことはつまり……ちゃんと倒せたんだな」

俺は討伐完了の確かな証拠をそこに見て、ようやく安心することができた。

「……って、そんなこと言ってる場合じゃない」

俺は急いでモスプルヘイムが息絶えた場所の真下に行き、両手を上に構えた。
すると……数秒後、上空からモスプルヘイムのドロップ素材が落ちてきた。

危ない危ない。
今回は真下が海だからな、落ちてしまったら探すのが大変になるところだった。

安堵しつつ、俺はモスプルヘイムの素材をアイテムボックスに収納した。
そしてスマホを取り出し、JMEOのアプリを起動した。

JMEOのアプリには「討伐完了報告機能」があり、スマホを数回操作するだけで簡単に本部に状況を伝えることができるようになっている。
俺が手順を済ませると、アプリ上の討伐状況表示が「交戦中」から「本部確認中」に切り替わった。

ソロで討伐した場合は、原則としてドロップ素材は討伐者のものとなるので、JMEOの用事はこれで全て完了したことになる。
色々と疲れたので、俺は今日は換金所には行かず直で家に帰ることにした。





家に帰ると俺は食事と入浴を終え、すぐに布団に入った。
そして布団の中でスマホを開いてみると……JMEOから、次の2件の通知が届いていた。

「モンスター討伐の本部での確認が完了しました」
「北野会員の貢献ランクが10上がりました」

どうやら早速、本部の確認は済んだみたいだな。
それと……貢献ランクは一気に10上がったか。

貢献ランクとは文字通り、JMEOの討伐要請でどれだけの功績を残したかの指標のことなんだが……確かこれって、5上げたら所得税非課税の特典は得られるんだったよな。
ということは……何なら俺、今後一切JMEOの要請に関わらなかったとしても、もう所得税は免税にしてもらえるのか。

たった一件でこれとは、所得税非課税のハードルって案外低かったんだな。
まあそのハードルは低ければ低いだけありがたいので、俺にとっては良い事なのだが。

喜びを噛み締めつつ、俺はスマホの電源を落とした。

今後はまあ……せっかくだし、モスプルヘイムの素材を用いたアイテムもしくはアーティファクトを作れるよう、またいろんな素材を集めていこうか。
そんなことを考えつつ、俺は明日からの仕事に備え眠りについた。
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