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第11話 Bランク昇格試験を勧められた
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ウルフを飲み込んだギガントパイソンは、一瞬俺と目を合わせたが……直後、急に力が抜けたかのようにその場に倒れこんだ。
そして、そのまま微動だにしなくなった。
捕食者衰弱、動きを鈍らせるくらいはできるかと思っていたが……まさか、それだけでこのクラスの魔物を昏倒させてしまうとはな。
魔法袋の件といい、俺の付与術の腕前は思ったより上がっていたようだ。
もしかしたらギガントパイソン、これでもう絶命してるかもしれないが……念のため、首は落としておくとするか。
俺は蛇の巨体の横に回ると、ウルフを倒した時同様剣を振り下ろし、プラズマの斬撃を飛ばした。
『対土属性超ダメージ』が乗っかったその刃は、まるで豆腐でも切るかのようにあっさりとギガントパイソンを両断した。
一時はどうなるかと思ったが……ちゃんと適切な対応ができればどうということはなかったな。
俺は倒したばかりのギガントパイソンに近づき、これをどう処分するかを考えた。
ギガントパイソンはボアヴァルカンより遥かに大きいので、いくら魔法袋の容積が上がったとはいえ、そのまま全部は入りきらない。
だが……ギガントパイソンは強力な魔物というだけあって、その素材は結構貴重だ。
だから、この森に置き去りにするのは少々もったいない。
となると、どうするか。
悩ましいところではあったのだが……俺はギガントパイソンの死体に、一つの付与をかけることにした。
「『亜空間共鳴』付与」
俺の魔法袋は、材質が魔法袋向けのものではないが……じゃあ逆にどんな材質が魔法袋向けなのかと言えば、それは「蛇の革」だ。
蛇の革には亜空間と相性の良い成分が含まれていて、それを媒体にして作った亜空間は通常の何十倍にもなる性質があるのだ。
特に、コイツの闇属性バージョンである「ダークパイソン」にはその成分がとりわけ多く含まれていて、その革は魔法袋の最高の原料として知られている。
そんな蛇の革は……実はもう一つ、重要な性質を持っている。
革に含まれる「亜空間と相性の良い成分」を活性化させてやると、既存の亜空間を押し広げる性質を持たせることができるのだ。
つまり、この『亜空間共鳴』を付与したギガントパイソンを魔法袋に入れようとすると、亜空間が広がりながら収納されていくので、一匹全部をすっぽり丸々入れることができる。
これで、問題なく素材をギルドに持ち帰れるというわけだ。
この付与は『亜空間拡張』とは比べ物にならないくらい難易度が高く、ともすれば素材を傷めてしまいかねないので少し躊躇したが……仮に傷めてしまったとしても持ち帰らないよりはマシだろうと思い、俺は付与に踏み切った。
『亜空間共鳴』が付与されたギガントパイソンは、するすると魔法袋の中へ入っていき……最終的には、胴体も頭も全部入れきることができた。
これで、今度こそ心残りは何も無いな。
『モンスターダウジング』にも、今はこれといった反応が無いし……今のうちに、街に帰還してしまおう。
そう思い、俺は針金を片手に持ったまま、元来た方向に歩いていった。
◇
「ただいま帰還しました。こちら、依頼分のマジヤ草です」
冒険者ギルドに着くと、俺はまずマジヤ草の方をカウンターに出し、依頼達成の処理を進めてもらうことにした。
「……は?」
だが……俺が出したマジヤ草の山を見た受付嬢は、そう言ってしばらく固まってしまった。
「……あのー、何なんですかこの量は? まさか、マイアズマタケの生息地に入って採ってきた、なんて言いませんよね?」
やっと口を開いたかと思うと、受付嬢はそう続けた。
「その通りですよ。良い感じにマジヤ草が群生してたんで、片っ端から採ってきました」
「な、なんて危険な事するんですかー!」
経緯を説明すると、受付嬢はそう絶叫した。
「マイアズマタケが生えているところに行くなんて……よく戻ってこれましたね。体調お変わりないですか?」
「しっかり対策はしてたんで、この通り元気ですよ」
「対策って……それも付与術ですか?」
「はい。『絶対防毒』ってのを使って、安全に採ってきました」
「あの毒、防毒系の付与を施した物を溶かす性質があったはずなんですが……。そんな芸当が可能なのは、間違いなくロイルさんだけでしょうね」
そんな会話を重ねながら、受付嬢は着々と依頼達成処理を進めていく。
その後、一瞬お互い無言になったが……受付嬢は、ふと何かを思い出したかのような顔をして、こう言い出した。
「あの、今ふと思い出したんですけど。マイアズマタケの生えてる場所って……毒が危険なだけじゃなく、ギガントパイソンの縄張りでもあったはずなんです。普通あそこには誰も近づかないので、そのことは言ってなかったんですが……まさか、遭遇したりしなかったですよね?」
「これですか?」
その質問を受け、俺はギガントパイソンの頭を魔法袋から覗かせた。
……全部出すとこの建物に収まりきらないので、ここで完全に取り出しはしないが。
「そ……それですよ! ってあれ、なんでそんなにナチュラルに倒してきちゃってるんですか……」
受付嬢はギガントパイソンの頭を指差したまま、また固まってしまった。
今度は受付嬢が我に返るまでに、数分の時間を要した。
数分して、ハッとしたように動き出した受付嬢は、奥の部屋に行って報酬分のお金を持って戻って来た。
「こちら、今回の報酬になります。マジヤ草は一束六百ジャーチで、今回納品頂いたのは1200本——100束分でしたので、報酬額は六万ジャーチです」
「ありがとうございます」
報酬をポケットにしまっていると、受付嬢はこう続けた。
「あと……ギガントパイソンですが、ここでは出せないので解体施設に直接持っていってもらうことになります。解体施設の場所は、私が案内しますね」
というわけで、俺は受付嬢と共にギルド所有の解体施設に移動することとなった。
◇
解体施設にて。
魔法袋から取り出したギガントパイソンが、作業員によって解体されだす中……受付嬢は、こんなことを言い出した。
「ロイルさん、一つ提案なのですが……Bランク昇格試験、受けてみませんか?」
受付嬢の提案は、そんな内容だった。
「ロイルさんのこと、気になって少し調べたのですが……ロイルさん、実は戦闘能力さえ示せばいつでもBランクに昇格できる状態になっていたんです。Bランクからは、功績と戦闘能力、二つの条件を満たさなければ上がれないのですが……功績の方はその、某パーティーでの実績が十分にありましたので」
受付嬢はそう続けた。
あえて「某パーティー」と言ってくれたのは、受付嬢なりの気遣いだろうか。
「ギガントパイソンを倒せて、試験に通らない道理はありません。ぜひともBランクに昇格すべきだと思います」
それが受付嬢の判断の根拠らしかった。
そういえばそうだったな。
【インセインスレイヤー】で他みんなAランクかSランクだったのに俺だけCランクなのは、そんな事情があったからだったのだ。
これからは、自分で戦って生きていくんだし……受付嬢がそう言うなら、受けてみてもいいかもな、その試験。
何にしても、もう少し詳しい話を聞いてみるか。
「試験って、どんなことをするんですか?」
「基本的には、剣術試験か魔術試験、どちらかを選んで受けていただきます。剣術試験は試験官との模擬戦、魔術試験は的への攻撃が試験内容となります。ロイルさんは付与術師とのことですが……あのギガントパイソンに残る太刀筋を見る限り、私のおすすめは剣術試験ですね」
試験の内容を聞くと、受付嬢はそう答えた。
……補正かかりまくりの太刀筋でそう判断されても、ちょっと困るのだが。
俺は追加で、こんな質問をしてみた。
「例えば……剣を振って飛ばした斬撃が的を壊したとして、魔術試験合格扱いになったりしませんかね?」
「それは……剣術技は魔法とはまた違うので、その扱いにはならないと思います」
だが……クラウソラスを一振りするだけで魔術試験合格になれば話が早いと思ったが、そうは問屋が卸さないみたいだった。
「……分かりました。じゃあ、剣術試験受けます」
少し悩んだ末、俺はそう答えた。
対人で今の付与がかかった剣を使うのは危険すぎるので、おそらく今クラウソラスにかかっている付与は一旦外さなければならない。
だが、俺の素の剣さばきで試験に通るはずもない。
……仕方がない。
あまり気は進まないが、当日はアレを剣に付与して、試験に臨むとするか。
そして、そのまま微動だにしなくなった。
捕食者衰弱、動きを鈍らせるくらいはできるかと思っていたが……まさか、それだけでこのクラスの魔物を昏倒させてしまうとはな。
魔法袋の件といい、俺の付与術の腕前は思ったより上がっていたようだ。
もしかしたらギガントパイソン、これでもう絶命してるかもしれないが……念のため、首は落としておくとするか。
俺は蛇の巨体の横に回ると、ウルフを倒した時同様剣を振り下ろし、プラズマの斬撃を飛ばした。
『対土属性超ダメージ』が乗っかったその刃は、まるで豆腐でも切るかのようにあっさりとギガントパイソンを両断した。
一時はどうなるかと思ったが……ちゃんと適切な対応ができればどうということはなかったな。
俺は倒したばかりのギガントパイソンに近づき、これをどう処分するかを考えた。
ギガントパイソンはボアヴァルカンより遥かに大きいので、いくら魔法袋の容積が上がったとはいえ、そのまま全部は入りきらない。
だが……ギガントパイソンは強力な魔物というだけあって、その素材は結構貴重だ。
だから、この森に置き去りにするのは少々もったいない。
となると、どうするか。
悩ましいところではあったのだが……俺はギガントパイソンの死体に、一つの付与をかけることにした。
「『亜空間共鳴』付与」
俺の魔法袋は、材質が魔法袋向けのものではないが……じゃあ逆にどんな材質が魔法袋向けなのかと言えば、それは「蛇の革」だ。
蛇の革には亜空間と相性の良い成分が含まれていて、それを媒体にして作った亜空間は通常の何十倍にもなる性質があるのだ。
特に、コイツの闇属性バージョンである「ダークパイソン」にはその成分がとりわけ多く含まれていて、その革は魔法袋の最高の原料として知られている。
そんな蛇の革は……実はもう一つ、重要な性質を持っている。
革に含まれる「亜空間と相性の良い成分」を活性化させてやると、既存の亜空間を押し広げる性質を持たせることができるのだ。
つまり、この『亜空間共鳴』を付与したギガントパイソンを魔法袋に入れようとすると、亜空間が広がりながら収納されていくので、一匹全部をすっぽり丸々入れることができる。
これで、問題なく素材をギルドに持ち帰れるというわけだ。
この付与は『亜空間拡張』とは比べ物にならないくらい難易度が高く、ともすれば素材を傷めてしまいかねないので少し躊躇したが……仮に傷めてしまったとしても持ち帰らないよりはマシだろうと思い、俺は付与に踏み切った。
『亜空間共鳴』が付与されたギガントパイソンは、するすると魔法袋の中へ入っていき……最終的には、胴体も頭も全部入れきることができた。
これで、今度こそ心残りは何も無いな。
『モンスターダウジング』にも、今はこれといった反応が無いし……今のうちに、街に帰還してしまおう。
そう思い、俺は針金を片手に持ったまま、元来た方向に歩いていった。
◇
「ただいま帰還しました。こちら、依頼分のマジヤ草です」
冒険者ギルドに着くと、俺はまずマジヤ草の方をカウンターに出し、依頼達成の処理を進めてもらうことにした。
「……は?」
だが……俺が出したマジヤ草の山を見た受付嬢は、そう言ってしばらく固まってしまった。
「……あのー、何なんですかこの量は? まさか、マイアズマタケの生息地に入って採ってきた、なんて言いませんよね?」
やっと口を開いたかと思うと、受付嬢はそう続けた。
「その通りですよ。良い感じにマジヤ草が群生してたんで、片っ端から採ってきました」
「な、なんて危険な事するんですかー!」
経緯を説明すると、受付嬢はそう絶叫した。
「マイアズマタケが生えているところに行くなんて……よく戻ってこれましたね。体調お変わりないですか?」
「しっかり対策はしてたんで、この通り元気ですよ」
「対策って……それも付与術ですか?」
「はい。『絶対防毒』ってのを使って、安全に採ってきました」
「あの毒、防毒系の付与を施した物を溶かす性質があったはずなんですが……。そんな芸当が可能なのは、間違いなくロイルさんだけでしょうね」
そんな会話を重ねながら、受付嬢は着々と依頼達成処理を進めていく。
その後、一瞬お互い無言になったが……受付嬢は、ふと何かを思い出したかのような顔をして、こう言い出した。
「あの、今ふと思い出したんですけど。マイアズマタケの生えてる場所って……毒が危険なだけじゃなく、ギガントパイソンの縄張りでもあったはずなんです。普通あそこには誰も近づかないので、そのことは言ってなかったんですが……まさか、遭遇したりしなかったですよね?」
「これですか?」
その質問を受け、俺はギガントパイソンの頭を魔法袋から覗かせた。
……全部出すとこの建物に収まりきらないので、ここで完全に取り出しはしないが。
「そ……それですよ! ってあれ、なんでそんなにナチュラルに倒してきちゃってるんですか……」
受付嬢はギガントパイソンの頭を指差したまま、また固まってしまった。
今度は受付嬢が我に返るまでに、数分の時間を要した。
数分して、ハッとしたように動き出した受付嬢は、奥の部屋に行って報酬分のお金を持って戻って来た。
「こちら、今回の報酬になります。マジヤ草は一束六百ジャーチで、今回納品頂いたのは1200本——100束分でしたので、報酬額は六万ジャーチです」
「ありがとうございます」
報酬をポケットにしまっていると、受付嬢はこう続けた。
「あと……ギガントパイソンですが、ここでは出せないので解体施設に直接持っていってもらうことになります。解体施設の場所は、私が案内しますね」
というわけで、俺は受付嬢と共にギルド所有の解体施設に移動することとなった。
◇
解体施設にて。
魔法袋から取り出したギガントパイソンが、作業員によって解体されだす中……受付嬢は、こんなことを言い出した。
「ロイルさん、一つ提案なのですが……Bランク昇格試験、受けてみませんか?」
受付嬢の提案は、そんな内容だった。
「ロイルさんのこと、気になって少し調べたのですが……ロイルさん、実は戦闘能力さえ示せばいつでもBランクに昇格できる状態になっていたんです。Bランクからは、功績と戦闘能力、二つの条件を満たさなければ上がれないのですが……功績の方はその、某パーティーでの実績が十分にありましたので」
受付嬢はそう続けた。
あえて「某パーティー」と言ってくれたのは、受付嬢なりの気遣いだろうか。
「ギガントパイソンを倒せて、試験に通らない道理はありません。ぜひともBランクに昇格すべきだと思います」
それが受付嬢の判断の根拠らしかった。
そういえばそうだったな。
【インセインスレイヤー】で他みんなAランクかSランクだったのに俺だけCランクなのは、そんな事情があったからだったのだ。
これからは、自分で戦って生きていくんだし……受付嬢がそう言うなら、受けてみてもいいかもな、その試験。
何にしても、もう少し詳しい話を聞いてみるか。
「試験って、どんなことをするんですか?」
「基本的には、剣術試験か魔術試験、どちらかを選んで受けていただきます。剣術試験は試験官との模擬戦、魔術試験は的への攻撃が試験内容となります。ロイルさんは付与術師とのことですが……あのギガントパイソンに残る太刀筋を見る限り、私のおすすめは剣術試験ですね」
試験の内容を聞くと、受付嬢はそう答えた。
……補正かかりまくりの太刀筋でそう判断されても、ちょっと困るのだが。
俺は追加で、こんな質問をしてみた。
「例えば……剣を振って飛ばした斬撃が的を壊したとして、魔術試験合格扱いになったりしませんかね?」
「それは……剣術技は魔法とはまた違うので、その扱いにはならないと思います」
だが……クラウソラスを一振りするだけで魔術試験合格になれば話が早いと思ったが、そうは問屋が卸さないみたいだった。
「……分かりました。じゃあ、剣術試験受けます」
少し悩んだ末、俺はそう答えた。
対人で今の付与がかかった剣を使うのは危険すぎるので、おそらく今クラウソラスにかかっている付与は一旦外さなければならない。
だが、俺の素の剣さばきで試験に通るはずもない。
……仕方がない。
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