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バレなきゃ罪じゃない
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私は家を出て瑠二君の家に向かっていた。ここの所、生の瑠二君を見ていなかった為、体が欲していたのだ。そしてなにより、邪魔者は全て排除した。その事で私に瑠二君が靡いてくれると信じていた。
彼の家の近くのに身を潜め、偶然を装って飛び出す作戦だ。瑠二君が学校に向かう時間までは、少なくともあと1時間はあるが、早く会いたいという気持ちが早目にここに来させていた。すると、その願いが通じたのか分からないが、瑠二君が予定よりもずっと早く家から姿を現した。
予定よりも早かったが、私は本能的に駆け寄り声をかけた。
「瑠二君~!久しぶり、偶然ね!」
「な、菜抽子さん?」
驚いた表情を見せた瑠二君。
やっぱり生の瑠二君は最高だわ……驚いた顔がまたキュートよね。
「瑠二君あのね。あれから私考えたんだけれど……やっぱりあなたの事が好きなの!」
思いが溢れて口から零れだした。彼に告白するのはこれで何度目だろうか。そして──、
「ごめんなさい、何度言われても無理なんです。今日は急いでるんで、もう行きますね!」
こうやってフラれるのも何度目か。
邪魔者は私の手で全て排除した筈なのに。
まだ足りないのか?
仮に世界中に女が私1人になれば、あるいは心を開いてくれるのだろうか?
「待って、瑠二君!」
思わず彼を引き止める。このまま別れるには余りにも寂しすぎた。
「すみません、本当に急いでいるんです!」
「どこに行くのよ? い、行かせないわ!」
彼の腕を掴み、半ば強引に急ぐその足を妨害する。
もう少し一緒に居てくれても……
「離してください!」
瑠二君は少々声を荒げられたが、負けじと私も食い下がる。
「なんで?どうして?そんなに大切な用事があるの?それは私よりも大切なの!?」
他にもまだ彼を惑わす物があると言うのか。もしあるのだとしたら、それさえも私が排除して見せる。と、自信を覗かせてみたが、彼の次の言葉により打ち砕かれた。
「伊奈絵が……妹が──」
「え……」
「……レイプされたんだ」
その言葉を最期に私の腕を振りほどき、駅に向かって走り去っていく彼。私はその後ろ姿に手を伸ばしたまま言葉を失い、動けないでいた。
謎の女こと伊奈絵は、瑠二君の実の妹だったのだ。
そう考えれば全ての辻褄が合った。
部屋の合鍵、ツーショット写真、他の男……何故気づかなかったのか。少し考えを巡らせれば気づいた筈だった。
私が瑠二君の妹を……? なんて事をしてしまったの……未来の妹の人生を、この手で終わらせてしまった……
罪悪感が芽生えたと同時に、今朝見たスマホの動画が頭に流れ込んでくる。
少女の悲鳴、泣き声、怯える顔、浮浪者達の怒声、生々しい行為の数々が鮮明にフラッシュバックする。
「おえええっ……」
思わず吐き気に襲われ、私はその場に蹲ってしまった。
追い打ちをかける様に突然、ポツポツと雨が降り出してきた。
さっきまであんなに晴れていたのに。
私は雨に打たれたまま吐き続けた。
打ちつけられる雨が、まるで非難を浴びせられているようで、心が更に痛くなった。
降り出した雨は徐々に勢いを増し、本格的に降り出していた。私はヨロヨロと立ち上がり、宛もなく歩き出す。
邪魔者を排除出来ればそれで良かった。私とて凶悪な殺人犯では無いのだから。それがどうだ、実の妹を瑠二君の想い人だと勝手に勘違いし、地獄の底につき落としたのだ。瑠二君の為にやっているのだ、という事実が失われた時、私の心の支えは脆くも崩れ去るのだろう。
今はただ、怖い。
■■■■
雨に濡れながら足が動くままに辿り着いたのは、小田真紀が入院している病院だった。
あれ以来何度か通ったこの病院も、最近となっては久しぶりだ。
慣れたように階段を登り、小田真紀が今尚眠る病室へと向かう。そして、病室の前に立ちコンコンとノックした。返事は無かったが、扉を開けるとそこには、ベッドから上半身を起こした小田真紀の姿があった。
小田真紀が意識を取り戻した!? 一体いつから……これはマズイわ。もしこの女が私の事に気づいていたらどうなる? いいえ、私の行動は完璧だった、バレている筈がないわ。
小田真紀の心を探るために、キッっと睨みを効かせて見つめてみる。その視線を受けた小田真紀の反応はと言うと──、
「貴方は確か……ずぶ濡れじゃないですか、良かったらそこのタオルを使って下さい」
相変わらずの阿呆ヅラで、私の事に気づくも特に怯えた様子などは無い。寧ろ私を気遣ってさえいる。
この女、全く気づいていないわ。相変わらず愚かな女なのね。お陰で少し元気になったわ。
私はタオルを手に取り体を拭き髪を乾かすと、更に確信を得る為に踏み込んだ会話をする。
「随分と元気そうね」
「え、まぁ。血がドバドバいっぱい出たんですけど、幸いにも重要な器官には刺さっていなかったらしくて」
「悪運の強い女ね。それで、犯人に心当たりは無いのかしら?」
「それが全く……警察の人も、無差別犯の犯行じゃないかって」
──ッ!!
警察の目は完全に掻い潜ったようだ。このまま何も知られなければ犯罪では無い。
そう!
そうよ、バレた瞬間に犯罪になるのであって、バレなきゃ犯罪じゃないのよ! 伊奈絵ちゃんの事もそう! 変な気持ちに押しつぶされてどうするの? 私が居なくなったら瑠二君が困るじゃない。
「そうなの、それは残念ね。その傷じゃ暫くは動けないのでしょ?」
「ええ、縫い合わせてはあるんですけど、あと一ヶ月は安静だそうです」
「可哀想に。またたまにお見舞いに来てあげるわね。あなたは私のライバルですもの」
小田真紀事件が暗礁に乗り上げた事を確信し、私の心は幾らか晴れていた。ここにはもう用はないので、彼女に別れを告げ部屋を出ようとしたその時──、
「あ、あの。貴方のお名前を伺っても宜しいですか?私達、仲良く出来そうな気がするんです」
仲良く? ふふふ。自分が誰に刺されたかも分かってないのね。本当に愚かなオダマキさん。いいわ、名前ぐらい教えてあげる。
「私の名前は『川井菜抽子』よ。またね、オダマキさん」
別れ際に名前だけを言い残し病室を後にする。部屋から出てすぐに、数人の男達とすれ違った。彼らは小田真紀の入院する部屋へと入っていく。私服警官だろうか?
日本の無能な警察官達、早く犯人を捕まえて頂戴。そして私の無実を証明するのよ。ふふふ……あはははっ。
この日の帰りも瑠二君の家に寄り、窓とポストを確認した後、家に帰った。このままではマズイ。瑠二君がどんどん離れていっている気がする。
帰った後はシャワーも浴びずに布団に潜り込み、いつものように涙を流す。
良かれと思った行動が、結果的に全てが裏目に。瑠二君は小田真紀の病院に通い、大切な妹は廃人状態。きっとこれからは妹の所にも通うのだろう。どんどん離れていく最愛の人。
なんとか、なんとかしなきゃ……
次はどんな手を使って彼を振り向かせようか?
私はあなたを手に入れるためなら、何でもするわ。そう。なんだってやるの。
彼の家の近くのに身を潜め、偶然を装って飛び出す作戦だ。瑠二君が学校に向かう時間までは、少なくともあと1時間はあるが、早く会いたいという気持ちが早目にここに来させていた。すると、その願いが通じたのか分からないが、瑠二君が予定よりもずっと早く家から姿を現した。
予定よりも早かったが、私は本能的に駆け寄り声をかけた。
「瑠二君~!久しぶり、偶然ね!」
「な、菜抽子さん?」
驚いた表情を見せた瑠二君。
やっぱり生の瑠二君は最高だわ……驚いた顔がまたキュートよね。
「瑠二君あのね。あれから私考えたんだけれど……やっぱりあなたの事が好きなの!」
思いが溢れて口から零れだした。彼に告白するのはこれで何度目だろうか。そして──、
「ごめんなさい、何度言われても無理なんです。今日は急いでるんで、もう行きますね!」
こうやってフラれるのも何度目か。
邪魔者は私の手で全て排除した筈なのに。
まだ足りないのか?
仮に世界中に女が私1人になれば、あるいは心を開いてくれるのだろうか?
「待って、瑠二君!」
思わず彼を引き止める。このまま別れるには余りにも寂しすぎた。
「すみません、本当に急いでいるんです!」
「どこに行くのよ? い、行かせないわ!」
彼の腕を掴み、半ば強引に急ぐその足を妨害する。
もう少し一緒に居てくれても……
「離してください!」
瑠二君は少々声を荒げられたが、負けじと私も食い下がる。
「なんで?どうして?そんなに大切な用事があるの?それは私よりも大切なの!?」
他にもまだ彼を惑わす物があると言うのか。もしあるのだとしたら、それさえも私が排除して見せる。と、自信を覗かせてみたが、彼の次の言葉により打ち砕かれた。
「伊奈絵が……妹が──」
「え……」
「……レイプされたんだ」
その言葉を最期に私の腕を振りほどき、駅に向かって走り去っていく彼。私はその後ろ姿に手を伸ばしたまま言葉を失い、動けないでいた。
謎の女こと伊奈絵は、瑠二君の実の妹だったのだ。
そう考えれば全ての辻褄が合った。
部屋の合鍵、ツーショット写真、他の男……何故気づかなかったのか。少し考えを巡らせれば気づいた筈だった。
私が瑠二君の妹を……? なんて事をしてしまったの……未来の妹の人生を、この手で終わらせてしまった……
罪悪感が芽生えたと同時に、今朝見たスマホの動画が頭に流れ込んでくる。
少女の悲鳴、泣き声、怯える顔、浮浪者達の怒声、生々しい行為の数々が鮮明にフラッシュバックする。
「おえええっ……」
思わず吐き気に襲われ、私はその場に蹲ってしまった。
追い打ちをかける様に突然、ポツポツと雨が降り出してきた。
さっきまであんなに晴れていたのに。
私は雨に打たれたまま吐き続けた。
打ちつけられる雨が、まるで非難を浴びせられているようで、心が更に痛くなった。
降り出した雨は徐々に勢いを増し、本格的に降り出していた。私はヨロヨロと立ち上がり、宛もなく歩き出す。
邪魔者を排除出来ればそれで良かった。私とて凶悪な殺人犯では無いのだから。それがどうだ、実の妹を瑠二君の想い人だと勝手に勘違いし、地獄の底につき落としたのだ。瑠二君の為にやっているのだ、という事実が失われた時、私の心の支えは脆くも崩れ去るのだろう。
今はただ、怖い。
■■■■
雨に濡れながら足が動くままに辿り着いたのは、小田真紀が入院している病院だった。
あれ以来何度か通ったこの病院も、最近となっては久しぶりだ。
慣れたように階段を登り、小田真紀が今尚眠る病室へと向かう。そして、病室の前に立ちコンコンとノックした。返事は無かったが、扉を開けるとそこには、ベッドから上半身を起こした小田真紀の姿があった。
小田真紀が意識を取り戻した!? 一体いつから……これはマズイわ。もしこの女が私の事に気づいていたらどうなる? いいえ、私の行動は完璧だった、バレている筈がないわ。
小田真紀の心を探るために、キッっと睨みを効かせて見つめてみる。その視線を受けた小田真紀の反応はと言うと──、
「貴方は確か……ずぶ濡れじゃないですか、良かったらそこのタオルを使って下さい」
相変わらずの阿呆ヅラで、私の事に気づくも特に怯えた様子などは無い。寧ろ私を気遣ってさえいる。
この女、全く気づいていないわ。相変わらず愚かな女なのね。お陰で少し元気になったわ。
私はタオルを手に取り体を拭き髪を乾かすと、更に確信を得る為に踏み込んだ会話をする。
「随分と元気そうね」
「え、まぁ。血がドバドバいっぱい出たんですけど、幸いにも重要な器官には刺さっていなかったらしくて」
「悪運の強い女ね。それで、犯人に心当たりは無いのかしら?」
「それが全く……警察の人も、無差別犯の犯行じゃないかって」
──ッ!!
警察の目は完全に掻い潜ったようだ。このまま何も知られなければ犯罪では無い。
そう!
そうよ、バレた瞬間に犯罪になるのであって、バレなきゃ犯罪じゃないのよ! 伊奈絵ちゃんの事もそう! 変な気持ちに押しつぶされてどうするの? 私が居なくなったら瑠二君が困るじゃない。
「そうなの、それは残念ね。その傷じゃ暫くは動けないのでしょ?」
「ええ、縫い合わせてはあるんですけど、あと一ヶ月は安静だそうです」
「可哀想に。またたまにお見舞いに来てあげるわね。あなたは私のライバルですもの」
小田真紀事件が暗礁に乗り上げた事を確信し、私の心は幾らか晴れていた。ここにはもう用はないので、彼女に別れを告げ部屋を出ようとしたその時──、
「あ、あの。貴方のお名前を伺っても宜しいですか?私達、仲良く出来そうな気がするんです」
仲良く? ふふふ。自分が誰に刺されたかも分かってないのね。本当に愚かなオダマキさん。いいわ、名前ぐらい教えてあげる。
「私の名前は『川井菜抽子』よ。またね、オダマキさん」
別れ際に名前だけを言い残し病室を後にする。部屋から出てすぐに、数人の男達とすれ違った。彼らは小田真紀の入院する部屋へと入っていく。私服警官だろうか?
日本の無能な警察官達、早く犯人を捕まえて頂戴。そして私の無実を証明するのよ。ふふふ……あはははっ。
この日の帰りも瑠二君の家に寄り、窓とポストを確認した後、家に帰った。このままではマズイ。瑠二君がどんどん離れていっている気がする。
帰った後はシャワーも浴びずに布団に潜り込み、いつものように涙を流す。
良かれと思った行動が、結果的に全てが裏目に。瑠二君は小田真紀の病院に通い、大切な妹は廃人状態。きっとこれからは妹の所にも通うのだろう。どんどん離れていく最愛の人。
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