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第三章【陰陽師編】
○○ローグ
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再び目を開いたそこにサタコの姿は無かった。
代わりにあったのは見た事の無い生物の姿だった。いや、正確に言えばどこかで見た事のある様な謎の生物。見た目は完全に『猫』なのだが、その脚が針金の様に細長いのだ。
何そのバランスの悪さ!!
その脚長猫が、俺の目の前を数歩歩いたその時! ポキッと脚長猫の脚が折れる音がした。
そうなりますよね!わかります!だってバランス悪すぎですものねぇ!!
というか……
「ここどこだよぉぉぉぉおおおお!!!」
なんで、なんで?一体全体何がどうしてこうなった!?皆は?涼は?シルシルはぁぁぁ!!?
辺りを見渡せば、僅かに薄暗い森の中。脚がメチャクチャ短い犬の様な生物がノロノロ歩き、まん丸の風船のような鳥がフワフワ飛んでいる。
暫くあたふたと混乱していると、俺の背後で声がした。しかも、実に聞き覚えのある声が!
「おい恭。そこで何をしておる」
そして振り向くと、そこにはサタコが立っていた。
「え?おま、帰ったんじゃ……」
「何を言う。ちゃんと帰って来たではないか」
………………。
ちゃんと帰って来た? というと、ここはもしかして……
「魔界ですか?」
「そうだな。魔界へようこそ」
「ようこそじゃねぇぇえよ!!なに俺まで連れてきちゃってんだよ!?」
「何を言うか。お前が望んだのではないか。『もっと一緒にいたかった』と。そして私は言った筈だ。『なんでも一つ、願いを叶えてやろう』とな」
え?つまり、一つだけ叶えてくれる筈の願い事で、俺が今魔界に来てるって事なの?
「確かに、もっと一緒に居たいと願ったけどなぁ!魔界に行きたいだなんて一言もいってねぇぇぇんだよ!!!さっさと日本に帰しやがれ!」
「また同じ世界に帰れるという保証は無い。アレは完全にランダムなのだ。残念だったな恭。相変わらずの凶運っぷりだな、ぷぷぷっ」
ぇぇええ!?帰れないんですか俺ぇ!ってか笑ってんじゃねぇよ!こっちは一大事なんだよ!
「しかし喜べ。これからは恋人がいつも一緒だぞ」
このチンチクリンがぁ、なんて事を!しかも魔界に帰ったらグラマラスボディじゃ無かったのかよ。僅かに気持ち胸と身長が大きくなった気もしないでもないが、実質何も変わっちゃいないし。というか、これから本当にどうするんだよ俺……
頭を抱え、本気で悩んでいると。今度は聞き覚えのある言葉が耳に入ってくる。
「うそ~!ダ~リンったら付いてきちゃったの~?愛よね~嫉妬しちゃうわ~」
「なんだなんだ、恭のヤツ付いてきちまったのかよ。本当物好きなヤツだぜ」
見れば、裸体を申し訳程度の布切れで隠した美少女と、体格のいい猫人間がそこに立っていた。もしかして君達は……
「うそぉぉ!?サクとシー!?お前ら実は可愛い&カッコイイじゃねぇかよ!読者の期待を裏切ってんじゃねぇ!!」
あまりの変貌ぶりに、驚き思わずツッコミをいれてしまったが、
「相変わらずうるせぇヤツだぜ」
と、シーに軽くあしらわれた。何このアウェイ感……
「とにかくこれからはずっと一緒だな!恭よ、私は嬉しいぞ。──お?」
俺もそこだけは嬉しいのだが……
サタコは何かを遠くに見つけたらしく、足早にその方向に駆け寄っていく。
「おと様ぁ!紹介するのだ!私の婚約者の『恭』だぞぉ!」
そんな約束してませんけどぉぉおお!?
「オオ、サタコ。ヤットカエッテキタノダナ。マサカ、コンヤクシャヲツレテクルトハナ!!グアッハッハッハ!!」
こうして異世界に召喚された俺なのだが、果たしてこの世界で生きていけるのだろうか?そして、舞台を魔界に移し、今日から始まる──
『凶から始まる凶同生活!』
って長ぇぇプロローグだなぁぁぁあ!!おいぃぃぃぃぃ!!!
おしまい。
代わりにあったのは見た事の無い生物の姿だった。いや、正確に言えばどこかで見た事のある様な謎の生物。見た目は完全に『猫』なのだが、その脚が針金の様に細長いのだ。
何そのバランスの悪さ!!
その脚長猫が、俺の目の前を数歩歩いたその時! ポキッと脚長猫の脚が折れる音がした。
そうなりますよね!わかります!だってバランス悪すぎですものねぇ!!
というか……
「ここどこだよぉぉぉぉおおおお!!!」
なんで、なんで?一体全体何がどうしてこうなった!?皆は?涼は?シルシルはぁぁぁ!!?
辺りを見渡せば、僅かに薄暗い森の中。脚がメチャクチャ短い犬の様な生物がノロノロ歩き、まん丸の風船のような鳥がフワフワ飛んでいる。
暫くあたふたと混乱していると、俺の背後で声がした。しかも、実に聞き覚えのある声が!
「おい恭。そこで何をしておる」
そして振り向くと、そこにはサタコが立っていた。
「え?おま、帰ったんじゃ……」
「何を言う。ちゃんと帰って来たではないか」
………………。
ちゃんと帰って来た? というと、ここはもしかして……
「魔界ですか?」
「そうだな。魔界へようこそ」
「ようこそじゃねぇぇえよ!!なに俺まで連れてきちゃってんだよ!?」
「何を言うか。お前が望んだのではないか。『もっと一緒にいたかった』と。そして私は言った筈だ。『なんでも一つ、願いを叶えてやろう』とな」
え?つまり、一つだけ叶えてくれる筈の願い事で、俺が今魔界に来てるって事なの?
「確かに、もっと一緒に居たいと願ったけどなぁ!魔界に行きたいだなんて一言もいってねぇぇぇんだよ!!!さっさと日本に帰しやがれ!」
「また同じ世界に帰れるという保証は無い。アレは完全にランダムなのだ。残念だったな恭。相変わらずの凶運っぷりだな、ぷぷぷっ」
ぇぇええ!?帰れないんですか俺ぇ!ってか笑ってんじゃねぇよ!こっちは一大事なんだよ!
「しかし喜べ。これからは恋人がいつも一緒だぞ」
このチンチクリンがぁ、なんて事を!しかも魔界に帰ったらグラマラスボディじゃ無かったのかよ。僅かに気持ち胸と身長が大きくなった気もしないでもないが、実質何も変わっちゃいないし。というか、これから本当にどうするんだよ俺……
頭を抱え、本気で悩んでいると。今度は聞き覚えのある言葉が耳に入ってくる。
「うそ~!ダ~リンったら付いてきちゃったの~?愛よね~嫉妬しちゃうわ~」
「なんだなんだ、恭のヤツ付いてきちまったのかよ。本当物好きなヤツだぜ」
見れば、裸体を申し訳程度の布切れで隠した美少女と、体格のいい猫人間がそこに立っていた。もしかして君達は……
「うそぉぉ!?サクとシー!?お前ら実は可愛い&カッコイイじゃねぇかよ!読者の期待を裏切ってんじゃねぇ!!」
あまりの変貌ぶりに、驚き思わずツッコミをいれてしまったが、
「相変わらずうるせぇヤツだぜ」
と、シーに軽くあしらわれた。何このアウェイ感……
「とにかくこれからはずっと一緒だな!恭よ、私は嬉しいぞ。──お?」
俺もそこだけは嬉しいのだが……
サタコは何かを遠くに見つけたらしく、足早にその方向に駆け寄っていく。
「おと様ぁ!紹介するのだ!私の婚約者の『恭』だぞぉ!」
そんな約束してませんけどぉぉおお!?
「オオ、サタコ。ヤットカエッテキタノダナ。マサカ、コンヤクシャヲツレテクルトハナ!!グアッハッハッハ!!」
こうして異世界に召喚された俺なのだが、果たしてこの世界で生きていけるのだろうか?そして、舞台を魔界に移し、今日から始まる──
『凶から始まる凶同生活!』
って長ぇぇプロローグだなぁぁぁあ!!おいぃぃぃぃぃ!!!
おしまい。
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更新お疲れ様です! こちらの作品は、読んでいて楽しい気持ちになります。
登場してくるキャラが本当に魅力的ですよね。恭くんの前向きな明るさも良いですが、やっぱり天真爛漫に我が道を行くサタコちゃんが可愛くて、一番のお気に入りです(^^)
雪乃様、ありがとうございます!
オリジナル版があるので軽く直して投稿するだけなんですけど、自分の文章の酷さに泣けてきます笑
チョコチョコ直してるんですけど、元が酷すぎて直りません……全て投稿したらまた推敲しなきゃいけないですね。
キャラクターには愛着があります☆初期に書いた作品だけあって、当時の自分の楽しさが伝わってきます(・∀・)
お互い成長していけるように、これからも頑張りましょう!
因みに私は瑞ちゃんが好きで、ついつい贔屓してしまいます。笑