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第一巻
★釣り当日、駅での待ち合わせにて。
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樹里と二人駅で待っていた。電車の乗り遅れは厳禁。休みの日ともなればダイヤがさらに少なくなる。しかも僕らが向かうはさらに田舎の港。直行で行ってくれる便となれば大方一時間に一本だ。幸いにも僕らの駅は比較的大きい方だから停車時間は微妙に長かったりする(気持ちの問題かもしれないが)。なので田中さんに「僕らの駅〇時〇〇分着だから、神宮からなら〇時〇〇分発に乗れば、ちょうど合うから」と伝えてある。メッセージアプリには五十分ほど前に「乗りました(電車マーク)二両目に乗ってるよ」と知らせが入ったので、了解のスタンプを送った。
樹里は目深にピンク色の某スポーツブランドの鍔に三本ライン入りの帽子を被り、一応USBで充電してきたヘッドライトの取付クリップを帽子につけている。帽子を被りスイッチを入れれば正面方向にライトは照らせるという準備だ。暗くなるまでやるつもりはないが、やってしまったら灯りがないと仕掛けが作れなかったり、釣り場の道を歩くのが危ないことがある。その帽子には釣り用の偏光グラスも鍔のところに乗せてテンプルを帽子と自分の側頭部に添わせている。白のロングTシャツにシルバーの薄手の羽織るジッパー付きのパーカーに、学校規定を思わせる臙脂色の生地に白の三本ライン入りジャージのくるぶし丈のパンツ。これもまた白の三本ラインが有名な某スポーツブランドではあるが、いつもよく家で履いているため何度洗濯したのか分からないの代物だ。白だったかクリーム色だったかこれまた分からないぐらいに変色した履き古した通気穴のあるスポーツサンダル。「汚れ、どこからでもカモン!」と言いたげだ。僕もそうだが樹里もよく着る「黒色」は釣りのときは避けている傾向にある。黒は夜闇では余計に目立たなくしてしまうのが何となく落水時や、水辺ギリギリでの他人との動作感覚などを考えてのことである。あとは蜂である。水辺にはよく蜂が出没する。黒いものを見ると攻撃的になる種の蜂もいるので、あえてその色は身に着けない。特に頭部とかには。僕と樹里はそんな感じ。
ジャージにはカラビナを引っかけてタオルハンカチを吊っている。さらになんの変哲もないフェイスタオルを首から巻き、日焼け止め代わりにしている。ちなみに現地ではまた違う使い方をする。樹里はタオルを広げ、頭から被り、帽子をその上から被る。これぞ「農村スタイル」さらに日焼け止め効果をアップさせる。ポケットには人差し指と中指、親指が第二間接あたりのところから切り落としたカスタムされた軍手が丸められて、その部分がもっこり膨れ上がっている。さらにその横にはキャリーハンドルとキャスターの付いた有名釣り具総合メーカーのロゴがあしらわれたクーラーボックスに、同じブランドのバッカンを乗せて二つを専用ネットで固定していたものが置かれてあり、駅で電車を待っている。反対側の手には竿とタモ網が収納されているリールインのロッドケースがある。
最後に腰のところにバス釣り界の老舗ブランドのロゴが入ったベージュのピップバッグ。そこに貴重品とちょっとした肌のケア用品、あとは釣り用の小道具を持っている。底側には伸縮する同じロゴが入ったカラビナピンオンリールに毛抜きのようなラインカッターを装備している。これまたトレンドとかズレていて、本来ならショルダータイプで使わないときは後ろで背負い、使うときは前に持ってくるのが最近のトレンドなんだが、樹里の場合「超巨大パイスラ」でフェロモンでまくりになってしまうので、そこらじゅうの男(約三歳~八十三歳ぐらいまで)がサビキにかかるアジかイワシのように釣れてしまい、針を外しているのに時間がかかり過ぎて(そういう奴らを振り切る行動)何しに来ているか分からん状態になるんで使わない。意外と知られていないが釣り中のナンパは多い。釣りという共通の趣味があるからか声をお互いかけやすい。そこを利用して特におじんが良く樹里のそばにやってくる。そしておじんは結構な確率で釣りをしながら一杯ひっかけていることがある。だから余計に絡んでくる。そんなときは僕がいつもさらっと助け舟を出すことにしている。でないと樹里が蹴り飛ばして海に落としてしまいそうなので。
実用性のみのお色気はゼロの武装・・・と言いたいところだが、これでも強烈な美のオーラを発し続けているのが樹里のすごいところ。
さっきから何人の兄ちゃん父ちゃん爺ちゃん姉ちゃんちびっ子がチラ見ガン見していったか。本人ももう分かっているのか、僕の横でスマホをいじって目を合わせない。モデルを思わせるような背の高さなのか、帽子の下から背中まである、サラサラした時折風に優しくなびく黒髪なのか、帽子のせいで半分以上見えないがその奥に潜む透き通る瞳からなのか、すっと通った理想的な鼻梁なのか、少し大きめでも主張はなく、逆にそのわずかな大きさからくる大人の恍惚とした色気を醸し出す唇なのか。胸は語るまでもない。。。
恰好は僕も同じようなもんだ。多少僕の方が装備が多いぐらいではあるが、全くなんの変哲もない「釣りにいく兄ちゃん」である。背がまだ樹里よりすこし高いだけちょっと威厳?があるんじゃないかな、と思っているのだが、相当不安。いや、多分無い。絶対無い。もう比較は止めておくことにする。
「オキアミ売ってるとこあるかな?」
不意に樹里がスマホをやめて、僕に言ってきた。
「去年あったやん」
「何軒かあるけど、あの釣り場の一番近いところの店で買いたいなあ。キャスターついてるけど段差越えるのとかやっぱり持ち上げなあかんかったりで重たなるし」
「いつもの売店とこやろ。あれはあそこの釣り公園内のやから大丈夫ちゃうかな」
「うん。せやけどたまに漁港の釣り具屋って、行ってみたらもうやってないとか割とあるやん」
「ああ、老夫婦とかでやっていたりするからなあ。あったなあ前に」
「そうそう、〇〇漁港の時よ、あんとき私ビビったわ。オキアミも青イソメもないやん!ってせやからあの日一日ルアー釣り覚悟してぶん投げててんけどな」
「夕方までやっても釣れなくってなあ。そのあと樹里の行動よ」
「フフフ、船虫ゲットやろ」
「キモイ思わんかあ」
「船虫大丈夫。あいつら結構釣れるで。あんときもブラクリ付けて落とし込んだらフグ釣れたわ。フグは(調理できないから)食えんけどな。なんも釣れんよりマシ」
「ああそう、僕未だにあの僕が足置いたら黒い斑点が動くようなあの「ゾワゾワ感」がまだ慣れん。絶対無理ではないけど気持ちよくないわ」
「私は元々なんともなかったで。うわーなにこれ!って感じやったと思う」
「なに?プロジェクションマッピングにでも見えたか」
「そそ、あの黒い点々があとからあとから集まって有名人の顔とかに、、、、いや、ならんやろ(笑)」
「前さ、僕がこっちにきてすぐぐらいで樹里がまだ中三で、前の家に帰って久方ぶりに夜釣りいったときな」
「そーそーそー船虫と間違えて、私がG掴んだ事件やろ」
Gとは、ゴキブリのことである
船虫も、青イソメも、蛇も、芋虫も、蟹も平気で捕獲しまくる野生児だが、Gは無理らしい。
「あれは私ビビったって。今世紀最大にビビッたわ。今でも嫌やもん」
「いや、ビビったはええけど、僕に向かって投げるなや、飛びよるやんけ(笑)」
周囲にだれがいても関係なく、二人で大笑いしあう。
「そうそう、あいつ結構真っすぐあにぃに向かって飛んだよなあ」
「おう、目の前でどんどん巨大化していったように見えたわキモチ悪い!」
また爆笑する。
「寸前で逸れよってあのへたれGめ」
「逸れてくれて命拾いしたわ。あのままやったら顔にくっつく!」
腹を抑えて樹里がまた笑う。
「あれ、あにぃが助けてくれんと笑ってるからやんか、ギャー!G掴んだ!G掴んだ!って叫びまくってたのに(笑)」右手左手で僕に向かって投げる動作が可愛らしい。
「サイズ感で理解せぇよ」
「無理無理。暗いところをヘッドライトの灯りで一瞬で判断して握ったもん。そしたら・・・・」
「そしたら?」
「あ、なんか違う・・・・大きい大きい、髭の感じ違う、、、髭の感じ違うー!!ってな」
「大声出したもんなあ、あの瞬間近所の団地とかめちゃ迷惑やったやろうなあ」
「ホンマやで。夜、船虫取りはしたらあかんわ。。。あかんあかん。ちょう、ほんでなーあのG複数おってや、段々私が暴れたりドンドンしてもビビらんくなってきてな、マジありえんくないホンマ、私Gにまで好かれたくないっちゅうねん・・・・」
これが僕の学校の「絶世の美女」とする会話である。
ちょうど駅の構内アナウンスでもうまもなく列車が入ってくることが知らされた。そういえば遠くの蜃気楼の向こう側に、田中さんを乗せているであろう列車がこちらに向かってくる。
「来ましたね」僕が言う。
「どこにおるって?」
「二両目」
「二両目か、、、もうちょっと後ろよりやな、行っとこか」
樹里がキャリーハンドルを掴み、ロッドケースの持つ方の手で僕の腕を誘った。
樹里は目深にピンク色の某スポーツブランドの鍔に三本ライン入りの帽子を被り、一応USBで充電してきたヘッドライトの取付クリップを帽子につけている。帽子を被りスイッチを入れれば正面方向にライトは照らせるという準備だ。暗くなるまでやるつもりはないが、やってしまったら灯りがないと仕掛けが作れなかったり、釣り場の道を歩くのが危ないことがある。その帽子には釣り用の偏光グラスも鍔のところに乗せてテンプルを帽子と自分の側頭部に添わせている。白のロングTシャツにシルバーの薄手の羽織るジッパー付きのパーカーに、学校規定を思わせる臙脂色の生地に白の三本ライン入りジャージのくるぶし丈のパンツ。これもまた白の三本ラインが有名な某スポーツブランドではあるが、いつもよく家で履いているため何度洗濯したのか分からないの代物だ。白だったかクリーム色だったかこれまた分からないぐらいに変色した履き古した通気穴のあるスポーツサンダル。「汚れ、どこからでもカモン!」と言いたげだ。僕もそうだが樹里もよく着る「黒色」は釣りのときは避けている傾向にある。黒は夜闇では余計に目立たなくしてしまうのが何となく落水時や、水辺ギリギリでの他人との動作感覚などを考えてのことである。あとは蜂である。水辺にはよく蜂が出没する。黒いものを見ると攻撃的になる種の蜂もいるので、あえてその色は身に着けない。特に頭部とかには。僕と樹里はそんな感じ。
ジャージにはカラビナを引っかけてタオルハンカチを吊っている。さらになんの変哲もないフェイスタオルを首から巻き、日焼け止め代わりにしている。ちなみに現地ではまた違う使い方をする。樹里はタオルを広げ、頭から被り、帽子をその上から被る。これぞ「農村スタイル」さらに日焼け止め効果をアップさせる。ポケットには人差し指と中指、親指が第二間接あたりのところから切り落としたカスタムされた軍手が丸められて、その部分がもっこり膨れ上がっている。さらにその横にはキャリーハンドルとキャスターの付いた有名釣り具総合メーカーのロゴがあしらわれたクーラーボックスに、同じブランドのバッカンを乗せて二つを専用ネットで固定していたものが置かれてあり、駅で電車を待っている。反対側の手には竿とタモ網が収納されているリールインのロッドケースがある。
最後に腰のところにバス釣り界の老舗ブランドのロゴが入ったベージュのピップバッグ。そこに貴重品とちょっとした肌のケア用品、あとは釣り用の小道具を持っている。底側には伸縮する同じロゴが入ったカラビナピンオンリールに毛抜きのようなラインカッターを装備している。これまたトレンドとかズレていて、本来ならショルダータイプで使わないときは後ろで背負い、使うときは前に持ってくるのが最近のトレンドなんだが、樹里の場合「超巨大パイスラ」でフェロモンでまくりになってしまうので、そこらじゅうの男(約三歳~八十三歳ぐらいまで)がサビキにかかるアジかイワシのように釣れてしまい、針を外しているのに時間がかかり過ぎて(そういう奴らを振り切る行動)何しに来ているか分からん状態になるんで使わない。意外と知られていないが釣り中のナンパは多い。釣りという共通の趣味があるからか声をお互いかけやすい。そこを利用して特におじんが良く樹里のそばにやってくる。そしておじんは結構な確率で釣りをしながら一杯ひっかけていることがある。だから余計に絡んでくる。そんなときは僕がいつもさらっと助け舟を出すことにしている。でないと樹里が蹴り飛ばして海に落としてしまいそうなので。
実用性のみのお色気はゼロの武装・・・と言いたいところだが、これでも強烈な美のオーラを発し続けているのが樹里のすごいところ。
さっきから何人の兄ちゃん父ちゃん爺ちゃん姉ちゃんちびっ子がチラ見ガン見していったか。本人ももう分かっているのか、僕の横でスマホをいじって目を合わせない。モデルを思わせるような背の高さなのか、帽子の下から背中まである、サラサラした時折風に優しくなびく黒髪なのか、帽子のせいで半分以上見えないがその奥に潜む透き通る瞳からなのか、すっと通った理想的な鼻梁なのか、少し大きめでも主張はなく、逆にそのわずかな大きさからくる大人の恍惚とした色気を醸し出す唇なのか。胸は語るまでもない。。。
恰好は僕も同じようなもんだ。多少僕の方が装備が多いぐらいではあるが、全くなんの変哲もない「釣りにいく兄ちゃん」である。背がまだ樹里よりすこし高いだけちょっと威厳?があるんじゃないかな、と思っているのだが、相当不安。いや、多分無い。絶対無い。もう比較は止めておくことにする。
「オキアミ売ってるとこあるかな?」
不意に樹里がスマホをやめて、僕に言ってきた。
「去年あったやん」
「何軒かあるけど、あの釣り場の一番近いところの店で買いたいなあ。キャスターついてるけど段差越えるのとかやっぱり持ち上げなあかんかったりで重たなるし」
「いつもの売店とこやろ。あれはあそこの釣り公園内のやから大丈夫ちゃうかな」
「うん。せやけどたまに漁港の釣り具屋って、行ってみたらもうやってないとか割とあるやん」
「ああ、老夫婦とかでやっていたりするからなあ。あったなあ前に」
「そうそう、〇〇漁港の時よ、あんとき私ビビったわ。オキアミも青イソメもないやん!ってせやからあの日一日ルアー釣り覚悟してぶん投げててんけどな」
「夕方までやっても釣れなくってなあ。そのあと樹里の行動よ」
「フフフ、船虫ゲットやろ」
「キモイ思わんかあ」
「船虫大丈夫。あいつら結構釣れるで。あんときもブラクリ付けて落とし込んだらフグ釣れたわ。フグは(調理できないから)食えんけどな。なんも釣れんよりマシ」
「ああそう、僕未だにあの僕が足置いたら黒い斑点が動くようなあの「ゾワゾワ感」がまだ慣れん。絶対無理ではないけど気持ちよくないわ」
「私は元々なんともなかったで。うわーなにこれ!って感じやったと思う」
「なに?プロジェクションマッピングにでも見えたか」
「そそ、あの黒い点々があとからあとから集まって有名人の顔とかに、、、、いや、ならんやろ(笑)」
「前さ、僕がこっちにきてすぐぐらいで樹里がまだ中三で、前の家に帰って久方ぶりに夜釣りいったときな」
「そーそーそー船虫と間違えて、私がG掴んだ事件やろ」
Gとは、ゴキブリのことである
船虫も、青イソメも、蛇も、芋虫も、蟹も平気で捕獲しまくる野生児だが、Gは無理らしい。
「あれは私ビビったって。今世紀最大にビビッたわ。今でも嫌やもん」
「いや、ビビったはええけど、僕に向かって投げるなや、飛びよるやんけ(笑)」
周囲にだれがいても関係なく、二人で大笑いしあう。
「そうそう、あいつ結構真っすぐあにぃに向かって飛んだよなあ」
「おう、目の前でどんどん巨大化していったように見えたわキモチ悪い!」
また爆笑する。
「寸前で逸れよってあのへたれGめ」
「逸れてくれて命拾いしたわ。あのままやったら顔にくっつく!」
腹を抑えて樹里がまた笑う。
「あれ、あにぃが助けてくれんと笑ってるからやんか、ギャー!G掴んだ!G掴んだ!って叫びまくってたのに(笑)」右手左手で僕に向かって投げる動作が可愛らしい。
「サイズ感で理解せぇよ」
「無理無理。暗いところをヘッドライトの灯りで一瞬で判断して握ったもん。そしたら・・・・」
「そしたら?」
「あ、なんか違う・・・・大きい大きい、髭の感じ違う、、、髭の感じ違うー!!ってな」
「大声出したもんなあ、あの瞬間近所の団地とかめちゃ迷惑やったやろうなあ」
「ホンマやで。夜、船虫取りはしたらあかんわ。。。あかんあかん。ちょう、ほんでなーあのG複数おってや、段々私が暴れたりドンドンしてもビビらんくなってきてな、マジありえんくないホンマ、私Gにまで好かれたくないっちゅうねん・・・・」
これが僕の学校の「絶世の美女」とする会話である。
ちょうど駅の構内アナウンスでもうまもなく列車が入ってくることが知らされた。そういえば遠くの蜃気楼の向こう側に、田中さんを乗せているであろう列車がこちらに向かってくる。
「来ましたね」僕が言う。
「どこにおるって?」
「二両目」
「二両目か、、、もうちょっと後ろよりやな、行っとこか」
樹里がキャリーハンドルを掴み、ロッドケースの持つ方の手で僕の腕を誘った。
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