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第一巻
★樹里のちょっと切ないファミレスの思い出
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あ、そうだ、こっちもさっきの小五の話聞かせてもらおうやないのん。
「そういう樹里はどうなん?」
急に切り返されたため、今度は樹里がスマホを置いて、きょとんとした。
「え?あたし?」聞き直す。
僕は頷く。
「小学校の時にそういうのんがあったんやったら、そういう関係を重ねていった子っておったん?」
少し間が空いた。何かしら樹里なりに意味深いものが隠れているのか?
「あ~、小学校のときかあ」
多分樹里が今の恋愛でやっていることは、僕にはハイレベルすぎてきっと理解できない。でも小学校の時のなら共感もできるかも。
「小学校のとき・・・・あったよ。でも何人かいてな」
当時から何人も居てたんかい・・・・?
「付き合っている彼氏が何人かいたって意味ちゃうよ。一緒にファミレス行く男子が何人かと、私一人とってことやで」
樹里が少し困ったような笑顔で答えを続けた。
「最初はきっと・・・確か男子何人か、でやっていたように思うよ。いきなり一人ずつは恥ずかしいしな。けど、そっから・・・やっぱり一番気になるもん同士が一対一になって行って、色んな話とか、今度こんな遊びしようとか、キャンプ行ってみないかとか、計画経てたりしてたかなあ。でもそういうの、また他の男の子からも申込があって。そうなってくると、次はこのグループの男の子、次はこのグループの男の子ってなってもうて。で、最後は『見知らぬあんまり興味ない複数人の男子:私一人』、みたいなことになって。もう訳わかんなくなって」
髪の毛を微妙な笑顔のまま、かきあげる。
「後から気づいたら、最初に誘ってくれた、一対一を楽しんだ男の子はもういなくなってて、なんだかなーって感じで私はそこの場には顔を出さなくなり、終わったわ」
意外と、ちょっと切ない話だった。
「その最初の彼って、僕知ってる?」
「いや、多分知らん。目立つ子と違う。北野って知らんやろ、一応中学も一緒やったで」
あそこの中学の一個下の子だと、不良か、スポーツで有名か、はたまた日本最難関の高校にいけるレベルの頂点の学力の持ち主ぐらいでないと、分からない。
樹里に恋心があったかどうかは、微妙だな。けど、あれだけ大勢の男女に囲まれていて、しかも古い記憶のなかから、名前がでてくるのは、恋心か、樹里のなにかしらのパイオニアなのだろう。
「そういう樹里はどうなん?」
急に切り返されたため、今度は樹里がスマホを置いて、きょとんとした。
「え?あたし?」聞き直す。
僕は頷く。
「小学校の時にそういうのんがあったんやったら、そういう関係を重ねていった子っておったん?」
少し間が空いた。何かしら樹里なりに意味深いものが隠れているのか?
「あ~、小学校のときかあ」
多分樹里が今の恋愛でやっていることは、僕にはハイレベルすぎてきっと理解できない。でも小学校の時のなら共感もできるかも。
「小学校のとき・・・・あったよ。でも何人かいてな」
当時から何人も居てたんかい・・・・?
「付き合っている彼氏が何人かいたって意味ちゃうよ。一緒にファミレス行く男子が何人かと、私一人とってことやで」
樹里が少し困ったような笑顔で答えを続けた。
「最初はきっと・・・確か男子何人か、でやっていたように思うよ。いきなり一人ずつは恥ずかしいしな。けど、そっから・・・やっぱり一番気になるもん同士が一対一になって行って、色んな話とか、今度こんな遊びしようとか、キャンプ行ってみないかとか、計画経てたりしてたかなあ。でもそういうの、また他の男の子からも申込があって。そうなってくると、次はこのグループの男の子、次はこのグループの男の子ってなってもうて。で、最後は『見知らぬあんまり興味ない複数人の男子:私一人』、みたいなことになって。もう訳わかんなくなって」
髪の毛を微妙な笑顔のまま、かきあげる。
「後から気づいたら、最初に誘ってくれた、一対一を楽しんだ男の子はもういなくなってて、なんだかなーって感じで私はそこの場には顔を出さなくなり、終わったわ」
意外と、ちょっと切ない話だった。
「その最初の彼って、僕知ってる?」
「いや、多分知らん。目立つ子と違う。北野って知らんやろ、一応中学も一緒やったで」
あそこの中学の一個下の子だと、不良か、スポーツで有名か、はたまた日本最難関の高校にいけるレベルの頂点の学力の持ち主ぐらいでないと、分からない。
樹里に恋心があったかどうかは、微妙だな。けど、あれだけ大勢の男女に囲まれていて、しかも古い記憶のなかから、名前がでてくるのは、恋心か、樹里のなにかしらのパイオニアなのだろう。
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