【R15】【第一作目完結】最強の妹・樹里の愛が僕に凄すぎる件【第二作目連載中】

木村 サイダー

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30 / 202
第一巻

★いつかは、それぞれの日常へ。

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今日も残りものと、冷凍食品を解凍して、
詰め合わせただけの弁当を教室で一人で食べている。
いつもと同じの女子グループが二組
二階からの教室はいつもと変わることはない。
外を見れば、澄んだ青色の空に、鱗雲が見えるだけ。
ちょうどこの下あたりで木陰になっているところがあり、そこは元来グラウンドとの境界的な校内の道だったが、幅が車三台並んでも全然余裕があるほど広いため、最近はベンチを学校側が置いてくれている。そこで季節の良い時は、ごはんをカップルらが食べている。
何か所かそういうところがあるが、一番目立つので、そこでカップルでごはんを食べるのは、『私たち付き合っています』宣言をするようなものであり、ハードルは高めである。
僕には到底ご縁がない。それに六月ぐらいになってくると、僕からしたらカップル見せつけ優越感を味わって楽しむより単純に『君らそこ暑くないか?』だ。これやっかみかな?

あのあと、もう一度樹里からメッセージがあり、
<今日はあたしは、らんと、宇喜多高校の子らと飯行くから。流れで誘ったらええねん。あんまり小難しいとこ行かんと、駅前ショッピングモール一階のファミレスでええで>

らんちゃんはこないだ、僕が病院まで送り届けた子。
人懐っこい子だ。

宇喜多高校。。。この地方では公立最強の偏差値・賢い高校だ。
多分メンズやな。
あんまり妹の交友関係などに口を挟みたくは無いが、くれぐれも危ないのだけは、やめてほしい。進学校だから大丈夫かな、いやいや、進学校でも男は男だ!←まだ男とは決まっていないだが。
樹里は、だいたい金曜日土曜日は遅い。
下で出くわしたら車で送ってもらって帰ってくることもあった。どんな人が運転してるか分からなかったし、大きい高級そうな車ってあんまり中見えないし。
泊まりのときもある。
まあ好きにしたらいいけど、、、
僕の女でも、娘でもないし。
なんだけど、なんか落ち着かなくて・・・・
その理由ってやっぱり『好き』って気持ちのせいであって、夜な夜な男とあってセックスしてるんだろうなってのは、想像するとかなりキツイ。だから最近はとにかくそこは『妹』として、頭の中を誤魔化して僕は日々生活している。
でも今後、どんどん遠くに行ってしまって、どんどん知らない樹里がいっぱいになってゆく。
恋人でもないのに、一度束縛して、
『夜遊びはやめんか!!』
言うたらどうなるかな。
多分ブチ切れられて終わるか、シカトで終わるなあ。
――――は~あ、立場弱いぞ僕。
けどホンマにこっちがブチきれたくなるときもある。『この日なんちゃら記念日なー』とか自分で記念日作っておいてとか『クリスマスやからケーキ買っといてな。二人で食べような』と言っておきながらすっぽかすことがある。去年のクリスマスやりやがった。多分中三のクリスマスなんだから、交友関係多すぎのアポ多すぎで忘れてしまってて、ダブルブッキングして大事なほうに行くんだと思う。

僕、大事じゃない方・・・・
あ~さぶっ!

それよりその時さ、メッセージアプリになんらかの返信返してくれたらいいよ、なるべく早く。そしたら『まあそっち優先で遊んでおいで』って気持ちを死ぬほど抑えて言ってあげるさ。なのに朝方まで返信が来ないとか。。。もう確実に
『あ、これは、やってる最中やなあ』としか思えないやん。
帰って来て一応問いただすこともあるけど、それも本当かどうかすら疑わしいわ。正直。だからあんまりしない。意味もないと思えるもん。
それに所詮は兄妹やし。恋人同士じゃない。これ恋人やったら一発退場やわ。僕さすがにそこまで寛容にはなれないわ。どれだけ好きな相手でも無理。僕はやっぱり最終的には一生一緒に生きていくことを考えるから、こんな不安定さのある人とは無理だろうと思う。
――――いずれはどこかで二人違う道を行くようになる。それぞれのパートナーを見つけて。。。
お互いがそれぞれ、全く知らない日常を過ごしていくんだきっと。
・・・・駅前ショッピングモールのファミレスなあ。
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