【R15】【第一作目完結】最強の妹・樹里の愛が僕に凄すぎる件【第二作目連載中】

木村 サイダー

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第一巻

★はじめまして!うちの妹の樹里はこんな子です

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「おーい、御堂~、おまえ早く『さんぱつ』いけよー」
下駄箱で上履きから革靴に履き替えるときに、同じボッチで陰キャの宮本から声をかけられた。
――――今ちょっと発音おかしかったよな。
すかさず同じく同級生ボッチ陰キャの三原が、
「御堂帰ったら三発行かなあかんみたいやで(笑)」
やっぱりな、あの発音はそうだよな(笑)
いつもはすぐに顔を赤くしてスネたようになる宮本もこのときとばかりは爆笑し、僕も相当笑えた。

僕は御堂雅樹。
ボッチの陰キャ。
クラスでは、御堂・三原・宮本と並ぶ五十音順の三連続陰キャ。今はバラけたけど『空気が重い』『そこだけ照明LEDじゃないよね?』などと言われた。担任がそれを気にしてか席替えは異例に早かった気がした。
それなのに発情期とまあ、これは神の試練としか思えない苦痛に満ちた日々を送っている。なのできっと先の「さんぱつ」は「散髪」ではなく、「三発」に聞こえたのだろう。欲求不満この上ない。

だけど、僕はこのボッチ生活が嫌だと思わない。
中学生のときに比べたらなんぼかマシ。だからこの他のボッチ君たちが僕のところに来なくても大丈夫だし、『話しかけてこないで。ボッチが移りそうでいやだ』というスクールカースト的な見下し感というのも僕にはない。
それに僕は多趣味やからな。
あの中三のときの嫌な思い出とともに拭い去ったつもりだ。スクールカーストに左右されるようなあの嫌な感覚。
――――最低やなあ。周りを見て誰と付き合うか・・・誰よりは上で誰よりは下か。そんなことばっかり考えてな。

六月に入りツツジが青く茂る校庭の、校門へと向かう石畳。右に曲がり校門を出る。次に広がるはバスなどが止まれる円形の外側エントランス。ホテルのようなきれいな造形ではなく、ただの丸い広場かな。主にバスを横付けして生徒の乗り降りができるようになっている。
そこを抜けて坂道を下りながら左カーブ左カーブ・・・どんどん左に曲がっていく。
ちなみにこのエントランスから坂道を下るところ、横は崖になっていて、下には職員用の駐車場がある。年に何人かチャリ通学の子らが、はしゃぎすぎてチャリごと崖から落ちて、職員の車の天井をクラッシュする。
――――修理代えぐいとかいう噂。
でもスクールカーストお笑い部門上位を一発で狙いたいやつが、二ケツであの崖をくだるのも年に何人かは存在する。そして痛い目にあう。転けるか、先生にマジギレされるか、あるいはその両方かでね。
僕はそんなことする気は…中学生の時はあったなあ。
――――弱いくせに強がりで。だからあんな目に遭うんだ。
なんとなーく会話してるようなしてないような感じで校舎横の坂道を下っていく。
ここはもう一つ気をつけないといけないことがある。とくに新・制服の女子らは。
前に一学年下の、新・制服女子が歩いている。どこからともなくやってきた風、フワーッと坂の下から上がって新・制服のプリーツスカートを踊らせる。そう『スカートめくりの風』もしくはここは通称『パンチラ坂』だ。おそらく季節の風なのか、それともこのもろに山を削った地形がそうなのか、風がおそらく下の駐車場あたりに吹き付ける。その風が崖をかけあがり下から吹き上げると、実にありがたい自然現象が発生する。
「キャアッ!」
女子等は防衛本能で声を上げて前から横に手をあてて、めくれ上がるのを防ぐのだが意外と真後ろは詰めが甘い。
――――崖側の娘…白だったな
「僕ご飯三杯、いけるわ」宮本が言うと、
「御堂君帰ったら三発行こうね」
「あ、それ!?爆笑」
僕も流石に、声を出して笑ってしまう。
前の女子生徒「うん?」
振り返ってくる。
全員平常時の顔をするが、怪しくて仕方ない。
――――ごめんなさい、でもごちそうさまでした。おいしかったです。
心の中で感謝する。
余談だが、新・制服はまず一年生に、始業と同時に支給された。そのあとは三年生。で、二年生はまだなのである。男子はどうでもいいんだが、女子は明らかに新・制服を着たがる。男子から見ても新・制服の女子は可愛い。ちなみに濃紺のブレザーに白いラインの縁取り。金色?黄色?黄土色?と黒を基調としたチェックのプリーツ。しかも長さは今までは絶対に膝下だったのに、膝下にしなかったらジャージ履かされて芋ねーちゃんになって帰らないと駄目だったのに、今は膝上までは許されている…そうでもして、生徒呼ばないと中堅レベルの私学はキツイのか?
我々二年生の女子制服は、ナンダコレ?だ。特にスカートはひどい。とにかく一直線ストン、折り目やプリーツやスリットもない。濃紺一色の生地は重そうでめくれ上がることは皆無だろう。寸胴スカート→一応タイトスカート?のようなもので、ビジネス街で見かけるイケてるお姉様のそれとはてんでかけ離れるもの。付けられたあだ名は『寸胴スカート』。あらゆる体系を太く見せて、どんな大人しい子でも動きにくさを感じさせるスーパースカートのこと。しかも短くしてもまったく可愛くならず、何のお色気も感じず「何まくりあげてんの?田んぼでも歩くん?」と言えてしまう状態。スーパー校則ホールドモードファッション!!
今時は制服の可愛さが入学希望者数にも大きく影響するようだ。
そんなこともチラホラ聞こえてくる。よって制服を今年の四月から変更しているのだけども、納期遅れだとか言っていたけど、まあでもこの七月ぐらい、あと一ヶ月もすれば僕達二年生も新しい制服になるようだ。誰がどのスカート丈にしてくるかな・・・
あ、僕ボッチでスクールカースト下位だからあんまりそんなこと気にしたところで関係ないか・・・

自宅マンションのエレベーターを五階で降り、自室に向かう。住まいはこの駅チカのマンション。ここは前に住んでいた都会の市内よりずっと田舎だけど、車が無くても手に入らないもので困るということはほとんどない。親が買ったものの、突然の転勤で結局前住んでいた僕が通っていた中学校の傍の家にまだ住み続けている。
買い物をしてきた今晩のおかずを左手に、学校カバンを右手に持って部屋に向かう廊下を歩く。駅前の計画されたキレイな都会的景観の周囲にすぐに地方特有の土色と緑の景色が広がっている。買い物をしてきた今晩のおかずを左手に、学校カバンを右手に持って部屋に向かって廊下を歩く。制服のポケットにはリモコンキーを忍ばせてあるのでタッチで玄関は開く。
さあ・・・僕は扉の前に立ち、楽園(我が家)の扉のキースイッチに指先をタッチしようとした。
「僕は悠々自適なボッチ・・・」
そんなことを呟いた次の瞬間
「ドゥワー!!」
「うわ、あにぃ!なんだよ、ぼーっとしてんなよ」
扉が急に空いて、中から髪の毛が体当りしてくる。しかも樹里は背が高いので(百七十センチらしい)僕もまぁまぁ高いけど(百七十六センチ)瞼ぐらいに頭突きが決まりそうになった。決まっていたら鼻血ブーだった。
でもそんな瞬間でもフワーッと広がる女性の髪から香る香りはなんとも尊い。
てことはさておき、こいつの名前は樹里。僕の妹だ。





「ごめんごめん、、、てかおまえも飛び出しすぎやろ」
反射的に謝る僕・・・そう、立場は家でも低い。
「こっちもごめん。けど急いでる!」
向こうも一応は反射的に謝ってくれるものの、ひらりと僕を躱して廊下に出る。
「あれあれ、ごはんは?樹里今日刺身食べたいって言ったやん!」
今朝、今日はなにする晩御飯?と聞いたら『絶対お刺身~!必ず家で食べるから買っておいて』と即答だったんだが。。。
樹里が走りかけたが、背中越しに、「ハッ!」として思い出したのが見て取れた。そして振り返り
「あ・・・ごめん、忘れてた!ごめんごめん、ホンマごめん。うーん…」
一瞬迷っている。

兄の僕が言うのもおかしいが、美しい。
ただただ美しい顔立ち。
何が大きいとか何が小さいとかはなく、すべてにおいて均整の取れた顔立ち。あえていえば日本人離れした小顔に、目も鼻も口も適当に大きく、非のつけどころが見当たらない。ただ本人は「広すぎる肩幅と背中」と「日本人女性としては高すぎる身長」を、すごく気にしているがはっきりいってツッコミどころ満載の僕みたいなスクールカースト底辺族からすれば、女神級である。ナンパされるのはしょっちゅう。酷いやつだと僕が横にいてもグイグイきやがるイカレタ輩もいた。芸能関係からのスカウトもある。定期的にあるのでなんか登録でもされているのかな?『逸材だ』とも言われたが本人は全くその気がない。
黒のノースリーブニットに、茶色のカーディガン。淡いブルーのダメージデニム。
今日はジャージではなく大人っぽい格好しとるやん。しかもどうせ、「え?こんなんそこらへんにあった家の服かけあわせただけやで」なんだろ。それでこれだからマジで凄い。でもホンマにそこらへんにあったもんだと思う。その中で一番余所行きのコーディネートをしたんだと思う。基本はどこでもジャージと通気穴のあるスポーツサンダル。上はTシャツがほとんど。
そしてトドメはノースリーブニットからのぞく白くてきれいな腕と、抑えても抑えきれない、茶色のニット羽織って隠そうにも隠れない、2つの大きな山。そう、おっぱいである。冷やかしの冗談半分で、たまたまチャンスがあって本人に聞いたらあっさり「IカップかJカップ」だと答える。
実はさっきキーにタッチしようと指を出していたとき、こいつが扉開けて前も見ないで出てきたもんだから、指先が左胸のしかも頂点のところと思われるところにあたったように思う…兄妹だからって参ってしまう…けどおそらく樹里はなんとも思っていないんだろう
「ちょっとやっぱどうしても顔だけは出さなあかんから行くわ、完全に忘れててん」
この感じは今日は新規の男とのアポ、それもあんまり顔の潰せない人からの紹介かな。
――――は~あ、またやりやがったなあ。いったい去年から一年数えたら何回目だ?
僕との約束・・・僕との予定のすっぽかしの名人だ。多分アポが多すぎるんだろう。本人も覚えられないんだきっと。僕が彼氏だったらとっくに(関係性)終わってるぞ全く・・・絶対にありえないけど。
駆け出すも、また止まって振り返る
「刺し身の盛り合わせ?」
そうと答えると
「うーん、鯛、はまち…はまちはどうでもいいか、サーモン、あったら二切れずつ置いておいて」
サーモン、はまち、鯛、全部あったな。
「はーい」
「ごめん、行くわ、そんな遅ならん」
廊下を小走りに走り、左に曲がったところのエレベーターホールに消えていく。
やはり十五歳、色気より食い気なのだろうか・・・
好き嫌いなく何でも食べる樹里は、特に、刺身が大好物である。

まだ樹里の香りが残る玄関に入る。
きっと戦争ものやコンバット系ど派手なドンパチ系の洋画なら扉をマッチョなあんちゃんが開けて入れば物凄い数のライフルやM-16、M60などの機関銃やミニガンが並ぶところを拝見するシーンだろう。それか時代劇なら名刀と鎧の数々だろうか。
ちょいマッチョ(盛った。実はガリガリ・・・でもないか。ちょっとは良い身体しているかも)の僕と樹里の玄関にある武装品はこれ。釣り道具だ。
正式に言えば玄関の入ったところの小部屋。納戸が僕らのマンションにはある。そこには、傘立てならぬ、竿立て(ロッドスタンド)があり、そこにはルアーロッドを中心に僕たちの戦闘道具が木製のロッド立てに二十本ほどある。魚種・番手などで分かれている。
別にお金持ちでも釣り道楽でもない。父親と母親が好きなだけ。その遺伝子というか小さいころから連れていかれたときに楽しい思い出があるから、それを僕も樹里も継承している。
僕の道具はその父親のお下がりが多い。樹里はうまく都合よく甘えて(日頃親の事ボロッカス言うくせに)買わせている。ちなみに一番お気に入りは、僕たちはブラックバス釣りから入門したので、バス用のベイトロッドがお気に入りだ。ちなみにかなりの高級品で父親と母親が使っていたお下がり、実際にバス釣りのプロたちが僕と同様のホモロゲーションロッドだ。誇りに思う。ちなみに親父の持っているのはさらに僕の使っているモデルの上級レーシングモデル。もっと軽くもっと高弾性で、扱いを間違えると容易に折れる。それは父親が持っていて未だに降りてこない。仕方ない。でも僕は今この使っているベイトロッドたちで大満足している。それ故に名前がついている。
一番柔らかい目のベイトロッドには、「一号」
汎用のベイトロッドには「二号」
ガチガチの引っこ抜き系には「三号」
と名付けている。どうだ、完璧なネーミングセンスだろう?
樹里は「あほちゃうか」と言いながら、ちゃんと僕のつけた名称で呼んでくる。
靴箱を開けて自分の革靴を収納する。巨大な最近の分譲マンションの靴の備え付け収納には僕たちの靴は三分の一しかない。あとはリールの箱とそのリールがこれまた二十個ほどあり、その他のさまざまな小道具が入っているのだった。
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