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第十二話 都市フィンラードへ
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馬車は無事フィンラードに向けて出発し、俺たちの長い長い旅は始まった。
都市フィンラードへの道のりは少々長く、馬車を使って片道五日はかかる場所にある。
その間にも様々な街を通って馬車を乗り継ぐ必要もあるため、結構な長旅だ。
(長年住んできた故郷とも暫くの間はお別れか……)
この見慣れた景色とも当分おさらば。
期待で高鳴る気持ちと少しばかりの不安を抱えながら俺はじっと馬車から外を眺めていた。
『なぁに、ユーリ。寂しいの~?』
感傷に浸っている中、早速邪魔が入る。
「別にそういうわけじゃない。当面この景色を見られなくなるだろうから目に焼きつけておこうと思っただけだ」
『ふぅ~ん』
少し笑いを含んだような返答。
こいつ、絶対にバカにしてるな。
内心クスクスと笑っている姿が目に浮かぶぞ。
だがその時だ。
専属メイドのカトレアが不思議な表情を浮かべながら、
「あ、あの……ユーリ様?」
「ん、どうした?」
「先ほどからずっと気になっていたのですが、ユーリ様はどなたとお話をされているのですか?」
「え……?」
「あ、いや……独り言にしてはよくお喋りになられるなと思いまして」
……!?
そうだった。油断していてすっかり忘れていた。
俺は今、一人ではないということを。
「そ、そうか? 俺そんなに独り言が激しかったか?」
「は、はい。まぁ……」
マズイ、かなり不審な目で見られている。
俺は普段、デルとは自室でしか会話をしたことがなかった。
理由は単純でデルの存在を俺以外の誰も認知していなかったからである。
だけど今は違う。
デルは基本的に俺の精神の中に身を潜めているため、外部から姿かたちは一切見えない。
見えるとしたら前みたいに自身の身体を具現化させて、俺の精神内から出てくるかくらいだ。
もちろん今は俺の精神の中にいるため、誰からもその姿を視認することはできない。
要は傍から見れば俺は一人で何か見えないものと会話をしているただの頭のおかしな人であると認識されるわけだ。
「え、えーとその……」
なんと言い訳を言おうか、頭の中で試行錯誤する。
と、その時。
俺はふとあることを思い出すと、即座に話題を転換させた。
「そ、そんなことよりカトレア。お前に一つ頼みたいことがあるんだが、聞いてはくれないか?」
「あ、はい。もちろんです。何なりとお申し付けくださいませ」
その後、俺は数分に渡って今後のためのあることについて話し……
「え! 学園にいる間はグレイシアの名を名乗るのは止めるのですか!?」
「ああ、だからお前も向こうにいる間は使用人としての振る舞いは極力止めてもらいたい」
「で、ですがどうして……」
理由か。
まぁいきなりこんなことを言いだしたら普通は疑問を抱くよな。
でもこれには俺なりの歴とした理由があった。
いや、苦痛な前世を生きてきた俺だからこそ考えることができた理由と言えよう。
で、その理由とは何かといいますと……
「お友達を作るため……ですか」
「ああ。俺は学園でより多くの友人を作るために貴族家の名を捨てる。理由はそれだけだ」
それだけの為に高貴の名を捨てるのか? と思うかもしれないが、俺からすればだからこそ捨てるんだと言いたいほどだった。
友人を作る。普通に考えればそこまでする必要はないと皆は思うことだろう。
だが、俺は知っているのだ。
≪身分≫というステータスが生む”軋轢”というものを……。
「すまない、カトレア。本来ならば名前を偽って生活するのは大衆の目を重要視する貴族家にとってはグレーなんだが……」
予め謝罪をしておく。
でも試してみたいことがあるんだ。
前世では手に入れることができなかった本当の友人というものを作れるのかどうかということを。
するとカトレアは、
「分かりました。ユーリ様がそう望むのなら私は仕える身としてそれに従うまでです。ですが――」
「……ですが?」
何やら続きがあるようで……
「いくら名を伏せてお過ごしになるとはいえ、貴方は後にグレイシア家の当主となられるお方。品性を損なうような行為や言動は慎んでいただきたく思います」
「例えば……?」
そう質問するのはいささか野暮ではあるが、一応何がダメで何がOKなのかを知っておく必要がある。
カトレアは結構そういうのに厳しいからな……これも俺のことを思ってのことなんだろうけど。
「そうですね。例えば――」
カトレアはそっと口を開く。
そしてチラッとこちらを横目で見ながら彼女は答えた。
「不純異性交遊とか……」
「ふ、ふふ不純……!?」
思わず聞いた瞬間に吹き出してしまった。
まさかあの真面目なカトレアの口から不純異性交遊などという言葉を聞くことになろうとは……。
「い、いやカトレアよ。さすがにそれは……」
「ご安心ください。今言ったのはあくまで例です。それに、私はユーリ様がそのようなことを絶対にしないと固く信じておりますので」
「そ、そうか。ならいいんだ」
そもそも俺にそこまでできるほどの度胸はない。
自慢じゃないが俺は今まで一度も恋人ができたことはない。
25歳で童貞のまま生涯を終えた哀れな男だ。
もちろん、転生した後も女っ子一人とも関わりを持ったことはない。
貴族になれば出会いも……と浅はかな期待も正直に言うとあったが現実はそう甘くはなかった。
「と、とにかくだ。俺の向こうでの名前は! ……名前は……」
そうだ。今気づいたのだが、肝心の名前を決めていなかった。
名前と言ってもユーリは変わらずにグレイシアという姓だけを変えるのだが……
(何かいい姓は……)
と、考えていたその時だった。
「ん、なんだあれは」
ふと馬車の外を見てみると目に入ったのは大量の花たちで彩られた平原だった。
こんなにも大量の花が……というほどあちらこちらに咲き乱れており、思わず見入ってしまう。
カトレアが言うにはこの辺は千花平原と呼ばれているらしく、名の通り1000種もの花たちがここで盛大に花開くというちょっと特殊な場所とのこと。
で、そんな何種もの花たちが咲き誇る中で特に俺が目をつけたのは……
「カトレア、あの花はなんていうんだ?」
「えーっと、あれはフリージアという花ですね」
「フリージア?」
「はい。春が近づくと花を開くんです。色も今目の前に見えている黄色の他にも白や赤と言った種もあって物凄く甘い香りを発するんですよ」
「ほ~、詳しいな」
と、思ったがよくよく考えてみるとカトレアの趣味って確か園芸だったような気がする。
屋敷の庭にあった花たちも全部カトレアが世話をしているって前に母上も言ってたし……。
だがそれにしても綺麗な花だ。屋敷の庭でもあんな花は見たことがない。
(フリージアか。名前も優雅な感じがして中々……)
「……いいな、この名前」
「えっ……?」
思わず声が漏れてしまい、カトレアが首を傾げる。
「よし、決めた! フリージアにしよう!」
「決めた……ってどういうことですか?」
「名前だよ。俺の新しい名前! ユーリ・フリージアだ。どうだ、イイ感じだろ?」
「ユーリ・フリージア……はい、とてもお似合いかと……!」
「なら決まりだ!」
……と、いうことでサクッと俺の新たな名前が決まった。
ユーリ・フリージア。
俺は今日からこの名前で新たな生活を始める。
そしてこの瞬間、俺は大貴族ユーリ・グレイシアとしての面と平民ユーリ・フリージアとしての面の二つの顔を持つことになったのであった。
都市フィンラードへの道のりは少々長く、馬車を使って片道五日はかかる場所にある。
その間にも様々な街を通って馬車を乗り継ぐ必要もあるため、結構な長旅だ。
(長年住んできた故郷とも暫くの間はお別れか……)
この見慣れた景色とも当分おさらば。
期待で高鳴る気持ちと少しばかりの不安を抱えながら俺はじっと馬車から外を眺めていた。
『なぁに、ユーリ。寂しいの~?』
感傷に浸っている中、早速邪魔が入る。
「別にそういうわけじゃない。当面この景色を見られなくなるだろうから目に焼きつけておこうと思っただけだ」
『ふぅ~ん』
少し笑いを含んだような返答。
こいつ、絶対にバカにしてるな。
内心クスクスと笑っている姿が目に浮かぶぞ。
だがその時だ。
専属メイドのカトレアが不思議な表情を浮かべながら、
「あ、あの……ユーリ様?」
「ん、どうした?」
「先ほどからずっと気になっていたのですが、ユーリ様はどなたとお話をされているのですか?」
「え……?」
「あ、いや……独り言にしてはよくお喋りになられるなと思いまして」
……!?
そうだった。油断していてすっかり忘れていた。
俺は今、一人ではないということを。
「そ、そうか? 俺そんなに独り言が激しかったか?」
「は、はい。まぁ……」
マズイ、かなり不審な目で見られている。
俺は普段、デルとは自室でしか会話をしたことがなかった。
理由は単純でデルの存在を俺以外の誰も認知していなかったからである。
だけど今は違う。
デルは基本的に俺の精神の中に身を潜めているため、外部から姿かたちは一切見えない。
見えるとしたら前みたいに自身の身体を具現化させて、俺の精神内から出てくるかくらいだ。
もちろん今は俺の精神の中にいるため、誰からもその姿を視認することはできない。
要は傍から見れば俺は一人で何か見えないものと会話をしているただの頭のおかしな人であると認識されるわけだ。
「え、えーとその……」
なんと言い訳を言おうか、頭の中で試行錯誤する。
と、その時。
俺はふとあることを思い出すと、即座に話題を転換させた。
「そ、そんなことよりカトレア。お前に一つ頼みたいことがあるんだが、聞いてはくれないか?」
「あ、はい。もちろんです。何なりとお申し付けくださいませ」
その後、俺は数分に渡って今後のためのあることについて話し……
「え! 学園にいる間はグレイシアの名を名乗るのは止めるのですか!?」
「ああ、だからお前も向こうにいる間は使用人としての振る舞いは極力止めてもらいたい」
「で、ですがどうして……」
理由か。
まぁいきなりこんなことを言いだしたら普通は疑問を抱くよな。
でもこれには俺なりの歴とした理由があった。
いや、苦痛な前世を生きてきた俺だからこそ考えることができた理由と言えよう。
で、その理由とは何かといいますと……
「お友達を作るため……ですか」
「ああ。俺は学園でより多くの友人を作るために貴族家の名を捨てる。理由はそれだけだ」
それだけの為に高貴の名を捨てるのか? と思うかもしれないが、俺からすればだからこそ捨てるんだと言いたいほどだった。
友人を作る。普通に考えればそこまでする必要はないと皆は思うことだろう。
だが、俺は知っているのだ。
≪身分≫というステータスが生む”軋轢”というものを……。
「すまない、カトレア。本来ならば名前を偽って生活するのは大衆の目を重要視する貴族家にとってはグレーなんだが……」
予め謝罪をしておく。
でも試してみたいことがあるんだ。
前世では手に入れることができなかった本当の友人というものを作れるのかどうかということを。
するとカトレアは、
「分かりました。ユーリ様がそう望むのなら私は仕える身としてそれに従うまでです。ですが――」
「……ですが?」
何やら続きがあるようで……
「いくら名を伏せてお過ごしになるとはいえ、貴方は後にグレイシア家の当主となられるお方。品性を損なうような行為や言動は慎んでいただきたく思います」
「例えば……?」
そう質問するのはいささか野暮ではあるが、一応何がダメで何がOKなのかを知っておく必要がある。
カトレアは結構そういうのに厳しいからな……これも俺のことを思ってのことなんだろうけど。
「そうですね。例えば――」
カトレアはそっと口を開く。
そしてチラッとこちらを横目で見ながら彼女は答えた。
「不純異性交遊とか……」
「ふ、ふふ不純……!?」
思わず聞いた瞬間に吹き出してしまった。
まさかあの真面目なカトレアの口から不純異性交遊などという言葉を聞くことになろうとは……。
「い、いやカトレアよ。さすがにそれは……」
「ご安心ください。今言ったのはあくまで例です。それに、私はユーリ様がそのようなことを絶対にしないと固く信じておりますので」
「そ、そうか。ならいいんだ」
そもそも俺にそこまでできるほどの度胸はない。
自慢じゃないが俺は今まで一度も恋人ができたことはない。
25歳で童貞のまま生涯を終えた哀れな男だ。
もちろん、転生した後も女っ子一人とも関わりを持ったことはない。
貴族になれば出会いも……と浅はかな期待も正直に言うとあったが現実はそう甘くはなかった。
「と、とにかくだ。俺の向こうでの名前は! ……名前は……」
そうだ。今気づいたのだが、肝心の名前を決めていなかった。
名前と言ってもユーリは変わらずにグレイシアという姓だけを変えるのだが……
(何かいい姓は……)
と、考えていたその時だった。
「ん、なんだあれは」
ふと馬車の外を見てみると目に入ったのは大量の花たちで彩られた平原だった。
こんなにも大量の花が……というほどあちらこちらに咲き乱れており、思わず見入ってしまう。
カトレアが言うにはこの辺は千花平原と呼ばれているらしく、名の通り1000種もの花たちがここで盛大に花開くというちょっと特殊な場所とのこと。
で、そんな何種もの花たちが咲き誇る中で特に俺が目をつけたのは……
「カトレア、あの花はなんていうんだ?」
「えーっと、あれはフリージアという花ですね」
「フリージア?」
「はい。春が近づくと花を開くんです。色も今目の前に見えている黄色の他にも白や赤と言った種もあって物凄く甘い香りを発するんですよ」
「ほ~、詳しいな」
と、思ったがよくよく考えてみるとカトレアの趣味って確か園芸だったような気がする。
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「……いいな、この名前」
「えっ……?」
思わず声が漏れてしまい、カトレアが首を傾げる。
「よし、決めた! フリージアにしよう!」
「決めた……ってどういうことですか?」
「名前だよ。俺の新しい名前! ユーリ・フリージアだ。どうだ、イイ感じだろ?」
「ユーリ・フリージア……はい、とてもお似合いかと……!」
「なら決まりだ!」
……と、いうことでサクッと俺の新たな名前が決まった。
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