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05.大歓迎されました
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外に出ると何ということだろう。
さっきまではなかったはずなのに豪勢な馬車が二台用意されていた。
「これで王城までご案内します」
「ま、マジですか……」
(いや、もうガチのやつじゃん)
確かに王族や貴族という身分にいる者は馬車移動が基本。
お忍びでない限り、徒歩で移動なんてあり得ないってのは聞いたことあるけど……。
(にしても豪華な馬車だな……)
王国の国章が馬車の側面に描かれ、外装は宝石か何かでコーティングされているのか知らないがやたらとキラキラとしていた。
一言で言えば、とにかく目立つ装飾で溢れた馬車といえよう。
当然、周りの市民の目はこちらに釘付け。
なんだなんだと次々に人が集まってきていた。
「人だかりができる前に行きましょう。どうぞ、乗ってください」
「いや、王女様が先に……」
「こういう時はお客人を先に乗せるものなんですよ。さぁ」
「は、はい……じゃあお言葉に甘えて」
そういうもんなのか。
これでも一応は中等部までとある名門魔法学院に通ってたからある程度の常識は持っていると思っていたが……これは初知りだ。
(何だろう……この感じ。貴族とかっていつもこんな気分なのか?)
何とも言えない心持ちになる。
「――お、おいあれってまさかソフィア王女殿下か?」
「――ああ、間違いない。でも隣にいる男は……あれ、あいつどこかで……」
(やばっ! 流石に注目が……)
俺は慌てて顔を隠す。
そして身バレしないように身体を小さくして素早く馬車に乗り込んだ。
(危なかった……)
ホッと一息。
何だかんだで俺もギルドでは有名人だからな……もちろん悪い意味で。
これ以上変な噂がたつのはご免だ。
「さ、殿下もお乗りください」
次にソフィアが馬車に乗り込み、国家騎士ではゴッツイ騎士様だけがご搭乗。
他の騎士たちは二台目の馬車に乗り込んだ。
「出してくれ」
「はっ!」
いよいよ出発。
俺たちは周りの民の注目を浴びながら、王城へと向かう。
「うわぁ……めっちゃ見られてるよ」
「うふふ、あまり注目を浴びるのはお好きではありませんか?」
「いや、お好きというかなんというか」
そもそも一般人はそんな経験しないし。
あったとしてもとんでもない肩書を持っているやつくらいだ。
例えばSランク冒険者とか、勇者様とか。
「がはははっ! まぁ無理もない。私も最初は人に見られるのはあまり好かなかった」
豪快に笑い飛ばすゴッツイ騎士様。
すると何を思い出したか「はっ」と言葉を発すると、
「そう言えば、まだ私の自己紹介がまだでしたな。私はアルバート・イグシュタイナー。グリーズ王国第一騎士団の騎士長を務めている。宜しく頼む」
「騎士長って……まさか、あのアルバート騎士長ですか!?」
「如何にも。私がそのアルバートだ」
ま、マジか……。
アルバート騎士長と言ったら5年前に起きた大陸間戦争の英雄、大陸一の剣豪とも言われた人だ。
その圧倒的な剣術は生ける伝説とも言われ、体格に似合わない素早い剣技からついた異名は『雷霆の剣師』。
と、いうことは俺は今、とんでもない人たちに囲まれているということ。
隣には大陸列強国の一角グリーズ王国の王女。そして目の前には誰もが認める最強の英雄。
(あれ、おかしいな。なんで俺はこのメンツの中にいるのだろう……)
どんどん自分の肩身が狭くなっていく。
あれからまだ数時間。
たった一人の少女を救ったことで、俺は今とんでもない状況になっています。
これは神の悪戯なのか、祝福なのか。
別に悪いことをしたわけでもないのに、なぜか身も心も縮こまっていくのであった。
♦
「ここがグリーズ城か。近くで見ると滅茶苦茶デカいな……」
というわけで王城に着いた。
そして馬車を降りて早々、俺はポカーンと口を開ける羽目になる。
「おかえりなさいませ、ソフィア殿下」
「な、なんじゃこりゃ……」
馬車を降りると、そこにいたのは大勢の使用人たちの姿。
左右にずらーっと列を作り、真ん中だけ広くあいていた。
(い、今からここを通るの? マジ?)
人の道は城の入り口までずらーっと続き、皆、無駄のないお辞儀で俺たちを迎える。
「さぁ、ランスさん。こちらです」
慣れているのかソフィアの表情は至って普通だった。
さも当たり前のように真ん中の道を歩いていく。
ヤバイな……これはこれで緊張する……。
「楽にしてくださって大丈夫ですよ。今回はいきなりのことでしたので……」
「あ、あはは……お気遣いどうも」
ソフィアには俺が緊張していることがバレていた。
(ってことはよほど挙動不審だったってことか?)
人の道を抜けると、そこはもう夢のような世界が広がっていた。
広々としたロビーは壁には絵画、天井にはギラギラと輝くシャンデリアが。
もちろん、そこにも大勢の使用人たちが待ち構えていた。
「おかえりなさいませ、ソフィア王女殿下」
「ただいま、セブルス。お客様をお連れしたわ」
お、今度は何か権力的に強そうな人が出てきたな。
執事の恰好をしているから、多分その線のリーダー格の人だろうか。
「貴方がランス様でいらっしゃいますね?」
と、その執事さんが俺に目線を向けてきた。
「は、はい……そうです」
「おお、では貴方が! ようこそおいでくださいました! わたくし、この王城で使用人統括という任を任されております。執事長のセブルスと申します。歓迎いたします、ランス様」
「ご、ご丁寧にありがとうございます……」
「フォルト国王陛下が奥の部屋でランス様をお待ちです。さぁこちらへ」
なんかスゴイ歓迎ムード。
俺たちは使用人たちに囲まれながら、国王がいるという部屋へと案内される。
(ああ、何だろう。なんか急に胃が痛くなってきた)
今から俺は国王陛下に会う。
もうこの時点で夢のような話だが、これは現実。
さっき確認のために何度も頬を抓ってみたが、痛かった。
おかげで俺の頬は少し赤くなっていた。
「こちらの部屋で陛下がお待ちになられています。ランス様、ご準備はよろしいでしょうか?」
執事長セブルスが豪勢な扉の前でピタッと止まった。
どうやらこの先に国王がいるらしい。
(い、いよいよか……)
せめて言葉だけは粗相のないようにしないと。
ただでさえ、こんなみすぼらしい恰好で来てしまったのだから。
(くそ~家に行けば礼服くらいはあるのに……)
でももう遅い。
俺はふぅ~と息を吐き、覚悟を決めると、
「……はい。大丈夫です」
そう、静かに言った。
さっきまではなかったはずなのに豪勢な馬車が二台用意されていた。
「これで王城までご案内します」
「ま、マジですか……」
(いや、もうガチのやつじゃん)
確かに王族や貴族という身分にいる者は馬車移動が基本。
お忍びでない限り、徒歩で移動なんてあり得ないってのは聞いたことあるけど……。
(にしても豪華な馬車だな……)
王国の国章が馬車の側面に描かれ、外装は宝石か何かでコーティングされているのか知らないがやたらとキラキラとしていた。
一言で言えば、とにかく目立つ装飾で溢れた馬車といえよう。
当然、周りの市民の目はこちらに釘付け。
なんだなんだと次々に人が集まってきていた。
「人だかりができる前に行きましょう。どうぞ、乗ってください」
「いや、王女様が先に……」
「こういう時はお客人を先に乗せるものなんですよ。さぁ」
「は、はい……じゃあお言葉に甘えて」
そういうもんなのか。
これでも一応は中等部までとある名門魔法学院に通ってたからある程度の常識は持っていると思っていたが……これは初知りだ。
(何だろう……この感じ。貴族とかっていつもこんな気分なのか?)
何とも言えない心持ちになる。
「――お、おいあれってまさかソフィア王女殿下か?」
「――ああ、間違いない。でも隣にいる男は……あれ、あいつどこかで……」
(やばっ! 流石に注目が……)
俺は慌てて顔を隠す。
そして身バレしないように身体を小さくして素早く馬車に乗り込んだ。
(危なかった……)
ホッと一息。
何だかんだで俺もギルドでは有名人だからな……もちろん悪い意味で。
これ以上変な噂がたつのはご免だ。
「さ、殿下もお乗りください」
次にソフィアが馬車に乗り込み、国家騎士ではゴッツイ騎士様だけがご搭乗。
他の騎士たちは二台目の馬車に乗り込んだ。
「出してくれ」
「はっ!」
いよいよ出発。
俺たちは周りの民の注目を浴びながら、王城へと向かう。
「うわぁ……めっちゃ見られてるよ」
「うふふ、あまり注目を浴びるのはお好きではありませんか?」
「いや、お好きというかなんというか」
そもそも一般人はそんな経験しないし。
あったとしてもとんでもない肩書を持っているやつくらいだ。
例えばSランク冒険者とか、勇者様とか。
「がはははっ! まぁ無理もない。私も最初は人に見られるのはあまり好かなかった」
豪快に笑い飛ばすゴッツイ騎士様。
すると何を思い出したか「はっ」と言葉を発すると、
「そう言えば、まだ私の自己紹介がまだでしたな。私はアルバート・イグシュタイナー。グリーズ王国第一騎士団の騎士長を務めている。宜しく頼む」
「騎士長って……まさか、あのアルバート騎士長ですか!?」
「如何にも。私がそのアルバートだ」
ま、マジか……。
アルバート騎士長と言ったら5年前に起きた大陸間戦争の英雄、大陸一の剣豪とも言われた人だ。
その圧倒的な剣術は生ける伝説とも言われ、体格に似合わない素早い剣技からついた異名は『雷霆の剣師』。
と、いうことは俺は今、とんでもない人たちに囲まれているということ。
隣には大陸列強国の一角グリーズ王国の王女。そして目の前には誰もが認める最強の英雄。
(あれ、おかしいな。なんで俺はこのメンツの中にいるのだろう……)
どんどん自分の肩身が狭くなっていく。
あれからまだ数時間。
たった一人の少女を救ったことで、俺は今とんでもない状況になっています。
これは神の悪戯なのか、祝福なのか。
別に悪いことをしたわけでもないのに、なぜか身も心も縮こまっていくのであった。
♦
「ここがグリーズ城か。近くで見ると滅茶苦茶デカいな……」
というわけで王城に着いた。
そして馬車を降りて早々、俺はポカーンと口を開ける羽目になる。
「おかえりなさいませ、ソフィア殿下」
「な、なんじゃこりゃ……」
馬車を降りると、そこにいたのは大勢の使用人たちの姿。
左右にずらーっと列を作り、真ん中だけ広くあいていた。
(い、今からここを通るの? マジ?)
人の道は城の入り口までずらーっと続き、皆、無駄のないお辞儀で俺たちを迎える。
「さぁ、ランスさん。こちらです」
慣れているのかソフィアの表情は至って普通だった。
さも当たり前のように真ん中の道を歩いていく。
ヤバイな……これはこれで緊張する……。
「楽にしてくださって大丈夫ですよ。今回はいきなりのことでしたので……」
「あ、あはは……お気遣いどうも」
ソフィアには俺が緊張していることがバレていた。
(ってことはよほど挙動不審だったってことか?)
人の道を抜けると、そこはもう夢のような世界が広がっていた。
広々としたロビーは壁には絵画、天井にはギラギラと輝くシャンデリアが。
もちろん、そこにも大勢の使用人たちが待ち構えていた。
「おかえりなさいませ、ソフィア王女殿下」
「ただいま、セブルス。お客様をお連れしたわ」
お、今度は何か権力的に強そうな人が出てきたな。
執事の恰好をしているから、多分その線のリーダー格の人だろうか。
「貴方がランス様でいらっしゃいますね?」
と、その執事さんが俺に目線を向けてきた。
「は、はい……そうです」
「おお、では貴方が! ようこそおいでくださいました! わたくし、この王城で使用人統括という任を任されております。執事長のセブルスと申します。歓迎いたします、ランス様」
「ご、ご丁寧にありがとうございます……」
「フォルト国王陛下が奥の部屋でランス様をお待ちです。さぁこちらへ」
なんかスゴイ歓迎ムード。
俺たちは使用人たちに囲まれながら、国王がいるという部屋へと案内される。
(ああ、何だろう。なんか急に胃が痛くなってきた)
今から俺は国王陛下に会う。
もうこの時点で夢のような話だが、これは現実。
さっき確認のために何度も頬を抓ってみたが、痛かった。
おかげで俺の頬は少し赤くなっていた。
「こちらの部屋で陛下がお待ちになられています。ランス様、ご準備はよろしいでしょうか?」
執事長セブルスが豪勢な扉の前でピタッと止まった。
どうやらこの先に国王がいるらしい。
(い、いよいよか……)
せめて言葉だけは粗相のないようにしないと。
ただでさえ、こんなみすぼらしい恰好で来てしまったのだから。
(くそ~家に行けば礼服くらいはあるのに……)
でももう遅い。
俺はふぅ~と息を吐き、覚悟を決めると、
「……はい。大丈夫です」
そう、静かに言った。
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