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第2章 学園編
第20話「ギルド2」
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「……なんだこの行列は」
「この時期は納入シーズンだから集会所は混むのよ」
「ということはこの時期に冒険で手に入れた素材なりアイテムなりをここに売りに来れば普段の3倍の値になるってことか」
俺たちは今、財前宅から一番近い町の集会所にいた。
この前の通り、ギルドを設立するためだ。
だが、今の時期は年に4回しかない納入シーズンの真っ只中らしく集会所は人で溢れていた。
「どうするんだ……これじゃあいつ終わるかわからないぞ?」
「それなら何かクエストを受けて時間つぶせばいいんじゃない?」
「そうするかぁ……みんなは賛成?」
「大丈夫ですわ」
「はい! OKです」
「じゃあ、何か手っ取り早い奴を……」
クエスト掲示板を見ていると1つだけ目を引く物を見つけた。
「スノープリンスの討伐……?」
このクエストだけは賞金が一回りも二回りも高かった。
俺はすぐアイリスにこのクエストの詳細を聞いた。
「アイリス、スノープリンスってどんなモンスターなんだ?」
「あ、あんたスノープリンスを知らないの?」
「ま、まぁ……」
「話せば少し長くなるわ。でもそのクエストを受けようと思っているなら私は反対だわ」
「ワタクシも同意見ですね」
「スノープリンスは私も相対したくはないです」
みんなそのスノープリンスとやらと戦うのは避けたいようだった。
なんだ? そんなに凄い奴なのかスノープリンスってのは。
俺はそうなると気になって仕方がなかった。
「そ、そんなに強いのか?」
「スノープリンスはモンスターではないですよ」
「え? モンスターじゃないの?」
「スノープリンスは人、詳しくいえば一国の姫様のことですわ」
(人間のお姫様?! なんで討伐依頼が……)
この世界でいう指名手配みたいなものだと思うが、一国の姫を殺せだなんて……
だが、クエストとして依頼するということは相当危険な人なのか依頼した人物にとって障害となるものなのかその辺はよく分からないが何かあるのだろう。
「なぜ殺そうとしてるんだ?」
「虐殺疑惑よ」
「虐殺?」
「ええ、あんたはナパード公国を知っているかしら?」
「いや、分からない……」
「じゃあ、まずはそこからね」
アイリスの話によれば、ナパード公国という別名『氷の国』と言われる小国があるのだそうだ。
そこの姫、ミンスリー・ナパードには幾つもの噂があるらしい。
何でも無作為な虐殺を繰り返し、王宮の地下に死体を保管するのが趣味だとか人体実験をするために他の国から人材を取り寄せてくるなど良くない噂ばかりあるようだ。
そして最近、ナパード公国周辺で大量虐殺が行われた形跡をナパード直属の兵が発見したらしく、真っ先に疑われたのはナパード姫殿下だった。
依頼主は匿名となっており明らかではないが国の許可が通っているのでギルドクエストとして掲示されているということらしい。
「なぁみんなこのクエスト受けてみないか?」
唐突な提案にアイリスが反対する。
「なに言ってるのよリュウタロウ。此処にも書いてある通り何があるか分からないのよ?」
確かに普通に考えれば危険だし、誰も受けようとはしないだろう。
でもどこか引っかかるような感じがしたのだ。あくまで勘なのだが。
「リュウタロウ様、それに明後日から学園生活も始まりますし時間がありませんわ」
「た、確かに……」
最もな意見だ。
結局その日はギルド申請もできず、家に帰ることになった。
* * *
「で……なんでみんな此処にいるんだね?」
「決まっているわ。住むからよ」
「いや、今日からなんて聞いてないんですけど……」
此処は財前宅玄関前。
そして当たり前のようにいるアイリスたち。
「みんな本当に帰らなくていいのか?」
「私はもうバートンに言ってあるから大丈夫だわ」
「ワタクシも問題ないですわ」
「私も準備OKですよ!」
「準備って……」
イルーナもミルも住む気満々のようだ。
「お、おいヴィーレ」
懐に差したヴィーレが人間の姿となって現れる。
「なんですか? 主様」
「いや、別にその姿にならなくても」
「マグの姿だと喋りにくいっていうのがあるんだよ主様」
「そ、そうなのか……」
「それで何か用?」
「いや、みんなが今日から住むって言っているんだが……」
「いいじゃない。賑やかになるし」
「いや…そういうことじゃなくて」
まぁヴィーレに聞いても大体こうなることは予想はしてた。
別に一緒に住みたくないわけじゃない。
ただ単に同居するにはまだ早いと思っているだけだ。
なにせまだあって半年も経っていないのだから。
「あ、リュウタロウまさか変なこと考えているでしょ?」
「は? なんだよ変な事って」
「大丈夫よ。しっかり男子禁制の領域を作るから」
「お前は何を勘違いしているんだ? 俺はただ……」
と話している内にアイリスたちがいつの間にか家の中に入っている。
「はぁ……どうなっても知らないぞ」
俺はとりあえずアイリスたちをそれぞれ開いている部屋へ案内した後、自室のベッドに横たわった。
「つ、疲れた……まさかこんなことになるなんてな……異世界に来てから波乱の出来事ばかりだな」
そう思いながらふと頭に浮かんだのは先程ギルドの掲示板にあったクエストのことだった。
なんとなくだが、心の片隅が痛む感じがした。
「やっぱり何かある気がするんだよなぁ……」
考えすぎていても仕方がない。
そう思った俺は顔を洗いに洗面所へ向かう。
―――ガチャ。
「え……?」
「ん……?」
洗面所の着くとそこには半裸の女の子3人がちょうどお着替えの真っ最中だった。
(あちゃーそうだった。ここ洗面所と浴室が同じ部屋にあったんだった……)
「あ、えっと……よ、よっみんな。そ、それじゃ……」
「待ちなさい」
(ギクッッッ!)
こう言うとアイリスがタオルで隠しながらそっと近づいてきた。
「あんたこのまま帰れるとは思わないことね」
「い、いや待てアイリス。これは完全に不可抗力だ。しかも脱衣場はこの先のはずだぞ?」
「でもあんた……見たわよね? 私たちの」
「な、何をいうか! 見てる訳なかろう」
本当は目に焼き付いたほど凝視してしまったが、正直に言えば殺される気がした。
イルーナはなんか嬉しそうな感じだったが、ミルは顔を真っ赤にしていた。
「正直に言いなさい。言えば刑は軽くしてあげる」
(その割に殺る気満々なんだけど!?)
「いや、その……ちょ、ちょっとだけ……」
「見たのね?」
「あ、はい」
すると彼女は笑顔でマジックアイテムを発動させ始めた。
「おいおいおい待てアイリス! さすがにそれは……!」
「問答無用! その罪、償いなさい!」
「う、うわああああ!」
俺、財前 龍太郎は異世界の女の子と本格的に同居を始めた。
そして次の日、無事にギルド申請を完了し、新ギルド『RIMA』が発足されたのであった。
「この時期は納入シーズンだから集会所は混むのよ」
「ということはこの時期に冒険で手に入れた素材なりアイテムなりをここに売りに来れば普段の3倍の値になるってことか」
俺たちは今、財前宅から一番近い町の集会所にいた。
この前の通り、ギルドを設立するためだ。
だが、今の時期は年に4回しかない納入シーズンの真っ只中らしく集会所は人で溢れていた。
「どうするんだ……これじゃあいつ終わるかわからないぞ?」
「それなら何かクエストを受けて時間つぶせばいいんじゃない?」
「そうするかぁ……みんなは賛成?」
「大丈夫ですわ」
「はい! OKです」
「じゃあ、何か手っ取り早い奴を……」
クエスト掲示板を見ていると1つだけ目を引く物を見つけた。
「スノープリンスの討伐……?」
このクエストだけは賞金が一回りも二回りも高かった。
俺はすぐアイリスにこのクエストの詳細を聞いた。
「アイリス、スノープリンスってどんなモンスターなんだ?」
「あ、あんたスノープリンスを知らないの?」
「ま、まぁ……」
「話せば少し長くなるわ。でもそのクエストを受けようと思っているなら私は反対だわ」
「ワタクシも同意見ですね」
「スノープリンスは私も相対したくはないです」
みんなそのスノープリンスとやらと戦うのは避けたいようだった。
なんだ? そんなに凄い奴なのかスノープリンスってのは。
俺はそうなると気になって仕方がなかった。
「そ、そんなに強いのか?」
「スノープリンスはモンスターではないですよ」
「え? モンスターじゃないの?」
「スノープリンスは人、詳しくいえば一国の姫様のことですわ」
(人間のお姫様?! なんで討伐依頼が……)
この世界でいう指名手配みたいなものだと思うが、一国の姫を殺せだなんて……
だが、クエストとして依頼するということは相当危険な人なのか依頼した人物にとって障害となるものなのかその辺はよく分からないが何かあるのだろう。
「なぜ殺そうとしてるんだ?」
「虐殺疑惑よ」
「虐殺?」
「ええ、あんたはナパード公国を知っているかしら?」
「いや、分からない……」
「じゃあ、まずはそこからね」
アイリスの話によれば、ナパード公国という別名『氷の国』と言われる小国があるのだそうだ。
そこの姫、ミンスリー・ナパードには幾つもの噂があるらしい。
何でも無作為な虐殺を繰り返し、王宮の地下に死体を保管するのが趣味だとか人体実験をするために他の国から人材を取り寄せてくるなど良くない噂ばかりあるようだ。
そして最近、ナパード公国周辺で大量虐殺が行われた形跡をナパード直属の兵が発見したらしく、真っ先に疑われたのはナパード姫殿下だった。
依頼主は匿名となっており明らかではないが国の許可が通っているのでギルドクエストとして掲示されているということらしい。
「なぁみんなこのクエスト受けてみないか?」
唐突な提案にアイリスが反対する。
「なに言ってるのよリュウタロウ。此処にも書いてある通り何があるか分からないのよ?」
確かに普通に考えれば危険だし、誰も受けようとはしないだろう。
でもどこか引っかかるような感じがしたのだ。あくまで勘なのだが。
「リュウタロウ様、それに明後日から学園生活も始まりますし時間がありませんわ」
「た、確かに……」
最もな意見だ。
結局その日はギルド申請もできず、家に帰ることになった。
* * *
「で……なんでみんな此処にいるんだね?」
「決まっているわ。住むからよ」
「いや、今日からなんて聞いてないんですけど……」
此処は財前宅玄関前。
そして当たり前のようにいるアイリスたち。
「みんな本当に帰らなくていいのか?」
「私はもうバートンに言ってあるから大丈夫だわ」
「ワタクシも問題ないですわ」
「私も準備OKですよ!」
「準備って……」
イルーナもミルも住む気満々のようだ。
「お、おいヴィーレ」
懐に差したヴィーレが人間の姿となって現れる。
「なんですか? 主様」
「いや、別にその姿にならなくても」
「マグの姿だと喋りにくいっていうのがあるんだよ主様」
「そ、そうなのか……」
「それで何か用?」
「いや、みんなが今日から住むって言っているんだが……」
「いいじゃない。賑やかになるし」
「いや…そういうことじゃなくて」
まぁヴィーレに聞いても大体こうなることは予想はしてた。
別に一緒に住みたくないわけじゃない。
ただ単に同居するにはまだ早いと思っているだけだ。
なにせまだあって半年も経っていないのだから。
「あ、リュウタロウまさか変なこと考えているでしょ?」
「は? なんだよ変な事って」
「大丈夫よ。しっかり男子禁制の領域を作るから」
「お前は何を勘違いしているんだ? 俺はただ……」
と話している内にアイリスたちがいつの間にか家の中に入っている。
「はぁ……どうなっても知らないぞ」
俺はとりあえずアイリスたちをそれぞれ開いている部屋へ案内した後、自室のベッドに横たわった。
「つ、疲れた……まさかこんなことになるなんてな……異世界に来てから波乱の出来事ばかりだな」
そう思いながらふと頭に浮かんだのは先程ギルドの掲示板にあったクエストのことだった。
なんとなくだが、心の片隅が痛む感じがした。
「やっぱり何かある気がするんだよなぁ……」
考えすぎていても仕方がない。
そう思った俺は顔を洗いに洗面所へ向かう。
―――ガチャ。
「え……?」
「ん……?」
洗面所の着くとそこには半裸の女の子3人がちょうどお着替えの真っ最中だった。
(あちゃーそうだった。ここ洗面所と浴室が同じ部屋にあったんだった……)
「あ、えっと……よ、よっみんな。そ、それじゃ……」
「待ちなさい」
(ギクッッッ!)
こう言うとアイリスがタオルで隠しながらそっと近づいてきた。
「あんたこのまま帰れるとは思わないことね」
「い、いや待てアイリス。これは完全に不可抗力だ。しかも脱衣場はこの先のはずだぞ?」
「でもあんた……見たわよね? 私たちの」
「な、何をいうか! 見てる訳なかろう」
本当は目に焼き付いたほど凝視してしまったが、正直に言えば殺される気がした。
イルーナはなんか嬉しそうな感じだったが、ミルは顔を真っ赤にしていた。
「正直に言いなさい。言えば刑は軽くしてあげる」
(その割に殺る気満々なんだけど!?)
「いや、その……ちょ、ちょっとだけ……」
「見たのね?」
「あ、はい」
すると彼女は笑顔でマジックアイテムを発動させ始めた。
「おいおいおい待てアイリス! さすがにそれは……!」
「問答無用! その罪、償いなさい!」
「う、うわああああ!」
俺、財前 龍太郎は異世界の女の子と本格的に同居を始めた。
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