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二章 「回想」

24.宣告

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 数時間後、俺とボルは卒業試験を見事合格という形で結果が出た。
 その後の成人の儀も滞りなく済まし、晴れて賢界で成人者として立場を認められた。

 その帰り、成人の儀が行われた古都レイルスラーンを散策している際に会議を終えたメリッサさんと偶然再会。
 近くにあったカフェでゆったりとしている最中だった。

「あぁ……やっと終わったぁ」
「お疲れさま、レギルス。それと卒業おめでとう」
「ありがとうございますメリッサさん。これで俺も晴れて成人なんですね」
「早い者ね。私があなたと初めて会った時はこんなにも小さかったのに」 

 メリッサさんは自分の指で昔の俺を表現する。
 
「そ、そんなに小さくはないですって!」

 確かに身体は小さい方だった。でもそれが実はコンプレックスでもあったわけで。

「ふふふ、冗談よ。でも周りの子と比べたら年相応の可愛らしい男の子だったけどね。背丈も容姿も中身も」
「も、もう……あまり昔のことを掘り起こさないでくださいよ」

 からかい上手なメリッサさんは何かしらで俺を困らせる。
 でもその緩く厳格さのない彼女の性格が俺にとっては癒しだった。

 賢者もその候補も皆、厳格で意識の高い者ばかりで疲れる。神々の使徒としてーとか万物の創生者としてーとか不明瞭な理屈ばかり述べて自分を語る者が多いこの世界ではメリッサのような人は数少ない。

 もちろん、俺みたいな怠惰な者やボルみたいに自らの信条だけで動くような者も少ない。
 
 賢者たちの世界というのは皆、マジメで厳格で人並み外れた知識を持っていて……というのが普通だった。
 まぁ、俺はこのどれにも当てはまらないんだけど。

「そういえばレギルス、あなたバルトスクルム様から後で神殿に来るように言われてなかったっけ?」
「あ、そうだった……」

 てっきり忘れていた。成人の儀を終えた後、師である大賢者バルトスクルムから神殿に来るように言われていた。
 
 理由は不明。とりあえず来てくれとしか言われていなかった。

「一体なに言われるんですかね……何かした覚えはないんですけど」
「うーん、でも大賢者様が神殿に見習いを招くくらいだからよっぽど大事な話があるのは間違いないわね。よくも悪くも」
「ですよねぇ……良いことであってほしいです」
「ボルゼベータくんも呼ばれているのよね?」
「……まぁ、はい」

 二人まとめて呼ばれるということはやっぱ先の決闘に関することなのだろうか。
 でも行かないことには内容を把握することはできない。

 そして時間を確認すると、そろそろ約束の時が迫ってきていた。

「メリッサさん、とりあえず俺たちは神殿に向かいます」
「分かった。無礼のないようにね」
「さすがに神殿まで行って失礼なことはしませんよ」
「あらそう? レギルスなら何かしらやりかねないかなって」
「そりゃボルのことですよ。俺的にはこいつが一番心配です」

 カフェの中でも本を肌身離さず持ち、会話もせず読書に熱中している竜人。
 本を読んでいる時は静かで平和なのだが話し出すとアウトなのがこの男の特徴だ。

「ホントに気を付けてよ? 帰ってきたら成人祝いに一緒にご飯でも食べにいきましょ。もちろんボルゼベータくんも一緒にね」
「は、はい! 喜んで!」
「う、うむ……」

 こうして俺たちは賢者たちの住まう地、神殿へと足を運ぶこととなった。

 ♦

 ―――アルスラーン大神殿前

「すっげぇ、近くで見ると迫力満点だな」

 ここは神殿ことアルスラーンと呼ばれる大聖堂の門前だ。
 賢界に住む者たちは創生の地アルスラーン、または開闢の地アルスラーンなどと言っているが俺は言い易いよう神殿と言っている。
 
 とはいつつも中に入るのは初めて少し緊張している。
 なにせここは大賢者しか入れない絶対領域。直々に招待を受けない限りは決して入れない未知の地だ。
 
 こんな所でわざわざ話をするというのだ。絶対に何かあるに違いない。

「よし、行くぞボル」
「我に指図するな」
「お前、その言い方は中に入ったら慎めよ」

 いがみ合いながらも中へと入って行く。
 そして最初に目に入ったのは大きなフロアだった。金銀白銀の装飾で埋め尽くされたこの空間はまるで別次元にいるかのような感覚を与える。
 
 光が反射し、部屋全体が光っているようにも見える。

「未知の地とはよく言ったものだな」

 待ち合わせ場所は一応このフロアになっている。時間もほぼ定刻通りに到着した。
 
「バル爺はどこにいるんだ?」

 周りを見渡しても誰かいる気配すらない。

(どうなってるんだ……?)

「よう来たのぉ我が弟子たちよ」

 突然。上の方から聞き覚えのある声が聞こえてくる。
 
「どこにいるんです? いたら返事を……」
「ここじゃよ」
「え?」

 いきなり肩をポンと叩かれ、後ろを振り向くといつの間にかバル爺がそこに立っていた。

「うわっっ! い、いつの間に!」
「……!」

 ボルもこれには驚いているようだった。それもそのはずで全く気配を感じ取ることができなかった。
 確かに上の方で声がしたのは分かっていたけどまさか背後にいたなんて思いもしなかった。

「ほっほっほ、まだまだじゃのお主らは」
「お、驚かさないでくださいよ……」

 さすがは大賢者と言った所だ。挨拶代わりにきっちりと格の違いを見せつけてくる。

「まぁあまりここに長居させるわけにもいかんからな。場所を変えよう」

 そう言って俺たちについてくるよう指示をする。

「さ、ここじゃ」
「ここは……」

 案内された所は果てしなく続く真っ白な空間。言葉で表せば無の世界で真ん中にテーブル一つと椅子三つがポツンと置いてあるだけだった。
 それ以外は本当に何にもないただの無の空間だけが広がっていた。

 俺たちは横並びになっている椅子に座り、バル爺と向かい合わせになる。

「ここなら誰も入って来る心配もないし、聞かれる心配もない。思う存分話ができるぞ」
「そ、そうですか……」
「それで、話とは一体なんですか。できれば手短にお願いしたいのだが」
「まぁそう慌てるな。すぐに話す」

 ボルはせっかちな男だ。じらしたりするのは好まない。
 だがそれを大賢者の前でも平然というのだから本当にいい度胸をしている。
 俺には絶対にできないことだ。

「じゃ、早速じゃが、今日お主たちをここに呼んだ理由から話させてもらうぞよ」
「は、はい!」

 いきなり結論から話を始めるようだ。俺の中で緊張感がはしる。
 一体何を言われるか、そう思うだけで心臓がドキドキしている。

 そしてバル爺は俺たちの表情を一通り伺う様子を見せ、間を開けた後(のち)に口を開いた。

「突然じゃが、お主たちには異界へと飛んでもらうこととなった」

「「……はぁ?」」

 初めてボルと言葉が重なった。
 そして思いもよらぬ回答に俺たちはしばらくポカーンとするばかりだった。

「あ、あの……それって」
「言葉通りじゃが? お主たちには異界へ行き、そこで修行を積んできてもらう。それだけだ」
「いや、ちょっと待ってくれバルトスクルム様。我はそんなこと……」
「もう決めたことじゃ、異論は認めん。出発は明日の昼過ぎ、場所はこのアルスラーンの門前。理由もそこで話そう。良いな?」
「くっ……!」
「わ、分かりました……」

 本当はボルみたいに異論を唱えたい所ではあった。だが師である者の意向に弟子が背くことはこの世界では禁忌に等しい行いだ。
 主従関係には厳しいこの世の中では従われる者は従う者の命(めい)に従わなくてはならない。
 
 だがそうであっても俺はまだこの時は受け入れることはできていなかった。

「んじゃ、しっかりと準備をしておくようにな」

 それだけ告げるとバル爺は俺たちをテレポーテーションでレイルスラーンの中央広場まで飛ばす。

「……クソッ、あの爺さんは何を考えていやがる!」
 
 今回に関してはボルが苛立つのも納得がいく。
 さすがに説明が足らなすぎる。なぜ俺たちがいきなり異界に飛ばされなければならないのか。
 俺には分からなかった。

「―――バルトスクルム様、あなたは一体なにを考えて……」

 俺たちは豪奢な噴水のあるその活気溢れる広場で、ただ呆然と立ち尽くすだけだった。
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