16 / 44
一章 「二人の少女」
15.書庫
しおりを挟む
この屋敷に移住してきてから早3日が経った。
バルトスクルムからの伝言を受け、俺とボルは怪しまれないようメロディアたちを影で見ていたが今の所これといって分かったことはなかった。
「平和だな……」
そう呟きながら二階の自室から見える水の都ゼヴァンの象徴であるギルドタワーを眺める。
「この世界に来てもう2年ほど経つのか……」
時が流れるというのは早いものでつい昨日まで賢界にいたんじゃないかと思うほどだ。
刻印消しという試練が課せられて2年。ようやくその方法を探るためのヒントが見つかりそうな所まで来た。
あの二人の少女との出会いによって。
「最初はこの世界に慣れるまでが大変だったからな……特にボルには手を焼いた記憶しかない」
今思い返すと波乱な日々を送っていた。まさに今の生活と真逆の現象。
犯罪者になりかけたこともあったし、追放されかけたこともあったし、治安騎士団に連れて行かれそうにもなったしでここへ来た当初の思い出なんてロクなものがない。
「―――ま、全部ボルのあの性格が引き起こした事件だったんだけど……」
今のボルはあれでも相当大人しくなった方だ。昔から本だけには執着心があってこの世界の本にももちろん関心はあったのだという。
そしてこの世界の本を漁っていく内に次第に惹かれていき、遂に恋人(もちろん本)も手に入れたと。
「異常なほど騒いでたな……あの時は」
賢界にいた時から大量の本で身を囲っていた男だったので本好きなのは理解していたがあれほどまでとは思ってもいなかった。
結局のところ、この世界の本との巡り合いによって今の平和な生活があるので個人的には助けられた。
「本が恋人だなんて……到底俺には理解し難いことだが」
―――コンコン
扉をノックする音が小さく聞こえる。
「どうぞー」
扉の向こうに立つ誰かに聞こえるように返答。
そして返事とともにゆっくりと扉が開扉する。
「今いいかしら?」
「クローレか。どうした?」
入ってきたのはクローレだった。
その華麗な黒髪を揺らし、部屋の中へと入って来る。
「ボルゼベータさんはどこにいるの? 見当たらないようだけど……」
「ボルを探しているのか?」
「そう。屋敷のどこを探してもいないの」
「まぁ勝手にいなくなって勝手に現れるような奴だからなあいつは」
神出鬼没。あいつの行動原理を一言で表すとこの言葉が当てはまる。
探しても中々出てこないのにふと意識していない場面でスッと現れたりする。
影が薄い……とまではいかないが気配を消すのは上手い。
「ボルかぁ……心当たりのある場所なら一つだけあるぞ」
「ほ、本当?」
「ああ。案内するよ」
♦
―――地下二階大書庫前
「ここだ」
「す、すごい所ね。扉の豪勢さから圧が違うわ」
俺はクローレをとある場所へと案内していた。
それがこの屋敷の地下二階にある大書庫だ。実際に中へと入ったことはないが、昨日たまたま屋敷を探索していて見つけた部屋だった。
外出はしていないだろうと仮定すれば、ここ以外に考えられない。
「とりあえず入ってみるか」
「う、うん……」
俺は自分の背丈の何倍もある大きな扉を力任せに開く。
「お、結構軽いな」
見かけによらずにすんなりと扉が開き、部屋の全貌が露わになる。
すると目に見えたのは無数の書籍たち。ボルの書斎とはまるで別次元の世界がそこには広がっていた。
「おぉ……こりゃすげぇな」
「本だらけね……この屋敷の主だった人は本が好きだったのかしら」
「いや、この数はただの本好きなんてもんじゃない。これは……」
『我が文殿に勝手に入ってきたのは誰だ?』
どこからか聞いたことのある声が書庫内に響き渡る。
恐らくボルだ。
「おーいボル、ちょっと今いいか?」
返答はない。だが奥からコツコツと響く足音だけは聞こえた。
そして数秒後、本を片手に持ち見慣れない片眼鏡をかけたボルが姿を現す。
「……何の用だ。我は今忙しいのだ」
「ちょっとクローレがお前に……ってその眼鏡は一体なんだ?」
見慣れない姿と似合わなさが見事に噛み合い、思わず笑いそうになってしまうがここは堪える。
そして俺の問いのボルは口を開き、
「奥の部屋にある作業用デスクの上に置いてあった。ここの屋敷の主はどうやら文筆家だったようだ」
「文筆家……どおりで」
納得。この数多もの本たちはそのための資料だったということか。
「それで、要件はなんだ?」
「クローレがお前に用があるんだと。な?」
「そ、そう。ボルゼベータさん、今お時間いいかしら?」
少々声が震えている様子。やはりボル相手だと怖いのだろうか?
確かにこの三日間、ボルはあまり俺たちの前に姿を見せなかった。メロディアやクローレとの話している様子はなかったし……
(一つ屋根の下に一緒にいるのだから少しくらいは話しても……)
と、思ってしまうがボルの性格を考えると無理か。
ボルはしばらくクローレをじっと見て何か考えているようだった。ただ普通に見ているだけなのに威圧感が半端じゃない。
あの目つき、恐らく本人に自覚はない。自然体だ。竜人族特有のものなのだろうが慣れていない者にとってはただただ威圧されているようにしか感じないだろう。
だがクローレも負けてはいなかった。一歩後ずさりはしたが食って掛かるようにボルを見つめる。
そしてこの静寂に満ちた瞬間が二分ほど続き、ようやくボルの口元が動き始めた。
「……貴様、中々いい目をしている。いいだろう、話を聞いてやる。こっちへ来い」
「え……」
内心驚くような表情を見せるクローレ。
現に俺も……
(ボルが認めた?! あの厳格脳筋野郎が?)
かなり驚いている。正直この流れだと断ると思っていたからだ。
クローレも先ほどまではプルプルと震えていた手がもう既に治まっていた。
「クローレ、俺はもう戻る。二人だけで話して来い」
俺は顎で彼に付いていくように指示する。
クローレもコクリと頷いて返答し、静かにその一歩を踏み出す。
(何の話をするのか気になるが……まぁ尾行はよくないか)
俺は書庫の奥の方へと消えていく二人を眺めると、一人後ろを振り返り部屋へと戻った。
バルトスクルムからの伝言を受け、俺とボルは怪しまれないようメロディアたちを影で見ていたが今の所これといって分かったことはなかった。
「平和だな……」
そう呟きながら二階の自室から見える水の都ゼヴァンの象徴であるギルドタワーを眺める。
「この世界に来てもう2年ほど経つのか……」
時が流れるというのは早いものでつい昨日まで賢界にいたんじゃないかと思うほどだ。
刻印消しという試練が課せられて2年。ようやくその方法を探るためのヒントが見つかりそうな所まで来た。
あの二人の少女との出会いによって。
「最初はこの世界に慣れるまでが大変だったからな……特にボルには手を焼いた記憶しかない」
今思い返すと波乱な日々を送っていた。まさに今の生活と真逆の現象。
犯罪者になりかけたこともあったし、追放されかけたこともあったし、治安騎士団に連れて行かれそうにもなったしでここへ来た当初の思い出なんてロクなものがない。
「―――ま、全部ボルのあの性格が引き起こした事件だったんだけど……」
今のボルはあれでも相当大人しくなった方だ。昔から本だけには執着心があってこの世界の本にももちろん関心はあったのだという。
そしてこの世界の本を漁っていく内に次第に惹かれていき、遂に恋人(もちろん本)も手に入れたと。
「異常なほど騒いでたな……あの時は」
賢界にいた時から大量の本で身を囲っていた男だったので本好きなのは理解していたがあれほどまでとは思ってもいなかった。
結局のところ、この世界の本との巡り合いによって今の平和な生活があるので個人的には助けられた。
「本が恋人だなんて……到底俺には理解し難いことだが」
―――コンコン
扉をノックする音が小さく聞こえる。
「どうぞー」
扉の向こうに立つ誰かに聞こえるように返答。
そして返事とともにゆっくりと扉が開扉する。
「今いいかしら?」
「クローレか。どうした?」
入ってきたのはクローレだった。
その華麗な黒髪を揺らし、部屋の中へと入って来る。
「ボルゼベータさんはどこにいるの? 見当たらないようだけど……」
「ボルを探しているのか?」
「そう。屋敷のどこを探してもいないの」
「まぁ勝手にいなくなって勝手に現れるような奴だからなあいつは」
神出鬼没。あいつの行動原理を一言で表すとこの言葉が当てはまる。
探しても中々出てこないのにふと意識していない場面でスッと現れたりする。
影が薄い……とまではいかないが気配を消すのは上手い。
「ボルかぁ……心当たりのある場所なら一つだけあるぞ」
「ほ、本当?」
「ああ。案内するよ」
♦
―――地下二階大書庫前
「ここだ」
「す、すごい所ね。扉の豪勢さから圧が違うわ」
俺はクローレをとある場所へと案内していた。
それがこの屋敷の地下二階にある大書庫だ。実際に中へと入ったことはないが、昨日たまたま屋敷を探索していて見つけた部屋だった。
外出はしていないだろうと仮定すれば、ここ以外に考えられない。
「とりあえず入ってみるか」
「う、うん……」
俺は自分の背丈の何倍もある大きな扉を力任せに開く。
「お、結構軽いな」
見かけによらずにすんなりと扉が開き、部屋の全貌が露わになる。
すると目に見えたのは無数の書籍たち。ボルの書斎とはまるで別次元の世界がそこには広がっていた。
「おぉ……こりゃすげぇな」
「本だらけね……この屋敷の主だった人は本が好きだったのかしら」
「いや、この数はただの本好きなんてもんじゃない。これは……」
『我が文殿に勝手に入ってきたのは誰だ?』
どこからか聞いたことのある声が書庫内に響き渡る。
恐らくボルだ。
「おーいボル、ちょっと今いいか?」
返答はない。だが奥からコツコツと響く足音だけは聞こえた。
そして数秒後、本を片手に持ち見慣れない片眼鏡をかけたボルが姿を現す。
「……何の用だ。我は今忙しいのだ」
「ちょっとクローレがお前に……ってその眼鏡は一体なんだ?」
見慣れない姿と似合わなさが見事に噛み合い、思わず笑いそうになってしまうがここは堪える。
そして俺の問いのボルは口を開き、
「奥の部屋にある作業用デスクの上に置いてあった。ここの屋敷の主はどうやら文筆家だったようだ」
「文筆家……どおりで」
納得。この数多もの本たちはそのための資料だったということか。
「それで、要件はなんだ?」
「クローレがお前に用があるんだと。な?」
「そ、そう。ボルゼベータさん、今お時間いいかしら?」
少々声が震えている様子。やはりボル相手だと怖いのだろうか?
確かにこの三日間、ボルはあまり俺たちの前に姿を見せなかった。メロディアやクローレとの話している様子はなかったし……
(一つ屋根の下に一緒にいるのだから少しくらいは話しても……)
と、思ってしまうがボルの性格を考えると無理か。
ボルはしばらくクローレをじっと見て何か考えているようだった。ただ普通に見ているだけなのに威圧感が半端じゃない。
あの目つき、恐らく本人に自覚はない。自然体だ。竜人族特有のものなのだろうが慣れていない者にとってはただただ威圧されているようにしか感じないだろう。
だがクローレも負けてはいなかった。一歩後ずさりはしたが食って掛かるようにボルを見つめる。
そしてこの静寂に満ちた瞬間が二分ほど続き、ようやくボルの口元が動き始めた。
「……貴様、中々いい目をしている。いいだろう、話を聞いてやる。こっちへ来い」
「え……」
内心驚くような表情を見せるクローレ。
現に俺も……
(ボルが認めた?! あの厳格脳筋野郎が?)
かなり驚いている。正直この流れだと断ると思っていたからだ。
クローレも先ほどまではプルプルと震えていた手がもう既に治まっていた。
「クローレ、俺はもう戻る。二人だけで話して来い」
俺は顎で彼に付いていくように指示する。
クローレもコクリと頷いて返答し、静かにその一歩を踏み出す。
(何の話をするのか気になるが……まぁ尾行はよくないか)
俺は書庫の奥の方へと消えていく二人を眺めると、一人後ろを振り返り部屋へと戻った。
0
お気に入りに追加
607
あなたにおすすめの小説
スキル間違いの『双剣士』~一族の恥だと追放されたが、追放先でスキルが覚醒。気が付いたら最強双剣士に~
きょろ
ファンタジー
この世界では5歳になる全ての者に『スキル』が与えられる――。
洗礼の儀によってスキル『片手剣』を手にしたグリム・レオハートは、王国で最も有名な名家の長男。
レオハート家は代々、女神様より剣の才能を与えられる事が多い剣聖一族であり、グリムの父は王国最強と謳われる程の剣聖であった。
しかし、そんなレオハート家の長男にも関わらずグリムは全く剣の才能が伸びなかった。
スキルを手にしてから早5年――。
「貴様は一族の恥だ。最早息子でも何でもない」
突如そう父に告げられたグリムは、家族からも王国からも追放され、人が寄り付かない辺境の森へと飛ばされてしまった。
森のモンスターに襲われ絶対絶命の危機に陥ったグリム。ふと辺りを見ると、そこには過去に辺境の森に飛ばされたであろう者達の骨が沢山散らばっていた。
それを見つけたグリムは全てを諦め、最後に潔く己の墓を建てたのだった。
「どうせならこの森で1番派手にしようか――」
そこから更に8年――。
18歳になったグリムは何故か辺境の森で最強の『双剣士』となっていた。
「やべ、また力込め過ぎた……。双剣じゃやっぱ強すぎるな。こりゃ1本は飾りで十分だ」
最強となったグリムの所へ、ある日1体の珍しいモンスターが現れた。
そして、このモンスターとの出会いがグレイの運命を大きく動かす事となる――。
最強の職業は解体屋です! ゴミだと思っていたエクストラスキル『解体』が実は超有能でした
服田 晃和
ファンタジー
旧題:最強の職業は『解体屋』です!〜ゴミスキルだと思ってたエクストラスキル『解体』が実は最強のスキルでした〜
大学を卒業後建築会社に就職した普通の男。しかし待っていたのは設計や現場監督なんてカッコいい職業ではなく「解体作業」だった。来る日も来る日も使わなくなった廃ビルや、人が居なくなった廃屋を解体する日々。そんなある日いつものように廃屋を解体していた男は、大量のゴミに押しつぶされてしまい突然の死を迎える。
目が覚めるとそこには自称神様の金髪美少女が立っていた。その神様からは自分の世界に戻り輪廻転生を繰り返すか、できれば剣と魔法の世界に転生して欲しいとお願いされた俺。だったら、せめてサービスしてくれないとな。それと『魔法』は絶対に使えるようにしてくれよ!なんたってファンタジーの世界なんだから!
そうして俺が転生した世界は『職業』が全ての世界。それなのに俺の職業はよく分からない『解体屋』だって?貴族の子に生まれたのに、『魔導士』じゃなきゃ追放らしい。優秀な兄は勿論『魔導士』だってさ。
まぁでもそんな俺にだって、魔法が使えるんだ!えっ?神様の不手際で魔法が使えない?嘘だろ?家族に見放され悲しい人生が待っていると思った矢先。まさかの魔法も剣も極められる最強のチート職業でした!!
魔法を使えると思って転生したのに魔法を使う為にはモンスター討伐が必須!まずはスライムから行ってみよう!そんな男の楽しい冒険ファンタジー!
ザコ魔法使いの僕がダンジョンで1人ぼっち!魔獣に襲われても石化した僕は無敵状態!経験値が溜まり続けて気づいた時には最強魔導士に!?
さかいおさむ
ファンタジー
戦士は【スキル】と呼ばれる能力を持っている。
僕はスキルレベル1のザコ魔法使いだ。
そんな僕がある日、ダンジョン攻略に向かう戦士団に入ることに……
パーティに置いていかれ僕は1人ダンジョンに取り残される。
全身ケガだらけでもう助からないだろう……
諦めたその時、手に入れた宝を装備すると無敵の石化状態に!?
頑張って攻撃してくる魔獣には申し訳ないがダメージは皆無。経験値だけが溜まっていく。
気づけば全魔法がレベル100!?
そろそろ反撃開始してもいいですか?
内気な最強魔法使いの僕が美女たちと冒険しながら人助け!
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
巻き込まれ召喚されたおっさん、無能だと追放され冒険者として無双する
高鉢 健太
ファンタジー
とある県立高校の最寄り駅で勇者召喚に巻き込まれたおっさん。
手違い鑑定でスキルを間違われて無能と追放されたが冒険者ギルドで間違いに気付いて無双を始める。
クラス転移して授かった外れスキルの『無能』が理由で召喚国から奈落ダンジョンへ追放されたが、実は無能は最強のチートスキルでした
コレゼン
ファンタジー
小日向 悠(コヒナタ ユウ)は、クラスメイトと一緒に異世界召喚に巻き込まれる。
クラスメイトの幾人かは勇者に剣聖、賢者に聖女というレアスキルを授かるが一方、ユウが授かったのはなんと外れスキルの無能だった。
召喚国の責任者の女性は、役立たずで戦力外のユウを奈落というダンジョンへゴミとして廃棄処分すると告げる。
理不尽に奈落へと追放したクラスメイトと召喚者たちに対して、ユウは復讐を誓う。
ユウは奈落で無能というスキルが実は『すべてを無にする』、最強のチートスキルだということを知り、奈落の規格外の魔物たちを無能によって倒し、規格外の強さを身につけていく。
これは、理不尽に追放された青年が最強のチートスキルを手に入れて、復讐を果たし、世界と己を救う物語である。
えっ、能力なしでパーティ追放された俺が全属性魔法使い!? ~最強のオールラウンダー目指して謙虚に頑張ります~
たかたちひろ【令嬢節約ごはん23日発売】
ファンタジー
コミカライズ10/19(水)開始!
2024/2/21小説本編完結!
旧題:えっ能力なしでパーティー追放された俺が全属性能力者!? 最強のオールラウンダーに成り上がりますが、本人は至って謙虚です
※ 書籍化に伴い、一部範囲のみの公開に切り替えられています。
※ 書籍化に伴う変更点については、近況ボードを確認ください。
生まれつき、一人一人に魔法属性が付与され、一定の年齢になると使うことができるようになる世界。
伝説の冒険者の息子、タイラー・ソリス(17歳)は、なぜか無属性。
勤勉で真面目な彼はなぜか報われておらず、魔法を使用することができなかった。
代わりに、父親から教わった戦術や、体術を駆使して、パーティーの中でも重要な役割を担っていたが…………。
リーダーからは無能だと疎まれ、パーティーを追放されてしまう。
ダンジョンの中、モンスターを前にして見捨てられたタイラー。ピンチに陥る中で、その血に流れる伝説の冒険者の能力がついに覚醒する。
タイラーは、全属性の魔法をつかいこなせる最強のオールラウンダーだったのだ! その能力のあまりの高さから、あらわれるのが、人より少し遅いだけだった。
タイラーは、その圧倒的な力で、危機を回避。
そこから敵を次々になぎ倒し、最強の冒険者への道を、駆け足で登り出す。
なにせ、初の強モンスターを倒した時点では、まだレベル1だったのだ。
レベルが上がれば最強無双することは約束されていた。
いつか彼は血をも超えていくーー。
さらには、天下一の美女たちに、これでもかと愛されまくることになり、モフモフにゃんにゃんの桃色デイズ。
一方、タイラーを追放したパーティーメンバーはというと。
彼を失ったことにより、チームは瓦解。元々大した力もないのに、タイラーのおかげで過大評価されていたパーティーリーダーは、どんどんと落ちぶれていく。
コメントやお気に入りなど、大変励みになっています。お気軽にお寄せくださいませ!
・12/27〜29 HOTランキング 2位 記録、維持
・12/28 ハイファンランキング 3位
チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?
桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」
その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。
影響するステータスは『運』。
聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。
第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。
すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。
より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!
真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。
【簡単な流れ】
勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ
【原題】
『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる