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一章 「二人の少女」

03.仲間

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「……」

「……」

 沈黙が支配するこの空間に俺と二人の少女はいた。ここはとある宿屋の一室。
 そう、俺とボルが住まう場所だ。
 そしてなぜこんなことになったのかという経緯を話すと……



『わ、私に先ほど見せていただいた治癒魔法を教えてはいただけないでしょうか!』
『はぁ、それはどういう……?』
『無礼を承知なのは分かっています。でもさっきの治癒術を見て凄く感動したんです。私は見た目がこれなのでよく魔術師だと勘違いされやすのですが実際は治癒魔法を主軸とした回復術師(ヒーラー)なんです』
『そうだったのか。で、見たこともない治癒魔法に興味を持ったと?』
『興味というか憧れというか……ただ、私がどれだけ未熟者なのかがはっきりした瞬間でした。私の治癒魔法じゃ彼女を救うことはできなかった。だから……』
『先ほどの治癒魔法を会得したいと?』
『はい……私は彼女を守らなければならないんです。それが使命であり、私の生きる道でもあるので』
『生きる道……か』

 

 ……こんな会話を交わし、俺はその場で悩んだ。

 だが彼女のその眼差しに嘘偽りはなく、震えながらも本気で自分を高めたいという強い意志を感じたのだ。
 正直、初対面の相手にここまで言い寄るのは相当な度胸が必要であって並の人間では到底出来ない所業だ。
 そんな一人の少女の勇姿を見てしまったら中々断ることはできない。
 結局、俺はその場で少女の頼みにOKサインをだした。
 で、ちょうど宿屋を探している最中だって言ったものだから自然な流れで我が住処に案内したってわけだ。
 ちなみに、ケガを負っていた少女には治療は施したものの意識までは回復していなかったため俺が抱えて帰ることになった。

 そんな一連の出来事があり、話は現在へと戻る。

 俺たちはとりあえず宿屋に戻ろうと帰途を辿っていた。
 マロル湖近辺から都の宿屋までは20分ほどかかるが、早く歩いたせいか10分ほどで目的地へと着いた。
 
 俺は自分の住む部屋へと案内すると持っていた部屋の鍵を鍵穴に差し込みロックを解除、中へと入って行く。
 すると、目の前で本片手に椅子に鎮座する一人の人物が俺を蔑むような目でこちらを見ていた。
 そして彼はそんな目を向けながら俺に一言放つ。

「……ふむ、とうとう犯罪に手を染めたか。これだから欲求不満なサルは困る」
「あーはいはい。何とでもどうぞボルゼベータくんよ」

 俺もあえて否定はしない。ここで食って掛かったらいつもみたいにまた厄介な展開になりえないからだ。
 それに、今は二人きりではない。彼女たちの不安を仰がないためにもここは何も言わない方が得策だ。

「ふぅ……さて」

 そう呟きながらボルは椅子から立ち上がる。そしてお気に入りらしいコート(俺から見ればかなりダサい)を羽織り、玄関口へと歩いていく。

「おいボル。どこいくんだ?」

 ボルは俺の声に反応すると立ち止まり、振り返らずに答える。

「務めだ。貴様たちに騒がれては我の有意義な時間が取れないからな」
「務めって……どうせまた本屋巡りだろうが」
「ふん、貴様には我の崇高なる行為など理解できぬことだ。本屋巡礼は我にとって務めであり、使命だ。貴様のように女を連れ込んで盛り合うほど暇人ではない」
「さ、さささ盛り合う!?」
「おい、ボルっ!」

(本人たちがいる前でなんてことを言うんだこいつは!)

 一人は意識がないからまだいいもののもう一人はバリバリ稼働中なんだぞ。
 ホント、相変わらずデリカシーなさすぎだろ。
 
「……ふん、まぁ我には関係のないことだ。せいぜい見境がなくなったサルのように楽しむがいい」

 そういうとボルは少女の方を数秒ほどチラッと見て部屋を出ていく。
 少女もその眼を見るなり少し後ずさるような行動をしていた。

「すまない、俺の同居人が失礼なことを」
「い、いいえ! 全然、気にしてないですから!」

 少女は少々あたふたしながらこう答える。
 俺はすぐに自身のベッドの上に意識を失った少女を寝かせ、そっと毛布をかける。
 
「あの、クロは……彼女の意識は戻るのでしょうか?」

 心配そうにそう問う少女に俺はコクリと頷く。

「大丈夫だ、もう少ししたら意識は戻るだろう。傷もそこまで深くはなかったからな」
「そ、そうですか……」

 ホッとするような笑みを浮かべる少女。
 そんな顔を横目で見ながら俺はある質問をする。

「そういえば、なぜあんな所で襲われてたんだ? あの森にトロールなんて滅多に出ないはずだが」
「そ、それが……」

 少女は自分たちが経験した経緯を事細かく話し始める。 
 彼女は数分ほど話した後、悲し気に俯く。

「……なるほど。闇クエストに騙されたってことか」
「はい……情けない限りです」

 闇クエストというのは一言で言えば冒険者荒らし、または冒険者狩りとも呼ばれる集団がクエストの受注金目当てに依頼をする悪徳クエストの一種だ。
 莫大な報奨金をエサに冒険者たちを罠にはめ、ひどい時には武器や防具なども奪い取っていく輩もいるらしい。
 先ほどの場合、そいつらによって召喚されたトロール以外に誰かがいる気配は感じ取れなかったのでただ単に受注金目当てにクエストを依頼したのだろう。

 とはいっても……

(最近多いよなぁそういう手口)

 冒険者が増えてきたっていうのもあるのかもしれないが、ここ最近は特に多い。
 ギルドにも注意書きの張り紙が至る所に張られていたが、それでも騙されるギルドの役人と冒険者がいるのだ。
 巧妙なやり口だがなんだか知らないがあまりいい話ではない。

「事情は分かった。無事だっただけでも運が良かったな」
「本当に貴方様には感謝しかありません。私たちを救ってくれた恩人です。いつかこの恩は必ず……」

 少女はそのパチッとした潤いのある目でこちらを見てくる。
 あまり気にしてはいなかったがよくよく見ると二人ともかなりの美少女だ。その上この子は幼い顔をしているのにも関わらず女性としての色気もばっちりだった。
 
(この子いくつだろう……それにしてもデカいな)

 思わずある部分へと目がいってしまう。

「あ、あの……どうかなされましたか?」
「へっ? あ、ああいや何でもない。すまん」
「……?」

 危ない危ない。つい男の性で見入ってしまった。
 ば、バレてないよな……?

 心配しつつ少女の顔を見るが首を傾げている辺り大丈夫そうだった。

「ご、ゴホン! そ、そういえば君たちの名前を聞いていなかったな」

 複雑な雰囲気になってしまったのですぐさま新たな話題を出す。
 それを聞くと少女は「はっ!」とした顔を見せ、

「そ、そうでした! すみません、一番大事な事を……」

 一番大事……というほどでもないがこれから治癒魔法を教えるにあたって名前くらいは知っておかないと不便だというだけ。
 それに名前で呼び合った方がお互いより気楽に接することができるというメリットもある。
 少女は口を静かに開くと、自己紹介を始めた。

「私はメロディア=イル・グリムニルと言います。こっちの子はクローレ、役職は細剣士(レイピアー)です」
「俺はレギルス、こう見えてもヒーラーだ」
「れ、レギルスさんもヒーラーだったんですか!? てっきり複合魔術師(ヴィザード)辺りなのかと……」
「ま、まぁどっちもできると言った所だ。そんなにたいそうなものではない」

 互いの自己紹介がひとまず済むとメロディアは一つ俺に質問をしてくる。

「あのレギルスさん、先ほどの竜人族の方はお知り合い……ですよね?」
「竜人族? ああ……ボルの事か。あいつとは同居人で共に旅をしている仲間だ」
「やっぱりお仲間の方だったんですね! 凄く威圧感のある方だなぁーって思ったので……」
「わ、悪いな無愛想な奴で。昔からああなんだ」
「いえ! 初めて竜人を見たので少し驚いてしまっただけです」

 初めて見た……か。やはり竜人族はあまり見かけない種なんだな。
 まぁかくいう俺も実は竜人族と人間族のハーフなんだけど……

 その後も結構メロディアとの会話が弾み、話は例の本題へと入っていく。

「で、メロディア殿よ。早速明日から例の治癒魔法の指導に入るのだが大丈夫そうか?」
「あ、それなら全然大丈夫です。お願いします!」
「分かった。じゃあ明日の昼頃から始めよう。あと、俺の事はレギルスと呼び捨てで構わない。そっちの方が気分的に楽だからな」
「は、はい! 分かりました。で、では私のこともとお呼びください」
「了解、じゃあ改めてよろしくなメロディア」
「こ、こちらこそよろしくお願いします!」

 互いに握手を交わし、メロディアは優しく微笑む。
 そんな彼女の眩しい笑顔は精神的に疲弊した俺の心に少しばかりの安らぎを与えたのだった。
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